DMGP8th DAY1:地域別! 事前メタゲーム予想インタビュー~2ブロック構築~
史上初の2日間連続開催となったGP8th。ほとんどの選手が両日参加するため、2018年度の全国大会と同じく、2ブロック構築と殿堂構築の調整を並行しなければならない。
会場に現れた選手たちは、現在の2ブロック構築にどんな回答を用意してきたのか。3つの質問を通してその考えを伺った。
◆北海道
taki:チーム「ランド速報」に所属するプレイヤー。遠征時に知り合った縁で、関西の調整チーム「マラかっち」にも所属し、ともに調整している。かつては「ハッサムたきもと」名義で活動していた。
セキボン:北海道在住ながら、本州へ精力的に遠征しているプレイヤー。昨年は、ランキングによる全国大会招待にあと一歩と迫った。takiと同じく、関西の調整チーム「マラかっち」に所属している。
◆東北
あー/中村:2010年ごろからCSへ出場し、競技デュエル・マスターズをプレイしている仙台の古豪。最近は“FairyProject”の動画に出演している。
ZweiLance:デュエル・マスターズの攻略動画を配信するYoutuber“FairyProject”の一員。GP7th 3位、2018年度全国大会Top8。「カーナベル株式会社」と契約したプロプレイヤー。
フェアリー/AYN:デュエル・マスターズの攻略動画を配信するYoutuber“ FairyProject”の一員。ビルダーであり、動画に登場する数々のデッキは彼の作品。「カーナベル株式会社」と契約したプロプレイヤー。
◆関東
いわな:競技デュエル・マスターズ黎明期の象徴、関東CSを運営していたチームφのメンバー。2018年度全国大会Top8。
ばんぱく:競技デュエル・マスターズの為、遠く新潟から移住してきたデュエマソルジャー。「カードラッシュ」を運営する「株式会社RUSH」と契約したプロプレイヤー。
えんがわ:GP7th優勝、2018年度全国大会Top8入賞。GP7thでは“魔王”dottoを降し、2018年度全国大会ではギラサキに唯一の黒星をつけるなど、大一番で真価を発揮するプレイヤー。
◆東海
パタ:GP3rdで話題を呼んだ『白赤ドリスコジョバンニ』でお馴染み、デュエル・マスターズ専門店「WINNERS」のオーナー。
ロマサイ:ループデッキを得意とする愛知のビルダー。第2回レジェンドCSで優勝した他、GP5thでは4位入賞を果たしている。
せいな:GP2nd優勝、2016年度デュエル・マスターズ日本一。2度目のGP優勝を虎視眈々と狙う。
◆関西
dotto:2017年度DMPランキング1位、そして2017年度デュエル・マスターズ日本一。残るタイトルであるGP優勝の獲得に期待が掛かる。「カードラッシュ」を運営する「株式会社RUSH」と契約したプロプレイヤー。
ギラサキ:2018年度DMPランキング1位、そして2018年度デュエル・マスターズ日本一。難しい局面での的確な判断力に定評があるプレイヤー。
◆中四国
Ryu。:2018年度広島ランキング1位。競技デュエル・マスターズを本格的に始めたのは2018年5月ごろだが、10月にはCS初優勝を達成した恐るべき成長率のプレイヤー。実は他のTCGの世界大会で4位入賞の経験あり。
ぎゃる男:初めて出場した2013年8月の第4回岡山CSで、初出場初優勝を達成。以来、競技デュエル・マスターズに対してストイックに打ち込み、常に環境の正解を求めて戦っている。
蒼騎:四国での競技環境を整備すべく、活動するプレイヤー。愛媛の「トレカショップ ファンクス」のCSでジャッジを務める。
◆九州
夢現:九州在住ながら、GP皆勤賞の鉄人。GP3rdではTop8入賞を果たした。
まっつー:チーム「くわけん」のデッキビルダー。2018年のジャッジ大会で、彼のデッキを使ったチームメンバーが1位、2位を獲得したほどの腕前。
taki「『白赤轟轟轟』、それをメタったデッキ、更にそれをメタったデッキがいると考えました。
『白赤轟轟轟』ミラーを避けたかったので、『ジョーカーズ』を選択。《行燈どろん》《バイナラドア》《》を12枚投入し、『白赤轟轟轟』を対策しました」
セキボン「他デッキと比べ、2~3ターン目の動きが段違いに強い『白赤轟轟轟』が一番多いと考えました。
これに対抗しうる手段はS・トリガーのみ。北のkuro選手ら11人で、『白赤轟轟轟』に強いトリガーを採用した『クラッシュ覇道』を持ち込みました」
◆東北
あー/中村「『白赤轟轟轟』、それをメタったデッキ、更にそれらをメタった『ジョーカーズ』の3種がいる環境だと予想しました。しかし『白赤轟轟轟』に安定して勝てるデッキがどうしても作れず、福島のちゃま選手が持って来た『ネクラツインパクト』を使用しました。
ビートダウン系はGPで勝ちづらい傾向にあるので、コントロールを持ち込むべきだと考えています」
ZweiLance「『白赤轟轟轟』が5割。『ジョーカーズ』が1割。残る4割を『バラギアラ』『チェンジザ』『オレガオーラ』など『白赤轟轟轟』のメタデッキが分け合うと予測しています。
『ジョーカーズ』は、『白赤轟轟轟』やそれへのメタデッキに勝率が良い為、自分は《行燈どろん》を採用した『ジョーカーズ』を選択しました。
『白赤轟轟轟』は母数が多いものの、未だテンプレートと呼べる構築がありません。こうしたアーキタイプを積極的に対策するのは効果が薄く、どのような『白赤轟轟轟』にも効果的なカードとして《行燈どろん》の採用に至りました」
フェアリー/AYN「『白赤轟轟轟』と、それをメタるべく《撃髄医 スパイナー》などを採用したコントロールが多くなると思います。他、『サバキZ』、《行燈どろん》を採用した『ジョーカーズ』、《♪仰ぎ見よ閃光の奇跡》対策として《オラマッハ・ザ・ジョニー》を採用した『ジョーカーズ』がいるでしょう。
