DMGP2026-1st Day1(アドバンス)準決勝:じゃきー vs. 天馬
ライター:鈴木 響太(ボルスズ)
撮影:坂井 郁弥
時刻は19時。まだまだ熱気は冷めやらず、プレイヤーたちの声が聞こえる中、この卓は一際静寂に包まれていた。それもそのはず。勝利した時点で全国への切符を手にできるというのだから、どちらの選手も一瞬たりとも気が抜けない。前回のDMGP2025-2ndではベスト64、ベスト16と両日本戦参加。さらには今回ベスト4にまで上り詰めた天馬も、全国の切符を前にほのかに緊張が感じられる。その対面に座る、じゃきーとて例外ではない。歴戦のプレイヤーである彼もまた、欲してやまない勝利のために、この試合は落とせない。
二人が駆るのは、奇しくも同じアーキタイプに分類される【4Cテレポートホール】。いわゆるミラー戦だ。
しかし、彼らのデッキはそれぞれ別の思想によって構築されている。
天馬が用いるのは対【4Cder’Bande】へのガードをあげた最新構築。今大会でもTOP128の中で上がった【4Cテレポートホール】の中でも30%超のDMGP特化チューニングだ。
逆に、じゃきーが持ち込んだのはより丸く、より広くの相手を見られるよう、バランスを取った独自チューニング。その中でも《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》や《時の法皇 ミラダンテⅫ》といったパワーカードの採用により、結果的にミラー戦へのガードは他よりも上がる形になっている。
特化か、バランスか。負けられない二人の戦いは、静寂の中、幕をあけた。
先攻:じゃきー
Game1
順位先攻により、有利な立ち上がりとなったじゃきーは、初動でもある《大集合!アカネ&アサギ&コハク》のチャージでスタート。対する天馬も、《剣轟の団長 ドギラゴン王道》のチャージでマナゾーンに文明を揃えていく。
超次元ゾーンのチェック時に起きていた疑惑は、確信に変わる。お互いのプレイヤーがこのマナ置きによってミラー戦であることを認識し、2ターン目もお互いマナチャージのみでパス。
続く3ターン目、先に仕掛けたのはじゃきーだった。
まずは《偽りの希望 鬼丸「終斗」》のチャージで火文明をマナに用意すると、《超次元サプライズ・ホール》から≪GQ 笑沙-4≫が堂々登場!
ミラー戦において、《流星のガイアッシュ・カイザー》の存在からおいそれとは超次元呪文を撃てない……というのが通説である。逆に言えば、これは「ここは踏んでも構わない」ということの裏返しだ。今回、広く対面を見られるよう調整したと、じゃきーは語ってくれた。当然、ミラーに関しても一般的な構築よりも重く見ているため、その後のアクションでリカバリーは効く状況ではあった。さらに、手札の《鬼修羅と跳次元の決断》が通れば、そのまま勝利することすらあり得る。リターンは大きい。リスクよりも得られるものに目を向けた。
デッキ構築が、ここ一番の度胸をもバックアップしているかのようだ。
じゃきーの度胸に押されたのか、天馬の手札に《流星のガイアッシュ・カイザー》はない。さらに、ターン開始でのドローでも単色を引き込めず、せめてもの抵抗であった《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》の設置もままならない。
じゃきーの強気なプレイは天運さえも思いのままなのだろうか、兎にも角にも狙っていた《鬼修羅と跳次元の決断》が火を噴く。唸りをあげて降臨したのは、このデッキの最強リソースムーブ、≪ラスト・GOLDEN・ドラゴン≫。《流星のガイアッシュ・カイザー》がいないことも後押しし、2体同時顕現だ。≪GQ 笑沙-4≫の軽減を使用したことも交えてマナは全回復。鬼の4ドローが引き込んだ破壊的手札が襲いかかる。
まずは《とこしえの超人》を召喚することで、S・トリガーとしての《超次元サプライズ・ホール》を縛りつつ、≪GQ 笑沙-4≫アタック時にD・D・Dで進化せず《剣轟の団長 ドギラゴン王道》を召喚!!
