DMGP2022 Day2 準々決勝ダイジェスト
ライター:伊藤 敦(まつがん)
撮影者:瀬尾 亜沙子
準々決勝の組み合わせは4つ。
九澄 vs. 上田秋斗
kazuna vs. キリハ
みみみ vs. ぴゅう
サノル vs. まるいし。
ここでは、「九澄 vs. 上田秋斗」と「kazuna vs. キリハ」の模様をダイジェストでお届けしよう。
準々決勝:九澄 vs. 上田秋斗
「ガイアッシュ覇道」を駆る九澄と「水魔導具」を駆る上田秋斗との対戦。ともに追加ターンを悪用するコンセプト同士、決まってしまえば逆転する術はほとんどないに等しい。
トップ8まで勝ち上がった時点で一つの区切りには到達したことは間違いないものの、ここまで来たならば優勝を目指したくもなる。勝って準決勝という追加ターンならぬ追加対戦の権利を獲得するのは、はたしてどちらか。
Game 1
予選順位の差で先攻を取ったのは九澄。2ターン目《フェアリー・Re:ライフ》からの3ターン目《天災 デドダム》で展開を加速する。対し上田秋斗は2ターン目には《卍 新世壊 卍》を設置できず、《堕呪 ゴンパドゥ》から1ターン遅れで設置しつつ《堕呪 ゾメンザン》で1枚を下に敷く展開。
だが九澄は4ターン目に《流星のガイアッシュ・カイザー》を着地させる。上田秋斗も返すターンに《堕呪 バレッドゥ》から《卍 新世壊 卍》の2枚目を設置するが、能動的なアクションだけでは間に合わないため、S・トリガーの埋まり具合にすべてを託す。 はたして九澄は5ターン目、2枚目の《流星のガイアッシュ・カイザー》から余った1マナで《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》を「B・A・D」で召喚!
W・ブレイクが通り、EXターンを獲得すると、2体の《流星のガイアッシュ・カイザー》と《天災 デドダム》でそのままダイレクトアタックまで走り抜けたのだった。
九澄 1-0 上田秋斗
Game 2
2ターン目の《堕呪 ゴンパドゥ》で見つけた《卍 新世壊 卍》を3ターン目に設置する上田秋斗に対し、九澄も《フェアリー・Re:ライフ》からの《天災 デドダム》という1ゲーム目の先後が入れ替わっただけの展開。だが上田秋斗はそのまま《堕呪 バレッドゥ》+《堕呪 ギャプドゥ》で《卍 新世壊 卍》の下に魔導具を順調に敷いていく。対し九澄は《流星のガイアッシュ・カイザー》を出してターンエンドするが、これは返すターンに《堕呪 ゴンパドゥ》からの《堕呪 カージグリ》で手札に戻されてしまう。
それでもここで《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》を唱えられなかったことで猶予ができた九澄は、《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》が引けていないかドルスザクが足りないといった一縷の望みに賭けて《流星のガイアッシュ・カイザー》を再展開してターンを返す。
だが、上田秋斗は《堕呪 ゾメンザン》2枚から《卍 新世壊 卍》の2枚目を設置すると、ターン終了時に《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》を唱え、《凶鬼卍号 メラヴォルガル》《凶鬼卍号 メラヴォルガル》《ガル・ラガンザーク》《ガル・ラガンザーク》を呼び出す!
