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全国大会2025 中国・四国エリア予選 :メタゲームブレイクダウン

ライター:河野 真成(神結)

これまでのメタゲーム

 エリア予選は今回の中四国エリアより、王道W第4弾「終淵 ~LOVE&ABYSS~」の収録カードが使用できるようになった。
 そのため、一旦これまでの第3弾環境のエリア予選について軽くおさらいしていきたい。
 少し長くなるので、中四国のメタゲームを読みたいという方は読み飛ばしていただいて構わない。

 エリア予選開始前のCSなどでは、【火闇自然レッドゾーン】と【光水自然ゴルギーオージャー】の2つが特に強力なデッキとされていた。  そして最初のエリアとなったのは、例年通り北海道。開催日は11月25日。
 最大数となったのは、前評判通り【火闇自然レッドゾーン】であった。
 その中で優勝を果たしたのが、会場でただ1人《片翼の魂 アビスベル》型の【火水闇アビス】を使用していた赤点取る太郎だった。  この「片翼型アビス」がエリアの前半戦を引っ張っていくことになる。

 その翌週に開催された関東エリアでは、【火闇自然レッドゾーン】や【光水自然ゴルギーオージャー】に対して、初見殺しも効きやすい【光水闇邪眼帝】が3ブロック中2ブロックを制し、残る1つでも準優勝になるなど、大きな成果を出した。  また第2弾で登場以降、常に2ブロックの代表でありつづけた【光水自然ゴルギーオージャー】も面目躍如の優勝を遂げた。

 そこから2週間後、12月7日に東北エリアが開催された。
 比較的時間があったためか、この間に東北のプレイヤーたちは関東エリアの結果を検証したのだろう。結果、彼らは【光水闇邪眼帝】を克服したと言っていい。
 例えば【火水闇アビス】は《喜像エル》を投入したことで楯勝負の割合を減らすことに成功した。
 そしてより画期的だったのは、《USHI和歌轟-8》を採用した【光水自然ゴルギーオージャー】の登場だろうか。  元々2ブロックプレイヤーの中では採用実績のあるカードだったが、優勝したさかしんが【光水闇邪眼帝】の対策カードとして採用。

 すなわち、"建設中"のNEOクリーチャーの束に対して《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》の「9」宣言で止められた後に《真気楼と誠偽感の決断》で楯送りにされるというのがこれまでのゴルギーオージャー側の負けパターンだった。

 これに対して《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》の返しに《USHI和歌轟-8》で"建設中"のNEOクリーチャーごとマナに送ることでリソースとし、大量のマナから一気に《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》を完成させる……というのが《USHI和歌轟-8》の役割だ。

 実際この《USHI和歌轟-8》は、この後の北陸で優勝したきくらげも採用したカードであったし、(少し2ブロックからは脱線するが)オリジナル環境の【光水自然ゴルギーオージャー】が《水上第九院 シャコガイル》とセット採用しているケースも多く、さかしんの優勝は大きな影響を与えたと言えるだろう。

 さて、順番が前後したが、東北エリアの翌週に開催されたのは九州エリアだった。
 ここではまず、Aブロックでは【火闇自然レッドゾーン】が優勝を果たした。
 レッドゾーン自体はエリアの最初期から評判の高かったデッキだったが、【火水闇アビス】への相性が厳しかったこともあり、ここまで優勝がなかった。
 しかし【光水自然ゴルギーオージャー】への有利という利点が後押ししたか、ここにきて遂に初優勝を成し遂げる。

 また、もう1つのブロックでは【火水闇アビス】が優勝した。
 このリストは制作者のりんすき曰く「ゴルギーに後攻から勝つ」ことを意識し、早期の《炎氷渦と鎮魂禍の決断》でも最大バリューが出るよう構築したとのことであった。  《ゲルエール=ゲール》の採用などは、最速の《炎氷渦と鎮魂禍の決断》を意識してのことだろう。

