デュエル・マスターズ

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DMGP2022 Day1 :TOP5カード紹介

ライター:清水 勇貴

 GP2022は、アドバンス・オリジナルというフォーマットが誕生してから初めての大型大会だ。今夏に全国各地を行脚した超CSがオリジナルで開催されたのに対し、アドバンスが大型大会のフォーマットとして取り上げられたのは、これまた本大会が初となる。

 記念すべき初のアドバンスGPを彩ったカードたちを、ランキング形式で紹介していこう。

第5位:《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》

 高名にせよ悪名にせよ、本大会において「アポロヌス」の名を意識しなかったものはおそらくほとんどいなかっただろう。

 アドバンス環境で最も有力なアグロデッキの立ち位置を築き上げた【火自然アポロヌス】は、間違いなく今大会の台風の目のひとつだった。決勝トーナメントにも実に13名の【アポロヌス】が勝ち進み、オーソドックスな火/自然2色の構築を用いたのはそのうちの11名にのぼる。

 ——しかし、TOP8に目を向ければ、勝ち残ったのはがらがらどんの【水火アポロヌス】ただひとりだった。

 「アポロヌス」の名は天下に轟いた。そして轟かせすぎた。

 多くのデッキが【火自然アポロヌス】へのガードを上げ、そして決勝トーナメントの中で見事に打ち倒していったのだ。【ガイアッシュ覇道】ですら、抜け目のない上位層はことごとく《光牙忍ハヤブサマル》を採用している。その徹底的なマークぶりは推して知るべしだろう。

 そんな中で、ごく一般的な【アポロヌス】対策が通用しない【水火アポロヌス】を持ち込み、がらがらどんは見事に3位入賞を成し遂げた。

 環境読みの妙が光った、印象的なワンシーンだった。

第4位:《13番目の計画》

 ぬえろらいとの持ち込んだ【5cネバーサイクリカコントロール】は対戦相手を、実況席を、生配信の視聴者を、ことごとく混乱の渦に叩き込んだ。

 デッキシャッフルが映るフィーチャーテーブルだからこそ伝わる、1.5倍のデッキの厚みは、威圧感もはなはだしい。

 あれほどに独創的な構築は彼以外いなかったにせよ、【5cコントロール】が超次元ゾーンに《13番目の計画》を1枚、2枚、あるいはもう少し採用するのは、そう珍しくないアプローチだった。

 実際、決勝トーナメントに進出した13名の【5cコントロール】の使い手のうち、己に追加ルールを課したプレイヤーは6名。約半数は45枚以上のメインデッキをデッキシートに書き込んでいたのだ。

 【ガイアッシュ覇道】や【5cコントロール】など、特に《禁断 ー封印されしXー》《インフェル星樹》を用いるデッキは、ロングゲームになった際に山札切れが現実的に敗着となりうる。

 特定のカードに依存するデッキではデメリットになりやすいデッキ枚数の増加だが、コントロールのような引いたカードで戦っていくデッキタイプでは問題になりづらい。それに、《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》があれば山札を回し切ることだってできるのだ。

 このデッキは、本当に40枚が一番強いのか? 45枚、50枚、あるいは60枚という選択肢はないだろうか?

 このカードが存在する限り、アドバンスを主戦場とするプレイヤーたちはこれからも最善のデッキ枚数を追求していくことだろう。

第3位:《十番龍 オービーメイカー Par100》

 「本大会最大のシークレットテクは何か?」と聞かれたら、筆者は迷わず【自然単オービーメイカー】の名を挙げるだろう。

 惜しくもTOP8入賞を逃した【自然単オービーメイカー】だが、単なるGP専用のスペシャルデッキにはとどまらないポテンシャルを感じた。

 何せ、「メタクリーチャーを置きながら」「サーチカードを置きながら」「実質3ターンキル」なのだ。これが強くなければ強いデッキなど存在しない。

 もちろん、メタ耐性にはやや不安があり、完全なフィニッシュまでには少し時間がかかる弱点もある。下手に突っ込めば逆転を許す茶目っ気もあるため、このデッキが環境を支配することは考えづらい。