自分は『白赤轟轟轟』を使います。発売日のCSで使ってみたところ感触が良く、他CSの結果を見ても勝っていたからです。
時間切れが怖いですし、メタ側に回ってコントロールを使うのは避けました」
◆関東
いわな「『白赤轟轟轟』が最も多く、次いで『バラギアラ』などのメタデッキが多いと思います。『サバキZ』や、《テック団の波壊Go!》など『白赤轟轟轟』に有効なトリガーを採用した『クラッシュ覇道』も少ないながら居るかなと。
使用デッキは、絶対に勝てない相手がおらず、先攻時の勝率が高い『白赤轟轟轟』です」
ばんぱく「『白赤轟轟轟』が最も多いと考えました。ただ『白赤轟轟轟』は高価で組めないプレイヤーもいるはずで、おそらく殿堂構築で使うカードを流用して2ブロックのデッキを組む選手もいるでしょう。
従って『バラギアラ』や『ジョーカーズ』なども使用者が一定数いると予想します。
使用デッキは『緑ジョーカーズ』です。《ヤッタレマン》は《KAMASE-BURN!》ですぐ除去されるため不採用とし、空いたスペースに防御カードを投入しました」
えんがわ「環境に『トリガービート』やコントロールがいくつかいるものの、『白赤轟轟轟』を止め切れるデッキはないと判断。《BAKUOOON・ミッツァイル》を4枚採用した『白赤轟轟轟』を持ち込みました。
《BAKUOOON・ミッツァイル》に《ナゾの光・リリアング》を絡めれば、ミラーマッチの後攻からでも勝てます」
◆東海
パタ「頭一つ抜けた存在の『白赤轟轟轟』と、それをメタるデッキがいる環境です。多くのパーツを失った『クラッシュ覇道』、《KAMASE-BURN!》に弱い『ジョーカーズ』は、仮想敵として考慮していません。『サバキZ』は『バラギアラ』に弱く、どこまで『白赤轟轟轟』に強い構築にできるかが勝負でしょう。
使用デッキは『白黒緑バラギアラ』です。《撃髄医 スパイナー》、《》を無理なく採用できるデッキを探し、辿り着きました。デッキの半分以上をS・トリガーに割いています。」
ロマサイ「『白赤轟轟轟』が頭抜けて強く、他に『バラギアラ』『ジョーカーズ』などがいると踏んでいます。
その上で選択したのは『白赤轟轟轟』です。メタられてもそこまで勝率が落ち込むわけではなく、GPでは想定外のデッキにも当たることを考慮して決めました」
せいな「『白赤轟轟轟』が最も多く、次いで『バラギアラ』『ジョーカーズ』がいるかなと。一部の強豪は『サバキZ』を持ち込むでしょうが、少数派になると思います。
使うデッキは《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》と《“必駆”蛮触礼亞》を採用した『白赤轟轟轟』です。現環境のS・トリガーの多くは、クリーチャーをタップないし破壊するカードなので、その点を踏まえて選択しました」
◆関西
dotto「『白赤轟轟轟』が3割、それをメタった『トリガービート』『オレガオーラ』『ジョーカーズ』などが5割、その他2割と考えました。
選択したデッキは『サバキZ』です。元々『白赤轟轟轟』に有利で、《》で『トリガービート』を封殺できますし、《魂穿ツ煌世ノ正裁Z》で『オレガオーラ』に対処できる為です」
ギラサキ「『白赤轟轟轟』が突出して強く、それをメタったデッキと《行燈どろん》を入れた『ジョーカーズ』が追いかける構図だと思っています。会場では、『白赤轟轟轟』を徹底的にメタった『黒緑ムカデ』なども見かけました。
使用するデッキは、《》、《行燈どろん》、《マン・オブ・すて~る》を採用した『緑ジョーカーズ』です。ランディー選手と同じですね。
『緑ジョーカーズ』の利点は《オラマッハ・ザ・ジョニー》を採用できること!2ブロックにおける圧倒的なフィニッシャーだと思っています」
◆中四国
Ryu。「『白赤轟轟轟』とそれをメタったコントロールが混在する環境だと思います。
自分は『青魔導具』を選択。コントロールに相性が良く、《撃髄医 スパイナー》で『白赤轟轟轟』も対策できます」
ぎゃる男「『白赤轟轟轟』『バラギアラ』『オレガオーラ』の3つにメタを絞りました。
使用デッキは、ミラーを重視した『白赤轟轟轟』です。スムーズに動くための《ロジック・サークル》や、《“轟轟轟”ブランド》を破壊する為の《ゴゴゴ・Go1・ナックル》が特徴です」
蒼騎「『白赤轟轟轟』を筆頭に、『ジョーカーズ』『バラギアラ』などがいると思っています。使用デッキは、『白赤轟轟轟』です。最も勝率が高いアーキタイプを選択し、ミラーマッチで勝てるよう、ぎゃる男さんらとともに調整しました」
◆九州
夢現「全国各地のCSで結果を残している『白赤轟轟轟』や、『ジョーカーズ』が多く、メタ寄りのデッキも存在する環境だと思います。
その為、防御カードとなるS・トリガーを多めに採用した『緑ジョーカーズ』を選択しました」
まっつー「『白赤轟轟轟』がとても強く、次いで『バラギアラ』『オレガオーラ』『サバキZ』」『ジョーカーズ』がいる環境だと思います。
つまり、S・トリガーを踏んでもらえるよう祈るか、踏まないよう祈るかの2択の環境だと自分は考え、後者に至りました。『白赤轟轟轟』を使います!」
taki「再録が多いジョーカーズ関連のアーキタイプを除き、各デッキのパーツが多数消えました。
また、確実にターンを稼ぐ役割のカードが《終末の時計 ザ・クロック》から《♪仰ぎ見よ閃光の奇跡》へと変わったことで、《》がより強力になりました」
セキボン「影響は多数ありますが、挙げるなら以下の3つ。
《“乱振”舞神 G・W・D》がなくなり、『ジョーカーズ』のような横並びデッキがやや有利になったこと。
