全国大会2015 Round 1:じゃきー vs. 垣根
先月末から今月頭にかけて開催された次世代WHF。
そのステージにて連日「禁断の特報」という企画が行われていた。
アニメ新シリーズ、殿堂解放につづいて大阪会場で「禁断の特報」となったのはあらたなる殿堂入りカードだった。
新たなる殿堂として 《奇跡の精霊ミルザム》 《極魔王殿 ウェルカム・ヘル》《無双恐皇ガラムタ》 、さらにプレミアム殿堂として 《転生プログラム》《鎧亜戦隊ディス・マジシャン》 が発表された。
この決定が意図していることはかなり明確で、ループコンボの否定である。
そして、この殿堂実地後の最初のビッグイベントとして今日のこの全国大会決勝が開催される。新たな環境がどのようになるのか、その試金石となる。
垣根「(殿堂後の環境は)やはりレッドゾーンが多いと思ったので……同型対決は勝てる気がしなかったので対策カードとして優秀な 《その子供、凶暴につき》 を使える火自然サンマッドを選択しましたね」
デュエマ初の公認グランプリ、GP-1stにて優勝し、全国大会の権利を獲得した垣根。この大会で使用していたイメン=ループは、今回の殿堂によって封じられたアーキタイプのひとつだ。踏まえて持ち込んだのが本人の言うように、火自然サンマッドだったというわけだ。
しかし、垣根のデッキには、火自然サンマッドの強みである2大メタカードのひとつである 《単騎連射 マグナム》 が入っていない。
垣根「さすがに、ヘブンズはいないと思ったので……」
GP-1stの決勝ではヘブンズループを下して優勝した垣根だったが、ヘブンズループも同じく今回の殿堂によって封じられたデッキであり、それをこの会場に持ち込むプレイヤーはいないと考えたという。
だが、対戦するじゃきーが使用するのは、そのヘブンズデッキ。
果たして、垣根の選択は吉とでるか、凶とでるか。
じゃんけんで先手はじゃきー。 《転生スイッチ》 をマナチャージ。対する垣根は 《S級原始 サンマッド》 をマナチャージする。超次元ゾーンを見た時点でほぼ予想されていたお互いのデッキがここでほぼ確定する。
じゃきーは、つづけて 《転生スイッチ》 をマナチャージ。対する垣根は 《爆砕面 ジョニーウォーカー》 によってマナを増やす。
3ターン目、垣根は長考の末に再び 《爆砕面 ジョニーウォーカー》 の能力を使用。互いに盤面にクリーチャーがならばず、じゃきーは 《クリスタル・メモリー》 でシールドのトリガーの枚数を確認しつつ 《奇跡の精霊ミルザム》 を手札に加える。
明確なファーストアクションとなったのは垣根の4ターン目。ここで 《メガ・マナロック・ドラゴン》 が召喚され、マナゾーンに3文明あるじゃきーは大幅に手を遅らされてしまうこととなる。
しかし、マナを封じたとはいえ、ヘブンズは代表的トリガーデッキ。ブレイクによって 《ヘブンズ・ゲート》 がトリガーしてしまえば、封じたマナも意味が無い。垣根は2枚めの 《メガ・マナロック・ドラゴン》 を召喚してマナを再び封じると長考の末に、アタック無しでターンを返す。
じゃきーは 《エナジー・ライト》 をプレイ。対して、垣根は 《超次元ボルシャック・ホール》 から 《勝利のリュウセイ・カイザー》 をバトルゾーンに呼び出し、徹底したマナヘイト戦略を貫く。そして、その戦略の一貫性のために、シールドトリガーを発動させるリスクを犯しつつも 《メガ・マナロック・ドラゴン》 を1体アタックさせ、じゃきーのマナを封じ続ける。
このマナヘイトの闇にのまれ、またもアクションなくターンをかえすじゃきー。
垣根は 《超次元ボルシャック・ホール》 でスピード・アタッカーである 《勝利のガイアール・カイザー》 をバトルゾーンに追加すると、このターンに勝負を決めるか否かを考えた末に、意を決して 《勝利のガイアール・カイザー》でアタック。
これが 《ヘブンズ・ゲート》 をトリガーする。
開かれた 《ヘブンズ・ゲート》 から飛び出してきたのは 《奇跡の精霊ミルザム》 と 《音感の精霊龍 エメラルーダ》 。 《奇跡の精霊ミルザム》 で追加された5枚を含む6枚のシールドが 《音感の精霊龍 エメラルーダ》 で手札に戻される。
