デュエル・マスターズ

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DMGP2024-2nd Day2(オリジナル) 準決勝:N0 vs. 無視無視ノンノン

ライター:伊藤 敦(まつがん)
撮影:瀬尾 亜沙子

 デュエル・マスターズには、どうやっても覆しがたい「相性差」というものもまた、存在する。

 4000名いた参加者も、気づけば残り4名となった。そして、この準決勝で激突することとなったN0無視無視ノンノンは、奇しくもともに地元愛知勢だという。

無視無視ノンノン「えっ同じ?」

N0「全然大会にも出てないんで……」

無視無視ノンノン「それでここまで?すごいですね。緊張とかはありませんか?」

N0「疲れとか眠気がすごいです……フィーチャー卓行きました?」

無視無視ノンノン「行きました」

N0「どうでした?自分は一回も行ってなくて」

無視無視ノンノン「じゃあ良かったですね。めっちゃ汗かきますよ。ミスったらどうしようって」

 だが、住んでいる場所は近くても、2人の使用デッキには大きな違いがあった……そしてそれは、あまりにも残酷な違いだった。

 N0のデッキは「水闇COMPLEX」。トップメタである「ファイアー・バード」を意識した選択だが、対する無視無視ノンノンは、何と「火光水ゴスペル」なのだ。最近流行りの《カレイコの黒像》によるメタをすり抜けられるデッキであり、もちろん《異端流し オニカマス》もほぼ効かないため、N0の側からはせいぜい《奇天烈 シャッフ》くらいしか干渉手段がないという絶望的なマッチアップとなってしまったのである。  はたしてN0は敗北の運命を覆せるのか、それとも無視無視ノンノンが順当に勝利を収めるのか。プレイヤーがほとんどいなくなった会場の隅で、準決勝が静かに幕を開けた。

Game 1

 予選順位6位のN0が先攻ながら《忍蛇の聖沌 c0br4》《アーテル・ゴルギーニ》とチャージしつつも動きがないのに対し、《エンドレス・フローズン・カーニバル》《ブルー・インパルス / 「真実を見極めよ、ジョニー!」》とチャージした無視無視ノンノンは、2ターン目のチャージ直後に「あっ……まあいいか」と漏らしつつ、《ラッキー・ダーツ》を唱える!  N0が指定したシールドは、デッキ側から4枚目。その中身は……?

無視無視ノンノン《バーニング・フィンガー》強い……!」

 マナ置きでミスをした様子のあった無視無視ノンノンだったが、無事リカバリーできそうで一安心といった表情。さらに返すN0がなおも《カレイコの黒像》をチャージするのみでターンを返すことしかできないのに対し、《最期の竜炎》チャージからの《氷柱と炎弧の決断》で手札と墓地を高速で整える。

 ここで4ターン目になってようやくN0も《終止の時計 ザ・ミュート》チャージから《電脳の女王 アリス / 不埒な再侵入》を送り出すのだが、さすがに動き出しが遅すぎたか。返しのターンに《キリモミ・ヤマアラシ》チャージから《キリモミ・ヤマアラシ》を唱えた無視無視ノンノンは、もちろん《水晶の王 ゴスペル》を着地させる!  迷わず《ラッキー・ダーツ》《キリモミ・ヤマアラシ》《ファイナル・ストップ》《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》の4枚を回収すると、そのまま攻撃時に《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》を唱えて追加ターンを獲得しながらW・ブレイク。N0も《同期の妖精 / ド浮きの動悸》《終止の時計 ザ・ミュート》をトリガーするのだが、根本的解決にはならない。

 さらに追加ターンに入り、《ラッキー・ダーツ》から《ロスト・ウォーターゲイト》を唱えて2枚目の《水晶の王 ゴスペル》をトップに積んで除去トリガーをしっかりとケアした無視無視ノンノンは、再び《キリモミ・ヤマアラシ》から《水晶の王 ゴスペル》を走らせる。  《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》を唱えながらのW・ブレイク。N0は今度こそ《電脳の女王 アリス / 不埒な再侵入》をトリガーして《水晶の王 ゴスペル》を除去するのだが、先ほどの《ロスト・ウォーターゲイト》でケアされてしまっている。そして、残るシールドは1枚。