《終末の時計 ザ・クロック》がなくなり、確実に1ターンを稼げるS・トリガーとして《♪仰ぎ見よ閃光の奇跡》が使われるようになった為、《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》の効果を発動しやすくなったこと。
自分が愛用していた『サバキZ』が《》を手に入れたものの、結局《音奏 プーンギ》に対処できなかったこと。
です」
◆東北
あー/中村「カードプールの変更からGPまで約2週間でしたが、これは短すぎたなと。変更後の環境が固まる前にGPが来てしまったので、仮想敵をうまく設定できず、調整が大変でした」
ZweiLance「環境のバランスが変わりました。カードプール変更前は、『デ・スザーク』『覇道』『バラギアラ』『サッヴァーク』がバランスを保って共存していましたが、現在は『白赤轟轟轟』の強さが突出しています。
昨年の2ブロックではプレイングで勝利を拾うことが出来ていましたが、現在はどうしてもS・トリガーに頼らざるを得ない局面が出てきてしまっています」
フェアリー/AYN「『ジョーカーズ』や『白赤轟轟轟』にはさほど影響がありませんでしたが、『青赤覇道』は《終末の時計 ザ・クロック》などを失い、大幅な方向転換を強いられています」
◆関東
いわな「それまで上位にいた『クラッシュ覇道』などがパーツを失い、新弾で『白赤轟轟轟』が大幅に強化されました。結果、『白赤轟轟轟』が強い環境になったと思います」
ばんぱく「昨今のCSの増加に伴って入賞リストを手に入れやすくなり、それらをコピーして使うプレイヤーが増加しました。そうしたプレイヤーは自分でデッキを組むのが苦手で、常にコピーデッキを使う傾向にあります。
今回のカードプール変更後のメタ読みは楽でした。昨年ごろから上位プレイヤーがリストを隠すようになり、ネット上で供給される情報が絞られていた為、リストのコピー元はそう多くないからです。
自分はもっと新しいものを見たいので、自らの手でデッキを組む人が増えてほしいし、DMPランキングを頑張る人も増えて欲しいと思っています」
えんがわ「《異端流し オニカマス》がいなくなったのは、『白赤轟轟轟』にとって大きいですね。後攻からでも、気兼ねなく《ヘブンズ・フォース》を使えます」
◆東海
パタ「カードプールが一部だけ入れ替わるのは初めての体験で、頭の切り替えが難しかったですね。特に再録カードは、調べないと使って良いカードか分からないことがあって…他のプレイヤーも戸惑ったのではないでしょうか?」
ロマサイ「『白赤轟轟轟』が増えるだろうとは思いますが…愛知県では2ブロックのCSが開催されていないこともあって、あまり正確には予想できませんでした」
せいな「《終末の時計 ザ・クロック》のような殿堂構築でも強いS・トリガーが消え、S・トリガーで相手の攻撃を受けるためにはそれなりの枚数を積む必要が出てきました。結果、ゲーム速度が低下した印象です」
◆関西
dotto「バランスの取れた環境から、『白赤轟轟轟』が突出している1強環境になりました。『サッヴァーク』が《煌龍 サッヴァーク》《天ニ煌メク龍終ノ裁キ》を、『覇道』が《終末の時計 ザ・クロック》《異端流し オニカマス》《ドンドン吸い込むナウ》を失ったことが影響しています。
また《“乱振”舞神 G・W・D》が消えたことで、『ジョーカーズ』は相対的に強化されました。
自分は1強環境の方が好きですが、メタゲームが固まるまでの調整には苦労しました。『白赤轟轟轟』は人によって理解度に差があり、そのため構築にも差がある印象です。クリーチャーのパワーラインを上げている構築はS・トリガーで止められないことが多く、採用カードを考える上で悩ませられました。」
ギラサキ「レギュレーション変更に匹敵する変動があり、『白赤轟轟轟』の1強環境になりましたね。
環境はガラッと変わりますが、カードプールの半分は残りますから、昨年度のノウハウは活かせます。これまでの限定構築にはなかった体験です」
◆中四国
Ryu。「これまで強かったデッキの主要パーツが消えて、『白赤轟轟轟』以外に目立ったデッキがなくなりました。
CSの上位入賞デッキも『白赤轟轟轟』が大半で他のデッキの傾向が分からず、メタゲームの予測が難しい環境になった印象を受けます」
ぎゃる男「対策に頭を悩ませていた『クラッシュ覇道』が消えたので、助かりました。『白赤轟轟轟』1強の方向に環境が固まり、メタを張りやすかったです」
蒼騎「前環境の主力デッキが軒並みパーツを失い、環境が大きく変わりました。これぞ限定構築の醍醐味ですよね。毎年、違う環境で遊べるのが良いと思います」
◆九州
夢現「『青赤覇道』、『デ・スザーク』は主力パーツを失い、アーキタイプとしての存続は不可能でしょう。
『ジョーカーズ』からは《燃えるデット・ソード》が消えたものの、被害は少ない方です」
まっつー「《燃えるデット・ソード》を失った『ジョーカーズ』のループは、不安定な《ツタンメカーネン》ループしかなく、弱体化したと思います。水文明の優良カードを失った『青赤覇道』も同様ですね。
《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》を使うにしても、『白赤轟轟轟』に混ぜ込む形になるでしょう」
◆北海道
taki「GR召喚する為のカードが強めな分、最初は控えめな強さにデザインされていると思いますが、半年後にどうなっているか。今後に要注目です。
超GRゾーンの12枚制限は絶妙だと感じます。他プレイヤーと同じ構成になりづらく、センスが問われますよね」
