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デュエル・マスターズ

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DMGP7th Round 5:イヌ科 vs. らいだぁ

 デュエル・マスターズ グランプリ-7thの予選ラウンドも、折り返しの5回戦目に突入した。

 4戦全勝でフィーチャーマッチ・エリアに呼ばれたのは、カバレージライターとしても活躍するイヌ科。魅力的なカバレージを書き続けることができるのは、ひとえにプレイヤーとしても十分な結果を残せるほどのデュエマへの深い造詣があればこそ、ということを身をもって証明している。

 そんなイヌ科。プレイヤー2人が席についてもノートパソコンの前で黙するばかりのこちらに対して、ゲームが始まる前に「まつがんさんって、試合前にあまり喋らないんですね」と水を向けてくれた。フィーチャー席の照明とカメラごしの視線を浴びて緊張しないはずもないだろうに、「書くことなくなっちゃいますよ」という先輩ライターの配慮が身に沁みる。

 「じゃあ……本日はどこからいらっしゃったんですか?」と月並みな質問しか返せないでいると、らいだぁも「横浜市から来ました」と素直に返してくれた。

イヌ科「らいだぁさんはデュエマの記事も書いていらっしゃるんですよ」

まつがん「そうなんですか」

らいだぁ「そうですね、でもカバレージは書いたことないので一度やってみたいですね」

イヌ科「それはいいですね、ぜひ一度!」

 花が咲くとはいかないまでも、ここまで十分すぎるほどの資料が得られたのは、3人での会話を人懐っこく引き出したイヌ科のおかげと言うほかない。これはライターの友人として、あとでイヌ科に何か奢る必要があるかもしれない。

 そんなことを考えながらシャッフルをするイヌ科を見ていると、ふとイヌ科が着ている服が目に入った。今日は何だか特徴的なシャツを着ているのだ。具体的には、胸にでかでかと手のひらのイラストが描かれたシャツを。

 そう、それは古来より格闘技において拳を痛めることなく相手を打ち倒すべく用いられてきた「掌底」……ではなく、いわゆるジャンケンの「パー」をモチーフにした図柄のように思われた。

イヌ科「なんかこれを着るとジャンケンに勝てるってどこかの記事で書かれてたんですよね……でも、今日ジャンケン全然勝ってないんですけど!」

 と文句を言われたものの、一体どこの誰がそんな記事を書いたのか全然さっぱり皆目わからない。だがこのセリフが飛び出した以上、少なくとも続く光景は予想が付いた。

 試合開始のアナウンスとともに始まったジャンケンでは案の定、イヌ科がらいだぁに一瞬で敗北。

イヌ科「パーシャツ、効果ないやん……w」

 そんなドラマ性たっぷりの前置きを提供してもらいつつ、観衆が見守るフィーチャーマッチエリアでのゲームがスタートした。

 らいだぁの先攻1ターン目のチャージは《終末の時計 ザ・クロック》。対し、イヌ科は少し珍しい《崇高なる智略 オクトーパ》をチャージする。

 ループや特殊勝利を目指すデッキが少ない上に《“轟轟轟”ブランド》もいる2ブロック環境では、S・トリガーへの信頼性は殿堂環境よりも高い。それゆえにS・トリガー自体の採用率も高く、特徴的なS・トリガーともなるとデッキを察知する大きなヒントとなりうる。しかし《崇高なる智略 オクトーパ》を採用するデッキとは一体何だろうか?そんな疑問を覚えたのか、らいだぁは2ターン目から早くも「考えます」と少考ののち、《フェアリー・シャワー》をチャージしてターンを終える。

 そしてイヌ科は《“乱振”舞神 G・W・D》チャージから《勇愛の天秤》。捨てたのは《終末の時計 ザ・クロック》で、火水の組み合わせで手札調節を伴うともなれば、《“必駆”蛮触礼亞》《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》以外には思いつかない。そうと決まればゲームを短くしたいらいだぁは、《終末の時計 ザ・クロック》チャージから《フェアリー・ライフ》でマナブースト。一方、らいだぁのデッキを火水自然の同じく《“必駆”蛮触礼亞》《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》と見てとったイヌ科は、再び《崇高なる智略 オクトーパ》をチャージしつつ、《南海の捜索者 モルガラ/トリプル・ブレイン》をバトルゾーンに送り出す。

 双極篇第3弾によって生まれた新たな力、「ラスト・バースト」を持つこのカードは、《卍 デ・スザーク 卍》《“乱振”舞神 G・W・D》といったカードに対してブロック不可の打点としてプレッシャーをかけることが可能でありつつも、除去されても3ドローで裏目がない。さらなる《フェアリー・ライフ》からの《ドンドン吸い込むナウ》《“乱振”舞神 G・W・D》を回収しつつ一旦手札に送り返すらいだぁだが、除去されても一向に構わないイヌ科は当然これを出し直して対応を迫る。

 とはいえ、返すターンにマナチャージした時点でらいだぁは7マナに到達。そしてそのうち6マナを使い、《龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》をバトルゾーンへ。コンボが揃っていればこの時点でゲームセットとなる緊張の一瞬……ここでらいだぁが捨てたのはしかし、呪文ですらない《“乱振”舞神 G・W・D》だった。