しかも《凶鬼卍号 メラヴォルガル》のブレイクでは九澄の側は《サイバー・ブレイン》しかめくれなかったのに対し、対する上田秋斗は《堕呪 エアヴォ》がめくれたことで追加ターンに《堕呪 バレッドゥ》+《堕呪 ゴンパドゥ》+《堕呪 ゾメンザン》と唱えることで2枚目の《卍 新世壊 卍》の起動準備までもが整ってしまう。
シールド1枚の九澄に、合計8度の攻撃を防ぐ手段があるはずもなかった。
九澄 1-1 上田秋斗
Game 3
先攻で《フェアリー・Re:ライフ》を2連打してロケットスタートの九澄だったが、上田秋斗はこのマッチで初めての2ターン目《卍 新世壊 卍》で、さらに3ターン目には《堕呪 ゾメンザン》+《堕呪 ゴンパドゥ》という最高速の立ち回りを見せる。さらに九澄の側が《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》を出して《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》を回収という微妙な動きなのに対し、なおも上田秋斗は《堕呪 ギャプドゥ》を唱えてから2枚目の《卍 新世壊 卍》を設置して九澄の防御を貫通する準備を整える。
そして返す九澄の続くアクションが《天災 デドダム》のみでターンエンドという微妙なものだったことで、ゲームの天秤は上田秋斗の側に大きく傾く。
5ターン目が回ってきた上田秋斗は、《堕呪 カージグリ》で《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》を戻すとそのまま《堕呪 ゴンパドゥ》を唱え、ターン終了時に《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》。2ゲーム目と同様《凶鬼卍号 メラヴォルガル》《凶鬼卍号 メラヴォルガル》《ガル・ラガンザーク》《ガル・ラガンザーク》を着地させる。
《凶鬼卍号 メラヴォルガル》の能力によるブレイクで上田秋斗が《堕呪 カージグリ》をトリガーさせる一方で、九澄も《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》をトリガーさせ、《凶鬼卍号 メラヴォルガル》のうち1体を手札に戻すのだが、まだまだ過剰打点が残っている。
しかも追加ターンに入った上田秋斗は、《堕呪 ゴンパドゥ》からの《堕呪 バレッドゥ》で2枚目の《卍 新世壊 卍》の起動準備を整えると、さらに3枚目の《卍 新世壊 卍》を設置する。
そして、《凶鬼卍号 メラヴォルガル》のブレイクが最後のシールドをブレイク。ここで《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》をトリガーさせ、2体の《ガル・ラガンザーク》のうちの1体もどうにか手札に戻した九澄だったが、続く《ガル・ラガンザーク》のダイレクトアタックこそ《一王二命三眼槍》でかわせても、2枚目の《卍 新世壊 卍》からの《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》によって追加2ターン目を取られることは確定している。
さらに3枚目の《卍 新世壊 卍》からの追加3ターン目まで見えているとあっては、九澄の逆転の可能性は万に一つも残されていないのだった。
九澄 1-2 上田秋斗
Winner: 上田秋斗
準々決勝:kazuna vs. キリハ
「水闇自然ジャオウガ」を駆るkazunaと「MAX-Gコントロール」を駆るキリハとの対戦。しかもキリハのデッキは「《CRYMAX ジャオウガ》をかなり意識した形」だという。
はたしてその真価は発揮されるのか。
Game 1
先攻を取ったキリハだが、2ターン目にマナ加速はなく、初動は3ターン目の《地龍神の魔陣》で、しかも手札に加える立ち上がり。対するkazunaは《キャディ・ビートル》から《天災 デドダム》とクリーチャーを並べながらマナを伸ばしていく。4ターン目はキリハが《ウマキン☆プロジェクト》に対してkazunaが《悪魔妖精ベラドンナ》でマナ加速からの《異端流し オニカマス》というもの。これにより、kazunaは次のターンには《CRYMAX ジャオウガ》を召喚できる状態となる。
だが、キリハもここで一足先に《MAX-Gジョラゴン》を召喚すると、《自然の四君子 ガイアハザード》に変身。《天災 デドダム》をマッハファイターで処理しつつ、攻撃誘導によりワンショットされない盤面を作る。
これを放置しては召喚ロックになりかねないkazunaは注文通り《CRYMAX ジャオウガ》を召喚し、《MAX-Gジョラゴン》に向けて攻撃時に《MAX-Gジョラゴン》を破壊しつつ、キリハの手札2枚を刈り取りにいく。
しかし、それが思わぬ裏目に出てしまう。 手札から落ちた《貝獣 パウアー》2枚が、キリハに8ドローをもたらしたのだ!
さらにターンが返ってきたキリハは《フェアリー・Re:ライフ》でマナ加速しつつ《B.F.F. モーメント》でkazunaのクリーチャー3体を手札に戻す。kazunaも《絶望と反魂と滅殺の決断》で《天災 デドダム》と《悪魔妖精ベラドンナ》を蘇生し、手札破壊で《流星のガイアッシュ・カイザー》を抜き去るのだが、さらに《天災 デドダム》を出してターンエンドしたところで、ターンの終わりにキリハは《流星のガイアッシュ・カイザー》を着地させる!
