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全国大会2025 北海道エリア予選:TOP5カード紹介

ライター:河野 真成(神結)

発表!TOP5カード

 北海道大会は2025年エリア予選の最初の大会である。

 これからエリアの概観を知る上でも、2ブロックという環境を知る上でも、今回は一旦「文字通りの」TOP5カードを紹介していこうと思う。

 文字通りというのは、参加者61名のデッキリストを確認し、全2440枚のカードから使用枚数が多い順にランキング化する、というものだ。

 結果は、以下の通りである。

1位 86枚 《PP-「P」》
2位 83枚 《轟く邪道 レッドゾーン》
3位 76枚 《堕チシ八叉ノ蛇神》
4位 73枚 《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》
5位 68枚 《轟速奪取 トップギジャ》《ROYAL-減亜5》《轟速 ジャ・レッド》《弐闘路と轟点火の決断》《魔誕の封殺ディアス Z》《真気楼と誠偽感の決断》

 これらの数字を見て、わかることはこんな感じだろうか。

①【火闇自然レッドゾーン】を使用した人数が17人であること
②【火闇自然レッドゾーン】以外でも《轟く邪道 レッドゾーン》を使った人がいたこと
③レッドゾーン、アビス系統のデッキに《堕チシ八叉ノ蛇神》が採用されている
④レッドゾーン系のデッキへの対抗策として《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》《真気楼と誠偽感の決断》などの水のカードを採用しているプレイヤーが多かったか?
⑤一番使われたカードは《PP-「P」》であるが、デッキ分布など他の情報も参照しないとそれ以上の話が見えにくい

 ……というように、この数字だけでも結構面白い情報は得られるものの、使用枚数のTOP5を提示するだけでは大会全体の概観は案外掴みにくいものである。

 なお参考までに、もう少し他のカードも紹介しておこう。
 
11位 63枚 《光開の精霊サイフォゲート》《~創造、破壊、そして絶望~》
13位 60枚 《一音の妖精》
14位 54枚 《~邪眼帝 PARTⅡ~》
15位 52枚 《MATATA-美吾罪261》《熱き邪道 レッドゾーンZ》《虚ト成リシ古ノ蛇神ノ咆哮》

 では改めて、TOP5のカードそれぞれについて、別な確度の情報も補足しつつ確認していきたい。

1位:《PP-「P」》 86枚

 計86枚が使用され、トップとなったのは《PP-「P」》
 うち【レッドゾーン】のデッキで使用された枚数は67枚。1人だけ3枚採用がいたが、後は全員4枚採用となっている。
 どうであれ、【レッドゾーン】を支えるカードであるのは間違いないなく、環境の1つの定義と言ってもいいだろう。

 《MATATA-美吾罪261》《虚ト成リシ古ノ蛇神ノ咆哮》といった先攻の《PP-「P」》に対抗できるカードが15位までにランクインしていることからも、多くのプレイヤーや《PP-「P」》を使う事や、《PP-「P」》に対抗することを念頭に置き、この大会に挑んだことがわかる。

 残りの19枚は【ゴルギーオージャー】や【テクノサムライ】といったデッキでの採用になるが、面白いのは《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》の全体枚数が39枚あったことである。

 うち3枚はneo-Busterが使用した火文明抜きの「4cコンプペテンシーオージャー」といったデッキでの採用であるが、純正の【ゴルギーオージャー】となると9名。《PP-「P」》の枚数と、かなり乖離がある。

 実際調べてみると、【ゴルギーオージャー】において《PP-「P」》の採用枚数は0~3と非常にばらけており、準優勝だった金さんは3枚採用しているものの、むしろ採用していない人の方が多かったのだ。

 【ゴルギーオージャー】を使用している人の多くが、《PP-「P」》が対策されることを見越して採用を控えていた、或いは別の動きを優先していたのである。

2位:《轟く邪道 レッドゾーン》 83枚

 2位となったのは《轟く邪道 レッドゾーン》
 ベースの17名の【火闇自然レッドゾーン】に加えて(計67枚)、4cの《真気楼と誠偽感の決断》を使ったコントロール系統フィニッシャーとしての採用、或いは【テクノサムライ】などにも採用が見られた。

 今エリアでは光水闇をベースに少数の火を採用し、そこに《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》《轟く邪道 レッドゾーン》を採用する、といったデッキがしばしば確認されている。

 実際、《~邪眼帝 PARTⅡ~》《真気楼と誠偽感の決断》といったカードでコントロールした後、そこから勝ち切るためには少し手数が必要となる。

 そこで頼りにされたのが、《轟く邪道 レッドゾーン》というわけだ。

 こうしたコントロール系統のデッキにはテンプレートといえるようなリストもなく、今後もそれぞれのエリアの流行やプレイヤーの手腕によって、様々に変化していくと考えられるだろう。

