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超CSⅣ宮城 Round 3:「セブン」 vs. フェアリー/AYN

ライター:清水 勇貴
撮影者:堀川 優一

 白熱する3回戦。

 昨年12月にデッキタイプが成立して以降環境の最前線を走り続け、「超CSの3大会すべてで使い通した」という愛機・【モモキングダム退化】を持ち込んだフェアリー/AYN

 基盤自体は以前から存在しつつも、「マスター・ファイナル・メモリアル・パック」のリリースによって新たなステップへと進んだ【火自然モモキングRX】を駆る「セブン」

 時代の分かれ目を告げる両者の対戦をお届けしよう。


先攻:「セブン」
 先手を取った「セブン」だったが、絶好のアクションとなる《メンデルスゾーン》は2ターン目の彼の手札になく、フェアリー/AYNが《雪溶の鎖/堕牛の一撃》をクリーチャーとして召喚する場面からゲームははじまった。
 このクリーチャーを召喚したということは、フェアリー/AYNの手札には十中八九で自壊手段がある。次のターンにプレイし、4ターン目に《未来王龍 モモキングJO》を召喚できる5マナ域へと到達させる心づもりだろう。

 ターンを迎えた「セブン」は、セオリーどおりに《ボルシャック・栄光・ルピア》を召喚する。《ブランド <NEXT.Star>》が山札の上から公開され、2ブースト。《メンデルスゾーン》には及ばないものの、セカンドベストの動き出しだ。

 追うフェアリー/AYNも負けじと《雪溶の鎖/堕牛の一撃》を呪文面でキャスト。ドローとブーストを同時に進め、体勢を整えていく。

 そうして迎えた「セブン」の4ターン目、ゲームの均衡がついに崩される。

 6マナ目をタップインさせた「セブン」は《王来英雄 モモキングRX》を召喚。手札を入れ替え、《ボルシャック・モモキングNEX》へと進化。追加打点を期待したいところだが、山札の一番上は《ボルシャック・栄光・ルピア》だ。

 デッキに1枚の《生命と大地と轟破の決断》がマナに落ちたのを見届けると、「セブン」は思案にふける。

 なにしろ、相手は手札の枚数が打点に直結する【モモキングダム退化】。このターン中に決着するにはデッキトップから十分な打点が降ってこなければならず、それを逃せば増えた手札からカウンターを決められてしまう。分の悪い賭けだろう。

 それでも後続の展開を見込めないのであれば、割り切ってこのターンに攻めかかるしかないが……。セブンは手札に控えた2枚目の《ボルシャック・モモキングNEX》に目をやりつつ、シールドをブレイクせずにフェアリー/AYNへとターンを渡す。

 手札は5枚、アンタップしてドローして6枚。選択肢は潤沢なフェアリー/AYNだ。

 《新世界王の闘気》をチャージすると、フェアリー/AYNは2マナで《進化設計図》を唱える。3マナを残し、山札の上から6枚をオープンする。

 《禁断英雄 モモキングダムX》を手札に加えられればそのまま召喚して退化コンボを決めるところまで繋がる一手だが、フェアリーの手札に加わったのは《キャンベロ <レッゾ.Star>》《アルカディアス・モモキング》の2枚のみだ。
 余った2マナで《雪溶の鎖/堕牛の一撃》をクリーチャーとして召喚すると、苦々しい顔で手のひらを「セブン」へ向ける。

 そして、「セブン」にとっては格好の5ターン目が回ってきた。

 《生命と大地と轟破の決断》をマナから唱え、マナから踏み倒すモードを2回。《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》《王来英雄 モモキングRX》をバトルゾーンへ繰り出す。

 プレイヤーの作法として《王来英雄 モモキングRX》よりも先に《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》から解決するが、もはや手札に加わるカードが何かはさしたる問題ではない。

 今しがた手札に加えたばかりのカードを《王来英雄 モモキングRX》でそのまま捨て、満を持して2体目の《ボルシャック・モモキングNEX》へと進化する!
 登場時能力で《ボルシャック・スーパーヒーロー》、攻撃して《王来英雄 モモキングRX》。登場時能力で踏み倒す追加の進化クリーチャーはないが、打点がさらに広がっていく。

 なんとしてでももう1体の《ボルシャック・モモキングNEX》を止めたいフェアリーだが……ブレイクされた3枚のシールドにG・ストライクはない。

 「セブン」が2体目の《ボルシャック・モモキングNEX》で攻撃を宣言し、山札の上から《超竜バジュラズテラ》が公開されると、フェアリー/AYNは静かに目を閉じた。

Winner:「セブン」

フェアリー/AYN「早い段階から手札に《未来王龍 モモキングJO》は引けていたんですが、肝心の進化クリーチャーが《禁断のモモキングダム》1枚しかいなかったんです。さすがにこのまま走り出すよりは《進化設計図》《禁断英雄 モモキングダムX》を探しにいく方が勝率が高いと考えました。考えたんですけどね……」

 ≪堕牛の一撃≫を唱え、《進化設計図》を唱えてなお、《禁断英雄 モモキングダムX》を引き込めなかったフェアリー/AYN。

 この大戦では不運に見舞われたが、デッキ選択そのものに後悔はないという。

フェアリー/AYN「新しいデッキも色々試しましたが、それでも今の環境で僕が使うなら、やっぱりこれしかないと思いますね」


「セブン」「殿堂施行前最後の大きな大会なので、殿堂入りで落ちるデッキを持ち込むプレイヤーが多いと思っていました。【火自然モモキングRX】は【モモキングダム退化】や【グルメ墓地ソース】のようなデッキとも速度で真っ向から戦えますし、中速気味のデッキに対してもマナ加速力と展開力で押し切れるデッキパワーの高さが魅力だと思います」

 もちろん、《ブランド <NEXT.Star>》という新カードを使いたかったのもありますが、と「セブン」は笑みをこぼした。

 新たなカードがリリースされ、強力なカードが殿堂にその名を刻み、メタゲームは回る。新時代の到来は、もうすぐそこだ。

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