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全国大会2018 準々決勝:ZweiLance(宮城) vs. Runo(埼玉)

GP7thの時とは違います。別人だと思って下さい。

 トップ8進出を決めたZweiLanceに、準々決勝が始まる前にほんの少しだけ話を聞くことができた。

 昨年10月のGP7thでの、日本一決定戦出場をかけた準決勝での敗北、そしてエリア代表決定戦南東北大会での勝利。

 これらを経て、どのような思いで今日を迎えたのか、それを聞いたときに、ZweiLanceの印象的な一言が冒頭のそれだ。

 「」や「戦術」だけではなく、勝負に臨む「」も鍛えてきたという事だろう。

 しかし、一方で変わらないものもある。

 日本一に懸ける思いがある

 そう、GP7thの時から、いやそれよりももっと前から、何一つ変わることはないのだろう。

 そんな想いを感じ取れるインタビューだった。

 そして、そんなZweiLanceの前に立ちはだかる男が一人

 Runo

 全国9位、埼玉1位

 文句のつけようの無い強豪だ。

 日本一決定戦という最高の舞台で、トップ4に名乗りを上げるのは果たしてどちらか。



Game 1

先攻:Runo

 お互いに2ターン目の初動が無い中、先に動いたのはRuno。

 3ターン目に《フェアリー・ライフ》を引き込みマナを加速させる。
 これに対し、後手番3ターン目を迎えたZweiLanceの手札は下記の6枚。

《ガヨウ神》
《パーリ騎士》×2
《》
《ジョット・ガン・ジョラゴン》
《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》

 《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》を打てさえすれば、《パーリ騎士》が機能するが、その為には《パーリ騎士》を出さなければならないというジレンマ。

 これを致し方なしと判断したZweiLance、《パーリ騎士》を墓地0枚の状態で召喚し、そのまま《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》
 捲れたのは、《アイアン・マンハッタン》《ヤッタレマン》《ガヨウ神》の3枚。

 ここから《アイアン・マンハッタン》を除く2枚を手札に加え、ターンを返す。

 再びRunoのターン。

 《フェアリー・シャワー》を唱えマナを更に加速させ、次ターンには≪龍装艦 チェンジザ≫を召喚できる状態とする。

 これに対して後手4ターン目のZweiLance。

 《ガヨウ神》をマナにセットした後、《ヤッタレマン》《パーリ騎士》と続けて展開し、盤面のクリーチャーを3体とした上でターンを返す。こちらも次のターンには《ジョット・ガン・ジョラゴン》を仕掛けられる状態となる。

 先手5ターン目を迎えたRuno。

 ≪龍装艦 チェンジザ≫を召喚し、その能力により《超次元エナジー・ホール》を唱える。
 これにより、超次元ゾーンから呼び出されるのは《ブーストグレンオー》

 ZweiLanceの場にある《ヤッタレマン》を破壊し、ターンを返す。

 さあ、後手5ターン目を迎えたZweiLance。

  ・《バイナラドア》
  ・《ジョット・ガン・ジョラゴン》
  ・《パーリ騎士》
  ・《ガヨウ神》

 という4枚の手札から、マナセットを行わずに《パーリ騎士》召喚からの《ジョット・ガン・ジョラゴン》!!
 ここから《ジョット・ガン・ジョラゴン》の「ジョラゴン・ビッグ1」効果が連続して発動する。

 《ガヨウ神》《ガヨウ神》《バイナラドア》

 3つのジョーカーズの「出た時」効果が発動し、Runoの≪龍装艦 チェンジザ≫を除去しながらシールドをブレイクする。
 これに対してRuno、《怒流牙 佐助の超人》を「ニンジャ・ストライク5」で使用し、マナを伸ばしつつ、シールドから捲れた2枚のトリガーを公開する。

 《フェアリー・シャワー》、そして……《ディメンジョン・ゲート》!!
 これによりマナを8枚まで伸ばしつつ、デッキから《ドンジャングルS7》を手札に加えると返しのターンに9枚目のマナをセットした上で《ドンジャングルS7》!!
 前のターンのお返しとばかりに、Runoの繰り出した《ドンジャングルS7》の登場時効果が発動する!!

 《ドンジャングルS7》≪龍装艦 チェンジザ≫を、≪龍装艦 チェンジザ≫《超次元エナジー・ホール》を、そして《超次元エナジー・ホール》《時空の喧嘩屋キル》《時空の英雄アンタッチャブル》という2体の超次元クリーチャーを呼び出す。

 一気に盤面に4体のクリーチャーを追加したRuno、10枚以上あるZweiLanceの手札を前に躊躇することなく、「マッハファイター」を持った《ドンジャングルS7》《ジョット・ガン・ジョラゴン》に向かわせる。

 ここで《ワイルド・シールド・クライマックス》がZweiLanceの手札にあれば、《ジョット・ガン・ジョラゴン》を守りつつ、相手のクリーチャーの頭数を減らす選択肢もあったのだが、ZweiLanceの手札にはなく、《ジョット・ガン・ジョラゴン》は墓地に置かれる。

 再びZweiLanceのターン、自身の盤面には《パーリ騎士》のみ。

 「ちょっと考えますね」と断りをいれたものの、ほとんど時間をかけることなく《アイアン・マンハッタン》セットからの《ジョジョジョ・ジョーカーズ》

 これにより《ガヨウ神》を手札に加えた後、

 《ヤッタレマン》《パーリ騎士》そして《ジョット・ガン・ジョラゴン》!!

