金沢超CSⅡ Round 4:ガレ66 vs. どてら
デュエル・マスターズには文明が5つある。光、水、闇、火、そして自然だ。
それぞれの文明には特色があり、光には強固な防御が、水には潤沢なドローソースが、闇には絶望を呼ぶハンデスが、火には轟くような突破力が、自然には大地を生み出す豊かなブーストがそれぞれ備わっている。
では、それらの文明を全て合わせたデッキを作ったら……? そのデッキは最強なのではないのか……?
こうして生まれたのが5色コントロールである。
その歴史は長い。初版の《フェアリー・ミラクル》に5周年のマークがついてることから分かるように、10年以上に渡って存在し続け、その研究が断絶したことはない。
さて、フィーチャーテーブルにやってきたのはどてらだ。5色コントロールを操りGP6thを制し、2018年DMPランキングで目下トップを走る男。だがそんなどてらも3回戦ではチェンジザダンテに敗北を喫してしまい、ここは勝たねばならないところだ。
対する相手は埼玉からやってきたガレ66。今回は実家への帰省も兼ねて、この超CSⅡに参戦したという。
ガレ66が開いた超次元は《超戦龍覇 モルトNEXT》。ただし《爆熱剣 バトライ刃》の姿も見える。どてらは少し驚いた様子であった。
対してガレ66も、眼前に座る男がGP6thを制した強兵であることに気付いたようだった。「いやぁ、チームだったんで。横のおかげで勝てましたよ」と謙虚な様子のどてら。その後は互いのプレイマットの"推しキャラ"をプレゼンし合い称え合うという、和やかな雰囲気での試合開始となった。
先攻:ガレ66
先攻をとったガレ66。握手をがっちり交わしたあと、初手のチャージは《偽りの王 ヴィルヘルム》。どてらは《英知と追撃の宝剣》を埋めてターンを返す。ガレ66は《音感の精霊龍 エメラルーダ》を埋めて、《フェアリー・ライフ》。これは《黒神龍ブライゼナーガ》を使ったブライゼシュートで間違いないだろう。どてらも《フェアリー・ライフ》でスタート。こちらも上々の立ち上がりだ。
3ターン目、ガレ66は再度《フェアリー・ライフ》。どてらは《ドンドン吸い込むナウ》を唱え、回収したのは《龍仙ロマネスク》。色基盤としてもビッグブーストとしても、5色には欠かせない強力な1枚だ。
だがガレ66のマナは既に6マナに届いている。ただ《黒神龍ブライゼナーガ》は手札になく、ここは《コクーン・シャナバガン》を打ち、《フェアリー・ギフト》を手札に加える。この《フェアリー・ギフト》には不穏な気配を感じるものの、どてらは《フェアリー・ミラクル》で2ブーストを決め、まずはマナを伸ばすことに注力する。
5ターン目、ガレ66は回収した《フェアリー・ギフト》を唱えると、バトルゾーンに姿を見せたのは《古代楽園モアイランド》。
呪文を封殺するこの1枚は、コントロール側ににとっては苦しい。思わず「強いなぁ」と漏らしたどてら、《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》のプレイを試みるが、《古代楽園モアイランド》の効果で設置もできない。チャージのみでターン返す。互いに8マナの状況だ。
ガレ66も《古代楽園モアイランド》の召喚に全力を出したためここでは手札がなく、ドローのみで小休止。
ただ、ここでどてらは9マナに届いた。
5色の9マナと言えば、やはり《偽りの王 ヴィルヘルム》だ。どてらはこのカードをプレイすると、《古代楽園モアイランド》を退かすことに成功する。
こうなると《黒神龍ブライゼナーガ》を引きたいガレ66であったが、《フェニックス・ライフ》を唱えるのみ。
どてらとしても戦況を有利にはしたものの、相手のいつ降ってくるかわからない《黒神龍ブライゼナーガ》はかなり気がかりだ。
長考ののち、ここで《蒼龍の大地》を唱えるとマナゾーンから《光神龍スペル・デル・フィン》が登場。続けて《偽りの王 ヴィルヘルム》でシールドを3枚削る。
一転して今度は苦しくなったガレ66。呪文が封じられ、手札の中身も明らかになっている状況だ。逆転するにはこちらも《偽りの王 ヴィルヘルム》で対抗するくらいしかないが、持っていない以上ここは終了せざるを得ない。
