デュエル・マスターズ

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DMGP6th Round 8:WINNERS vs. チーム名募集


あの男が、帰って来た。

デュエル・マスターズ史上、14度開催された日本一決定戦。そのうち5度の出場を果たし、3度“日本一”に輝いた男、hiro。
近年、ゲームから遠ざかっていた彼が、帰って来た。チーム「WINNERS」の一員、C席メンバーとして。
A席には2015年度 日本一の“天門のカギを持つもの”じゃきーを据え、リーダーであるB席にはカードショップ「WINNERS」オーナーのパタが座す。
そのチームの一員として、帰って来た。

恐るべき戦績のチームだ。日本一獲得回数は合計数4。平均しても1回を超えますよとパタは笑う。

相対するチーム「チーム名募集」のメンバーは、A席から順にLeO、クマもん、ふみ坊。LeOとクマもんは宮城で、ふみ坊は福島で活動している東北勢のチームだ。

この2敗ラインの2チームが戦う予選最後のラウンドでは、C席のhiroとふみ坊の戦いをフィーチャーしよう。

ゲームは、先攻を得たhiroから始まった。
彼が最初にマナに置いたカードは《ドレミ団の光魂Go!》。今日のデッキは、パタの薦めに従った『光水ロージアダンテ』だ。

一方のふみ坊がマナに置いたのは《バイナラドア》。使用デッキは『ジョーカーズ』。
その《バイナラドア》を見たhiroは「初めてマッチングした」と苦笑まじりに呟く。

ゲームから離れていたhiroは、あらゆるデッキを知り尽くすまでにはまだ至っていない。それでも今日、ここまでの7試合で、実戦の中で、少しずつ勘を取り戻してきた。

2ターン目、hiroはマナチャージのみでターンを返す。一方のふみ坊は《オッケーBros.》を召喚すると、《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》を唱えた。1枚ではなく、3枚も。

結果として、8枚のカードがふみ坊の手札に加わる。

唯一手札に加わらなかったのは《アイアン・マンハッタン》。ふみ坊の『ジョーカーズ』は、《ガンバトラーG7》型ではなく《ジョット・ガン・ジョラゴン》型だ。
続くターンでふみ坊は《ジョジョジョ・ジョーカーズ》を唱え、《オッケーBros.》を手札に加えた。
更に《ヤッタレマン》を召喚し、陣形を整える。

hiroが初めてカードをプレイしたのは4ターン目。《レインボー・スパーク》での2ドローだ。
ふみ坊は《ガヨウ神》を召喚し、2ドロー。捨てるカードを悩み、やや考える。

この思考中、A席のじゃきーとLeOの戦いが決着した。LeOの《ガンバトラーG7》型『ジョーカーズ』が、hiroと同じ『光水ロージアダンテ』を使うじゃきーに勝利。LeOがふみ坊に「勝ったよ」と声を掛けるとふみ坊は顔を上げ、頷いた。
すぐに自分のゲームへ顔を戻し、《バイナラドア》を捨てることを宣言。追加の2ドローを処理する。

返すターンでhiroは《音感の精霊龍 エメラルーダ》を召喚した。選んだシールドから現れた《レインボー・スパーク》を唱えて2ドローし、手札から1枚をシールドに置き、ターンを終える。
直後、B席の『水闇火バスター』を駆るパタが、クマもんの『水闇火墓地ソース』に勝利した。途端にhiroは「先生!先生!」と助言を求めた。
バトルゾーンを見て、「大丈夫か?」と尋ねるパタ。もちろん大丈夫ではない。「ピンチだよ!」とhiroは返す。

そう話すうちにもふみ坊は手を進めている。《ヤッタレマン》《パーリ騎士》2体を召喚。更にコスト軽減条件を満たした《ジョット・ガン・ジョラゴンJoe》《音感の精霊龍 エメラルーダ》をデッキの下へ送り込む。
だがその瞬間、ふみ坊の口から「ミスった」という言葉がこぼれ落ちた。どうあってもふみ坊優勢に見える場だが、見落としがあったのか。

hiroへターンは返り、チーム「WINNERS」はじゃきーも加わった全員で状況の検討を始めた。幾度か顔を見合わせ、じゃきーが「難しいですね」と率直に述べる。
幾度かのやり取りの末、hiroは《ミラクルストップ》を唱えて《ジョジョジョ・マキシマム》を封じ、ターンを終えた。

今度は、チーム「チーム名募集」が相談する番だった。LeOとクマもんが話し合い、出た結論をふみ坊へ伝える。
ふみ坊は何かを確認するように手を動かし、再び考え込んだ。

喧騒に包まれた会場の中では異質なフィーチャーエリアという空間。必要最低限しか言葉を発しない選手たちの只中で、ふみ坊は思考する。
ややあってから、時間切れを気にしたパタが「少し早くしてもらってもいいですか」と声を掛けるとふみ坊は頷き、動き始めた。

彼は《ジョット・ガン・ジョラゴン》の召喚を宣言した。《パーリ騎士》2体に《オッケーBros.》を手札に戻し、戻した《パーリ騎士》たちをもう1度召喚。

そして、《単騎連射 マグナム》を召喚した。

《ジョット・ガン・ジョラゴン》型『ジョーカーズ』の、《単騎連射 マグナム》。hiroたちが予想していなかったカードだった。
ふみ坊はそのまま《ジョット・ガン・ジョラゴン》で攻撃を宣言し、《アイアン・マンハッタン》を捨てる。ブレイクするシールドは、hiroが《音感の精霊龍 エメラルーダ》で仕込んだものを含む3枚。

3枚のカードを手札に加えたhiroは、仕込んでいた《レインボー・スパーク》を唱えて2体の相手クリーチャーをタップするものの、状況の解決には至らない。
だが《ジョット・ガン・ジョラゴン》がブレイクした残り2枚のシールドから《ドレミ団の光魂Go!》が飛び出し、ふみ坊のクリーチャーを全てタップした。
hiroにターンが回る。

しかし、だからと言って打開策があるのか。
この膨れ上がったクリーチャー群に対処できるのか。

状況に対するhiroの回答は、《Dの天牢 ジェイルハウスロック》だった。Dスイッチでふみ坊のクリーチャー全てをシールドへ送り込み、スピードアタッカーのないことを祈る。

大量の手札を抱えるふみ坊にそんなことがあるはずもなく、彼が《ジョット・ガン・ジョラゴン》を召喚してダイレクトアタックを宣言すると、hiroは負けを認めた。

Winner:チーム名募集


途中、ふみ坊が口にした「ミスった」とは何のことだったのか。

そう聞くと、彼は「マナのタップ順です」と答えてくれた。

ふみ坊「あの時、間違えてマナの《アイアン・マンハッタン》をタップしてしまっていたことに気づいたんですよね。赤マナが残っていれば、あのターンに《単騎連射 マグナム》《ジョジョジョ・マキシマム》で勝てたのに……と思って」

《単騎連射 マグナム》《ジョジョジョ・マキシマム》の組み合わせの強さは、《単騎連射 マグナム》《音精 ラフルル》の組み合わせと同じだと彼は語る。この『《単騎連射 マグナム》入りOTKジョーカーズ』は福島きってのデッキビルダー、ヴァンと共に組み上げたデッキだ。

最後でなんとか勝利し、予選通過への望みを繋いだふみ坊たち。しかし最終順位は3桁で、決勝ラウンド進出とはならなかった。

LeO「このメンバーで組めて良かったよ」

惜しくも予選通過は達成できなかったものの、今日という日の思い出を彼らは忘れないだろう。
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