全国大会2018 Round 1:dotto(大阪) vs. Z(宮崎)
今年も全国大会が始まる。全40人のプレイヤーが、自身の勝利や仲間を想いを受けてこの場に集った。
そのオープニングゲームを飾るのは、やはりこの男しかいない。
2017年の全国大会を制したdottoが、再びこの舞台に帰ってきたのだ。
2年続けての全国大会への出場というのは、想像を超える困難があったことだろう。だが2019年でも早速CS優勝を飾っており、不安はない。
そんなdottoには、まだ獲得出来ていない称号があった。
それは「GP優勝」である。
彼が対面するZは、その称号を持っていた。地元宮崎のメンバーと共にGP6thを制し、この舞台に立っている。
dottoが唯一、持たざるものを持った相手。GPによって全国出場を決めたZと、ランキングを走り抜いてこの場にいるdotto。
相対する両者同士が、本日の第一試合を迎える。
張り詰める空気の中で、勝負は始まった。
先攻:Z
先攻を取ったのはZ。手札を吟味し、最初のチャージは《天ニ煌メク龍終ノ裁キ》。デッキは『光ゼロサッヴァーク』だろう。
対するdottoは与えられた手札から、このデッキの攻略方法を探る。まずは《“轟轟轟”ブランド》を埋めた。こちらは『火水クラッシュ覇道』ということになる。初戦からいきなり、2ブロックを代表するデッキ同士のマッチングとなった。
2ターン目、Zは《憤怒スル破面ノ裁キ》をプレイと、申し分ない動き。dottoも《異端流し オニカマス》をプレイと、《魂穿ツ煌世ノ正裁Z》で選ばれない打点を繰り出していく。
さて、Zの使う『光ゼロサッヴァーク』は難しいデッキだ。
Zは《剣参ノ裁キ》を唱え、かなり悩んだ後、《煌世主 サッヴァーク†》を選択した。
シールドの表向きのカードは既に2枚。dottoはここで動きたかっただろうが、《終末の時計 ザ・クロック》を召喚して終了する。
4ターン目、Zは《集結ノ正裁Z》を唱えると表向きが3枚となり、手札は5枚。その手札には《集結ノ正裁Z》で加えた《堅珠ノ正裁Z》が確定している。
こうなると、以降のターンは《“必駆”蛮触礼亞》での《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》の着地が厳しい。
だが、dottoが唱えたのは《“必駆”蛮触礼亞》ではなく、《ドンドン吸い込むナウ》。
dotto「《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》だけ無かったんですよ」
後手も仇となってしまったか、ここでプレイしたかった筈の《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》を加えて、ターンを返す。
ターンが返ってきたZは《堅珠ノ正裁Z》を唱え、残る3マナで《転生ノ正裁Z》を唱える。《堅珠ノ正裁Z》《集結ノ正裁Z》を置かれたシールドを選択し手札に加え、サバキZで《集結ノ正裁Z》を唱える。
形勢は、大きくZへと傾いた。
シールドの表向きは4つ。dottoはこのターン、チャージのみ。
Zは続くターンも《堅珠ノ正裁Z》《集結ノ正裁Z》と唱え、《“必駆”蛮触礼亞》からの展開を許さない。
だからこのターンも、dottoは盤面の《異端流し オニカマス》《終末の時計 ザ・クロック》を動かすことなくチャージのみで終了した。
続くターンには《“轟轟轟”ブランド》の着地も可能だが、手札は3枚。そのうち1枚は《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》。
Zには6枚の表向きのシールドがある以上、《煌世主 サッヴァーク†》2体の着地も視野だ。
7ターン目、Zは溜め込んだシールドを《転生ノ正裁Z》で回収する。
