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DMGP8th DAY1 Round 8:maruga vs. すめらぎ

「待ってましたよ、すめらぎさん」

 marugaすめらぎの顔を見止めると挑むような笑みを浮かべつつ、そう言った。
 海の絶対王者たるチームAquawave、そのリーダーを務めるのがmarugaだ。ここまで全勝と文字通り波に乗っている。
 対するすめらぎも、そんな挨拶に満更でもない様子だ。互いが互いに、全勝で突き進んでいることを知っていた。そう遠からぬ時期に、戦いがあることを予感していたのかもしれない。

「お互いYouTuber対決なんで、気を引き締めていきましょう」

 そう、二人は互いに人気YouTubeチャンネルを持つ者同士。UPする動画も対戦を重視と、似たような性質を持っている。
 勝てば予選抜けがほぼ決まる。対戦相手はプレイヤーとしても、YouTuberとしても好敵手。この試合に挑む両者の士気は、すこぶる高くなるもの自然だろう。

maruga「そういえばすめらぎさん、“あくうぇ”(※)なんで姉妹グループ同士の戦いでもありますよね?」

すめらぎ「言われてみれば」

 デッキをカットしながらそんな会話をしていたので、一つ訊いてみた。
「ところで“あくうぇ”ってまだ活動してるんですか?」

maruga「いやぁ……?」

すめらぎ「してないですねえ……」

※ あくうぇ……Aquawaveをもとに誕生したジョークチーム。主な活動は、特にない。メンバーはユーリ、すめらぎなど。
先攻:すめらぎ

 ガッチリと握手を交わして、試合は始まった。

 先攻のすめらぎは《グレイト“S-駆”》をチャージ。デッキは轟轟轟ブランド系統だろう。対するmarugaがチャージしたのは《》と、『バラギアラ』である旨を相手に伝える。
 2ターン目、ここは『赤白轟轟轟ブランド』のプランニングを決める大事なターンだ。すめらぎは慎重に手札を吟味し、バラギアラに対して強力な《音奏 プーンギ》を召喚した。一方のmarugaも≪奇石 ミクセル≫の召喚を決め《“轟轟轟”ブランド》は許さんぞという構えを見せる。

 ≪奇石 ミクセル≫はやや厄介だが、すめらぎは構わず《音奏 プーンギ》の2体目を着地させてバラギアラに対して地上戦を挑む。シールドを1枚削り、marugaのシールドは残り4だ。
 marugaは≪ファビュラ・スネイル≫を召喚し、《音奏 プーンギ》を超えるパワーラインを戦場に配置。すめらぎの攻撃をけん制する。
 もっとも、すめらぎはこれを意に介してはいない。
 《轟車 “G-突”》を召喚し、更に続けて手札1枚から《“轟轟轟”ブランド》を召喚。ドローに満足したのか、これは切らずに手札にキープ。当然≪奇石 ミクセル≫に引っかかるが、すめらぎは2体の《音奏 プーンギ》で勝負に行く。
 しかしここまで全勝のmaruga、早々容易に落ちない。ここで値千金の≪7777777≫をトリガーさせたのだ。
 コスト2のカードを捲り、クリーチャー3体がデッキ下に送られていく。
 それでも《音奏 プーンギ》の効果でGRクリーチャー2体が現れたことにより、すめらぎはまだまだ戦える状況だ。
 《音奏 プーンギ》から逃れたmarugaは、待望の≪魂フエミドロ≫を唱える。しかしマナに《始虹帝 ミノガミ》が落ちたことで、1ブーストのみに留まる。

 すめらぎは先にキープした≪ゴリガン砕車 ゴルドーザ≫を召喚。見た目の打点ではmarugaに刃が届く。

 だが『赤白轟轟轟』がひしめく中で勝ち進んだ男は伊達ではない。ここからmarugaの決死の防御が始まる。
 まず≪ゴリガン砕車 ゴルドーザ≫の1点で≪輪廻暴聖≫をトリガー。これで2点を止めると、続く1点で今度は≪輪廻暴冥≫をトリガーしたのだ。すめらぎのアタッカーを減らし、≪コンダマ≫を蘇生させる。

 一回考えてほしい。《音奏 プーンギ》が2体いる時に≪輪廻暴聖≫をトリガーさせても意味がなかった。≪輪廻暴冥≫でもほぼ同様だ。トリガーしても逆に打点が増えてしまう。つまり≪7777777≫≪輪廻暴聖≫or≪輪廻暴冥≫の順番でトリガーさせないと機能しなかったのだ。

 土壇場で見事、正しい順序にトリガーを引き当てたmaruga。

 波に、大波に乗っている。

 すめらぎの攻勢は止まったのだ。

 返しのターン、marugaは≪龍装の調べ 初不≫を召喚し、≪ゴリガン砕車 ゴルドーザ≫の動きを止めると、流石のすめらぎも表情に陰りが見えた。
 ターンを貰っても、すめらぎは引いた《轟車 “G-突”》を召喚することしか出来なかった。
 一方でmarugaも、≪ゴリガン砕車 ゴルドーザ≫の対処には頭を悩ませていた。放っておくと、次のターンに再び動き出す。よって、≪輪廻暴聖≫を唱え、《轟車 “G-突”》と同時に≪ゴリガン砕車 ゴルドーザ≫をアタックで処理することにした。
 だが≪ゴリガン砕車 ゴルドーザ≫から≪ダイナマウス・スクラッパー≫が解き放たれ、ここで≪奇石 ミクセル≫が破壊。この制限下から抜け出した。
 そう、すめらぎにもチャンスが巡ってきたのだ。
 そしてこのチャンスを生かすのが、すめらぎがすめらぎたる所以だ。
 トップから引いたのは、100点満点の《“轟轟轟”ブランド》
 効果でドローした《ナゾの光・リリアング》を横に並べると、最後のシールドを攻める。

 これでmarugaは一気に苦しくなった。再度≪魂フエミドロ≫を唱えるも、やはり1ブーストしか出来ない。残るマナで≪7777777≫を唱え、《ナゾの光・リリアング》を退けたが、戦場の《“轟轟轟”ブランド》≪龍装の調べ 初不≫で受けるしかなくなった。

 もっとも、すめらぎはそんなワンチャンスを、もとい慈悲を与える筈はなかった。

 ここでのトップドローは《♪正義の意志にひれ伏せ》
 ブロッカーがタップされ、marugaはひれ伏すしかなくなった。

Winner:すめらぎ


 すめらぎが幾多のトリガーを乗り越えて、戦績を8-0とし、見事予選突破を決めて見せた。

 試合後、marugaは悔し気な表情を見せた。負けたのだから当然とも言えるが、それ以上にすめらぎとの一戦に懸ける意気込みに並々ならぬものがあった。
 勝ちたかった。
 だが、勝てなかった。

 最後は自らに勝利したすめらぎにもう一度握手を求めると、予選突破と再戦を誓った。
 戦いは、まだ続く。
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