全国大会2025 九州エリア予選:メタゲームブレイクダウン
ライター:塚本 樹詩
王道W第3弾環境の総決算となった九州エリア予選では参加者152名が2つのブロックに分かれて行われることとなった。関東エリアに次ぐ規模の人数が参加することとなった九州エリアでは、前回までの予選を踏まえた発展が可視化されやすい環境となったので、まずは全プレイヤーの使用デッキ分布を確認してみると、
46名【光水自然ゴルギーオージャ】
26名【火闇自然バイク】
23名【火水闇アビス】
22名【光水闇コントロール】
16名【ペテンシージャオウガ】
7名【ギャラクシー】(4cも含む)
3名【プレジール】
2名【火水闇ハイパーエナジー】
2名【COMPLEX】
2名【多色コントロール】
1名【アルファディオス】
1名【ボウダン=ロウ】
1名【闇単アビス】
という結果となった。
最大勢力は以前変わらず【光水自然ゴルギーオージャー】となったが、上位6つのアーキタイプを見てみるとビートダウン56、コンボ46、コントロール38という分布になり、バランスの良い環境になったとも見える。
一方で、その中から決勝ラウンドへと進出した分布を抜き出してみると、
9名【火水闇アビス】
7名【火闇自然バイク】
7名【光水自然ゴルギーオージャー】
3名【ペテンシージャオウガ】
3名【光水闇コントロール】
2名【ギャラクシー】(4cと火光自然それぞれが1)
1名【アルファディオス】
と、予選でも母数の多かったビートダウンが勝ち組となったのが伺える。
Aブロックの組み合わせが【アルファディオス】対【火闇自然バイク】でBブロックの決勝が【火水闇アビス】同士の対決となり、個別アーキタイプでは最大勢力であった【光水自然ゴルギーオージャー】は準々決勝戦までのこったDTLリーガーあっとん1名のみという驚くべき結果となった。
今回のメタゲームブレイクダウンでは、その中から優勝した【火闇自然バイク】と【火水闇アビス】を中心に各アーキタイプの結果を2ブロックの概念とともに説明していく。
2ブロックとはパワー
ここでのパワーとは攻撃力ではなくカードパワーのことだ。というのも、カードパワーの出力の高さが2ブロックという狭いプール内で戦う構造上、そのままデッキの強さに繋がりやすいということになっているからである。
狭いプール=カードパワーの水準が決して高くないということにも繋がることから、採用したいカードがその役割を全うしてくれるとも限らないどころか、求めているパーツが無いということもしばしあるのが2ブロックの常である。
こういった点から、2ブロックでは文明を足してまでデッキの欠点を補うというアプローチもそう珍しくない。
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はうは@はう 全国大会2025 九州エリア予選 2ブロック構築 |
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きりよ 全国大会2025 九州エリア予選 2ブロック構築 |
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とはいえ、ブロック毎の特色や、弾ごとのコンセプトというシナジーがアーキタイプの起源となることが殆どなので、今回優勝した2名のデッキを見てみると本来のデッキに沿ったチューンが施されているのはもちろん【火闇自然バイク】には《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》【火水闇アビス】には《轟く邪道 レッドゾーン》が足されているのがわかる。
今回の環境は冒頭で触れたとおりビートダウン・コントロール・コンボがバランスよく存在していたので、全方位に丸く対応するよりには、デッキの地力を上げるためにカードパワーを重視したアプローチの方が効果的に作用したのがわかる。
アドバンスやオリジナルでも採用の目立つカードはカードパワーの高さの指標ともなるので《PP-「P」》や《一音の妖精》《真気楼と誠偽感の決断》といったカードたちが好例であると言えよう。なので決して攻撃力だけではないということも補足しておきたい。
ということで、次弾発売以降の環境に於いてもこれに乗っ取り、カードパワーに注目したチューンを施すということが攻略に繋がることだろう。
2ブロックとはパワーPARTⅡ
ここでのパワーとは攻撃力ではなく理解力のことだ。勝つためには知識も必要なのだ、ということで環境への理解力もまた重要な攻略の鍵である。
各アーキタイプがどう推移しているのかを把握し、対策カードを見つけ対抗する、これによりカードパワーの高いカードを相殺することによって自分の土俵に持ち込む。
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うーに 全国大会2025 九州エリア予選 2ブロック構築 |
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すぴ 全国大会2025 九州エリア予選 2ブロック構築 |
