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DMGP8th DAY2 準決勝:デデンネ(千葉) vs. Becky(奈良)

 奈良県で活動し、TeamAquawaveのメンバーでもあるBeckyは今回『黒緑ドルマゲドン』を使用。ベスト4へと勝ち進んでいた。
 この日、『黒緑ドルマゲドン』はベストデッキの一つであると言えた。『ジョーカーズ』には明確に不利ではあるものの、『赤白轟轟轟』と充分に戦え、『ドンジャングル』にも有利が付いている。実際にBeckyの他、plus αもまた同じアーキタイプでベスト4に勝ち残っていたのだ。
 さて、準決勝の相手はデデンネだ。既にフィーチャーもされており、Beckyも相手の情報をそれなりに把握はしていただろう。赤白で《BAKUOOON・ミッツァイル》が入っている。先攻2ターン目に《“轟轟轟”ブランド》が着地されたらトリガー勝負にもなるが、それ以外なら《デスマッチ・ビートル》《フェアリー・ライフ》を打てていれば《Dの牢閣 メメント守神宮》が間に合う。《BAKUOOON・ミッツァイル》は脅威だが“一般的な”着地速度を考慮すれば、これは《獣軍隊 ヤドック》で対応ができる。大丈夫だ、充分に勝率はある。そんなシミュレーションもある程度は済ませていた筈だ。

 だがそのわずか30分後――BeckyはDMGP史上に燦然と輝くデッキのポテンシャルを目の当たりにし、想像の遥か上を超えていく芸術品の、その最も間近な目撃者となった。



Game 1

先攻:Becky

 緊張感漂うフィーチャー卓で、デデンネとBeckyは握手を交わした。Beckyはやや緊張気味だったが、対するデデンネは意志の光が灯ったような強烈な目をしていた。

 じゃんけんの結果、先攻はBeckyとなる。
 Beckyは《フェアリー・ライフ》からスタートし、デデンネも《一番隊 クリスタ》を召喚という動きを見せた。流石に準決勝、戦いの始まりとしては互いに上々だ。
 続くターンをチャージのみで過ごす、Becky。これは最善ではなかったものの、ブーストを決めていた以上最悪でもなかった筈だ。もちろん《獣軍隊 ヤドック》《解体人形ジェニー》といったカードをプレイ出来れば最善だが、先攻であり次のターンに5コストのコマンドを召喚できるなら充分だ。相手が《“轟轟轟”ブランド》から展開するならシールドで分の良い勝負に持ち込めるし、《一番隊 クリスタ》を絡めたメタリカの動きをしてくるならば、《S級不死 デッドゾーン》という脅威を押し付けられる。特にBeckyは《S級不死 デッドゾーン》を一般的なリストよりやや多い3枚採用しており、複数枚ゲームに絡ませることも可能だった。
 だからデデンネが《龍装者 バーナイン》を召喚した時も、厄介とは思いつつも今すぐに勝敗を決する動きだとは思っていなかっただろう。返しに≪マッド・デーモン閣下≫を召喚し、これからの勝負と見ていた筈だ。

 だがデデンネが次に見せた動きは、その目論見をあっさり崩す。

 デデンネはまず《音奏 ハープララ》繰り出し、GR召喚で2面を展開。《龍装者 バーナイン》のドローを絡めながら1コストで追加の《一番隊 クリスタ》を、そして残る1マナで《BAKUOOON・ミッツァイル》が発射された。
 《BAKUOOON・ミッツァイル》が4体を巻き込んだことでGRゾーンが4度稼働し、《龍装者 バーナイン》効果で平然と大量ドローを進めていく。


 凄まじいリソース量を抱え込むデデンネ。相手のリソースを削り、五分五分となったところを《FORBIDDEN STAR~世界最後の日~》のビッグバンで制圧するという『黒緑ドルマゲドン』では、ここまでリソースを伸ばされた以上コントロールするというのは不可能だ。

 だからこそ、続くBeckyの動きは理に適っていた。
 《獣軍隊 ヤドック》を召喚し、最低限《BAKUOOON・ミッツァイル》に蓋をすると、≪マッド・デーモン閣下≫を《S級不死 デッドゾーン》に侵略させ、《BAKUOOON・ミッツァイル》を破壊しつつシールドへの攻撃を開始したのだ。

 場を制圧できないなら、人を倒せばいい。
 返しに反撃を喰らっても、《BAKUOOON・ミッツァイル》さえなければ早々容易に打点は作れない筈だ。その《BAKUOOON・ミッツァイル》には、《獣軍隊 ヤドック》が睨みを利かせている。