ZweiLance《ドンジャングルS7》に攻撃します」

 《ドンジャングルS7》が持つ攻撃強制効果により、シールドに向かう事はできない。

 ZweiLanceの「ジョラゴン・ビッグ1」は《アイアン・マンハッタン》そして《》

 そして、この《》の登場時効果によって新たな《アイアン・マンハッタン》が現れると、最後の「捨てた時」効果によって、《バイナラドア》の効果が発動し、《ドンジャングルS7》がRunoのデッキボトムに送られる。

 しかし、デッキに2枚搭載された《ワイルド・シールド・クライマックス》が全て盾に埋まるという不運に見舞われたZweiLanceは、Runoの《ドンジャングルS7》という壁を越え切る事ができなかった。

 迎えたRunoの先手7ターン目。

 ターン開始時に《時空の喧嘩屋キル》≪巨人の覚醒者セツダン≫とした上で《Dの牢閣 メメント守神宮》、そして《時の法皇 ミラダンテⅫ》!!
 圧倒的な物量差をもって、Runoの軍勢がZweiLanceを貫いた。

Runo 1-0 ZweiLance


Game 2

先攻:Runo

 《ヤッタレマン》《ポクチンちん》と順調なスタートを切ったZweiLance。

 対するRunoの手には《フェアリー・ライフ》は無く、後手3ターン目の≪奇石 ミクセル≫から《怒流牙 佐助の超人》によるマナ加速という立ち上がり。
 先手5ターン目を迎えたZweiLance。

 手札には《ヤッタレマン》《》そして《ワイルド・シールド・クライマックス》

 ここから《》をマナに置き、2体目の《ヤッタレマン》

 更に盤面にジョーカーズを並べる。

 これに対して後手5ターン目のRuno。

 《超次元エナジー・ホール》から《ブーストグレンオー》を呼び出し、《ヤッタレマン》を破壊する。
 これに対して手札が《ワイルド・シールド・クライマックス》のみのZweiLance、引き込んだのは先ほどマナに置いたばかりの《》  相手の場に≪奇石 ミクセル≫が存在するため、現状のマナゾーンの状況で≪キング・ザ・スロットン7≫を召喚しても盤面には残らない。

 しかし、1ターンでも早く《ガヨウ神》を引き込んで《ジョット・ガン・ジョラゴン》につなげたいZweiLanceは、6マナ目として《ワイルド・シールド・クライマックス》をマナゾーンに置いた上で≪キング・ザ・スロットン7≫を召喚する。

 捲れたのは《ヤッタレマン》《ポクチンちん》《アイアン・マンハッタン》の3枚。

 違う、そうじゃない。


「まさか《ポクチンちん》《ヤッタレマン》の2択で悩むとは思わなかった」

 試合終了後にそう語ったZweiLance。
 そう、初手からここまで引き込んだ13枚の中には《ガヨウ神》《ジョット・ガン・ジョラゴン》もいない

 《ジョジョジョ・ジョーカーズ》すらない。

 本来の動きを取れないZweiLanceがターンを返す。

 その隙にもRunoは《ドンジャングルS7》《龍素記号Sr スペルサイクリカ》《超次元エナジー・ホール》と展開し、一撃でZweiLanceを倒すべく、戦線を広げてゆく。

 これ以上時間を与える訳にはいかない。

『頼む、早く来てくれ』

 そんなZweiLanceの声が聞こえるかのようなフィーチャー席。

 しかし、ZweiLanceのドローは無情にも2枚目の《パーリ騎士》

 まだだ、まだ間に合う。

 返しのターン、Runoの盤面に《超次元エナジー・ホール》により《時空の喧嘩屋キル》《時空の英雄アンタッチャブル》が追加され、いよいよ「詰めろ」をかけられた形となる。

 ZweiLanceの盤面には《パーリ騎士》《ヤッタレマン》、マナは7枚。

 ここで《ガヨウ神》を引ければ、まだチャンスは残されている……

 山札から引いたカードは……、
無念


 返しのターン、Runoの軍勢の前に、ZweiLanceが膝をついた。

Runo 2-0 ZweiLance

***

「厳しいな……」

 そう呟くZweiLanceに、横に座る筆者はかける言葉がなかなか見つからなかった。

 「山札」というランダマイザーを用いたゲームである以上、このような出来事はあまねく全てのプレイヤーに降りかかる。

 しかし、この日本一決定戦という大一番で遭遇してしまうとは、デュエル・マスターズの神はなんと厳しい事だろうか。

 数万人中からごくわずかしか挑むことのできない年に1度のトーナメント、「日本一決定戦」。

 ZweiLanceの戦いはここで幕を閉じる事となった。

 そして、Runo。

 《勝利宣言 鬼丸「覇」》をかけた次なる一戦、準決勝に挑む。

Winner:Runo
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