そして、ここでトリガーしたのが2枚の 《ドラゴンズ・サイン》 と 《サイバー・I・チョイス》 、そして 《クリスタル・メモリー》 の4枚。かなりの率でトリガーしたことから、垣根の表情には諦めの色が浮かぶ。
じゃきーは、まず 《クリスタル・メモリー》 で 《封印の精霊龍 ヴァルハラ・パラディン》 を手札に入れると、続いて2枚の 《ドラゴンズ・サイン》で 《音感の精霊龍 エメラルーダ》 と 《真・龍覇 ヘブンズロージア》 がバトルゾーンに出される。さらに 《サイバー・I・チョイス》 が2体目の 《サイバー・I・チョイス》 を出すとそこから 《ヘブンズ・ゲート》 がプレイされ、《封印の精霊龍 ヴァルハラ・パラディン》 がバトルゾーンに出される。
最後に 《真・龍覇 ヘブンズロージア》 が 《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》が出され、ターンエンドに ≪天命讃華 ネバーラスト≫ へと龍解する。もうめちゃくちゃだ。
そして、 ≪天命讃華 ネバーラスト≫ 《封印の精霊龍 ヴァルハラ・パラディン》 がシールドをブレイクすると、そこにトリガーはなく、 《真・龍覇 ヘブンズロージア》 がダイレクトアタックを決めたのだった。
Winner:じゃきー
じゃきー「キャラですね」
今回、逆境とも思えるヘブンズを持ち込んだ理由をじゃきーはこう答えた。
エリア予選決勝のカバレージでも語られたように、デュエマを始めた時からヘブンズを使っており、そして、自身へとエリア代表の権利を与えてくれたヘブンズ。
開始前からヘブンズを使用することは決めており、また、全国大会と関係なく、「ヘブンズループは規制が入りそうだし、入るとしたら 《奇跡の精霊ミルザム》 だろう」と予測して、 《奇跡の精霊ミルザム》 無しの構築を研究していたという。
じゃきーの組み上げた「殴る」ヘブンズは新環境直後とは思えない完成度だった。
それは、常にヘブンズを使いたいという「キャラ」で、愛で、信念が作り上げたデッキだ。
そのステージにて連日「禁断の特報」という企画が行われていた。
アニメ新シリーズ、殿堂解放につづいて大阪会場で「禁断の特報」となったのはあらたなる殿堂入りカードだった。
新たなる殿堂として 《奇跡の精霊ミルザム》 《極魔王殿 ウェルカム・ヘル》《無双恐皇ガラムタ》 、さらにプレミアム殿堂として 《転生プログラム》《鎧亜戦隊ディス・マジシャン》 が発表された。
この決定が意図していることはかなり明確で、ループコンボの否定である。
そして、この殿堂実地後の最初のビッグイベントとして今日のこの全国大会決勝が開催される。新たな環境がどのようになるのか、その試金石となる。
垣根「(殿堂後の環境は)やはりレッドゾーンが多いと思ったので……同型対決は勝てる気がしなかったので対策カードとして優秀な 《その子供、凶暴につき》 を使える火自然サンマッドを選択しましたね」
デュエマ初の公認グランプリ、GP-1stにて優勝し、全国大会の権利を獲得した垣根。この大会で使用していたイメン=ループは、今回の殿堂によって封じられたアーキタイプのひとつだ。踏まえて持ち込んだのが本人の言うように、火自然サンマッドだったというわけだ。
しかし、垣根のデッキには、火自然サンマッドの強みである2大メタカードのひとつである 《単騎連射 マグナム》 が入っていない。
垣根「さすがに、ヘブンズはいないと思ったので……」
GP-1stの決勝ではヘブンズループを下して優勝した垣根だったが、ヘブンズループも同じく今回の殿堂によって封じられたデッキであり、それをこの会場に持ち込むプレイヤーはいないと考えたという。
だが、対戦するじゃきーが使用するのは、そのヘブンズデッキ。
果たして、垣根の選択は吉とでるか、凶とでるか。
じゃんけんで先手はじゃきー。 《転生スイッチ》 をマナチャージ。対する垣根は 《S級原始 サンマッド》 をマナチャージする。超次元ゾーンを見た時点でほぼ予想されていたお互いのデッキがここでほぼ確定する。
じゃきーは、つづけて 《転生スイッチ》 をマナチャージ。対する垣根は 《爆砕面 ジョニーウォーカー》 によってマナを増やす。
