デュエル・マスターズ

メニュー
商品情報

DMGP2023-1st Day2(オリジナル) Round 5:ジューダス隊長 vs. Fivetap

ライター:白戸 龍之介(ドラ介)
撮影者:瀬尾 亜沙子

※撮影時のみマスクを外しています。 20年を超えたデュエルマスターズに対する愛は様々である。

 そして、デュエルマスターズとして最大規模となるイベント、グランプリには前線を走り続ける競技プレイヤー以外にも色々な目的の参加者がいる。

 サイドイベントに参加するため。

 会場限定品を買いに。

 有名人に会いに。

 遠く離れた仲間と会いに。

 そういった人たちにとってもグランプリは年に数回のお祭りなのだ。  今回は《龍覇 グレンアイラ》のシルエットが刻まれた真っ赤なシャツをに身を包んで愛を表現する男、ジューダス隊長と、Fivatapがそれぞれ操る、形を変えて長年愛されているアーキタイプを握る者同士のマッチアップだ。

Game

先攻:Fivetap

 じゃんけんによって先攻はFivetap。

 最初のマナチャージは《空間型無限収納ストラトバッグ》  《絶望神サガ》を使った所謂サガループやその他多くの墓地利用デッキが闊歩する現代デュエルマスターズのメタゲームにおいて、なんらかの墓地メタはほぼ必須といっていいだろう。

 ジューダス隊長は《ボルシャック・栄光・ルピア》をチャージ。

 ドラゴンデッキに今では引っ張りだことなっている初動をここでチャージするということはダブついているということだろうか?いずれにせよ、ドラゴンデッキということは確定した。

 2ターン目。Fivatapは《フェアリー・Re:ライフ》を唱え、マナを加速して終了。順調にマナを伸ばしていく。

 ジューダス隊長は《「鎮魂」の頂 ベートーベン・ソレムニス》をチャージ。
 闇のキリフダで追加された大型のドラゴン・ゼニスであるこのクリーチャーが入るデッキとは一体どんなデッキなのだろうか?  マナチャージがタップで置かれたことにより2ターン目は何も行動できなかったジューダス隊長。

 どうやらドラゴンデッキの核となる《メンデルスゾーン》は引けていなかったようだ。


 3ターン目。Fivetapは《天災 デドダム》をチャージすると、《地龍神の魔陣》を唱え、準備を進めていく。
 マナに置かれたのは《グレート・グラスパー》

 新章デュエルマスターズで誕生して以来、《連鎖類超連鎖目 チェインレックス》とコンビを組んでループコンボデッキの中核を担っているクリーチャーだ。
 Fivatapのデッキは水闇自然グラスパーと呼ばれるループコンボデッキ。

 闇のキリフダによって《絶望神サガ》が登場して以降、似たような立ち位置かつより簡単にループを達成することのできるサガループに人気を譲っているアーキタイプであるが、ここまで3勝1敗のFivetap。
 強豪のプレイヤーですら早々に敗退することもあるこのグランプリという大会で、予選の折り返し地点まで生き残っていることがまだまだデッキの地力があることを証明してくれている。

 ジューダス隊長は《ボルシャック・栄光・ルピア》で6マナまで伸ばし、どちらも動き出すには十分なマナの領域に到達する。

 4ターン目にFivetapは《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》を唱え、8までマナを伸ばすことで切り札となるクリーチャーの召喚に備える。そしてそのもう1つの効果により《ボルシャック・栄光・ルピア》を破壊する。

 ジューダス隊長は《「鎮魂」の頂 ベートーベン・ソレムニス》をマナに置くと、どうやらまだ強力なドラゴンクリーチャーを召喚する準備が整っていないのか、再び《ボルシャック・栄光・ルピア》でマナを伸ばしていく。

 チャンスのFivetap。
 7マナ以上はグラスパーループにとってボーダーラインである。
 パーツが揃ってさえいれば、1枚の《蒼狼の王妃 イザナミテラス》から次々と展開してコンボに入ることが出来るのはグラスパーループの強みの1つである。

 だがどうやらすぐにコンボを始動できる状態ではないようで、Fivetapは《天災 デドダム》を召喚し、残るパーツをデッキから探していく。
続けてFivetapは《フェアリー・Re:ライフ》を唱え、11マナまで到達する。

 ターンが返ってきたジューダス隊長。

ジューダス隊長《九番目の旧王》のテキストを見てもいいですか?」

 シールド・トリガーによる反撃の予測を終えると、《ボルシャック・栄光・ルピア》《ブランド <NEXT.Star>》にスター進化!!  かのモルトNEXTを継承したスター進化である《ブランド <NEXT.Star>》は、マナゾーンに火のドラゴンが5枚以上あれば、攻撃時に1枚引き、手札からドラゴンをタダで出すことが出来るクリーチャーである。

 ジューダス隊長のデッキは《王来英雄 モモキングRX》を中心として《ボルシャック・モモキングNEX》《ブランド <NEXT.Star>》、2種のドラゴンスター進化を採用した火自然NEXT.Star。
 《ブランド <NEXT.Star>》登場直後にその爆発力を見せつけていたものの、最近では陰りを見せていたデッキである。しかし《メンデルスゾーン》《ボルシャック・栄光・ルピア》を使用した次のターンからどんなドラゴンも呼び出せる可能性を持つその姿はまさしく形を変えて残っている現代の連ドラ。