セキボン「カードの強さが1段階上げられた印象。《音奏 プーンギ》を除けば、歓迎できる傾向です。
超次元が導入された時と同様、デュエル・マスターズは新たなステージに入ったのだと思います」
◆東北
あー/中村「クリーチャーを横に並べるプレイを推奨するギミックという印象です。出てくるクリーチャーを選べない都合上、その効果には期待できず、パワーの高いバニラGRクリーチャーが好んで採用されると思います」
ZweiLance「GR召喚は、逆転の起きやすい派手なギミックです。
昨日、CSに出場したのですが、相手のS・トリガーでGR召喚された《ツタンメカーネン》の効果で自分が山札切れ負けを喫してしまいました。
以前からデュエマにはS・トリガーという逆転要素がありましたが、その部分が更にプッシュされたと感じます。
子供受けはとても良いですし、動画映えもしますから、Youtuberにとっては嬉しいギミックです!」
フェアリー/AYN「超GRゾーンの導入は、超次元ゾーン導入に匹敵するインパクトがあると思います。使っていて楽しいですし、良いギミックかと。動画映えもしますしね。
FairyProjectでは、将来的なGRクリーチャーのパワーインフレを見越し、超GRゾーンに《偽りの王 ヴィルヘルム》などの大型クリーチャーを入れて遊んでみています!」
◆関東
いわな「既存のメタクリーチャーでGR召喚を止めづらいのは大きなポイントだと思います。
GR召喚は展開力に長けており、《ガンバトラーG7》のような横にクリーチャーを並べることで恩恵を受けるカードや、《テック団の波壊Go!》のような全体除去の価値が上がりましたね」
ばんぱく 「これまでの玩具としてのデュエル・マスターズは、アニメの主人公と同じように《ジョット・ガン・ジョラゴン》を場に出すごっこ遊びをするものでした。
しかしGR召喚の導入により、主人公と同じようにガチャを回すというごっこ遊びをするものになりました。
GR召喚は低マナで実行でき、手軽にアニメを再現することが出来ます。なので、玩具としての側面が強化されたと感じました」
えんがわ「《音奏 プーンギ》などのGR召喚カードが強い。何かのついでにGR召喚できるようデザインされており、場に並んだ脅威に対応していくゲームになりました。シールド戦でもプレイングで差がつくようになったと思います」
◆東海
パタ「超GRゾーンは超次元ゾーンと違い、非公開領域です。12枚用意すれば形になるせいか、ちゃんと用意してきているプレイヤーが多いですよね。超次元ゾーンとは違う点です。
GRクリーチャーについては、効果が控えめにデザインされており、ストレスにならない運要素だと感じます。
超次元と違い、GR召喚それ自体の方法やタイミングが多種多様で、12枚でこれだけゲーム性を変えられるデザインに感服しました」
ロマサイ「《ツタンメカーネン》は、ループデッキの新たなパーツになっていくのではないかと思います。
他、《テック団の波壊Go!》などのバウンス系除去が強くなりましたね。超次元ゾーンが追加された時と一緒です」
せいな「分かりやすくアドバンテージを稼げるギミックですよね。子供向けとしてすごく良いと思います。
ただ競技プレイヤーから見ると、GR召喚のランダム要素はネック。今後、超GRゾーンのカードの順番を操作する能力が出ることに期待です!」
◆関西
dotto「直近で言えば、『白赤轟轟轟』のような横に展開するデッキが大幅に強化されました。またGRクリーチャーは効果が単純な分、パワーが高めに設定されており、除去しづらく対応に苦慮します。
多種多様なカードがある殿堂構築では抑え込むことが出来ますが、カードの少ない2ブロックでは止められません。
それに伴い、ゲームスピードは高速化しました。時間管理の関係上、イベント運営は楽になったかも?」
ギラサキ「メインデッキに入るGR召喚用のカードは強めに作られており、積極的に使ってみようと思えます。
3月に《時の法皇 ミラダンテⅫ》などが殿堂入りしましたが、あれはGRクリーチャーとしてドラゴンを出す為の布石だったのかもしれませんね。
もし殿堂入りしていなければ、《煌銀河 サヴァクティス》の攻撃から《時の法皇 ミラダンテⅫ》が出てくる光景は当たり前のものになっていたかもしれません」
◆中四国
Ryu。「新たなギミックの追加で、アーキタイプの幅が広がりました。良い変更だと思います。
《ドドド・ドーピードープ》のようなパワーカードが増えすぎると、まずいかもしれませんが…今後が楽しみです」
ぎゃる男「直近で言えば、アグレッシブなデッキが強化されました。長期的に見ると、コントロールなど他のアーキタイプも強化されていくのかなと感じます。
既存の踏み倒しと違って《異端流し オニカマス》などの影響を受けず、クリーチャーが場に残りやすくなった印象があります」
蒼騎「超GRゾーンの追加により、メインデッキ、超次元ゾーンと合わせて使えるカードは60枚! 構築の幅が広がりました。
何が出るか分からない召喚方法も好きですし、デュエル・マスターズは一層おもしろくなるでしょう」
◆九州
夢現「既存のプレイヤーを飽きさせない、良いギミックだと思います。
競技的には、『白赤轟轟轟』に代表される速いデッキが強化されていくのではないでしょうか」
まっつー「ガチャ、めっちゃ楽しいですよ!デジタルなゲームによくあるランダム要素を、うまく取り込んだギミックだと思います。
Let’s e-sports!!」
今回の企画には、GP7thの時を上回る7地域18名の選手が回答してくれた。各々の個性、地域の特色と言った様々なファクターが、選手たちの考え方に影響していることが分かる記事になったことと思う。