 それでもデデンネは≪赤攻銀ハムラービ≫を絡めながら展開を続けると、《煌銀河 サヴァクティス》の超天フィーバーの圏内へと入った。これで、GRクリーチャー4体+《龍装者 バーナイン》の合計7打点が揃ったことになる。
 デデンネは2体の《煌銀河 サヴァクティス》を軸に、攻撃を開始した。まずは1体目の《煌銀河 サヴァクティス》がシールドを2枚割る。
 Beckyはここで《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》をトリガーさせる。1111以下破壊の封印を剥がし《マシンガン・トーク》を破壊すると、マナの《S級不死 デッドゾーン》を拾った。続けて《純白の意志 ヴィンチ》で1点を刻まれ、2体目の《煌銀河 サヴァクティス》のWブレイクも受けた。
 最後のシールドで《フェアリー・ライフ》と≪デーモン・ハンド≫をトリガーする。ここで悩んだ末に《煌銀河 サヴァクティス》を指定すると、ウルトラ・セイバーで《純白の意志 ヴィンチ》がGRデッキへと再送還される。
 細かな話だが、この≪デーモン・ハンド≫は唱えなくて良かったかもしれない。目的の《煌銀河 サヴァクティス》がセイバーされる以上、≪マッド・デーモン閣下≫としてのプレイの余地を残しておいた方が良かっただろう。

 Beckyが《龍装者 バーナイン》を破壊しなかったことから《光牙忍ハヤブサマル》の存在を確信し、デデンネはここで攻撃の停止を命じる。超天フィーバーの効果により、《煌銀河 サヴァクティス》はアンタップしてブロッカーとして立ち塞がる。

 Beckyは、ターンをもぎ取った。
まずはここで《Dの牢閣 メメント守神宮》を設置すると、もはや猶予はないと《S級不死 デッドゾーン》で勝ちを目指す。この攻撃はブロックされたが、先にトリガーした《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》が攻撃時、《S級不死 デッドゾーン》に侵略宣言。効果対象は当然《煌銀河 サヴァクティス》だ。


 いくらウルトラ・セイバーを持っていようとも、《S級不死 デッドゾーン》のマイナス修正だけはどうにもならない。デデンネの場から、ブロッカーを消え去る。残るシールドは2枚。後続には《獣軍隊 ヤドック》が控えている。
 《S級不死 デッドゾーン》が2枚のシールドを消し飛ばし、Beckyに勝利をもたらす……筈であった。

 だがどうもこの日、勝利の女神はデデンネを溺愛すると決めていたらしい。


 デデンネのシールドから現れたのは、《Dの牢閣 メメント守神宮》。Beckyの《Dの牢閣 メメント守神宮》が剥がされ、大量に並ぶデデンネの盤面が全てブロッカーとなった。

 Beckyの封印は残り2枚。
 ここから再度、ターンを貰う手段はなかった。

デデンネ 1-0 Becky




デデンネ「『黒緑ドルマゲドン』ですか? 有利だと思いますよ」

 試合後、デデンネに話を聞くと、そのような答えが返ってきた。
 確かに《Dの牢閣 メメント守神宮》を貼り返すことも出来るし、横に並べることも出来る。≪デーモン・ハンド≫や《光牙忍ハヤブサマル》は、数で押し切ることは可能だし、手札を大量に抱え込めば《悪魔龍 ダークマスターズ》も怖くない。
 だがそれでも、『黒緑ドルマゲドン』には多くのアグロデッキを黙らせるギミックがある。
 それが《FORBIDDEN STAR~世界最後の日~》による、“禁断爆発”だ。


 この必殺技があるからこそ《威牙の幻ハンゾウ》は輝き、『赤白轟轟轟』はトリガーに怯え、『ドンジャングル』は屈するだ。
 このデッキは、《威牙の幻ハンゾウ》を抱えながら禁断爆発を残して待つという、盤石の布陣を作ることが出来る。
 まして速度を落としてるメタリカ軸の赤白だ。上記のギミックがある以上、有利と判断するのは厳しいものがあるのではないか。

 だが彼の言う「有利」は誇張でも虚言でもない。

 そう断言するだけの切り札を、デデンネもまた用意していたのだ。




Game 2


先攻:Becky

 ゲームを落としたBeckyの先攻で始まる。
 Beckyは2ターン目に《フェアリー・ライフ》からスタートし、デデンネも《一番隊 クリスタ》を召喚というここまでは先のゲームと同じ動き出しだ。
 ここからBeckyはゲーム展開を変化させる。先にその強さをまざまざと見せつけられた《一番隊 クリスタ》を、《オリオティス・ジャッジ》で対処したのだ。
 《龍装者 バーナイン》が召喚出来なくなったデデンネは、≪赤攻銀ハムラービ≫から《音奏 プーンギ》を展開してターンを返す。
 Beckyはここで《凶鬼09号 ギャリベータ》を召喚。リソース源を設置した上で、終了時の効果で《凶鬼09号 ギャリベータ》を墓地に落とし、後続のコマンドも確保した。


