全国大会2025 関西エリア予選 :TOP5カード紹介
ライター:伊藤 敦(まつがん)
前週の東海エリア予選の結果も踏まえた、王道W第4弾環境の2ブロックの総決算となった今大会。そこで活躍したのは、どのようなカードたちだったのか。筆者が独断でピックアップした5枚のカードとともに、大会の模様を簡単に振り返っていこう。第5位:《創世竜 ゴルギーネクスト》
今大会では、新たなデッキとして「5Cゴルギーネクスト」の登場がとりわけ大きなトピックとなった。そのコンセプトを屋台骨で支えていたのが《創世竜 ゴルギーネクスト》である。まず第一に、「エスケープ」持ちな上にパワーも《MATATA-美吾罪261》と同等のため、特にトップメタである「光水自然ゴルギーオージャー」に対して《華謡の精霊カンツォーネ》を確定で要求できる場持ちの良いメタクリーチャーとしての機能。
さらに第二に、《大集合!アカネ&アサギ&コハク》《ROYAL-減亜5》によるマナ加速から「D・D・D」で《ホーガン・ブラスター》チャレンジをしつつ、外れても最低マナ加速になるという最低保証付きの能動的な仕掛けが可能な性能。
これら2点が要因となり、環境最終盤に新風を吹かせる結果となった。来期の2ブロックでも引き続き活躍が期待できるかもしれない。
第4位:《剣轟の団長 ドギラゴン王道》
「5Cゴルギーネクスト」からは《剣轟の団長 ドギラゴン王道》もピックアップしたい。主に《轟く邪道 レッドゾーン》と《大集合!アカネ&アサギ&コハク》との間をつなぐ優秀な文明持ちかつ《ROYAL-減亜5》や《創世竜 ゴルギーネクスト》とのくっつきといった複合的な需要を満たすカードとしての採用理由ゆえにデッキの軸とはなっていないものの、それでもうっかり着地した際の詰め性能はすさまじく、不可能を可能にするムーブはドリーム・クリーチャーたるに相応しいスペックと言える。
カードの性質上《~進封せし大悪魔~》とは向き合うことになってしまいがちだが、それも殴り方次第でケアできる場面も多く、《一音の妖精》に対して強い《~世紀末の善悪~》の裏択として、《竜社長 ゴルファウンデーション》と合わせて強引なゲームメイクを可能にしてくれる頼もしい切り札であることが、改めて周知された結果となった。
第3位:《~邪眼帝 PARTⅡ~》
Aブロック優勝のナナシ/七草るーむの「4C創世竜」をはじめとして、デッキの主役ではないものの、縁の下の力持ちとして中盤の制圧力を高める役割を果たしていたのが《~邪眼帝 PARTⅡ~》だ。特に元々《轟く邪道 レッドゾーン》に対しての確定受けを作るといった防御的な役割に限定されていた王道W第3弾までとは異なり、第4弾で「離れない無限攻撃」が作れる《グレートブルーの海幻》《邪心タル悪魔神ノ禍魂》《聖霊王の聖典》のセットが登場したことで、「下に敷く」効果を利用して能動的に勝ちにいけるようになったことが大きい。
このギミックが実際にAブロック決勝のゲームにおける決定打となった点も合わせて、3位に置かせていただいた。
第2位:《アビスラブ=ジャシン帝》
他方、Aブロック決勝で惜しくも敗れた表サイバー龍が採用していた《アビスラブ=ジャシン帝》の活躍も目覚ましかった。上で挙げた《~邪眼帝 PARTⅡ~》や《ソウルサンライト コハク》、あるいは単純なG-NEOなど、とにかく場持ちが良いクリーチャーや煩わしい能力が多い今期の2ブロックにおける限定的なシチュエーションを突破するための最終兵器として、《剣轟の団長 ドギラゴン王道》と同様に単体でコンセプトになるわけではないものの、「レッドゾーン」「アビスロイヤル」「デーモン・コマンド」といった様々なアーキタイプに出張する性能を見せた。
「深淵送り」という、年度の最後を締めくくるORに相応しい唯一無二の能力で2ブロック環境のバランスを影から整えてくれたという点を評価して、この順位に置かせていただいた。
第1位:《クルトの天宝》
そして栄えある1位は……まさかのコモンのタマシードである。もちろん実質的な主役はやはり《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》ではあったわけだが、ここではあえてこのカードをピックアップしたい。Bブロックで優勝したdottoが「光水自然ゴルギーオージャー」に採用した《クルトの天宝》は、前週の東海エリアのトップ16リストでも採用実績はあったが、そこまでメジャーとは言えなかった。
だが《超魂設計図》のダブルヒット率の向上、《華謡の精霊カンツォーネ》の「超魂レイド」のバリューや《~西方より来る激流の竜騎公~》の場持ちの向上、そして《一音の妖精》の実質G-NEO化など、対応手段が限られるゆえに対処を迫った方が強いという結論になりがちな2ブロックにおいて、1コストとは思えないプレイバリューでしかも多くの場合対戦相手に対し初見の対応を迫れたであろうというのは、今回の全勝優勝を支えた一因と言ってもおそらく過言ではないだろう。
終わりに
王道・王道W期のエリア予選はあとは裏方限定のジャッジ大会を残すのみということで、事実上これで幕引きとなる。限られたカードプールにおいては、支配的な戦略に対しての解答が常に存在しているとは限らない。ゆえに大会を重ねれば重ねるほど、トップメタの支配率が高止まりしがちなのが2ブロックの特徴だ。
だが他方で、DMPランキングを走り続けるのとは異なりどこまでも一発勝負であるがゆえに、「デッキの全貌が把握されていない一度だけなら通用する」というギミックにも価値が生まれるのがエリア予選の特徴でもある。
そう、だから。ぜひ一度テンプレートに対して疑問を持ち、自分なりの答えを見つける作業に夢中になってみて欲しい。自分だけの発見が世界を変えると信じて夜遅くまでデッキを調整するのが、デュエル・マスターズにおいて最も楽しい瞬間の一つである。
ゆえに。新たなアーキタイプを作ろうとする、あるいは新カードに可能性を見出そうとするすべてのプレイヤーに対し、この場を借りてエールを送ることで、今回のカバレージの締めくくりとしたい。
また来年度、エリア予選でお会いできることを楽しみにしている。
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