メタゲームは常に流転しており、決して一定ではない。カードプールが一定期間で入れ替わる2ブロック構築ならなおのこと。
他人の考えは、あくまできっかけに過ぎない。思考と試行の繰り返しだけが、勝利を手繰り寄せる唯一の手段のはずだ。
今回、忙しい中に時間を割いてインタビューに応じてくれた彼らの言葉をヒントに、あなたにとってのベストな取り組み方を見つけていただければ幸いである。
会場に現れた選手たちは、現在の2ブロック構築にどんな回答を用意してきたのか。3つの質問を通してその考えを伺った。
プレイヤープロフィール
まずは、インタビューに応じてくれた各選手のプロフィールをご覧いただこう。◆北海道
taki:チーム「ランド速報」に所属するプレイヤー。遠征時に知り合った縁で、関西の調整チーム「マラかっち」にも所属し、ともに調整している。かつては「ハッサムたきもと」名義で活動していた。
セキボン:北海道在住ながら、本州へ精力的に遠征しているプレイヤー。昨年は、ランキングによる全国大会招待にあと一歩と迫った。takiと同じく、関西の調整チーム「マラかっち」に所属している。
◆東北
あー/中村:2010年ごろからCSへ出場し、競技デュエル・マスターズをプレイしている仙台の古豪。最近は“FairyProject”の動画に出演している。
ZweiLance:デュエル・マスターズの攻略動画を配信するYoutuber“FairyProject”の一員。GP7th 3位、2018年度全国大会Top8。「カーナベル株式会社」と契約したプロプレイヤー。
フェアリー/AYN:デュエル・マスターズの攻略動画を配信するYoutuber“ FairyProject”の一員。ビルダーであり、動画に登場する数々のデッキは彼の作品。「カーナベル株式会社」と契約したプロプレイヤー。
◆関東
いわな:競技デュエル・マスターズ黎明期の象徴、関東CSを運営していたチームφのメンバー。2018年度全国大会Top8。
ばんぱく:競技デュエル・マスターズの為、遠く新潟から移住してきたデュエマソルジャー。「カードラッシュ」を運営する「株式会社RUSH」と契約したプロプレイヤー。
えんがわ:GP7th優勝、2018年度全国大会Top8入賞。GP7thでは“魔王”dottoを降し、2018年度全国大会ではギラサキに唯一の黒星をつけるなど、大一番で真価を発揮するプレイヤー。
◆東海
パタ:GP3rdで話題を呼んだ『白赤ドリスコジョバンニ』でお馴染み、デュエル・マスターズ専門店「WINNERS」のオーナー。
ロマサイ:ループデッキを得意とする愛知のビルダー。第2回レジェンドCSで優勝した他、GP5thでは4位入賞を果たしている。
せいな:GP2nd優勝、2016年度デュエル・マスターズ日本一。2度目のGP優勝を虎視眈々と狙う。
◆関西
dotto:2017年度DMPランキング1位、そして2017年度デュエル・マスターズ日本一。残るタイトルであるGP優勝の獲得に期待が掛かる。「カードラッシュ」を運営する「株式会社RUSH」と契約したプロプレイヤー。
ギラサキ:2018年度DMPランキング1位、そして2018年度デュエル・マスターズ日本一。難しい局面での的確な判断力に定評があるプレイヤー。
◆中四国
Ryu。:2018年度広島ランキング1位。競技デュエル・マスターズを本格的に始めたのは2018年5月ごろだが、10月にはCS初優勝を達成した恐るべき成長率のプレイヤー。実は他のTCGの世界大会で4位入賞の経験あり。
ぎゃる男:初めて出場した2013年8月の第4回岡山CSで、初出場初優勝を達成。以来、競技デュエル・マスターズに対してストイックに打ち込み、常に環境の正解を求めて戦っている。
蒼騎:四国での競技環境を整備すべく、活動するプレイヤー。愛媛の「トレカショップ ファンクス」のCSでジャッジを務める。
◆九州
夢現:九州在住ながら、GP皆勤賞の鉄人。GP3rdではTop8入賞を果たした。
まっつー:チーム「くわけん」のデッキビルダー。2018年のジャッジ大会で、彼のデッキを使ったチームメンバーが1位、2位を獲得したほどの腕前。
質問:メタゲーム予測と選択デッキを教えてください。
◆北海道taki「『白赤轟轟轟』、それをメタったデッキ、更にそれをメタったデッキがいると考えました。
『白赤轟轟轟』ミラーを避けたかったので、『ジョーカーズ』を選択。《行燈どろん》《バイナラドア》《》を12枚投入し、『白赤轟轟轟』を対策しました」
セキボン「他デッキと比べ、2~3ターン目の動きが段違いに強い『白赤轟轟轟』が一番多いと考えました。
これに対抗しうる手段はS・トリガーのみ。北のkuro選手ら11人で、『白赤轟轟轟』に強いトリガーを採用した『クラッシュ覇道』を持ち込みました」
◆東北
あー/中村「『白赤轟轟轟』、それをメタったデッキ、更にそれらをメタった『ジョーカーズ』の3種がいる環境だと予想しました。しかし『白赤轟轟轟』に安定して勝てるデッキがどうしても作れず、福島のちゃま選手が持って来た『ネクラツインパクト』を使用しました。
ビートダウン系はGPで勝ちづらい傾向にあるので、コントロールを持ち込むべきだと考えています」
ZweiLance「『白赤轟轟轟』が5割。『ジョーカーズ』が1割。残る4割を『バラギアラ』『チェンジザ』『オレガオーラ』など『白赤轟轟轟』のメタデッキが分け合うと予測しています。
『ジョーカーズ』は、『白赤轟轟轟』やそれへのメタデッキに勝率が良い為、自分は《行燈どろん》を採用した『ジョーカーズ』を選択しました。
『白赤轟轟轟』は母数が多いものの、未だテンプレートと呼べる構築がありません。こうしたアーキタイプを積極的に対策するのは効果が薄く、どのような『白赤轟轟轟』にも効果的なカードとして《行燈どろん》の採用に至りました」
