全国大会2019 九州エリア予選 Aブロック決勝戦:fogion(山口) vs. 衣更月(山口)
撮影者:後長 京介
ライター:秋田 雅信
九州大会もいよいよ決勝戦。ここまで勝ち上がってきたのは『赤単“B-我”』を乗りこなす衣更月と『カウンタージョーカーズ』をこの日に向けて練り上げ持ち込んだfogionだ。どう転んでも最後の一戦、彼等は和やかに談笑しながらも各々の方法で集中を高めていく。
九州大会最後の開始の合図は決勝戦をその目で見ようと集まった観客達に委ねられる。
「「「「いくぞ! デュエマ、スタート!」」」」
「「よろしくお願いします!!!」」
2人の活気に溢れる声が響き渡る。全国への切符を懸けた大一番でも礼儀を忘れない彼等は会場内で一際輝いていた。
先攻:衣更月
『赤単“B-我”』の目指す終着点はどこだろうか。そう、《龍星装者 “B-我”ライザ》の早期着地である。そして衣更月の動きは理想的なものであった。
2ターン目には《一番隊 チュチュリス》を、続く3ターン目は《一番隊 チュチュリス》、《ダチッコ・チュリス》による軽減から1コストになった《龍星装者 “B-我”ライザ》をバトルゾーンに送り込む。後はデッキトップから後続を呼び出すだけでfogionに攻撃が届く打点が揃う。
手始めに《龍星装者 “B-我”ライザ》で攻撃を仕掛ける。山札から見えたのは《“必駆”蛮触礼亞》だが、まだチャンスは3回残っている。
残っている、はずだった。
fogion「シールドに返せるトリガーが埋まっていると信じていた」
試合後にそう語ったfogionのシールドから飛び出したのは《SMAPON》。衣更月の盤面を一掃しこれ以上の追撃を許さない。
仕方なく《龍星装者 “B-我”ライザ》だけを残してターンを渡そうとする衣更月に待ったがかかる。
fogion「エンド時に《バレット・ザ・シルバー》と《ジョリー・ザ・ジョルネード》の2枚を宣言します」
衣更月の大量展開に反応し先陣を切ってバトルゾーンに出てきた《バレット・ザ・シルバー》の効果によって≪ムシ無視のんのん≫がバトルゾーンに姿を現す。が、≪ムシ無視のんのん≫は《SMAPON》と共に巻き起こった…いや、魔神おこったJトルネードで手札へ戻り《ジョリー・ザ・ジョルネード》を呼び起こす。《ゴッド・ガヨンダム》、《バイナラシャッター》、《回収 TE-10》が《ジョリー・ザ・ジョルネード》と共にバトルゾーンに並び立ち一気に形成は逆転した。
続くターンで《ジョラゴン・オーバーロード》でブースト、ジョーカーズ枚数条件も余裕で満たし《全能ゼンノー》をGR召喚するfogion。《バレット・ザ・シルバー》で《龍星装者 “B-我”ライザ》を攻撃しデッキトップを捲る。表向きになった≪キング・ザ・スロットン7≫から≪スゴ腕プロジューサー≫が増援として送り込まれる。
手札も場も0の状態から《全能ゼンノー》と≪スゴ腕プロジューサー≫を乗り越える自力は『赤単“B-我”』にはない。衣更月はfogionが確実な勝利に向けて歩を進めるのを眺めるしかできない。
そして確実な勝利の時はやってくる。
fogion「JOE2で《アイアン・マンハッタン》を出します」
『赤単“B-我”』と共にここまで歩んできた衣更月に《アイアン・マンハッタン》を止める術もなかった。
Winner:fogion
「今日は『俺の日』だった」そう語るfogion。だが『俺の日』とは勝つために最善の努力をした者にしか訪れない日だ。この場に集まったプレイヤー達は彼等自身の最善を持ち込んでいたが、fogionが導き出した答えはその中でも最適の最善であったと証明したのだ。
改めて勝者の名を呼ばせていただこう! 激戦の九州大会を制し全国への挑戦権を手にしたのはfogionだ! おめでとう!
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