そして軽減の乗った《次元の嵐 スコーラー》を召喚して追加ターンを取ったキリハは、《流星のガイアッシュ・カイザー》で3枚に減ったkazunaのシールドをW・ブレイク。これは《ウマキン☆プロジェクト》を「G・ストライク」で止めつつ《秩序の意志》で《流星のガイアッシュ・カイザー》を封印して返すkazunaだったが、なおも追加ターンに《MAX-Gジョラゴン》を出したキリハは、そのままkazunaの最後のシールドをブレイクすると、《次元の嵐 スコーラー》でダイレクトアタックを決めたのだった。
kazuna 0-1 キリハ
Game 2
後攻のキリハが《地龍神の魔陣》でマナ加速したのに対し、kazunaは《天災 デドダム》が初動。さらに《【マニフェスト】チームウェイブを救いたい【聞け】》で《流星のガイアッシュ・カイザー》を回収された返しで、《悪魔妖精ベラドンナ》によるマナ加速から2体目の《悪魔妖精ベラドンナ》で手札破壊、《流星のガイアッシュ・カイザー》を抜き去ることに成功する。6マナに到達したキリハは《フェアリー・Re:ライフ》を唱えるのみ。対してkazunaは《有象夢造》で《悪魔妖精ベラドンナ》2体を蘇生すると、破壊せずに盤面に残す玄人のプレイを選択する。
そしてキリハが8マナで《【マニフェスト】チームウェイブを救いたい【聞け】》を唱えて手札とマナを大きく拡充した返しのターンで、ついに《CRYMAX ジャオウガ》が降臨する。
そのままkazunaが3枚になったシールドに攻撃すると、手札破壊で落ちた《貝獣 パウアー》に4枚引かれはしたものの、トリガーの類は《フェアリー・Re:ライフ》の「G・ストライク」1枚のみ。脇に2体並んでいた《悪魔妖精ベラドンナ》がそのままダイレクトアタックを決め、決着は3ゲーム目に持ち越された。
kazuna 1-1 キリハ
Game 3
先攻のキリハが2ターン目《地龍神の魔陣》スタートながら3ターン目をマナチャージのみでパスしたのに対し、後攻のkazunaは《悪魔妖精ベラドンナ》でマナ加速すると3ターン目には《天災 デドダム》からの《悪魔妖精ベラドンナ》で最高速で6マナにまで到達する。返すキリハも《【マニフェスト】チームウェイブを救いたい【聞け】》で加速しつつ《流星のガイアッシュ・カイザー》を手札に加えるのだが、なおもkazunaは《悪魔妖精ベラドンナ》で手札破壊。ここで《流星のガイアッシュ・カイザー》を見事にぶち抜くと、さらに墓地からの《絶望と反魂と滅殺の決断》で《悪魔妖精ベラドンナ》を2体蘇生し、さらなる《流星のガイアッシュ・カイザー》と《MAX-Gジョラゴン》をも叩き落とす。
それでもキリハも6マナで《ウマキン☆プロジェクト》を召喚し、マナと手札を一気に拡充する。
対し、kazunaはドローしたカードを見て天を仰ぐ。《CRYMAX ジャオウガ》。ここで仕掛ければ、残った3枚のシールドをノートリで貫通すれば《天災 デドダム》でダイレクトアタックを決められる。もう一つの選択肢は《異端流し オニカマス》。これを召喚して1ターン耐えれば、ほとんどのトリガーを貫通することができる。
攻めるか。溜めるか。
少考ののち、kazunaは《異端流し オニカマス》を召喚する。
だが、返すキリハはマナチャージしてから《B.F.F. モーメント》を唱える。手札が少ないため2マナ以下しか戻せないが、《異端流し オニカマス》が手札に帰り、kazunaにとっては1ターン前と全く同じ状況となる。
kazuna「マナが9ですか?」
キリハ「はい」
否、全く同じではない。キリハのマナが1つ伸びている。9マナまでは許容できたが、10マナまで到達すれば《終末の監視者 ジ・ウォッチ》がある。
これ以上ターンは回せないとばかりに意を決したkazunaは《CRYMAX ジャオウガ》を召喚し、3枚のシールドに向けて攻撃する。「G・ストライク」でも《B.F.F. モーメント》でも、何か1枚でも踏んでしまえばダイレクトアタックまでは通らない決死のアタック。
キリハは3枚のシールドを確認する。そして。
キリハ「……負けです」
シールドには何もなかった。《天災 デドダム》が、見事ダイレクトアタックを決めたのだった。
kazuna 2-1 キリハ
Winner: kazuna
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