フェアリー/AYN「『白赤轟轟轟』と、それをメタるべく《撃髄医 スパイナー》などを採用したコントロールが多くなると思います。他、『サバキZ』、《行燈どろん》を採用した『ジョーカーズ』、《♪仰ぎ見よ閃光の奇跡》対策として《オラマッハ・ザ・ジョニー》を採用した『ジョーカーズ』がいるでしょう。
自分は『白赤轟轟轟』を使います。発売日のCSで使ってみたところ感触が良く、他CSの結果を見ても勝っていたからです。
時間切れが怖いですし、メタ側に回ってコントロールを使うのは避けました」
◆関東
いわな「『白赤轟轟轟』が最も多く、次いで『バラギアラ』などのメタデッキが多いと思います。『サバキZ』や、《テック団の波壊Go!》など『白赤轟轟轟』に有効なトリガーを採用した『クラッシュ覇道』も少ないながら居るかなと。
使用デッキは、絶対に勝てない相手がおらず、先攻時の勝率が高い『白赤轟轟轟』です」
ばんぱく「『白赤轟轟轟』が最も多いと考えました。ただ『白赤轟轟轟』は高価で組めないプレイヤーもいるはずで、おそらく殿堂構築で使うカードを流用して2ブロックのデッキを組む選手もいるでしょう。
従って『バラギアラ』や『ジョーカーズ』なども使用者が一定数いると予想します。
使用デッキは『緑ジョーカーズ』です。《ヤッタレマン》は《KAMASE-BURN!》ですぐ除去されるため不採用とし、空いたスペースに防御カードを投入しました」
えんがわ「環境に『トリガービート』やコントロールがいくつかいるものの、『白赤轟轟轟』を止め切れるデッキはないと判断。《BAKUOOON・ミッツァイル》を4枚採用した『白赤轟轟轟』を持ち込みました。
《BAKUOOON・ミッツァイル》に《ナゾの光・リリアング》を絡めれば、ミラーマッチの後攻からでも勝てます」
◆東海
パタ「頭一つ抜けた存在の『白赤轟轟轟』と、それをメタるデッキがいる環境です。多くのパーツを失った『クラッシュ覇道』、《KAMASE-BURN!》に弱い『ジョーカーズ』は、仮想敵として考慮していません。『サバキZ』は『バラギアラ』に弱く、どこまで『白赤轟轟轟』に強い構築にできるかが勝負でしょう。
使用デッキは『白黒緑バラギアラ』です。《撃髄医 スパイナー》、《》を無理なく採用できるデッキを探し、辿り着きました。デッキの半分以上をS・トリガーに割いています。」
ロマサイ「『白赤轟轟轟』が頭抜けて強く、他に『バラギアラ』『ジョーカーズ』などがいると踏んでいます。
その上で選択したのは『白赤轟轟轟』です。メタられてもそこまで勝率が落ち込むわけではなく、GPでは想定外のデッキにも当たることを考慮して決めました」
せいな「『白赤轟轟轟』が最も多く、次いで『バラギアラ』『ジョーカーズ』がいるかなと。一部の強豪は『サバキZ』を持ち込むでしょうが、少数派になると思います。
使うデッキは《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》と《“必駆”蛮触礼亞》を採用した『白赤轟轟轟』です。現環境のS・トリガーの多くは、クリーチャーをタップないし破壊するカードなので、その点を踏まえて選択しました」
◆関西
dotto「『白赤轟轟轟』が3割、それをメタった『トリガービート』『オレガオーラ』『ジョーカーズ』などが5割、その他2割と考えました。
選択したデッキは『サバキZ』です。元々『白赤轟轟轟』に有利で、《》で『トリガービート』を封殺できますし、《魂穿ツ煌世ノ正裁Z》で『オレガオーラ』に対処できる為です」
ギラサキ「『白赤轟轟轟』が突出して強く、それをメタったデッキと《行燈どろん》を入れた『ジョーカーズ』が追いかける構図だと思っています。会場では、『白赤轟轟轟』を徹底的にメタった『黒緑ムカデ』なども見かけました。
使用するデッキは、《》、《行燈どろん》、《マン・オブ・すて~る》を採用した『緑ジョーカーズ』です。ランディー選手と同じですね。
『緑ジョーカーズ』の利点は《オラマッハ・ザ・ジョニー》を採用できること!2ブロックにおける圧倒的なフィニッシャーだと思っています」
◆中四国
Ryu。「『白赤轟轟轟』とそれをメタったコントロールが混在する環境だと思います。
自分は『青魔導具』を選択。コントロールに相性が良く、《撃髄医 スパイナー》で『白赤轟轟轟』も対策できます」
ぎゃる男「『白赤轟轟轟』『バラギアラ』『オレガオーラ』の3つにメタを絞りました。
使用デッキは、ミラーを重視した『白赤轟轟轟』です。スムーズに動くための《ロジック・サークル》や、《“轟轟轟”ブランド》を破壊する為の《ゴゴゴ・Go1・ナックル》が特徴です」
蒼騎「『白赤轟轟轟』を筆頭に、『ジョーカーズ』『バラギアラ』などがいると思っています。使用デッキは、『白赤轟轟轟』です。最も勝率が高いアーキタイプを選択し、ミラーマッチで勝てるよう、ぎゃる男さんらとともに調整しました」
◆九州
夢現「全国各地のCSで結果を残している『白赤轟轟轟』や、『ジョーカーズ』が多く、メタ寄りのデッキも存在する環境だと思います。
その為、防御カードとなるS・トリガーを多めに採用した『緑ジョーカーズ』を選択しました」
まっつー「『白赤轟轟轟』がとても強く、次いで『バラギアラ』『オレガオーラ』『サバキZ』」『ジョーカーズ』がいる環境だと思います。
つまり、S・トリガーを踏んでもらえるよう祈るか、踏まないよう祈るかの2択の環境だと自分は考え、後者に至りました。『白赤轟轟轟』を使います!」
質問:2ブロック構築で使えるカードプールが変わったことによってメタゲームにどのような影響がありましたか?