ここで《煌メク聖戦 絶十》を2体と《堅珠ノ正裁Z》を唱え、表向き6枚を維持しつつ、《煌世主 サッヴァーク†》がコスト9軽減されて着地。
《堅珠ノ正裁Z》に《煌世主 サッヴァーク†》。大きな二つの制約。さすがのdottoもこれは苦しい。
dottoは《“轟轟轟”ブランド》を7マナで召喚、手札を二枚切ることで《煌メク聖戦 絶十》の2体の処理には成功する。
残り時間も少ない。Zは早々に決着を付けたい。
Zは《超煌ノ裁キ ダイヤモン将》を召喚し、《転生ノ正裁Z》を唱え、再度の《堅珠ノ正裁Z》と《集結ノ正裁Z》。《煌世主 サッヴァーク†》で攻撃時に《天ニ煌メク龍終ノ裁キ》を唱える。山札は残り2枚となるものの、盤石の態勢を作った。
先の3点、そして2度目の攻撃からそれぞれ《水晶の記録 ゼノシャーク/クリスタル・メモリー》をトリガーするものの、シールドを累計5枚追加し、Zはほぼ勝勢。
dottoは最後の時間を使い、逆転の可能性を探るカードを探す。
dottoは《“必駆”蛮触礼亞》から《“轟轟轟”ブランド》を場に送りだし、手札を3枚切って追加の《“轟轟轟”ブランド》。ドローで加えた手札から≪マグナム・ルピア≫を召喚し、《“轟轟轟”ブランド》で攻撃にいくが、打点は足りていない。
最後はZの《煌世主 サッヴァーク†》でダイレクトアタックを通し、ゲームを決めた。
Winner:Z
GP王者と2017年チャンピオンの戦いは、前者に軍配が上がった。
だが試合終了後、Zは憔悴したような表情だった。それはとても勝った後とは思えない様子で、深く深く溜息を吐く。
Z「かなり考えたので……」
疲れました、というのが本音なのだろう。それはデッキを扱う難易度もさることながら、目の間に座るdottoという男の圧に当てられた部分は否定できない。これが全国大会という舞台なのだ。
dotto「《堅珠ノ正裁Z》を撃たれて以降は、ちょっと隙がなかったですね」
結果的にこの日、dottoの成績は振るわなかった。
関西勢による連覇という夢は、盟友ギラサキらへと託されることになる。
そのオープニングゲームを飾るのは、やはりこの男しかいない。
2017年の全国大会を制したdottoが、再びこの舞台に帰ってきたのだ。
2年続けての全国大会への出場というのは、想像を超える困難があったことだろう。だが2019年でも早速CS優勝を飾っており、不安はない。
そんなdottoには、まだ獲得出来ていない称号があった。
それは「GP優勝」である。
彼が対面するZは、その称号を持っていた。地元宮崎のメンバーと共にGP6thを制し、この舞台に立っている。
dottoが唯一、持たざるものを持った相手。GPによって全国出場を決めたZと、ランキングを走り抜いてこの場にいるdotto。
相対する両者同士が、本日の第一試合を迎える。
張り詰める空気の中で、勝負は始まった。
先攻:Z
先攻を取ったのはZ。手札を吟味し、最初のチャージは《天ニ煌メク龍終ノ裁キ》。デッキは『光ゼロサッヴァーク』だろう。
対するdottoは与えられた手札から、このデッキの攻略方法を探る。まずは《“轟轟轟”ブランド》を埋めた。こちらは『火水クラッシュ覇道』ということになる。初戦からいきなり、2ブロックを代表するデッキ同士のマッチングとなった。
2ターン目、Zは《憤怒スル破面ノ裁キ》をプレイと、申し分ない動き。dottoも《異端流し オニカマス》をプレイと、《魂穿ツ煌世ノ正裁Z》で選ばれない打点を繰り出していく。
さて、Zの使う『光ゼロサッヴァーク』は難しいデッキだ。
Zは《剣参ノ裁キ》を唱え、かなり悩んだ後、《煌世主 サッヴァーク†》を選択した。
シールドの表向きのカードは既に2枚。dottoはここで動きたかっただろうが、《終末の時計 ザ・クロック》を召喚して終了する。
4ターン目、Zは《集結ノ正裁Z》を唱えると表向きが3枚となり、手札は5枚。その手札には《集結ノ正裁Z》で加えた《堅珠ノ正裁Z》が確定している。