 それでも、今後のアドバンス環境に爪痕を残すデッキであることだけは疑いようがないだろう。
 【自然単オービーメイカー】の躍進に注目していきたい。

第2位:《めっちゃ!デンヂャラスG3/ケッシング・ゼロ》

 このカードのテキストを考えたデザイナーも、きっとGPの決勝トーナメントで「シールドいらねえー!」と叫ぶプレイヤーがいるとは夢にも思わなかったことだろう。しかも7人も。

 「七人のじーさん」なる名(迷?)言も実況席から引き出した【旅路G3】は、ある意味でデュエル・マスターズというゲームを体現するデッキだと言えるかもしれない。

 戦略は豪快極まりなく、それでいて緻密なプレイングや構築の妙を取り入れられて、それでいて絵面はこれ以上なく珍妙で、極め付けにちゃんと強い。

 筆者の感じているデュエル・マスターズの面白さそのものに、このデッキはそっくりなのだ。

 派手なコスト踏み倒しやループコンボが絶えず開発されながらも、絶妙なバランスの元に戦略性が成り立っていて、それがこの上なく面白い。

 やはり見た目が派手で面白いからか、生配信のコメント欄でも、このデッキを気にかける視聴者は絶えなかった。カジュアルな層も多い生配信でここまでの人気を博すデッキもそう多くないだろう。

 カレーパンを食う。七福神がお出ます。そして、シールドを投げ捨てる。

 やはり、デュエル・マスターズはこうでなくては。

第1位:《流星のガイアッシュ・カイザー》

 GP2022Day1は、【ガイアッシュ覇道】に始まり【ガイアッシュ覇道】に終わる1日だった。

 【自然単オービーメイカー】があった。【旅路G3】があった。【水火アポロヌス】があった。【水闇自然キリコグラスパー】があった。

 もちろん、【闇火ドルマゲドン】も、【火自然アポロヌス】も、【5cコントロール】も。この会場に集った誰も彼もが、【ガイアッシュ覇道】の牙城を崩すべく気炎を揚げていた。

 それでもなお、【ガイアッシュ覇道】はそのことごとくに打ち勝ち、決勝戦の舞台で向かい合ったのだ。

 ただの優勝ではなく、1位・2位独占。使用者が多かったことも手伝ったとはいえ、ここまで明確に結果を出されては、誰もが認めるしかないだろう。【ガイアッシュ覇道】は現在のアドバンスにおいて最強のデッキだと。

 《流星のガイアッシュ・カイザー》は存在そのものが環境を定義するカードだ。【ガイアッシュ覇道】がトップメタを張る環境では、考えなしのGR召喚やコスト踏み倒しはリスクでしかない。必然、序盤にそういったアクションを取るデッキを持ち込むこと自体が難しくなる。

 《流星のガイアッシュ・カイザー》はプレイングの選択を生むカードだ。相手の手札に《流星のガイアッシュ・カイザー》があるのか、ないのか。あるとして、割り切るのか、割り切らないのか。あるいは《流星のガイアッシュ・カイザー》を持っている側も、今使うのか、使わないのか。これらは、このカードが環境にあればこそ生まれる葛藤だ。

 同じく【ガイアッシュ覇道】のキーカードとして《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》というカードの強さ、そして生み出した物語にも目を惹かれたが……ここはやはり【ガイアッシュ覇道】というデッキを象徴する1枚として、1位にはこのカードを挙げたいと思う。

 《流星のガイアッシュ・カイザー》が、本大会のベストカードだ!


 以上が、アドバンスフォーマットで開催されたGP2022Day1のTOP5カードである。筆者の独断と偏見によるランキングだが、楽しんでいただければ幸いだ。

 オリジナルでの開催となるDay2のTOP5カードもお見逃しなく!

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