◆北海道taki「再録が多いジョーカーズ関連のアーキタイプを除き、各デッキのパーツが多数消えました。
また、確実にターンを稼ぐ役割のカードが《終末の時計 ザ・クロック》から《♪仰ぎ見よ閃光の奇跡》へと変わったことで、《》がより強力になりました」
セキボン「影響は多数ありますが、挙げるなら以下の3つ。
《“乱振”舞神 G・W・D》がなくなり、『ジョーカーズ』のような横並びデッキがやや有利になったこと。
《終末の時計 ザ・クロック》がなくなり、確実に1ターンを稼げるS・トリガーとして《♪仰ぎ見よ閃光の奇跡》が使われるようになった為、《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》の効果を発動しやすくなったこと。
自分が愛用していた『サバキZ』が《》を手に入れたものの、結局《音奏 プーンギ》に対処できなかったこと。
です」
◆東北
あー/中村「カードプールの変更からGPまで約2週間でしたが、これは短すぎたなと。変更後の環境が固まる前にGPが来てしまったので、仮想敵をうまく設定できず、調整が大変でした」
ZweiLance「環境のバランスが変わりました。カードプール変更前は、『デ・スザーク』『覇道』『バラギアラ』『サッヴァーク』がバランスを保って共存していましたが、現在は『白赤轟轟轟』の強さが突出しています。
昨年の2ブロックではプレイングで勝利を拾うことが出来ていましたが、現在はどうしてもS・トリガーに頼らざるを得ない局面が出てきてしまっています」
フェアリー/AYN「『ジョーカーズ』や『白赤轟轟轟』にはさほど影響がありませんでしたが、『青赤覇道』は《終末の時計 ザ・クロック》などを失い、大幅な方向転換を強いられています」
◆関東
いわな「それまで上位にいた『クラッシュ覇道』などがパーツを失い、新弾で『白赤轟轟轟』が大幅に強化されました。結果、『白赤轟轟轟』が強い環境になったと思います」
ばんぱく「昨今のCSの増加に伴って入賞リストを手に入れやすくなり、それらをコピーして使うプレイヤーが増加しました。そうしたプレイヤーは自分でデッキを組むのが苦手で、常にコピーデッキを使う傾向にあります。
今回のカードプール変更後のメタ読みは楽でした。昨年ごろから上位プレイヤーがリストを隠すようになり、ネット上で供給される情報が絞られていた為、リストのコピー元はそう多くないからです。
自分はもっと新しいものを見たいので、自らの手でデッキを組む人が増えてほしいし、DMPランキングを頑張る人も増えて欲しいと思っています」
えんがわ「《異端流し オニカマス》がいなくなったのは、『白赤轟轟轟』にとって大きいですね。後攻からでも、気兼ねなく《ヘブンズ・フォース》を使えます」
◆東海
パタ「カードプールが一部だけ入れ替わるのは初めての体験で、頭の切り替えが難しかったですね。特に再録カードは、調べないと使って良いカードか分からないことがあって…他のプレイヤーも戸惑ったのではないでしょうか?」
ロマサイ「『白赤轟轟轟』が増えるだろうとは思いますが…愛知県では2ブロックのCSが開催されていないこともあって、あまり正確には予想できませんでした」
せいな「《終末の時計 ザ・クロック》のような殿堂構築でも強いS・トリガーが消え、S・トリガーで相手の攻撃を受けるためにはそれなりの枚数を積む必要が出てきました。結果、ゲーム速度が低下した印象です」
◆関西
dotto「バランスの取れた環境から、『白赤轟轟轟』が突出している1強環境になりました。『サッヴァーク』が《煌龍 サッヴァーク》《天ニ煌メク龍終ノ裁キ》を、『覇道』が《終末の時計 ザ・クロック》《異端流し オニカマス》《ドンドン吸い込むナウ》を失ったことが影響しています。
また《“乱振”舞神 G・W・D》が消えたことで、『ジョーカーズ』は相対的に強化されました。
自分は1強環境の方が好きですが、メタゲームが固まるまでの調整には苦労しました。『白赤轟轟轟』は人によって理解度に差があり、そのため構築にも差がある印象です。クリーチャーのパワーラインを上げている構築はS・トリガーで止められないことが多く、採用カードを考える上で悩ませられました。」
ギラサキ「レギュレーション変更に匹敵する変動があり、『白赤轟轟轟』の1強環境になりましたね。
環境はガラッと変わりますが、カードプールの半分は残りますから、昨年度のノウハウは活かせます。これまでの限定構築にはなかった体験です」
◆中四国
Ryu。「これまで強かったデッキの主要パーツが消えて、『白赤轟轟轟』以外に目立ったデッキがなくなりました。
CSの上位入賞デッキも『白赤轟轟轟』が大半で他のデッキの傾向が分からず、メタゲームの予測が難しい環境になった印象を受けます」
ぎゃる男「対策に頭を悩ませていた『クラッシュ覇道』が消えたので、助かりました。『白赤轟轟轟』1強の方向に環境が固まり、メタを張りやすかったです」
蒼騎「前環境の主力デッキが軒並みパーツを失い、環境が大きく変わりました。これぞ限定構築の醍醐味ですよね。毎年、違う環境で遊べるのが良いと思います」
◆九州
夢現「『青赤覇道』、『デ・スザーク』は主力パーツを失い、アーキタイプとしての存続は不可能でしょう。
『ジョーカーズ』からは《燃えるデット・ソード》が消えたものの、被害は少ない方です」
まっつー「《燃えるデット・ソード》を失った『ジョーカーズ』のループは、不安定な《ツタンメカーネン》ループしかなく、弱体化したと思います。水文明の優良カードを失った『青赤覇道』も同様ですね。
《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》を使うにしても、『白赤轟轟轟』に混ぜ込む形になるでしょう」
質問:GR召喚によってデュエマはどのように変わりましたか?