そうして、どてらは勝利への下準備を着々を始める。 《ドンドン吸い込むナウ》から慎重に手札と山札の枚数を確認し、《超次元ガロウズ・ホール》を回収、そのまま唱える。《偽りの王 ヴィルヘルム》を戻し、《アクア・アタック》 を盤面に送り込んだ。フィニッシャーを引きに行こうという意図だろう。
ガレ66は殆ど何も動けない。対してどてらの一旦手札に戻した《偽りの王 ヴィルヘルム》でマナを削っていき、続くターンも追い《偽りの王 ヴィルヘルム》。ガレ66は《音感の精霊龍 エメラルーダ》を召喚し、引いた《ぱくちーたー》を埋めて形を作ったが、どてらがクローザーとして送り込んだのは《龍世界 ドラゴ大王》。
龍が支配する世界で2体の《偽りの王 ヴィルヘルム》が攻撃を仕掛けると、最後は《光神龍スペル・デル・フィン》の攻撃がどてらの勝利を確定させた。
Winner:どてら
ガレ66は古くはギャラクシーマスターで2位という実績を残し、他のゲームを経て近年復帰したという。復帰後、自身を優勝に導いてくれたのが《超戦龍覇 モルトNEXT》だった。このデッキ思い入れがあったのだという。今日の超次元を《超戦龍覇 モルトNEXT》で揃えたのも、その思い入れからだった。試合後、彼はまず勝利したどてらを称えた。
そして、どてらもまた、思い入れのある5色コントロールを使用し、見事勝利を勝ち取った。話を聞くと、GP6thで勝利したリストから少し弄ったという。
どてら「(GP6thに比べて)環境が《“轟轟轟”ブランド》の登場などで速くなったので、ちょっとトリガーを積もうかと」
自分の好みにチューニングできるのも、このデッキの魅力である。彼を含むこのデッキのファンは、カードを1枚入れ替える度に崩れる色バランスに今日もまた頭を悩ませているに違いない。
近年、SNSの普及によるリストの共有化が進み、"自分のデッキ"、"自分のリスト"は減少している。その中で自身の思い入れをデッキに混ぜ込むのも、思い入れのあるデッキを作成・変化させていくのも、一つの醍醐味と言えよう。
それぞれの文明には特色があり、光には強固な防御が、水には潤沢なドローソースが、闇には絶望を呼ぶハンデスが、火には轟くような突破力が、自然には大地を生み出す豊かなブーストがそれぞれ備わっている。
では、それらの文明を全て合わせたデッキを作ったら……? そのデッキは最強なのではないのか……?
こうして生まれたのが5色コントロールである。
その歴史は長い。初版の《フェアリー・ミラクル》に5周年のマークがついてることから分かるように、10年以上に渡って存在し続け、その研究が断絶したことはない。
さて、フィーチャーテーブルにやってきたのはどてらだ。5色コントロールを操りGP6thを制し、2018年DMPランキングで目下トップを走る男。だがそんなどてらも3回戦ではチェンジザダンテに敗北を喫してしまい、ここは勝たねばならないところだ。
対する相手は埼玉からやってきたガレ66。今回は実家への帰省も兼ねて、この超CSⅡに参戦したという。
ガレ66が開いた超次元は《超戦龍覇 モルトNEXT》。ただし《爆熱剣 バトライ刃》の姿も見える。どてらは少し驚いた様子であった。
対してガレ66も、眼前に座る男がGP6thを制した強兵であることに気付いたようだった。「いやぁ、チームだったんで。横のおかげで勝てましたよ」と謙虚な様子のどてら。その後は互いのプレイマットの"推しキャラ"をプレゼンし合い称え合うという、和やかな雰囲気での試合開始となった。
先攻:ガレ66
先攻をとったガレ66。握手をがっちり交わしたあと、初手のチャージは《偽りの王 ヴィルヘルム》。どてらは《英知と追撃の宝剣》を埋めてターンを返す。ガレ66は《音感の精霊龍 エメラルーダ》を埋めて、《フェアリー・ライフ》。これは《黒神龍ブライゼナーガ》を使ったブライゼシュートで間違いないだろう。どてらも《フェアリー・ライフ》でスタート。こちらも上々の立ち上がりだ。
