全国大会2018 ジャッジ大会 決勝戦:ムラカミ@くわけん(山口) vs. グラファ(福岡)
2ブロックで開催された最後のエリア予選となるこのジャッジ大会。
予選ラウンドでは最大数をついに『水単ムートピア』が『火水ブランド』を抜き、そして、キズナ型の『メタリカ』という『水単系』のデッキをターゲットにしたデッキが同時多発的に出てくるというメタゲームの新たな一面が見られた。
だが、今回の大会で最も成功したデッキは何かと言われれば、まっつーが制作し九州勢がシェアした『火単ブランド』だったと断言していいだろう。
大量の1マナクリーチャーと《一番隊 チュチュリス》の同居という一見矛盾したコンセプトを《ハタモチ・チュリス》の存在によって見事融合させたデッキと見られるこのデッキだが、デッキを使用した4名のうち、ニシオカ・グラファ・ムラカミ@くわけんの3名をトップ8へと送り出した。
そして、今、そのうちの2名が決勝戦を戦っている。40枚、まったく同じデッキで、だ。
これを「デッキの成功」と言わずしてなんというのか。
強いて別の言葉を探すならば、それは「コミュニティの成功」だろう。
だが、そんな同じデッキを使う仲間同士であっても、権利獲得者が1名しか出ないこの大会の決勝で勝負するのならばそれは倒さなければならない敵となる。
決勝戦のマッチアップがヘッドジャッジの松浦からアナウンスされると、会場はまず「九州対決だ」とどよめいた。実は九州勢は帰りの飛行機の時間が迫っており、この決勝戦が10分前後で終わらなければかなり厳しくなるのだが、しかし、そこは前述の通り『火単ブランド』対決となったので大丈夫だろう。
そして「九州対決だ」という声は次第と「ムラカミ対決だ」という声にかき消されていく。そう、奇遇にもこの両名の本名は同じムラカミなのだ。
だが、そんな同じ名前を持つムラカミ同士であっても、権利獲得者が1名しか出ないこの大会の決勝で勝負するのならばそれは倒さなければならないムラカミとなる。
全国大会の権利と、北九州最強のムラカミの称号を得るのはどちらか。
先攻:ムラカミ@くわけん
ここまですべての対戦でチョキを出し続けてきたムラカミ@くわけんは、この勝負所でもチョキをだす。
グラファは、ムラカミ@くわけんがチョキを出し続けてきていたという情報を事前に聞いていたようなのだが、そこは心理戦と考えたのか、選択した手は……まさかのパー。
チョキとパーならば、指の本数はパーが多いが、じゃんけんのルールではチョキが勝ちだ。そして、じゃんけんに勝ったほうが先攻となる、それがデュエマのルールだ。
そして、この試合はこのじゃんけんの結果がすべてといっていいマッチアップとなった。
互いに1ターン目にはマナチャージという静かな立ち上がりから、2ターン目には《一番隊 チュチュリス》を召喚という全く同じ動きをした両ムラカミ。
先に3ターン目を迎えたのはムラカミ@くわけん。ここで召喚したのは《ダチッコ・チュリス》。そして、このターンに召喚される《ダチッコ・チュリス》が何を意味するのかは、同じデッキを使うグラファはよく知っている。そう、1マナでの《“罰怒“ブランド》の召喚だ。
残るムラカミ@くわけんの手札は1枚。そして、このデッキが手札を1枚残すのならば、それは《“轟轟轟”ブランド》に決まっている。そして、その能力で引いたカードを見ると、ムラカミ@くわけんは「ごめんね」と一言いうと、《グレイト“S-駆”》を召喚する。
これで、場には7打点。グラファのデッキにトリガーがないことは、同じデッキを使うムラカミ@くわけんは誰よりも知っている。
グラファに3ターン目が訪れることはなかった。
Winner:ムラカミ@くわけん
このジャッジ大会では、予選ラウンドで敗退したジャッジ各位に向けたサイドイベントとして、先日発表されたシールド戦の体験大会が開催されていた。
したがって、決勝ラウンドの観戦者は少なかったのだが、「北九州統一ムラカミ王者決定戦」が決勝で開催されていることを聞き、九州勢を中心に決勝戦には多くの観戦者がいた。
二人が同じ火単ブランドを使用していることを当然知っている観戦者はこの決着を見て、自然と笑いがおきた。そして、誰ともなく「最強のムラカミはおまえだ」という声がかけられた。
試合後、グラファは「仕方ないですね……じゃんけんで僕が勝っていたら、同じ動きで勝っていたはずなので」と語ると、「まぁ、昨日ごはんおごってもらったので」とポツリと語った。
同じデッキを持ち込み、共に切磋琢磨した相手であっても、負ければ悔しい、それが勝負というものだ。
だが、どんなに悔しい思いをして負けたとしても、終わった後は応援することができる、それが仲間というものだ。
おめでとう、ムラカミ@くわけん! ジャッジ大会チャンピオン!
