デュエル・マスターズ

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DMGP2022 Day2 決勝Round 2:すめらぎ vs. 紅蓮

ライター:伊藤 敦(まつがん)
撮影者:瀬尾 亜沙子

 128名から64名へ。トップ8までの、その道中。

 ベスト32進出をかけた決勝ラウンド2回戦で、全国クラスのプレイヤー同士のビッグマッチが実現した。

 フィーチャーマッチエリアに呼ばれたのは、2016年ごろからこれまで2000本以上のデュエル・マスターズの対戦動画をアップし続けているYouTubeチャンネル「すめらぎちゃんねる」を運営していることでも知られており、名実ともに茨城県最強のプレイヤーでもあるすめらぎだ。

 一方、対する大阪の紅蓮も2022年度上半期のDMPランキングで全国8位につけているほどの強豪で、デッキビルダーとして知られていることはもちろん、なかでも「サバキZ」や「ギャラクシールド」などの光文明中心の受けコンセプトの扱いに定評がある。

紅蓮「前も64でしたね……勝たせてもらいますよ」

 しかも、なんという偶然か。2人はちょうど3年前のGP9thでも、同じ決勝ラウンド第2回戦で対戦していたというのだ。

 そのときは紅蓮が勝利したとのことで、すめらぎにとっては3年越しに雪辱を晴らせる機会が訪れたことになる。
 3年という月日は、物事を変えるのには十分すぎる。3年前には、このような社会情勢になっているとは想像もできなかった。

 それだけでなく、デュエル・マスターズ自体も3年前から大きく変化している。環境が変わったことはもちろん、原作の主人公も交代したし、オリジナル・フォーマットも設立された。変わったことを挙げれば、枚挙にいとまがない。

 すめらぎと紅蓮に関してもそうだろう。友人も、立場も、環境も、ずっと同じであるはずがない。変わらないものなんて存在しない。

 だがそれでも、すめらぎと紅蓮は3年前と同じように、デュエル・マスターズを続けてこの舞台に立っている。グランプリの決勝ラウンド、トップ32進出をかけた戦いに。

 3年ぶりの再戦。すめらぎは紅蓮に、紅蓮はすめらぎに、3年間の成果を見せるべく対戦を開始した。

Game

 予選順位の差で先攻となったすめらぎが《大樹王 ギガンディダノス》をマナチャージしたのに対し、紅蓮は《CRYMAX ジャオウガ》を置く。

 環境内で《大樹王 ギガンディダノス》を採用した既存のデッキは「ケンジ・キングダム」くらいしか思いつかないが、すめらぎが「ケンジ・キングダム」を楽しそうに使っている姿はどうにも想像できない。一方の紅蓮も《CRYMAX ジャオウガ》ということは光文明の受けデッキではなさそうな気配があり、どちらもこのグランプリという舞台に向けて特別に練り上げてきたものがあることを感じさせる。

 続く2ターン目も《Disジルコン》のチャージのみでターンを終えたすめらぎ。だがこれを見て紅蓮は《樹界の守護車 アイオン・ユピテル》チャージから《若き大長老 アプル》を召喚する!  墓地を使ったギミックの一切を否定するメタカードの登場。これにより紅蓮のデッキが「水闇自然ハンデス」からの派生形である「水闇自然ジャオウガ」であることが明らかになる。

 対するすめらぎのデッキはまだ全貌が掴めないが、返すアクションが《ブラキオ龍樹》チャージからの《Disジルコン》で、《一なる部隊 イワシン》を捨てて《ドマンモ龍樹》を墓地に送り込んだ動きから、「水闇自然フシギバース」のようなコンセプトのオリジナルデッキではないかと推測される。

 すめらぎといえば「墓地ソース」や「カリヤドネループ」など墓地を活用したデッキを好んで使っている印象があるため、その選択に違和感はない……が、だとすると《若き大長老 アプル》は相当にダメージが大きいことになる。
 さらになおも続くターンにも紅蓮は《異端流し オニカマス》をチャージすると、2体目の《若き大長老 アプル》を立ててターンエンド。徹底して墓地活用をさせない方針だ。

 仮にすめらぎが手札を使ってこの《若き大長老 アプル》2体を処理しても、紅蓮の側は《有象夢造》でリソース消費なく再展開できる。《若き大長老 アプル》の入ったデッキに当たってしまったすめらぎの運の尽き、結果は3年前の再現か……と、そう思われた。

 だが、《若き大長老 アプル》を出されただけで負けるデッキならば、すめらぎがこの席に座っているはずがない。

 それを証するかのように、《九番目の旧王》をチャージして《氷牙レオポル・ディーネ公 / エマージェンシー・タイフーン》を唱えたすめらぎは、満を持して《若き大長老 アプル》対策の切り札を解き放つ。

