DMGP7th ジャッジインタビュー:髙橋 竜矢氏
GPという大舞台を支えている、多数のジャッジ。
ジャッジという個人も、その思想や信条、活動指針は人によって異なってくる。
汐見氏に続いてインタビューに応じてくれたのは髙橋 竜矢氏。普段は北九州を中心に活動しているジャッジだ。
彼の話を聞くと、彼の住む地域でのCS事情やジャッジ活動の特色が浮かび上がってきた。
―――よろしくお願いします。活動地域や、デュエマ歴、ジャッジ歴等を含めて自己紹介をお願いします。
髙橋「北九州地方、主に福岡で活動しています、髙橋 竜矢です。デュエマ歴は闘魂編の第2弾からですね」
―――長いですね。闘魂編というと《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》とかの……。
髙橋「ちょうどその次の弾からですね。ジャッジ歴ですが、自分は4期生です。1年半くらいでしょうか」
―――ジャッジとして活動するようになったキッカケを教えてください。
髙橋「元々プレイヤーをやってたのですが、自分のプレイスキルの限界が見えてきました。さらに社会人にもなると仕事で忙しくなりますし、プレイヤーとして強くなるのも難しくなります。ちょうどそんなことを考えていたとき、運営をやらないかとお誘いを受けました」
―――プレイヤーとして壁にぶつかる経験というのはよくわかります。そういった中で、別の選択肢が出てくるのはいいですよね。
髙橋「社会人となってデッキを詰めていくということは難しくても、裁定とかを勉強してジャッジとしての活動は出来るのかな、と。更にタイミングよく、九州でもジャッジ試験が開催されることになってたんですよ。これは受けるしかないなと」
―――運営に誘ってくれた方というのはどういう方なのでしょうか。
髙橋「元々福岡に来る前は大分にいたんですけど、大分での仲間内で『大分でもCSを開催したい』という話になって、その中で呼ばれました」
―――もしかして大分CSですか? 確か去年開催したのに友人が参加してたような記憶がありまして。
髙橋「そうです、大分CSです。確か第1回と第2回の間にジャッジ試験があったと記憶してます(※確認したところ、第1回大分CSの開催は2017年3月、第2回が同年9月、ジャッジ試験が5月でした)。今は福岡にいるので運営には関わってないんですけど、仲間として付き合いは続いてますね」
―――昔の仲間とは別に活動しているということですが、その上でジャッジとしてのモチベーションになっているものってなんでしょうか。
髙橋「そうですね……。地元でやるときは少人数での運営になるんですけど、例えば後から店舗さんから『やってくれて助かってる』なんて言われると嬉しいですよね。あとは以前ジャッジをやってて、今は手伝えなくなってしまったところがあるんですが、プレイヤーの方から『ちょっと遠いけどまたやってよ』なんて言われたこともありまして。そういう言葉を聞くとやっててよかったな、と思います」
―――そういったプレイヤーの方から言葉を貰って、またお手伝いするようになったCSというのも。
髙橋「(手伝いに)行くCSもありますし、行けないCSもありますが……。CSって個人主催のと店舗主催のがあると思うんですけど、自分はどちらかというと店舗主催の方でジャッジとのコネクションがないところに売り込みといいますか、飛び込みで行くことが多かったんですよ」
―――飛び込み営業みたいな。
髙橋「個人主催だと店舗を探せばいいんですけど、店舗主催だと店舗さんがジャッジを探すのって難しいと思うんですよ。そういうところへ積極的に手を挙げるようにしてます」
―――福岡のCSってどれくらいの頻度で開催されてるんでしょうか。
髙橋「ほぼ毎週CSは開催されてますね。全国的にみても、CS開催が盛んな地域だと思います。初めてCSを開く店舗さんには『ジャッジどうでしょうか?』とお声を掛けることが多いです」
―――そうした声掛けってかなりパワーが要ると思うんですが。
髙橋「ジャッジなりたての頃はとにかく経験を積みたかったので。見返りとかを求めずに『やらせてください』って言ってましたね。最近だと先ほど言ったように『助かってる』みたいに言って貰えるのがありがたいです」
―――自信にも繋がってくると。
髙橋「まあ、それは今日へし折られたんですけども(笑)」
―――そうなんですか(笑)
髙橋「大型大会になってくると、僕よりももっと優秀な方がいますので。例えば大塚さんとか。どうしてもそこに頼ってしまって、自分が弱気になってしまうところがありましたね。立ち振る舞いとかに違いがあるなぁ、と。例えば大塚さん、僕が困ってるところにスッと現れてスッと戻っていったんですよ」
―――格好いいですね。
髙橋「あとは裁定は理解してるんですけど、アウトプットが上手く出来ない部分もありました。ちょっとその辺りで心が折れましたね……」
―――そうなると、目標とするところは大塚さんのような。
髙橋「はい。まずはジャッジリーダーになって、ゆくゆくはもっと大きな役職を任せてもいいや、と思えるようなジャッジになりたいですね。地元でまた頑張って実力を付けて、こうした大型大会でも他の人から吸収したり、自分の実力を試していけたらな、と」
―――そうした自分の実力を測る場としてもGPというのがあるんですね。
髙橋「あとは自分もジャッジとしては中堅になってきてるので、大型大会での経験を地元に伝えたり、逆に地元での経験を大型大会でチームの人たちに伝えていきたいですね」
―――最後になりますが、これからジャッジを目指す人にメッセージをお願いします。
髙橋「ジャッジって裁定に詳しいというイメージがあると思うんです。もちろんそれは重要なんですけど、それだけでは駄目で、コミュニケーションであったり、人として動けたり、アウトプットが出来たりといった部分も重要だと思うんです。どれかに突出してるのも悪いわけではないですが、バランスが取れてるのも大事だと思うんで、バランスよく伸ばしてほしいですね。
あとは興味があるならできるだけ早いうちにやってほしいです。学生とか、時間のあるうちにやってほしいですね」
―――ありがとうございました。
髙橋「ありがとうございました」
髙橋氏の話を聞いていると、活動の基盤としての地元の存在が非常に大きいことがわかる。地方に基盤を置いて活動してくれるジャッジがいるということは、その地方のプレイヤーにとっても心強いのは間違いない。今後、こうしたジャッジも更に増えていくだろう。
今回、GPのジャッジとして参加した髙橋氏。
髙橋「5thは(ジャッジとして)参加したんですが、6thは家で観戦していて。でも観てたらやっぱりあの場に立ちたくなりましたね」
こうして、今回の7thに参加を決めたという。
今後も地元九州やGPで活躍する姿を見掛けることが出来るだろう。
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