登場時の能力で《宇宙妖精エリンギ》を踏み倒し、シールドをブレイク。さらに、≪ラスト・GOLDEN・ドラゴン≫を、《宇宙妖精エリンギ》で引き込んだ《時の法皇 ミラダンテⅫ》へ革命チェンジ!!ファイナル革命で徹底的に縛り上げることに成功した。
ここまで来れば、もはや返せるトリガーは存在しない。最後は《宇宙妖精エリンギ》がダイレクトアタックを決めた。
じゃきー 1-0 天馬
Game2
あとがない天馬、《宇宙妖精エリンギ》のマナチャージでスタートと、マナの様子は悪くない。……しかし、その手札は予想に反してかなり渋い。初動になり得るカードが引けていないばかりか、しばらく使用できない《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》が2枚、嵩張っている。
そればかりか、2ターン目のドローにおいても、せっかく受け入れを用意した《大集合!アカネ&アサギ&コハク》が引けず、トップは3枚目の《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》で流石に肩を落とした。
一方初動を潤沢に持っているじゃきー。《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》を埋めて《大集合!アカネ&アサギ&コハク》でスタート。確認した《とこしえの超人》と《我竜塔第七層 ハッスル・キャッスル》を見るとしばしの思考時間へ。
両方が有効なメタカード。手札に抱えるという選択肢も少なからずある。だが、ここは《とこしえの超人》をマナへ送り、足を進めることに。
なおも動けない天馬。もう一度《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》をマナへ送り、歯がゆい時間が進む。
そんな天馬へも、じゃきーは一切の慈悲はない。2枚目の《大集合!アカネ&アサギ&コハク》は《流星のガイアッシュ・カイザー》をキャッチして、相手の《超次元サプライズ・ホール》などに合わせる構えで盤石だ。
このターン、天馬はせめてメタカードをプレイしたい。
【4Cテレポートホール】における4マナのタイミングで起こせるアクションは、妨害かリソース確保に留まる。どうしてもここは、もう1ターン。ビッグアクションの起こせる5ターン目へと、つながる一手が欲しい。
しかし、だがしかし、天馬の今引きは、無情にも《鬼修羅と跳次元の決断》。
それでも彼は思考を止めない。「相手が動けない」、「クリティカルなS・トリガーを踏ませる」。なんでもいい。もう一度ターンが帰ってきた時、《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》から一気にゲームを作れるよう、くっつきを加味して《鬼修羅と跳次元の決断》をチャージし、覚悟を決めてターンエンド。
対するじゃきーも、もう1ターンを渡すわけにはいかない。《超次元サプライズ・ホール》を埋め、《偽りの希望 修羅丸「終斗」》で走り出す。
《偽りの希望 修羅丸「終斗」》の攻撃時に、必殺のD・D・D宣言が炸裂!!
今回は《大集合!アカネ&アサギ&コハク》に進化する形で、《剣轟の団長 ドギラゴン王道》が剣閃と共に現れた。
登場時の踏み倒しは、先ほど抱えた《流星のガイアッシュ・カイザー》。2点が通る。じゃきーのハンドには《流星の逆転撃》。ここで押し付けてしまえば、保険も含めて一気に勝利が近づく。だが、何の蓋もない今、S・トリガーを踏んでしまえば、手札事故の相手にみすみす機会を与えることになる。しばし逡巡。
じゃきー、しかとここで詰め切る選択を取った。
満を持して、《剣轟の団長 ドギラゴン王道》が切り込みにかかる。手札とマナの状況を加味し、踏み倒しは行わない。
わずかに、ジャストキルプラス1打点。受ける天馬サイド、《終止の時計 ザ・ミュート》、《~輝きは奇跡そのもの~》、《宇宙妖精エリンギ》……手札の《流星のガイアッシュ・カイザー》は起動条件を満たしたため、何を踏んだって逆転の目がある。
今回はロックもない。繋がるか?踏ませるだけで、ただ踏ませるだけで、3本目は、とたんに芽吹く。
祈るようにシールドをチェックするも……運命はじゃきーに味方した。
S・トリガー0。天馬の使う構築は、対【4Cder’Bande】を厚く見た新型のタイプだ。
この構築はワンショットを防げるようになっている分、トリガー以外の受けは存在しない。すなわち、天馬の敗北が決定した瞬間だった。
じゃきー 2-0 天馬Winner:じゃきー
高次元のミラーにおいて、勝利は細部から得られる。最大母数たり得る仮想敵を狩りに構築を倒したのは、全てを喰らいにいく構築だった。どちらが正しいということはない。ただいまは、勝者に拍手を。
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天馬 DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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じゃきー DMGP2026-1st アドバンス構築 |
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