 まとめると、優勝デッキは【光水自然ゴルギーオージャー】が3、【火水闇アビス】が2、【光水闇邪眼帝】が2、【火闇自然レッドゾーン】が1。

 メタゲームの変遷などは着目すべき点が多いが、総合的には【光水自然ゴルギーオージャー】と【火水闇アビス】が環境の中心だったと結論付けてよいだろう。

 というわけで、振り返り終わり。
 新弾環境へと続く。
 

中四国エリアのメタゲーム

 ……といった前提の上で、中四国エリアのメタゲームを確認していこう。
 今大会は「終淵 ~LOVE&ABYSS~」のカードを使用できる最初のエリアであった。
 デュエチューブリーグの4節が同じく2ブロックのレギュレーションであったが、放送日が中四国エリアの前日であったため、そこまで大きな影響はなかっただろう。

 参加者は84名。デッキ分布は、以下の通りである。

31 光水自然ゴルギーオージャー
14 4c創世竜Drache der’Zen
14 火闇自然レッドゾーン
8 火闇自然マルル
4 光水自然(闇入り)ゴルファウンデーション
3 火闇自然アビス(《究極の虚 ジャシン=ヴリドガルド》
2 火水闇アビス(《アビスラブ=ジャシン帝》
2 光水闇COMPLEX
2 光水(闇入り)神帝
1 4c俳句爵Drache der’Bande
1 火光自然サムライ
1 火水闇ハイパーエナジー
 
計84
 
 大きく分けると、「光水自然」のいわゆる"トリーヴァ"基盤と「火闇自然」の"デアリ"基盤のデッキで、大多数を占めることとなった。

 中でも新弾の目玉カードの1つである《大集合!アカネ&アサギ&コハク》を採用したプレイヤーは、84人中なんと51人。前環境の王者だった【光水自然ゴルギーオージャー】が他に大きく差を付けてトップとなった。

 逆にもう1つのトップとしてここまで活躍していた【火水闇アビス】は、《アビスラブ=ジャシン帝》などの新カードはあったものの既存の基盤とはやや噛み合いも悪く、大きな後退を余儀なくされた。

 新弾を使ったデッキでいうと《創世竜 Drache der’Zen》を使用したデッキが台頭している。また、これまで見られなかった《ヨビニオン・マルル》を使った基盤もここに来て登場したようだ。

 以下、上位となったデッキたちについてそれぞれ詳細を追っていこう。
 

光水自然基盤

絶対無敵!ゴルギーオージャー

 現環境の絶対王者は、間違いなく【光水自然ゴルギーオージャー】だ。
 もちろん、無根拠で言っているわけではない。使用者数もさることながら、説得力を補強するためにここで本戦進出したTOP16のデッキ分布をご紹介しよう。
 
11 光水自然ゴルギーオージャー
2 4c創世竜Drache der’Zen
2 火闇自然マルル
1 ゴルファウンデーション

 これは強い。さすがに強い。絶対無敵だ。

 上で紹介したように、3弾はおろか2弾環境から常に2ブロックの中心ではあったのだが、「終淵 ~LOVE&ABYSS~」にて《大集合!アカネ&アサギ&コハク》を獲得したことでゴッドゴルギーオージャーへと"成った"。

 ユグ
 全国大会2025 北陸エリア予選
 2ブロック構築
 35 クリーチャー
4 《ソウルサンライト コハク》
4 《一音の妖精》
2 《シェル・アルカザール》
4 《大集合!アカネ&アサギ&コハク》
2 《MATATA-美吾罪261》
1 《TAKASUGI-死合乱闘3000》
4 《華謡の精霊カンツォーネ》
4 《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》
1 《~進封せし大悪魔~》
1 《六番龍 シックスフォール Par滝》
4 《~西方より来る激流の竜騎公~》
4 《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》
 5 呪文その他
3 《超魂設計図》
2 《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》


 基本的な構成は、どのプレイヤーもほぼ共通。《大集合!アカネ&アサギ&コハク》を4枚採用している。  このカードによって序盤の2→4のマナカーブでカードを使えるようになったため、《華謡の精霊カンツォーネ》を押し付けのような形で使えるようになった。3ターン目に着地した《華謡の精霊カンツォーネ》を対処できないと、返しに《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》でそのまま負けてしまう可能性もあるのだ。
 更に《ソウルサンライト コハク》と絡むと実質0マナで《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》のカウントを進められる。最序盤から最終盤まで腐ることがないのだ。