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《深淵の逆転撃》や《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》《邪悪発動》といった呪文による防御や《弐闘路と轟点火の決断》《炎氷渦と鎮魂禍の決断》によるビックアクションを封殺すべくうーには《王導聖霊 アルファディオス》を主役にデッキを纏め準優勝をした。
惜しくも優勝は逃したものの、呪文が環境に多大な影響を与えていると理解し、それに対応したことにより唯一のアーキタイプながらここまで勝ったことは本当に凄く、まさしく理解力の成せる結果と言える。
《王導聖霊 アルファディオス》自体がカードパワーの高いカードではあるが、デッキに4枚だけのカードをコンセプトするには心許なく、二の矢も必要なっているので《~邪眼帝 PARTⅡ~》や《~世紀末の善悪~》といったデッキに合ったものを採用している点についても素晴らしい。
そして準決勝まで勝ち進んだすぴのリストも併せて見てみると、二人が共通して《~不死の黄昏司祭~》をしっかり4枚採用している。
これは【光水自然ゴルギーオージャー】が《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》の土台となるクリーチャーの足止めをするだけでなく【火水闇アビス】の《至高の魂 アビスベル=ジャシン帝》+《至高の邪騎 スベルニル》のコンボも封殺するもであり、まさに環境への特効薬ともいえるパーツであることが伺える。
カードパワーによるアプローチが効果的なのはもちろんだが、2ブロックという狭いプールではカードパワーの高さは目立つものであり、目の敵にされやすい。活躍したアーキタイプともなれば尚更であるので、どうやれば剛を制することができるのかということで、やはり理解力も重要な鍵であるのだ。
2ブロックとはパワーPARTⅢ
ここでのパワーとは攻撃力ではなく研究力のことだ。Bブロック優勝・準優勝の【火水闇アビス】は《究極の虚 ジャシン=ヴリドガルド》を新たなフィニッシャーにしたことで成功を収めた。そしてAブロック優勝のはうは@はうは《熱き邪道 レッドゾーンZ》をフル採用した。
これらは全てアーキタイプの研究を重ねた結果、デッキの限界値を引き上げたこととなった。
理解の先にトライ&エラーがあり、PARTⅡの発展ともいえるのでこれらは全て地続きの現象である。
そもそも2ブロックとは例外はあれども、元来強力なコンボないし、ビートダウンの台頭から始まり、それに対応すべくコントロールが生まれ環境が成熟するというサイクルが短いスパンで生まれるものであり【光水自然ゴルギーオージャー】の登場から【火闇自然バイク】という対抗馬の出現、そしてそれに対抗すべく生まれた【ペテンシージャオウガ】というひとつ前の環境に対しての答え合わせの連続である。
前回の東北エリアで優勝したさかしんは【光水自然ゴルギーオージャー】を使う上で前々回の関東エリア予選で優勝したぷーさん。のリストを踏襲し《蒼神龍アナザー・ワールド》を採用した上で、パーツをマナゾーンに逃がすという目的で《USHI和歌轟-8》を採用していた。
しかし、今回の九州エリア予選ではそれ以上の発展は見受けられなく結果的には風向きの悪さに繋がってしまった。
ということで【光水自然ゴルギーオージャー】には構築による介入の余白が少なく、他の主要アーキタイプの活躍が目立つ形となったのだ。
【光水自然ゴルギーオージャー】を使うことが悪手とまでは言わないが、環境初期に登場したアーキタイプには初期装備以上の強化アイテムが追加され辛いというケースも往々にしてあるという傾向も関係しているので、デッキ選択という段階での判断にも研究力が必要となってくる。
そんな中でDTLのリーガーであるあっとんが準々決勝まで勝ち進んだ(惜しくも事故負けをしてしまった)ことを見るに構築の研究だけなくプレイングの研究もまた大事なことがわかる。
【アルファディオス】を使ったうーににも言えることだがカードパワー重視の構築、環境への理解の先には改めてのデッキ選択、プレイングが待ち構えている。
カードゲームの醍醐味の一つである好きなデッキを使って勝つという点においては研究力が一番重要なのではないだろうか?
終わりに
以上でメタゲームブレイクダウンは終わりとなるが、2ブロックに必要なのは、やはり力パワー!!今回はカード単位の貢献が目立ったエリア予選となったため各アーキタイプの推移はTOP5カードの記事に任せ、概念的な内容を記した内容としたので、データノー眼鏡(たけじょー)による記事も併せて読んでいたければ、より現2ブロック環境に明るくなること間違いなしとなっている。
次回、北陸エリア予選での新たなパワーについての記事も楽しみにしていただければ幸いである。
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