 すなわち、《悪魔の契約》 すめらぎ「マナゾーンのカード4枚を対象にします。《若き大長老 アプル》の効果で離れないので、そのまま4ドローします」

紅蓮「……一応ジャッジに確認してもいいですか?」

 ジャッジの判断は「可能」というもの。これにより、2マナ4ドローのバケモノ呪文が爆誕する。
 さらにすめらぎは、返す紅蓮の動きがドローが芳しくないのか《生命と大地と轟破の決断》をチャージするのみなのを尻目にまずは《生魂転霊》《Disジルコン》に打ち込んでマナ加速すると、続けて《天災 デドダム》を召喚。《一なる部隊 イワシン》を墓地に落としつつ残り山札が11枚あることを確認すると、さらに《Disジルコン》を出して手札・マナ・墓地とあらゆるリソースを高速で充実させていく。

 紅蓮はチャージした《生命と大地と轟破の決断》をマナから唱え、再利用の可能性に備えて山札に逃がしつつ2マナ加速するのだが、すめらぎの動きのスケールの大きさには追いつけそうもない。

 そしてついにすめらぎは《九番目の旧王》《若き大長老 アプル》2体を処理すると、《悪魔の契約》で今度はマナゾーンのカード4枚をきちんと墓地に送りつつ4ドローし、「フシギバース」持ちをマナから墓地へと送り込みながら山札残り2枚まで掘り進め、ビッグアクションの準備はこれで完了。  まずは《龍頭星雲人 / 零誕祭》で紅蓮の手札を刈り取ると、続けて《大魔王 ウラギリダムス》を召喚してクリーチャー5枚を下に敷く。さらにその《大魔王 ウラギリダムス》を「フシギバース」材とすることで山札5枚を修復するという前環境の「グルメ墓地ソース」でお馴染みのギミックで《ブラキオ龍樹》を着地させる!

 返す紅蓮は《有象夢造》《若き大長老 アプル》2体を蘇生させるが、すめらぎはそれをすぐさま《九番目の旧王》で再び処理すると、なおも2体目の《龍頭星雲人 / 零誕祭》で紅蓮の最後の手札だった《CRYMAX ジャオウガ》をも刈り取りつつ、2体目の《ブラキオ龍樹》も「フシギバース」する。

 その後はすめらぎが《ドマンモ龍樹》、3体目の《ブラキオ龍樹》《大樹王 ギガンディダノス》と立てて紅蓮の反撃を完全に封じ込めると、最後に2体目の《大樹王 ギガンディダノス》を14マナ払って素出ししたところで、《大樹王 ギガンディダノス》によるワールド・ブレイクからのダイレクトアタックが3年越しの因縁に決着をつけたのだった。
紅蓮《悪魔の契約》熱いっすね。頑張ってください」

すめらぎ「熱いっす。だからアナハン相手実はめっちゃ有利なんですよ、《若き大長老 アプル》出されたら《悪魔の契約》でたくさん引けるし、出されなかったらそのまま『フシギバース』できるから。頑張ります!」

Winner: すめらぎ

 すめらぎが使用した「水闇自然フシギバース」とも呼ぶべき今回のデッキは、一体どのようにしてできたのか。

すめらぎ「今回のグランプリのために茨城のプレイヤー5人くらいで調整して、決勝ラウンドには僕だけしか残れなかったんですけど。『おうち』くんっていうプレイヤーがいて、最初の彼のアイデアで《天災 デドダム》とか《Disジルコン》《生魂転霊》打ってターボで《地封龍 ギャイア》を出したらめちゃくちゃ強いんじゃないかっていうコンセプトから始まって、その過程で《悪魔の契約》もあって。で色々あって次に《龍頭星雲人 / 零誕祭》でコントロールして《水上第九院 シャコガイル》でフィニッシュみたいな話から、前環境の『グルメ墓地ソース』で使用した『フシギバース』のパッケージが相性良いんじゃないかってことで、色々煮詰めていってこうなりました」

 仮に他のプレイヤーが「《悪魔の契約》《若き大長老 アプル》に対しては大量ドローができる」と知っていたとしても、はたしてここまでの完成度のデッキを作り上げることができるかどうか。

 それこそこの3年間、「カリヤドネループ」や「グルメ墓地ソース」などで墓地を使った最新ギミックに常に触れており墓地関係のカードに造詣が深かったすめらぎだからこそ、この一つの芸術作品と呼べるほどの見事なデッキにたどり着けたのだろう。

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