 2ブロックならではとも言えるこの《轟く邪道 レッドゾーン》の使われ方には、これからも注目していきたい。

3位:《堕チシ八叉ノ蛇神》 76枚

 続いて登場したのは《堕チシ八叉ノ蛇神》で、76枚。
 こちらの採用デッキは非常にわかりやすく、【火闇自然レッドゾーン】か、自然を入れた【4cアビス】の2択である。

 【レッドゾーン】に於ける《堕チシ八叉ノ蛇神》はオリジナル環境でも採用されているケースが多く、2コストのブーストから繋いでマッハファイターで面に圧力を掛けつつハンデス……という運用は一般的であろう。

 特に2コストのクリーチャーを出してゲームをするデッキは【ゴルギーオージャー】や【レッドゾーン】ミラーなど多く、これらのデッキは相手の《堕チシ八叉ノ蛇神》だけは割り切って動かなくていけないケースも多い。

 加えて2ブロックでは《魔誕の封殺ディアス Z》からの出力先として選ばれるケースも多く、3ターン目にシールドを5枚詰めてターンを返す、という動きもしばしば確認された。
 
 また【アビス】では、《至高の魂 アビスベル=ジャシン帝》の墓地蘇生対象であったり、打点追加がT・ブレイカーの不足する環境で強力であったりと、デッキの主役とは言わないまでも、デッキを支える活躍をしていたのも特徴的である。

 「バトルゾーンで能力を発動させた回数」という話で言えば、もしかしたら今大会ナンバー1カードだったかもしれない。

4位:《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》 73枚

 【レッドゾーン】系のカードが上位から続く中、ようやく登場した火・闇・自然以外のカードが《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》だ。

 採用していたプレイヤー数は26で、こちらは《PP-「P」》《轟く邪道 レッドゾーン》を上回っている。
 もうイメージ的には「レッドゾーン以外のデッキにはだいたい採用されている」と言ってしまってもいいのかもしれない。

 先ほども軽く触れた光・水・闇のいわゆる“ドロマー”系やここに火を足した4c系統のコントロールデッキにはほぼ確定で採用されており、その他【ゴルギーオージャー】も最大3枚ほどまで採用されているケースが見られる。

 実際、《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》は非常に汎用性が高い。相手の《魔誕の封殺ディアス Z》《轟く邪道 レッドゾーン》にトリガーで踏ませて耐えるパターン、相手の《真気楼と誠偽感の決断》を止めるパターン、更に《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》の特殊勝利を止めるべく「9」を宣言して既存の盤面を止めるパターンなどなど……。

 もちろん、相手の呪文トリガーを封じて安全なフィニッシュを目指すことも可能だ。
 
 《真気楼と誠偽感の決断》から撃てる点も含めてコントロール系が敢えて採用しない理由も特に見当たらず、《PP-「P」》《轟く邪道 レッドゾーン》と同様に、使われる前提として考えるべきカードであると言えよう。

5位タイ:《魔誕の封殺ディアス Z》《真気楼と誠偽感の決断》他 68枚

5位タイには【レッドゾーン】の基本パーツの5種の他、《真気楼と誠偽感の決断》が同一枚数で食い込んだ。

 【レッドゾーン】のパーツについては特段触れることはないが、少なくともこの5種については使用者全員が4枚採用した「デッキの核」と言えるカードたちだ。ここに《PP-「P」》《轟く邪道 レッドゾーン》《堕チシ八叉ノ蛇神》を加えてほとんどデッキになる。

 一方で《真気楼と誠偽感の決断》は、カードそのものがデッキを作る理由になるカードだ。
 2ブロックでは除去として使うだけでも充分性能が担保されるが、使用される主なトリガーとしては、上に食い込んだ《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》の他、すぐ下のランクいる《光開の精霊サイフォゲート》が挙げられるだろう。

 《光開の精霊サイフォゲート》から《~邪眼帝 PARTⅡ~》《~世紀末の善悪~》を着地させてゲームをコントロールするというのが、光水闇系統のデッキの基本方針の1つになっている。
 
 ちなみに《真気楼と誠偽感の決断》の枚数が【レッドゾーン系統】と被ったのは、本当にただの偶然であるのだが、環境を説明する上ではわかりやすく、面白い偶然だと言える。

 5位タイ以下は先に紹介したカードたちであるが、【火水闇アビス】や【光水闇COMPLEX】の初動として活躍した《~創造、破壊、そして絶望~》や、【ゴルギーオージャー】を始め、光入りのデッキならばほぼ1枚以上は採用されていた《一音の妖精》などが続いていくことになる。

まとめ

 というわけで、北海道エリアのTOP5カードでは如何であったろうか?

 冒頭でも触れた通り、今回は最初のエリアということもあって環境の概観を知ってもらうべく、今大会で使用された全2440枚の中から、文字通りのTOP5カードたちを紹介した

 今後のエリアでは、これらのカードの活躍を踏まえ、どういった変化をしていくかを予想するのも面白いかもしれない。

 また環境や大会の流れを知る上でも、メタゲームブレイクダウンの方にも目を通していただけると幸いである。
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