◆北海道
taki「GR召喚する為のカードが強めな分、最初は控えめな強さにデザインされていると思いますが、半年後にどうなっているか。今後に要注目です。
超GRゾーンの12枚制限は絶妙だと感じます。他プレイヤーと同じ構成になりづらく、センスが問われますよね」
セキボン「カードの強さが1段階上げられた印象。《音奏 プーンギ》を除けば、歓迎できる傾向です。
超次元が導入された時と同様、デュエル・マスターズは新たなステージに入ったのだと思います」
◆東北
あー/中村「クリーチャーを横に並べるプレイを推奨するギミックという印象です。出てくるクリーチャーを選べない都合上、その効果には期待できず、パワーの高いバニラGRクリーチャーが好んで採用されると思います」
ZweiLance「GR召喚は、逆転の起きやすい派手なギミックです。
昨日、CSに出場したのですが、相手のS・トリガーでGR召喚された《ツタンメカーネン》の効果で自分が山札切れ負けを喫してしまいました。
以前からデュエマにはS・トリガーという逆転要素がありましたが、その部分が更にプッシュされたと感じます。
子供受けはとても良いですし、動画映えもしますから、Youtuberにとっては嬉しいギミックです!」
フェアリー/AYN「超GRゾーンの導入は、超次元ゾーン導入に匹敵するインパクトがあると思います。使っていて楽しいですし、良いギミックかと。動画映えもしますしね。
FairyProjectでは、将来的なGRクリーチャーのパワーインフレを見越し、超GRゾーンに《偽りの王 ヴィルヘルム》などの大型クリーチャーを入れて遊んでみています!」
◆関東
いわな「既存のメタクリーチャーでGR召喚を止めづらいのは大きなポイントだと思います。
GR召喚は展開力に長けており、《ガンバトラーG7》のような横にクリーチャーを並べることで恩恵を受けるカードや、《テック団の波壊Go!》のような全体除去の価値が上がりましたね」
ばんぱく 「これまでの玩具としてのデュエル・マスターズは、アニメの主人公と同じように《ジョット・ガン・ジョラゴン》を場に出すごっこ遊びをするものでした。
しかしGR召喚の導入により、主人公と同じようにガチャを回すというごっこ遊びをするものになりました。
GR召喚は低マナで実行でき、手軽にアニメを再現することが出来ます。なので、玩具としての側面が強化されたと感じました」
えんがわ「《音奏 プーンギ》などのGR召喚カードが強い。何かのついでにGR召喚できるようデザインされており、場に並んだ脅威に対応していくゲームになりました。シールド戦でもプレイングで差がつくようになったと思います」
◆東海
パタ「超GRゾーンは超次元ゾーンと違い、非公開領域です。12枚用意すれば形になるせいか、ちゃんと用意してきているプレイヤーが多いですよね。超次元ゾーンとは違う点です。
GRクリーチャーについては、効果が控えめにデザインされており、ストレスにならない運要素だと感じます。
超次元と違い、GR召喚それ自体の方法やタイミングが多種多様で、12枚でこれだけゲーム性を変えられるデザインに感服しました」
ロマサイ「《ツタンメカーネン》は、ループデッキの新たなパーツになっていくのではないかと思います。
他、《テック団の波壊Go!》などのバウンス系除去が強くなりましたね。超次元ゾーンが追加された時と一緒です」
せいな「分かりやすくアドバンテージを稼げるギミックですよね。子供向けとしてすごく良いと思います。
ただ競技プレイヤーから見ると、GR召喚のランダム要素はネック。今後、超GRゾーンのカードの順番を操作する能力が出ることに期待です!」
◆関西
dotto「直近で言えば、『白赤轟轟轟』のような横に展開するデッキが大幅に強化されました。またGRクリーチャーは効果が単純な分、パワーが高めに設定されており、除去しづらく対応に苦慮します。
多種多様なカードがある殿堂構築では抑え込むことが出来ますが、カードの少ない2ブロックでは止められません。
それに伴い、ゲームスピードは高速化しました。時間管理の関係上、イベント運営は楽になったかも?」
ギラサキ「メインデッキに入るGR召喚用のカードは強めに作られており、積極的に使ってみようと思えます。
3月に《時の法皇 ミラダンテⅫ》などが殿堂入りしましたが、あれはGRクリーチャーとしてドラゴンを出す為の布石だったのかもしれませんね。
もし殿堂入りしていなければ、《煌銀河 サヴァクティス》の攻撃から《時の法皇 ミラダンテⅫ》が出てくる光景は当たり前のものになっていたかもしれません」
◆中四国
Ryu。「新たなギミックの追加で、アーキタイプの幅が広がりました。良い変更だと思います。
《ドドド・ドーピードープ》のようなパワーカードが増えすぎると、まずいかもしれませんが…今後が楽しみです」
ぎゃる男「直近で言えば、アグレッシブなデッキが強化されました。長期的に見ると、コントロールなど他のアーキタイプも強化されていくのかなと感じます。
既存の踏み倒しと違って《異端流し オニカマス》などの影響を受けず、クリーチャーが場に残りやすくなった印象があります」
蒼騎「超GRゾーンの追加により、メインデッキ、超次元ゾーンと合わせて使えるカードは60枚! 構築の幅が広がりました。
何が出るか分からない召喚方法も好きですし、デュエル・マスターズは一層おもしろくなるでしょう」
◆九州
夢現「既存のプレイヤーを飽きさせない、良いギミックだと思います。
競技的には、『白赤轟轟轟』に代表される速いデッキが強化されていくのではないでしょうか」
まっつー「ガチャ、めっちゃ楽しいですよ!デジタルなゲームによくあるランダム要素を、うまく取り込んだギミックだと思います。
Let’s e-sports!!」
終わりに
今回の企画には、GP7thの時を上回る7地域18名の選手が回答してくれた。各々の個性、地域の特色と言った様々なファクターが、選手たちの考え方に影響していることが分かる記事になったことと思う。
メタゲームは常に流転しており、決して一定ではない。カードプールが一定期間で入れ替わる2ブロック構築ならなおのこと。
他人の考えは、あくまできっかけに過ぎない。思考と試行の繰り返しだけが、勝利を手繰り寄せる唯一の手段のはずだ。
今回、忙しい中に時間を割いてインタビューに応じてくれた彼らの言葉をヒントに、あなたにとってのベストな取り組み方を見つけていただければ幸いである。
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