 また色配分には注意が必要だが、3~4枠ほど自由に動かせる枠がある。
 そのため、この枠で相手のメタ(妨害)カードを突破するカードなどを入れることも可能。具体的には《六番龍 シックスフォール Par滝》や、《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》、或いは上で紹介した《USHI和歌轟-8》、また受けを意識するなら《~進封せし大悪魔~》などになるだろうか。

 このように《大集合!アカネ&アサギ&コハク》以降の4弾環境の【光水自然ゴルギーオージャー】は安定感を高め、トップの座を不動のものにした。

 使用者数はもちろんだが、予選突破率といった観点で考えても使用者の3人に1人が抜けており、アベレージも高い。
 この絶対無敵たるゴルギーオージャーに対してどのように立ち向かうかが、今後のエリア参加者に課された宿題と言えるだろうか。
 

創世竜Drache der’Zen

 【光水自然ゴルギーオージャー】に続いて多かったのが、《創世竜 Drache der’Zen》を使用した【4c創世竜 Drache der’Zen】だ。
 悠月
 全国大会2025 北陸エリア予選
 2ブロック構築
 24 クリーチャー
4 《創世竜 Drache der’Zen》
4 《大集合!アカネ&アサギ&コハク》
4 《MATATA-美吾罪261》
1 《俳句爵 Drache der’Bande》
1 《六番龍 シックスフォール Par滝》
4 《~世紀末の善悪~》
2 《~邪眼帝 PARTⅡ~》
3 《竜社長 ゴルファウンデーション》
1 《回転の精霊ナイッショエル》
 16 呪文その他
4 《グレートブルーの海幻》
4 《ウルの天宝》
3 《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》
3 《邪心タル悪魔神ノ禍魂》
2 《聖霊王の聖典》

 
 こちらは火を抜いた4cのデッキで、デッキの軸は《創世竜 Drache der’Zen》ということにはなるが、言ってしまえば「火抜きグッドスタッフ」に近いかもしれない。

 もちろん、《創世竜 Drache der’Zen》《邪心タル悪魔神ノ禍魂》《グレートブルーの海幻》《聖霊王の聖典》を使ったコンボという側面はある。
 すなわち特定のNEOクリーチャーの下に《邪心タル悪魔神ノ禍魂》《グレートブルーの海幻》を敷く(《創世竜 Drache der’Zen》の効果を使うケースが多い)ことで、攻撃時に4以下の呪文を唱えつつ、その呪文をすぐに回収できるというコンボがある。
 ここで《聖霊王の聖典》を唱えると、無限攻撃が成立するというわけだ。

 ただリストを見てもらえばわかるとおり、このデッキは真っ直ぐにコンボを目指すというわけではなく、《~世紀末の善悪~》《~邪眼帝 PARTⅡ~》といったカードが強力があり、一度相手を制圧した後に、コンボの準備を整える……といった戦い方になるだろう。

 最終的には【光水自然ゴルギーオージャー】に敗れてしまったものの、同種のデッキがCS等でも結果を残しており、今後注目のデッキだと言える。

火闇自然

レッドゾーン、発進せず

 【火闇自然レッドゾーン】は、新弾で特に大きな強化はなかった。
 それでも使う動機は充分にあった。【光水自然ゴルギーオージャー】に対して、もっともわかりやすく勝率を出せるデッキではあるからだ。

 しかし今回、予選を突破できた【火闇自然レッドゾーン】はいなかった。
 実際のところ、正確な原因はわからない
 調べたところ、4-2ラインで予選を上がれなかった11人のうちでも4名ほどはレッドゾーンを使用していたため、「下振れた」という考え方はあると思う。
 
 とはいえ、下振れると予選も突破できないデッキになってしまったことには、やや驚きを隠せない。
 ゴルギーオージャーが強化されたことでそもそもの勝率が落ちているのはそうだろう。またハンデスが厳しいため、【4c創世竜 Drache der’Zen】の妨害が思った以上に重いなどといった要因もあるかもしれない。