 そしてジューダス隊長はすかさず攻撃を宣言。《ブランド <NEXT.Star>》攻撃時の効果により《天災 デドダム》を破壊、そして手札から《龍世界 ドラゴ大王》が降臨する!!!  そのままシールドを2枚ブレイクし、ジューダス隊長はターンを返す。

 ドラゴン以外がバトルゾーンに出ることをを封じられたFivetap。
 この絶対王政を超えなければFivetapは勝利に到達するのは難しくなる。

 ここでFivetapは《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》を唱える!!  効果によって増えたマナの総計は14。よって14000のパワーマイナスによって《龍世界 ドラゴ大王》があっさりと退場してしまった…。

 召喚ロックを打ち破ったFivatapはその有り余るマナで《蒼狼の王妃 イザナミテラス》を召喚。
 するとその効果で《蒼狼の王妃 イザナミテラス》から《グレート・グラスパー》にNEO進化!!
 《グレート・グラスパー》の効果で《ブランド <NEXT.Star>》をマナに送り、そのままプレイヤーへ攻撃を宣言。

 ここからグラスパーループのチェインコンボが始まる。 1.《蒼狼の王妃 イザナミテラス》Aから進化した《グレート・グラスパー》Aの攻撃時、効果で自身よりパワーの小さい《蒼狼の王妃 イザナミテラス》Bがマナからバトルゾーンへ。

2.《蒼狼の王妃 イザナミテラス》Bの登場時効果で山札の上を1枚マナに置き、マナから《グレート・グラスパー》Bを《蒼狼の王妃 イザナミテラス》Bの上にNEO進化。《グレート・グラスパー》B の登場時効果で《グレート・グラスパー》A をマナゾーンへ。

3.《蒼狼の王妃 イザナミテラス》Bから進化した《グレート・グラスパー》Bの攻撃時、効果で自身よりパワーの小さい《蒼狼の王妃 イザナミテラス》Aがマナからバトルゾーンへ。

4.《蒼狼の王妃 イザナミテラス》Aの登場時効果で《グレート・グラスパー》Aがマナゾーンから出て《蒼狼の王妃 イザナミテラス》Aの上にNEO進化。《グレート・グラスパー》A の登場時効果で《グレート・グラスパー》Bをマナゾーンへ。

1から4の工程によって攻撃キャンセルとマナ加速を繰り返した末、マナゾーンに《連鎖類超連鎖目 チェインレックス》が置かれる。そしてフィニッシュのルートが確定。

 まだコンボは続く。  《グレート・グラスパー》Aの攻撃時に《連鎖類超連鎖目 チェインレックス》をマナゾーンから出し、《連鎖類超連鎖目 チェインレックス》の効果が発動。
 《グレート・グラスパー》Bをマナゾーンからバトルゾーンへ。そして《グレート・グラスパー》Bの効果で攻撃中の《グレート・グラスパー》Aをマナに送る。
 8コストの《グレート・グラスパー》Bが出たことで6マナの《蒼狼の王妃 イザナミテラス》がマナからバトルゾーンへ。
 《蒼狼の王妃 イザナミテラス》の登場時効果でマナから《グレート・グラスパー》AにNEO進化する。

 …と再び1~4の無限に山札からマナを増やすループにより、Fivetapはループコンボのフィニッシャーである《水上第九院 シャコガイル》《グレート・グラスパー》の効果でバトルゾーンへ送り出す。
 その効果で墓地のカードがデッキへと戻ってしまうが、場に2体揃ったことで《グレート・グラスパー》の待機していた効果がもう1つ。
 この効果を使って《蒼狼の王妃 イザナミテラス》を出すと無限に山札からマナを増やすループを再開し、デッキの枚数を5枚以下にするとターンエンドを宣言。
 相手ターンの初めにシャコガイルの効果によって特殊勝利が決まる!! Winner:Fivetap ジューダス隊長 「これ出すのがドラゴ大王じゃなくてソレムニスだったらどうなってましたか?あー、でも勝熱と弾丸と自由の決断で無効にされるからダメか…」

Fivetap 「そうですね~」

ジューダス隊長 「あ~それじゃ、メンデル引けなかったのがダメだったかぁ~~~」

 絶望神の到来とともに一気に数を減らしたグラスパーループ。

 Fivetapがサガループではなくグラスパーを握った理由は、サガループに対するメタとなる《空間型無限収納ストラトバッグ》がスムーズに入るデッキという他、それ以上に慣れた愛着のあるデッキだということだった。

 緊張しながらもコンボを回し通したFivetap。

 長い旅路となる予選では、長く親しみ続けたデッキが、日ごろの愛に答えてくれるのかもしれない。

 GPの大舞台で、好きなデッキで、どこまで行けるか限界を目指す。それもまたデュエルマスターズに対する愛の形ではないだろうか。

PAGE TOP

TM and © 2024, Wizards of the Coast, Shogakukan, WHC, ShoPro, TV TOKYO © TOMY