デュエル・マスターズ クリエイターズ・レター その18 番外編 殿堂について

新たに殿堂に加わったカード

次世代WHF' 17 Summerにて、新たな「殿堂カード」を発表させて頂きました。

何故、殿堂カードの追加が必要だったのか。それを説明する前に、今回もまずは殿堂についての基本的な考え方からご説明したいと思います。

デュエル・マスターズは、互いに40枚のデッキを作り、それで対戦して遊ぶゲームです。

このとき、デッキを組む際に何も制限をかけない方法もありますが、カードの中にはあまりに強すぎたり、ゲーム性をねじ曲げ過ぎたりするものが現れてしまうことがあります。また、カード単体としては問題がなかったとしても、そういったカードが複数集まった時に、デッキ全体として楽しめる水準を超えてしまう場合もございます。

そういったカードを他のカード同様4枚ずつ使えたままにしてしまうと、お互いにゲームを楽しみにくくなることに。そういった事態にならないよう、互いに楽しく激しく健全に末永く遊び続けられるようにする制限、それが「殿堂」になります。

勿論、そういった状況でも「殿堂」を増やさないという選択肢もあると思います。ただ、その場合は、そういった強すぎるカードを4枚使い続けなければいけなくなったり、そういったカードが使われる前提で対策もしなければいけなくなります。つまり、制限を作らないことが、目に見えない「逆の制限」を作ることになってしまうのです。

ですので、大変申し訳なくはあるのですが、そのような状況では「殿堂」することを選択させて頂いております。

それでは、まずは最初に今回新たに殿堂に加わったカード達をご紹介しましょう。そして、何故今回の殿堂が必要だったかを、順を追ってご説明したいと思います。

殿堂の基準

《大勇者「鎖風車」》

《大勇者「鎖風車」》

《S級原始 サンマッド》

《S級原始 サンマッド》

《アラゴト・ムスビ》

《アラゴト・ムスビ》

《スクランブル・チェンジ》

《スクランブル・チェンジ》

《魔龍バベルギヌス》

《魔龍バベルギヌス》

《目的不明の作戦》

《目的不明の作戦》

※上記の殿堂入りカード達は、7/8(土)より、公式・公認イベントではデッキに1枚ずつしか入れられなくなります。

殿堂の基準

以前のクリエイターズ・レター Vol.9の中で、こんな事を書かせて頂きました。

今回は、もうちょっとだけその考え方について深く説明してみたいと思います。


「現在の環境だと○○というデッキが一番強いです。何か殿堂しないんですか?」

みたいな質問を見たり聞いたりする場面がよくありますが、実はそれだけの理由で殿堂カードを選ぶことはありません。

我々の方でも、ユーザーの皆さんがどんなデッキを使っているか、全体でどのような使用率になっているか、どんなデッキが成績を残しているか、等は常に見させて頂いています。それを元に、環境における強さの順位付けを行うこともあります。その時、順位を付ける都合上、必ず「一番手」もしくは「一位グループ」に分類するデッキがでてくるわけですが、それが存在すること自体はいたって普通のこと。なんら問題ではありません。徒競走で一位になった子がいたとして、それだけの理由で退学にしていたら大変なことになってしまいます。それだけで殿堂にすることはありません。

では、何を基準に殿堂を考えるのか。その指針こそが、冒頭で記した考え方なのです。

私達は、皆様に楽しく激しく熱い体験をして頂きたいのです。
ハラハラドキドキして頂きたいのです。

実際にこの指針に沿って考えているのですが、見た目はわりとファジーです。○○が△△を超えたら、みたいな絶対的な基準は存在していません。幾つかの観点でチェックした際に、「総合的にみて、健全を突き抜けてしまった場合」に、申し訳ないのですが、殿堂を適用させて頂いています。

では、「総合的にみて」をもう一段深く掘り下げてみましょう。

その評価項目をまとめると、大体次の2つに集約できます。

  • *そのデッキがどのぐらいの期間、どの程度の比率で使用され続けているか
  • *対戦して互いに楽しい体験ができるデッキかどうか

これらは全て、「楽しく激しく熱い体験ができるかどうか」に関わるものです。

最初の「そのデッキがどのぐらいの期間、どの程度の比率で使用され続けているか」は、もうちょっと長い目で見た時に楽しく激しく熱い体験ができるかどうかに関わります。例えば、大会参加者の半分が「ほにゃらら」というデッキを使ってた場合、その日の体験は面白くなりにくいのではないでしょうか。できれば、バラエティ豊かな色んなデッキと当たった方が楽しいですよね。また、1大会だけなら相手のデッキが偏ってても問題ないかもしれませんが、それが2大会、3大会、4大会…、と続いた場合はどうでしょうか。やっぱり、どこかで厳しくなると思います。