 ともかく、【火闇自然レッドゾーン】の不調というのはかなり意外なものであった。これは今度のエリアの使用数にも影響があるかもしれない。

マルル、遂に本領発揮

 そんな中、火闇自然カラーのデッキで活躍を見せたのが《ヨビニオン・マルル》を使用して《魔誕の封殺ディアス Z》へ繋げる【火闇自然マルル】である。

 ◆勘九郎
 全国大会2025 北陸エリア予選
 2ブロック構築
 21 クリーチャー
4 《PP-「P」》
4 《堕チシ八叉ノ蛇神》
4 《ヨビニオン・マルル》
2 《ヨビニオン・フレイムバーン》
3 《トートロット=シャルロット》
4 《魔誕の封殺ディアス Z》
 19 呪文その他
4 《フェアリー・Re:ライフ》
4 《凶乱タル月光ノ夜鏡》
3 《邪心タル悪魔神ノ禍魂》
4 《究極の魔誕》
4 《弐闘路と轟点火の決断》


 デッキ名は一旦仮称とさせていただきたいが、これを持ち込んだのは昨年【光闇メカ】で大きな存在感を発揮した高知の◆帽子らだ。

 というのも、第4弾で2コストのクリーチャーではないマナブーストとして《凶乱タル月光ノ夜鏡》を獲得。これによって《フェアリー・Re:ライフ》と8枚体制を用意できるようになり、遂に2ブロックでも《ヨビニオン・マルル》が本領発揮できるようになったのだ。  《ヨビニオン・マルル》の出し先となるのが、《PP-「P」》。これでリソースを広げ、メインとなる《魔誕の封殺ディアス Z》の着地を目指していく。

 最初、リストを見たときは何故《魔誕導師ブラックルシファー》ではないのかと思った。
 ただ、試合を見て納得した。
 《魔誕の封殺ディアス Z》《トートロット=シャルロット》の方が、制圧力が高いのだ。  例えば対ゴルギーオージャーという観点でいくと、まず《PP-「P」》を用意することで、そもそも《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》の着地を許さないところからスタートする。
 そこに《華謡の精霊カンツォーネ》を当ててくるならば、今度は《魔誕の封殺ディアス Z》の走り先を得られる。
 ここで《魔誕の封殺ディアス Z》の効果で出すのが、《トートロット=シャルロット》だ。
 一度《トートロット=シャルロット》が着地してしまえば、《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》の進化元は全てタップして出てくることになる。あとはこれらを的にし続けて、制圧してしまえばいい。

 また《トートロット=シャルロット》《PP-「P」》とは一見相性が微妙だが、クリーチャーが寝ているならば《魔誕の封殺ディアス Z》で踏めることになるので、そこは問題ない。

 最終的には《PP-「P」》効果を使いながら盤面を広げていって《堕チシ八叉ノ蛇神》で手札も刈り取りつつ、安全に殴り勝つ。

 実際この戦術は上手くハマり、◆勘九郎は予選を全勝で突破する。

 しかし準々決勝で最後は【光水自然ゴルギーオージャー】に《PP-「P」》を突破され、タップした状態の《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》を強引に作られてターンを渡された。

 見落としていたら申し訳ないのだが、デッキとしての方針が「そもそもゴルギーオージャーを着地させない」であるが故に、寝ているゴルギーオージャーへの対処がない。
 結果、◆勘九郎はゴルギーオージャーを放置してプレイヤーを倒すことにしたが、ここで《~進封せし大悪魔~》を踏んでしまい、夢は潰えてしまった。

 しかしキッチリと【光水自然ゴルギーオージャー】に向き合ったデッキであるといえ、実際最後を除けばゴルギーオージャーにもキッチリ勝利している。

 今後のエリア予選の環境にも影響を与えそうなデッキである。

おわりに

 以上、中四国エリアのメタゲームを纏めてみた。
 
 結果としては「ゴルギーオージャー強し」の印象をより強固にしたものではあったが、【4c創世竜 Drache der’Zen】や【火闇自然マルル】など、今後のメタゲームにも絡んできそうなデッキたちも活躍をみせている。

 次回のエリアは、1月31日の東海エリア。
 中四国での戦いを踏まえて、どのような大会になるのだろう。

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