 デデンネは《龍装者 バーナイン》を着地させたが、テンポという話では、先のゲームには及ばない。
 Beckyは続くターンで予定通り《凶鬼09号 ギャリベータ》を蘇生させ、封印を剥がしてプレッシャーを掛けていく。デデンネも2体目の《龍装者 バーナイン》を出したものの、封印が残りわずかとなった《FORBIDDEN STAR~世界最後の日~》が控えている以上、この勝負はBeckyに分があるだろう。

 少なくとも、筆者はそう思っていた。恐らくBeckyも、このゲームで負けるイメージはなかった筈だ。

 7マナに到達したBeckyが、ここで《悪魔龍 ダークマスターズ》を召喚出来ていれば本当にゲームは終わっていただろう。だが生憎このカードはプレイ出来なかった。熟慮の末、ここは3体目の《凶鬼09号 ギャリベータ》を出し封印を残り1とすると、さらに《デスマッチ・ビートル》を追加し盤面を整備する。

 禁断爆発までリーチとし、ターンを返したBecky。
 こうなると、デデンネはこのターン中に勝たなくてはいけない。ただし仮に打点を伸ばしても、《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》のトリガーや《威牙の幻ハンゾウ》でゲームエンドだ。

 つまりどうであれ、このターンでゲームの行く末は決まる。
 そして事実、このターンで確かにゲームは決まった。

 さぁ、歴史にその名を刻んだデデンネの、GP史上最も美しく衝撃的な1ターンが始まった。


 デデンネの場には《音奏 プーンギ》、≪赤攻銀ハムラービ≫、《龍装者 バーナイン》が2体。マナはチャージして6つ。
 まずは2マナで≪奇石 ミクセル≫を召喚すると、《龍装者 バーナイン》1体を残して破壊、《BAKUOOON・ミッツァイル》を召喚する。4体のGRクリーチャーが場に出る。
 だが、まだこれでは終わらない。
 《龍装者 バーナイン》は粛々と仕事をこなし、追加の《BAKUOOON・ミッツァイル》をデデンネにもたらしていたからだ。

 2マナで《音奏 プーンギ》を召喚した後、今度は5体を破壊して2発目の《BAKUOOON・ミッツァイル》を発射される。


 《煌銀河 サヴァクティス》を含む5体のGRクリーチャーがバトルゾーンに現れ、《龍装者 バーナイン》が再度ドローを進めていく。
 盤面には《BAKUOOON・ミッツァイル》が2体、《煌銀河 サヴァクティス》《越境の意志 ドナート》が2体、《純白の意志 ヴィンチ》、そして《マシンガン・トーク》
 打点は、確かにある。だがそれは見掛け上の話だ。Beckyも落ち着いて、展開の様子を見つめていた。
 まだだ、まだ足りない。

デデンネ「『黒緑ドルマゲドン』ですか? 有利だと思いますよ」

 何故デデンネはそう言い切れるのか。何故メタリカで禁断爆発を、《威牙の幻ハンゾウ》を、《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》を相手してそう言えるのか。
 その答えを、ここで明かそう。

デデンネ《煌銀河 サヴァクティス》で攻撃時、革命チェンジ」


デデンネ《時の法皇 ミラダンテXII》で」

 デデンネの手札から降り立ったのは、なんと《時の法皇 ミラダンテXII》
 まさか、といったBeckyの表情が全てを物語っていた。
 もはや芸術としか表現しようがない。
 《時の法皇 ミラダンテXII》自身は《デスマッチ・ビートル》に破壊されたものの、その命と引き換えにBeckyの時を止めた。法皇の加護を得たデデンネの軍団が動き出す。《BAKUOOON・ミッツァイル》のうち1体は≪デーモン・ハンド≫で消えたが、《純白の意志 ヴィンチ》が、《越境の意志 ドナート》がBeckyのシールドを打ち砕く。

 そのデッキは、視る者の度肝を抜いた。
 デデンネが放った衝撃は、GP戦史に自らの名を刻むのには充分過ぎた。
 メタリカは、《BAKUOOON・ミッツァイル》は、《煌銀河 サヴァクティス》は、無限の可能性を秘めていた。この1ターンは、あらゆる可能性を我々に提示してくれた。
 我々はまだ『メタリカミッツァイル』の、その真価を知らなかったのだ。

 そして、最後シールド。
 Beckyに勝利をもたらす筈だった《月の死神ベル・ヘル・デ・スカル》はその手から零れ落ち、勝利は敗北へと塗り替えられた。

 ゲームは、終焉を迎えた。


デデンネ 2-0 Becky

Winner:デデンネ
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