予選ラウンドでは最大数をついに『水単ムートピア』が『火水ブランド』を抜き、そして、キズナ型の『メタリカ』という『水単系』のデッキをターゲットにしたデッキが同時多発的に出てくるというメタゲームの新たな一面が見られた。
だが、今回の大会で最も成功したデッキは何かと言われれば、まっつーが制作し九州勢がシェアした『火単ブランド』だったと断言していいだろう。
大量の1マナクリーチャーと《一番隊 チュチュリス》の同居という一見矛盾したコンセプトを《ハタモチ・チュリス》の存在によって見事融合させたデッキと見られるこのデッキだが、デッキを使用した4名のうち、ニシオカ・グラファ・ムラカミ@くわけんの3名をトップ8へと送り出した。
そして、今、そのうちの2名が決勝戦を戦っている。40枚、まったく同じデッキで、だ。
これを「デッキの成功」と言わずしてなんというのか。
強いて別の言葉を探すならば、それは「コミュニティの成功」だろう。
だが、そんな同じデッキを使う仲間同士であっても、権利獲得者が1名しか出ないこの大会の決勝で勝負するのならばそれは倒さなければならない敵となる。
決勝戦のマッチアップがヘッドジャッジの松浦からアナウンスされると、会場はまず「九州対決だ」とどよめいた。実は九州勢は帰りの飛行機の時間が迫っており、この決勝戦が10分前後で終わらなければかなり厳しくなるのだが、しかし、そこは前述の通り『火単ブランド』対決となったので大丈夫だろう。
そして「九州対決だ」という声は次第と「ムラカミ対決だ」という声にかき消されていく。そう、奇遇にもこの両名の本名は同じムラカミなのだ。
だが、そんな同じ名前を持つムラカミ同士であっても、権利獲得者が1名しか出ないこの大会の決勝で勝負するのならばそれは倒さなければならないムラカミとなる。
全国大会の権利と、北九州最強のムラカミの称号を得るのはどちらか。
先攻:ムラカミ@くわけん
ここまですべての対戦でチョキを出し続けてきたムラカミ@くわけんは、この勝負所でもチョキをだす。
グラファは、ムラカミ@くわけんがチョキを出し続けてきていたという情報を事前に聞いていたようなのだが、そこは心理戦と考えたのか、選択した手は……まさかのパー。
チョキとパーならば、指の本数はパーが多いが、じゃんけんのルールではチョキが勝ちだ。そして、じゃんけんに勝ったほうが先攻となる、それがデュエマのルールだ。
そして、この試合はこのじゃんけんの結果がすべてといっていいマッチアップとなった。
互いに1ターン目にはマナチャージという静かな立ち上がりから、2ターン目には《一番隊 チュチュリス》を召喚という全く同じ動きをした両ムラカミ。
先に3ターン目を迎えたのはムラカミ@くわけん。ここで召喚したのは《ダチッコ・チュリス》。そして、このターンに召喚される《ダチッコ・チュリス》が何を意味するのかは、同じデッキを使うグラファはよく知っている。そう、1マナでの《“罰怒“ブランド》の召喚だ。
残るムラカミ@くわけんの手札は1枚。そして、このデッキが手札を1枚残すのならば、それは《“轟轟轟”ブランド》に決まっている。そして、その能力で引いたカードを見ると、ムラカミ@くわけんは「ごめんね」と一言いうと、《グレイト“S-駆”》を召喚する。
これで、場には7打点。グラファのデッキにトリガーがないことは、同じデッキを使うムラカミ@くわけんは誰よりも知っている。
グラファに3ターン目が訪れることはなかった。
Winner:ムラカミ@くわけん
このジャッジ大会では、予選ラウンドで敗退したジャッジ各位に向けたサイドイベントとして、先日発表されたシールド戦の体験大会が開催されていた。
したがって、決勝ラウンドの観戦者は少なかったのだが、「北九州統一ムラカミ王者決定戦」が決勝で開催されていることを聞き、九州勢を中心に決勝戦には多くの観戦者がいた。
二人が同じ火単ブランドを使用していることを当然知っている観戦者はこの決着を見て、自然と笑いがおきた。そして、誰ともなく「最強のムラカミはおまえだ」という声がかけられた。
試合後、グラファは「仕方ないですね……じゃんけんで僕が勝っていたら、同じ動きで勝っていたはずなので」と語ると、「まぁ、昨日ごはんおごってもらったので」とポツリと語った。
同じデッキを持ち込み、共に切磋琢磨した相手であっても、負ければ悔しい、それが勝負というものだ。
だが、どんなに悔しい思いをして負けたとしても、終わった後は応援することができる、それが仲間というものだ。
おめでとう、ムラカミ@くわけん! ジャッジ大会チャンピオン!
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