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最強位決定戦 Round 6:ひんた vs. どんよく

ライター:塚本 樹詩
撮影者:後長 京介



 誰が最強かを決める大会が進行している。

 この大会の勝者となれば、しばらくは堂々と最強を名乗れるだろうし、周りもそれを認めるだろう。しかし、まだ大会は進行中だ。

 となれば、現時点での最強に近い存在は誰なのか?
 その答えを導き出す判断材料としてDMPランキングがある。

 継続して勝ちを重ねたプレイヤーたちが一目でわかるランキングの頂点に君臨しているのが、フィーチャー卓に座るどんよくである。

 彼は下半期DMPランキングで堂々1位となり、今回の最強位決定戦の権利を獲得した。

 そんな彼と対峙するのが上半期DMPランキングで1位のひんた。

 上半期は超CSⅣの宮城で優勝をはじめ数々のCSでの優勝を重ね、圧倒的なポイントでランキングの頂点に君臨した。

 そんな上半期のDMPランキングで2位だったどんよく。その悔しさをバネに下半期快進撃を繰り広げたどんよくにとって、ひんたというプレイヤーが特別であることは間違いないだろう。

 上半期と下半期の1位同士が戦うということは、現時点での最強を決めるという点で見るのであればこれ以上はない。

 ポイントレース上で競っていた二人も、住んでいる場所が遠いため、今回が初の対戦らしい。

 この試合に勝てば決勝トーナメントに進出できる可能性のある1敗ラインの二人だが、それ以上の意味があり過ぎるマッチとなった。

 年間の総決算ともいえる立ち位置の大会で、もう一つの最強を決める戦いが静かに始まろうとしていた。

先攻:ひんた



 《悪魔妖精ベラドンナ》のマナ加速から《キユリのASMラジオ》へと繋ぎ山札の上から5枚を見たひんたは「強すぎるだろ。」と思わず唸りながら2体の《天災 デドダム》をバトルゾーンに展開する。

 リソースを拡大させたひんたに向けてどんよくは《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー / お清めシャラップ》でマナを増やしつつ、墓地をリセット。

 しかし、ひんたの勢いは止まらない、潤沢に伸びたマナから《悪魔妖精ベラドンナ》《絶望と反魂と滅殺の決断》と使っていき、都合2回のランダムハンデスと、任意ハンデスを迫りリソース差を更に広げる。

 この行動に対してどんよくは《サイバー・ブレイン》の3ドローでリソースの回復を図るも、ゲームの主導権はひんたが握ったままとなる。

 返しのターンに再び《絶望と反魂と滅殺の決断》でどんよくの手札を徹底的に攻めながら追加の打点として《飛ベル津バサ「曲通風」》を召喚する。



 後手後手に回ってしまっているどんよくだが《勝熱と弾丸と自由の決断》で2体の《天災 デドダム》をデッキボトムへと追いやる。

 ひんたのデッキは自身の代名詞ともいえる【水闇自然《CRYMAX ジャオウガ》】。その勝ち手段はメタクリーチャーを横に展開して《CRYMAX ジャオウガ》でのフィニッシュとなるのだが、クリーチャーの数が多ければ多いほど勝利に直結しやすくなっている。

 その為、相手のクリーチャーはなるべくなら対処しておきたいどんよく。彼が使うデッキもまた愛機とも呼べる【4c《百鬼の邪王門》】だが、手札を相手の攻めに対する受けとして利用するデッキの構造上【水闇自然《CRYMAX ジャオウガ》】の手札破壊はボディブローのように響く。

 そんな序盤のやり取りの中でひんたは手を止めることなくマナから《Disジルコン》召喚→《有象夢造》で2体の《若き大長老 アプル》蘇生と軍勢を増やしていく。

 毎ターン複数アクションで対応を迫るひんたに対して、手札破壊も絡められたどんよくはここで《サイバー・ブレイン》を使うことしかできず、ターンを終えてしまう。

 相手を引き離す好機が来たひんたは、これを逃すまいと《龍素記号wD サイクルペディア》《有象夢造》の組み合わせで更にメタクリーチャーを横に広げる。

 こうなってしまうと、横並びに対しての解答となる《ボルシャック・スーパーヒーロー / 超英雄タイム》が欲しいどんよくだが、度重なる手札破壊によって既に2体が墓地に眠っている状態だった。

 《百鬼の邪王門》《一王二命三眼槍》といった梅雨払いを引き込むために《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ /「未来から来る、だからミラクル」》の呪文面から《サイバー・ブレイン》へと繋ぎドローを重ねるどんよく。


 しかし、それを嘲笑うかのようにひんたの手からこぼれ落ちたのは《希望のジョー星》《CRYMAX ジャオウガ》よりもクリティカルな切り札でどんよくのデッキを機能不全にした後に、シールドを圧倒的に上回った過剰打点が勝利を掴んだ。

Winner:ひんた

 最強の定義にも色々ある。

 今回はひんたが勝者となったが、高いアベレージを誇る二人ならばまた大舞台でかち合うこともあるだろう。そして二人がまたDMPランキング上でデットヒートを繰り広げる未来も想像に容易い。

 そういった継続した強さを誇示した二人にとって、この戦いは点でしかないのかもしれない。

 二人の点が再び交わった時にどんな景色が見えるのか。これを楽しみにまた来期のランキング更新を追いかけようと思う。

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