全国大会2025 Round 8:みるえめ vs. のすけ
ライター:伊藤 敦(まつがん)
撮影:後長 京介
予選最終戦となる第8回戦。そこでフィーチャーマッチに呼ばれたのは、今大会に向けて調整を共にし、40枚全く同じリストをシェアした二人だった。
のすけ「全国のフィーチャー全敗なんだよな……」
みるえめ「ミラーどうすればいいんだろ……わかんない」
のすけ「頑張れ」
のすけはデュエチューブリーグの元「Team SAGA」所属プレイヤーであり公式解説役の経験もあるほか、大型大会のメタゲーム記事も執筆するなど多方面で活躍するプレイヤーである。日本一決定戦への参加回数も2019、2023、2024に続いての連続4度目という言わずと知れた強豪であり(※また、2022年度の最強位決定戦にも出場している)、2025年度は前期ランキングで今大会への参加権利を獲得した。
一方のみるえめはDMGP2025-1st Day1(アドバンス)の準優勝者であり、日本一決定戦への参加は今回が初めてとなる。また公認ジャッジとしても活動している一方、2025年度後期から「デュエチューブリーグ」の「Team SAGA」にも所属しており、今後の活躍も楽しみなプレイヤーだ。
みるえめ「ミラーのプレイわかんないけど大したことないのはわかる」
のすけ「良いこというね。フィーチャー呼ばれたのは嬉しいんだけどミラーなのがだるいわ」
みるえめ「でもこれだったら負けても応援できるからいいなと思った」
「4Cアルファドギラゴン」。二人に加えて紅蓮、カルマ、柑橘と5名でシェアし、紅蓮がトップ8進出をほぼ手中に収めている現状、今大会の台風の目と言って差し支えないデッキである。「4Cアルファディオス」と「火光自然ドギラゴン」とを合体させたような構造が特徴的だ。
のすけ「最初に調整チーム組んだ俺らがフィーチャーなのエモいね。そこから一人追加一人追加って増やしてったじゃん」
グランプリなどの大型イベントと同様、日本一決定戦であってもチーム調整は有効に機能する。特に「アドバンス・フォーマット」「オリジナル・フォーマット」の2つを同時に調整しなければならない労力を、分担できるメリットは見逃せない。
ただたとえ友人同士でも、当たってしまえば当日はライバル同士。そしてそれがトップ8進出の可能性をかけた最終戦ともなれば、緊張と高揚は最高潮。
5勝2敗、勝てば予選抜けの可能性ありというバブルマッチにして、友人同士の鬼勝負。記憶に残る最高の一戦が、始まった。
Game
「じゃーんけーん!」と気合の入ったのすけの声とは裏腹にジャンケンで勝ったのはみるえめで、のすけは「うわー!」と途端に絶望的な声を出す羽目に。ミラーマッチといえば、どんなデッキでも往々にして超先攻ゲーになりがちだからだ。しかもみるえめが1ターン目にマナチャージしたのは、《大集合!アカネ&アサギ&コハク》。のすけ「お前(手札)強いやん!」
1ターン目のマナチャージのみでみるえめが2ブーストに欠損がない手札内容であることを看破したのすけが《王導聖霊 アルファディオス》チャージで返すと、みるえめは《支配の精霊ペルフェクト / ギャラクシー・チャージャー》チャージからその看破どおりの《大集合!アカネ&アサギ&コハク》を召喚し、《天彩の精霊ミルディアス》をマナに置いてターンを返す。
一方、2ターン目のマナ置きから「ムズい……」と時間を使ったのすけ。それでもやがて「整いました」と《支配の精霊ペルフェクト / ギャラクシー・チャージャー》から《大集合!アカネ&アサギ&コハク》をこちらも送り出し、《剣轟の団長 ドギラゴン王道》をマナへ置いてターンエンドを宣言すると、やにわ手札を置くや、ぱんっ、と両手を打ち合わせる。
のすけ「かわせ!!!」
だが、そんなのすけの言葉を力強く否定するように。みるえめ「行きます」
《大集合!アカネ&アサギ&コハク》攻撃時、「D・D・D」《創世竜 ゴルギーネクスト》!

のすけ「勘弁してよマジで……」
のすけはみるえめに差し出された山札を苦笑しながらシャッフルする。
のすけ「祈んなきゃよかった……神頼みはやめたって決めたのに……」
みるえめ「朝神社行ってなかった?」
のすけ「行った。早く着き過ぎたから行ってきた」
はたして、祈りの結果は。

《剣轟の団長 ドギラゴン王道》!
のすけ「はぁ終わった……ガチか……助けてー!!!」
先攻3ターン目、最速のドリーム・クリーチャー降臨を受け、のすけの絶叫がフィーチャーエリアに響き渡る。
のすけ「マジか、今年もこれかー!」
みるえめが手札から出した《天彩の精霊ミルディアス》が《大集合!アカネ&アサギ&コハク》を戻し、T・ブレイク。さらにスピードアタッカーを付与された《天彩の精霊ミルディアス》がそのままもう1枚シールドをブレイクし、のすけの盤面はゼロ、シールドは残り1枚という絶望的な状況。
のすけ「受け止めるのに時間かかってる今……」それでも、できることはやるしかないとひねり出したアクションは《華謡の精霊カンツォーネ》。だが、《創世竜 ゴルギーネクスト》をシールド送りにするところまでは良かったものの、ここでタップ状態の《天彩の精霊ミルディアス》に向けて攻撃してしまい、楯に加わったばかりの《創世竜 ゴルギーネクスト》を《剣轟の団長 ドギラゴン王道》に付与された「エスケープ」効果で回収されてしまう。
のすけ「ショックすぎて忘れてたわ……」
さらに返すみるえめのアクションは、《剣轟の団長 ドギラゴン王道》の攻撃時にもちろん「D・D・D」《創世竜 ゴルギーネクスト》。そしてめくれたのは、ダメ押しの《王導聖霊 アルファディオス》!

のすけ「お前優勝!!!」
潔く清々しく、のすけは右手を差し出したのだった。
Winner: みるえめ
のすけ「マジかー……」みるえめ「ジャンケンだったw」
一年の総決算とも言える日本一決定戦。その最後となってしまった戦いがあまりにも一方的かつ呆気ない幕切れであったことで、普通のプレイヤーなら感情に任せた態度をとってもおかしくないシチュエーションではある。
それでも。のすけは最後まで友人を気遣う心を忘れない。
のすけ「頑張れよ」
みるえめ「頑張ります」
残念ながらこのすぐ後の順位発表で、みるえめはオポ落ちの9位で惜しくも決勝進出を逃し、のすけの激励は空振りに終わってしまったけれども。
彼らの立派な戦いぶりの記憶は、この戦いの目撃した者たちの心の中に残り続けることだろう。
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みるえめ 全国大会2025 日本一決定戦 オリジナル |
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のすけ 全国大会2025 日本一決定戦 オリジナル |
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