3ターン目、垣根は長考の末に再び 《爆砕面 ジョニーウォーカー》 の能力を使用。互いに盤面にクリーチャーがならばず、じゃきーは 《クリスタル・メモリー》 でシールドのトリガーの枚数を確認しつつ 《奇跡の精霊ミルザム》 を手札に加える。
明確なファーストアクションとなったのは垣根の4ターン目。ここで 《メガ・マナロック・ドラゴン》 が召喚され、マナゾーンに3文明あるじゃきーは大幅に手を遅らされてしまうこととなる。
しかし、マナを封じたとはいえ、ヘブンズは代表的トリガーデッキ。ブレイクによって 《ヘブンズ・ゲート》 がトリガーしてしまえば、封じたマナも意味が無い。垣根は2枚めの 《メガ・マナロック・ドラゴン》 を召喚してマナを再び封じると長考の末に、アタック無しでターンを返す。
じゃきーは 《エナジー・ライト》 をプレイ。対して、垣根は 《超次元ボルシャック・ホール》 から 《勝利のリュウセイ・カイザー》 をバトルゾーンに呼び出し、徹底したマナヘイト戦略を貫く。そして、その戦略の一貫性のために、シールドトリガーを発動させるリスクを犯しつつも 《メガ・マナロック・ドラゴン》 を1体アタックさせ、じゃきーのマナを封じ続ける。
このマナヘイトの闇にのまれ、またもアクションなくターンをかえすじゃきー。
垣根は 《超次元ボルシャック・ホール》 でスピード・アタッカーである 《勝利のガイアール・カイザー》 をバトルゾーンに追加すると、このターンに勝負を決めるか否かを考えた末に、意を決して 《勝利のガイアール・カイザー》でアタック。
これが 《ヘブンズ・ゲート》 をトリガーする。
開かれた 《ヘブンズ・ゲート》 から飛び出してきたのは 《奇跡の精霊ミルザム》 と 《音感の精霊龍 エメラルーダ》 。 《奇跡の精霊ミルザム》 で追加された5枚を含む6枚のシールドが 《音感の精霊龍 エメラルーダ》 で手札に戻される。
そして、ここでトリガーしたのが2枚の 《ドラゴンズ・サイン》 と 《サイバー・I・チョイス》 、そして 《クリスタル・メモリー》 の4枚。かなりの率でトリガーしたことから、垣根の表情には諦めの色が浮かぶ。
じゃきーは、まず 《クリスタル・メモリー》 で 《封印の精霊龍 ヴァルハラ・パラディン》 を手札に入れると、続いて2枚の 《ドラゴンズ・サイン》で 《音感の精霊龍 エメラルーダ》 と 《真・龍覇 ヘブンズロージア》 がバトルゾーンに出される。さらに 《サイバー・I・チョイス》 が2体目の 《サイバー・I・チョイス》 を出すとそこから 《ヘブンズ・ゲート》 がプレイされ、《封印の精霊龍 ヴァルハラ・パラディン》 がバトルゾーンに出される。
最後に 《真・龍覇 ヘブンズロージア》 が 《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》が出され、ターンエンドに ≪天命讃華 ネバーラスト≫ へと龍解する。もうめちゃくちゃだ。
そして、 ≪天命讃華 ネバーラスト≫ 《封印の精霊龍 ヴァルハラ・パラディン》 がシールドをブレイクすると、そこにトリガーはなく、 《真・龍覇 ヘブンズロージア》 がダイレクトアタックを決めたのだった。
Winner:じゃきー
じゃきー「キャラですね」
今回、逆境とも思えるヘブンズを持ち込んだ理由をじゃきーはこう答えた。
エリア予選決勝のカバレージでも語られたように、デュエマを始めた時からヘブンズを使っており、そして、自身へとエリア代表の権利を与えてくれたヘブンズ。
開始前からヘブンズを使用することは決めており、また、全国大会と関係なく、「ヘブンズループは規制が入りそうだし、入るとしたら 《奇跡の精霊ミルザム》 だろう」と予測して、 《奇跡の精霊ミルザム》 無しの構築を研究していたという。
じゃきーの組み上げた「殴る」ヘブンズは新環境直後とは思えない完成度だった。
それは、常にヘブンズを使いたいという「キャラ」で、愛で、信念が作り上げたデッキだ。
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