こうなると、以降のターンは《“必駆”蛮触礼亞》での《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》の着地が厳しい。
だが、dottoが唱えたのは《“必駆”蛮触礼亞》ではなく、《ドンドン吸い込むナウ》。
dotto「《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》だけ無かったんですよ」
後手も仇となってしまったか、ここでプレイしたかった筈の《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》を加えて、ターンを返す。
ターンが返ってきたZは《堅珠ノ正裁Z》を唱え、残る3マナで《転生ノ正裁Z》を唱える。《堅珠ノ正裁Z》《集結ノ正裁Z》を置かれたシールドを選択し手札に加え、サバキZで《集結ノ正裁Z》を唱える。
形勢は、大きくZへと傾いた。
シールドの表向きは4つ。dottoはこのターン、チャージのみ。
Zは続くターンも《堅珠ノ正裁Z》《集結ノ正裁Z》と唱え、《“必駆”蛮触礼亞》からの展開を許さない。
だからこのターンも、dottoは盤面の《異端流し オニカマス》《終末の時計 ザ・クロック》を動かすことなくチャージのみで終了した。
続くターンには《“轟轟轟”ブランド》の着地も可能だが、手札は3枚。そのうち1枚は《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》。
Zには6枚の表向きのシールドがある以上、《煌世主 サッヴァーク†》2体の着地も視野だ。
7ターン目、Zは溜め込んだシールドを《転生ノ正裁Z》で回収する。
ここで《煌メク聖戦 絶十》を2体と《堅珠ノ正裁Z》を唱え、表向き6枚を維持しつつ、《煌世主 サッヴァーク†》がコスト9軽減されて着地。
dottoは《“轟轟轟”ブランド》を7マナで召喚、手札を二枚切ることで《煌メク聖戦 絶十》の2体の処理には成功する。
残り時間も少ない。Zは早々に決着を付けたい。
Zは《超煌ノ裁キ ダイヤモン将》を召喚し、《転生ノ正裁Z》を唱え、再度の《堅珠ノ正裁Z》と《集結ノ正裁Z》。《煌世主 サッヴァーク†》で攻撃時に《天ニ煌メク龍終ノ裁キ》を唱える。山札は残り2枚となるものの、盤石の態勢を作った。
先の3点、そして2度目の攻撃からそれぞれ《水晶の記録 ゼノシャーク/クリスタル・メモリー》をトリガーするものの、シールドを累計5枚追加し、Zはほぼ勝勢。
dottoは最後の時間を使い、逆転の可能性を探るカードを探す。
dottoは《“必駆”蛮触礼亞》から《“轟轟轟”ブランド》を場に送りだし、手札を3枚切って追加の《“轟轟轟”ブランド》。ドローで加えた手札から≪マグナム・ルピア≫を召喚し、《“轟轟轟”ブランド》で攻撃にいくが、打点は足りていない。
最後はZの《煌世主 サッヴァーク†》でダイレクトアタックを通し、ゲームを決めた。
Winner:Z
GP王者と2017年チャンピオンの戦いは、前者に軍配が上がった。
だが試合終了後、Zは憔悴したような表情だった。それはとても勝った後とは思えない様子で、深く深く溜息を吐く。
Z「かなり考えたので……」
疲れました、というのが本音なのだろう。それはデッキを扱う難易度もさることながら、目の間に座るdottoという男の圧に当てられた部分は否定できない。これが全国大会という舞台なのだ。
dotto「《堅珠ノ正裁Z》を撃たれて以降は、ちょっと隙がなかったですね」
結果的にこの日、dottoの成績は振るわなかった。
関西勢による連覇という夢は、盟友ギラサキらへと託されることになる。
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