二つ目の「対戦して互いに楽しい体験ができるデッキかどうか」が大事なことは、ご理解頂けると思います。
ただ、その判断は決して簡単にはできません。楽しさの基準は人それぞれだからです。ですが、我々の中で、重要だと思っている指針が幾つかあります。その一つがループです。

ループについて

カードを見ただけでピンと来る方も多いと思いますが、今回は、ループ絡みのカードが多く殿堂入りしております。

そこまで詳しくない方もいらっしゃると思いますので、「ループデッキ」がどんなものか、簡単に概念をご説明しますと、ループデッキとは、一定の手順を繰り返すことで1ターンの内に膨大な行動をとり続け、そのまま勝利してしまうデッキのことです。一端ループへの突入が成功すると、相手は何もすることができなくなり、そのまま負けが確定するまで行動を見続けることになります。

まず最初に言っておかなければいけない事として、ループデッキ自体は完全に合法なデッキであるということです。使うことには何の問題もありません。ループを成立させる卓越したデッキ構築や、難解なデッキを操る技術は賞賛に値します。

ですが、残念ながら、我々が掲げている「皆様に楽しく激しく熱い体験をして頂きたい」という願いとループデッキとはあまり相性がよくありません。ループデッキは、他人が干渉するタイミングを与えないデッキだからです。

デュエル・マスターズは人と人が対戦するゲームです。

我々はデュエル・マスターズが、対戦を通じて、人と人とのコミュニケーションを深めるお手伝いをできるゲーム、コミュニティ作りのキッカケとなれるゲームであって欲しいと願っています。そうでなければ、楽しく激しく健全に末永く遊んで頂くことが難しいからです。

そのためには、ゲームの最中に、適切なタイミングと量の、言葉と気持ちのやりとりが必要になります。それがあれば、ゲームを繰り返すことで、自然と会話が増え、自然と絆が深まり、自然と仲良くなりやすい、と思っているからです。

ですが、ループデッキが勝利へのループを刻み始めてしまうと、そういったやりとりが生じることがありません。デュエル・マスターズは、相手ターンの相手のアクションへの介入手段がほぼないゲームだからです。

実は、それをシステム的に解決する手段もあります。相手ターンの相手のアクションへの介入手段がないのが問題なら、それをぐっと増やせばいいのです。そうすれば、ループデッキとのやりとりを増やすことが可能です。

ですが、それをしてしまうと、デュエル・マスターズが大事にしている「簡単さ」だったり、「スピード感」だったり、「ダイナミックさ」が薄れてしまいます。何かを得ることは、何かを失うこと。なので、その方法を採用することはできないのです。

ちょっと寄り道が多くなりましたので、話を戻します。

ループデッキは、非常に高度なデッキであります。高度なデッキであるということは、動きが解りにくいということでもあります。それが一定以上の使用率を保ち続けているのは、デュエマに慣れたユーザーの方々にも、またこれからデュエマを始めたいと思っている方々にも、残念ながらいいことではありません。末永く皆様に安心して遊んで頂くためには、ゲームへの入り口に常に入りやすい状況を整えておく必要があります。ですので、我々はループデッキに対して、他のデッキよりも強めアクションを行う必要があったのです。

そのように考えて選ばせて頂いたのが、今回の殿堂カードになります。

もう一度改めて

《大勇者「鎖風車」》

《大勇者「鎖風車」》

《S級原始 サンマッド》

《S級原始 サンマッド》

《アラゴト・ムスビ》

《アラゴト・ムスビ》

《スクランブル・チェンジ》

《スクランブル・チェンジ》

《魔龍バベルギヌス》

《魔龍バベルギヌス》

《目的不明の作戦》

《目的不明の作戦》

※上記の殿堂入りカード達は、7/8(土)より、公式・公認イベントではデッキに1枚ずつしか入れられなくなります。

鋭い方はピンと来たかもしれませんが、7/8(土)は、「超CS in 熊本」の開催日となります。それ以外の公認CSでも同日から新殿堂が適用となりますが、その中で最も熱く注目されるのが、デュエマ史上初の「超CS」であり、DMPランキングポイント倍率8倍な「超CS in 熊本」なのは間違いありません。

「超CS in 熊本」では、テキストカバレージが実施されます。そこには、対戦模様だけではなく、「デッキテク」も掲載されるはず。参加頂ける皆様の腕前、構築スキルを日本中に発信するチャンスです。

新環境を鋭く紐解く素晴らしいデッキの数々を、関係者一同楽しみにしております。

尚、キャンセル分の再受付がまだ実施中のようです。
興味がある方は、下記リンク先をご覧下さい。

最後に

というわけで、次回も何かしらの逆風を追い風に変え、バッキュンズッキューンドッキューーンとジョー君風に頑張っていきたいと思います。

次回の更新をお楽しみに。

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