3ターン目、ガレ66は再度《フェアリー・ライフ》。どてらは《ドンドン吸い込むナウ》を唱え、回収したのは《龍仙ロマネスク》。色基盤としてもビッグブーストとしても、5色には欠かせない強力な1枚だ。
だがガレ66のマナは既に6マナに届いている。ただ《黒神龍ブライゼナーガ》は手札になく、ここは《コクーン・シャナバガン》を打ち、《フェアリー・ギフト》を手札に加える。この《フェアリー・ギフト》には不穏な気配を感じるものの、どてらは《フェアリー・ミラクル》で2ブーストを決め、まずはマナを伸ばすことに注力する。
5ターン目、ガレ66は回収した《フェアリー・ギフト》を唱えると、バトルゾーンに姿を見せたのは《古代楽園モアイランド》。
呪文を封殺するこの1枚は、コントロール側ににとっては苦しい。思わず「強いなぁ」と漏らしたどてら、《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》のプレイを試みるが、《古代楽園モアイランド》の効果で設置もできない。チャージのみでターン返す。互いに8マナの状況だ。
ガレ66も《古代楽園モアイランド》の召喚に全力を出したためここでは手札がなく、ドローのみで小休止。
ただ、ここでどてらは9マナに届いた。
5色の9マナと言えば、やはり《偽りの王 ヴィルヘルム》だ。どてらはこのカードをプレイすると、《古代楽園モアイランド》を退かすことに成功する。
こうなると《黒神龍ブライゼナーガ》を引きたいガレ66であったが、《フェニックス・ライフ》を唱えるのみ。
どてらとしても戦況を有利にはしたものの、相手のいつ降ってくるかわからない《黒神龍ブライゼナーガ》はかなり気がかりだ。
長考ののち、ここで《蒼龍の大地》を唱えるとマナゾーンから《光神龍スペル・デル・フィン》が登場。続けて《偽りの王 ヴィルヘルム》でシールドを3枚削る。
一転して今度は苦しくなったガレ66。呪文が封じられ、手札の中身も明らかになっている状況だ。逆転するにはこちらも《偽りの王 ヴィルヘルム》で対抗するくらいしかないが、持っていない以上ここは終了せざるを得ない。
そうして、どてらは勝利への下準備を着々を始める。 《ドンドン吸い込むナウ》から慎重に手札と山札の枚数を確認し、《超次元ガロウズ・ホール》を回収、そのまま唱える。《偽りの王 ヴィルヘルム》を戻し、《アクア・アタック
ガレ66は殆ど何も動けない。対してどてらの一旦手札に戻した《偽りの王 ヴィルヘルム》でマナを削っていき、続くターンも追い《偽りの王 ヴィルヘルム》。ガレ66は《音感の精霊龍 エメラルーダ》を召喚し、引いた《ぱくちーたー》を埋めて形を作ったが、どてらがクローザーとして送り込んだのは《龍世界 ドラゴ大王》。
龍が支配する世界で2体の《偽りの王 ヴィルヘルム》が攻撃を仕掛けると、最後は《光神龍スペル・デル・フィン》の攻撃がどてらの勝利を確定させた。
Winner:どてら
ガレ66は古くはギャラクシーマスターで2位という実績を残し、他のゲームを経て近年復帰したという。復帰後、自身を優勝に導いてくれたのが《超戦龍覇 モルトNEXT》だった。このデッキ思い入れがあったのだという。今日の超次元を《超戦龍覇 モルトNEXT》で揃えたのも、その思い入れからだった。試合後、彼はまず勝利したどてらを称えた。
そして、どてらもまた、思い入れのある5色コントロールを使用し、見事勝利を勝ち取った。話を聞くと、GP6thで勝利したリストから少し弄ったという。
どてら「(GP6thに比べて)環境が《“轟轟轟”ブランド》の登場などで速くなったので、ちょっとトリガーを積もうかと」
自分の好みにチューニングできるのも、このデッキの魅力である。彼を含むこのデッキのファンは、カードを1枚入れ替える度に崩れる色バランスに今日もまた頭を悩ませているに違いない。
近年、SNSの普及によるリストの共有化が進み、"自分のデッキ"、"自分のリスト"は減少している。その中で自身の思い入れをデッキに混ぜ込むのも、思い入れのあるデッキを作成・変化させていくのも、一つの醍醐味と言えよう。
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