無視無視ノンノン「ちょーっとだけ考えますね」

 もはやケアすべきは《忍蛇の聖沌 c0br4》と2枚目の《電脳の女王 アリス / 不埒な再侵入》くらいという状況。そうなれば、あとは「解答」を探しにいくだけだ。

 2度目の追加ターンに入った無視無視ノンノンは《氷柱と炎弧の決断》を唱え……その解答に、たどり着いた。

無視無視ノンノン「っし!」  3度目の《キリモミ・ヤマアラシ》《水晶の王 ゴスペル》から攻撃時《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》を唱えつつ、「革命チェンジ」《時の法皇 ミラダンテⅫ》、「ファイナル革命」で《ファイナル・ストップ》

 N0の「水闇COMPLEX」に、この状況を覆しうるS・トリガーは入っていないのだった。
 
N0 0-1 無視無視ノンノン

Game 2

 《戦慄の魔女 アリス / 神にも届く旋律》《忍蛇の聖沌 c0br4》チャージから2ターン目に《DARK MATERIAL COMPLEX》を送り出したN0に対し、無視無視ノンノンは《最期の竜炎》《ファイナル・ストップ》チャージからの《バーニング・フィンガー》が初動となる。

 そしてN0が《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》を送り出すと、無視無視ノンノンは《氷柱と炎弧の決断》で手札を入れ替え、快調そのものなムーブ。

N0「墓地が何枚?」

無視無視ノンノン「5です」  このままだと最速で《水晶の王 ゴスペル》に走られかねないN0は、《カレイコの黒像》チャージから《奇天烈 シャッフ》を召喚し、「1」を宣言して急所の《キリモミ・ヤマアラシ》と除去呪文の《最期の竜炎》《バッドドッグ・マニアクス》を同時に止める。そのまま《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》で1点小突くと《バーニング・フィンガー》がトリガーするが、これは無視無視ノンノンの手札を入れ替えるにとどまる。

 だが返すターン、《エンドレス・フローズン・カーニバル》をマナチャージした無視無視ノンノンが唱えたのは《オリオティス・ジャッジ》  虎の子の《奇天烈 シャッフ》を処理されてしまったN0は、それでも手札を使いきって《同期の妖精 / ド浮きの動悸》《異端流し オニカマス》と並べ、さらに《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》でシールドブレイク。これは通るものの、次のターンもジャスキルは作れない状況。

 さらに無視無視ノンノンは《水晶の王 ゴスペル》を普通に召喚して《ブルー・インパルス / 「真実を見極めよ、ジョニー!」》《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》《氷柱と炎弧の決断》《キリモミ・ヤマアラシ》を墓地から一気に回収。そして回収した《氷柱と炎弧の決断》《同期の妖精 / ド浮きの動悸》の攻撃を止めながらドローを進める。

 N0は引き込んだ《飛翔龍 5000VT》を召喚してプレッシャーをかけるのだが……まさかここにきて2ターン目の《DARK MATERIAL COMPLEX》が裏目になるとは、誰が想像できただろうか。  すなわち、4体差の条件を満たしてエンド前に《ブルー・インパルス / 「真実を見極めよ、ジョニー!」》が着地!

 そのまま自ターンに入って2体目の《水晶の王 ゴスペル》を召喚した無視無視ノンノンは、《水晶の王 ゴスペル》で攻撃しながら《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》を唱えつつW・ブレイク。そしてこれが通るや、《ブルー・インパルス / 「真実を見極めよ、ジョニー!」》で「呪文側唱えません」と宣言しつつT・ブレイク!

 3枚のシールドに埋まっていたトリガーが唱える意味のない《同期の妖精 / ド浮きの動悸》だったのを確認したN0は、諦めてそのままシールドを手札に重ね、やがて来るダイレクトアタックを受け入れたのだった。 N0 0-2 無視無視ノンノン

N0「ここで当たって良かったです」

無視無視ノンノン「ガン不利ですよね?え、当たってないですか?」

N0「当たってないです。なんなら割りきってます」

 あまりにも一方的に終わってしまった準決勝。だが、N0にも救いはあった。えむつーがトップ8を勝った時点で、トップ4以上には日本一決定戦の権利が確定しているからだ。

 今回はトロフィーを手にすることはできなかったものの、N0が会場最強の「水闇COMPLEX」使いだったことは間違いない。日本一決定戦での活躍に期待だ。

Winner: 無視無視ノンノン
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