 無事にターンが返ってきたイヌ科は一転攻勢に出る。「手札何枚ですか?」「2枚です」というやりとりを挟んだのち、意を決して5マナから《“必駆”蛮触礼亞》、そして《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》

 ≪龍装艦 チェンジザ≫を登場時のバトル効果で処理しつつ、らいだぁのマナと墓地を慎重に確認するイヌ科。しかし追加ターンを得なければアクションの意味がないため、まずは《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》でアタック。これはトリガーなしで通り、続いて≪南海の捜索者 モルガラ≫による攻撃を検討する。安全に追加ターンを得るため、ここでエンドすべきかどうか……悩んだ末、意を決してもう1点。そして、その割られたカードを見て、らいだぁが動いた。

らいだぁ「マナを見ていいですか」

 踏まれたトリガーは《父なる大地》《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》を水火というカラーリングでは再利用不可なマナゾーンに送りつつ、《終末の時計 ザ・クロック》をバトルゾーンへと引き出す。

 間一髪でイヌ科の攻勢をしのいだ形となったらいだぁ。割られたシールドで増えた手札から再び《龍装艦 チェンジザ/六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~》。そして今度は《“必駆”蛮触礼亞》を捨て、出てきたのは……しかし少し弱いか、《“乱振”舞神 G・W・D》。2つのバトル効果で《終末の時計 ザ・クロック》と≪南海の捜索者 モルガラ≫を同時に処理し、「ラスト・バースト」がイヌ科の手札を補充する。とはいえそれでも優勢には違いないらいだぁは早速《“乱振”舞神 G・W・D》でようやくイヌ科のシールドの1枚目を割るが、そこには《終末の時計 ザ・クロック》がいた。

 返すイヌ科のターン。2度目の《“必駆”蛮触礼亞》《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》を決めるべく《勇愛の天秤》で掘るがたどり着けず、《異端流し オニカマス》2体を並べるにとどまる。問題は《終末の時計 ザ・クロック》でシールドを殴るかどうか。らいだぁの盾は残り2枚、手札を与えて《“必駆”蛮触礼亞》《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》が揃ってしまっては元も子もない。しかし《終末の時計 ザ・クロック》が埋まっているなら、先に踏んでおく方に分がある。何よりあとシールド1枚という状況にさえしておけば、もしターンが返ってきたときに《異端流し オニカマス》2枚で詰めきれるかもしれないのだ。

 運命の2択。そしてイヌ科はこの局面で見事、《終末の時計 ザ・クロック》を先に踏むことに成功する。

 らいだぁのターン。≪龍装艦 チェンジザ≫《“乱振”舞神 G・W・D》《終末の時計 ザ・クロック》で盤面4打点、イヌ科のシールドは4枚あるとはいえ、マナゾーンと墓地で《終末の時計 ザ・クロック》3枚が見えている。《異端流し オニカマス》2枚で「詰めろ」をかけられている以上、先に詰めきるラインが見えるなら行くしかない。

 9マナ目をチャージしたらいだぁは、《フェアリー・シャワー》から《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》をクリーチャー面で召喚。「2」指定で《異端流し オニカマス》2体をバウンスすると、≪龍装艦 チェンジザ≫≫での攻撃時に効果で《“必駆”蛮触礼亞》を唱え、《“乱振”舞神 G・W・D》を降臨させてイヌ科の打点をすべて処理しつつ、ジャスキル打点を形成する。

 ≪龍装艦 チェンジザ≫のW・ブレイク。そしてその瞬間、イヌ科が目を見開いた。

 トリガーしたのは《崇高なる智略 オクトーパ》《終末の時計 ザ・クロック》の攻撃を封じ、ジャスキルを防ぐことに成功する。万が一次の攻撃の機会があったとき、4枚目の《終末の時計 ザ・クロック》を踏みたくないらいだぁは、それでも仕方なくイヌ科の盾を割りきってターンを返すしかない。

 そしてもちろんイヌ科の側には、その「次の機会」を与える気は毛頭ない。身を守る盾がもはやないラストターン、膨れ上がった手札を吟味し、慎重に勝ち筋を確認する。

イヌ科≪六奇怪の四 ~土を割る逆瀧~≫とか打ってないですよね?」

 やがて検討を終えたイヌ科は7マナ目をチャージすると、まず4マナから《“乱振”舞神 G・W・D》をB・A・Dで召喚。そして残った3マナから《“必駆”蛮触礼亞》《“轟轟轟”ブランド》

 らいだぁのシールドは1枚。

 その最後の1枚が何かを確認したらいだぁが、しかし何も言わずに手札に加える。

 それはこの長かった戦いの結末が、イヌ科の勝利に終わったことを意味していた。

Winner:イヌ科


 イヌ科のデッキは、このGPのわずか2日前に開催された京都CSでの優勝者のデッキ構築をベースにしたものだという。『白零サッヴァーク』に対抗するために5枚だけ変えたという変更点のうちの一つが、《崇高なる智略 オクトーパ》だった。

 自らも強豪として活躍するからこそ、プレイヤーからの信頼も厚くなる。カバレージライター初のGP優勝へ向け、イヌ科は全勝街道を驀進する。

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