DMGP2024-2nd Day2(オリジナル)決勝Round 1:にわか vs. オガワ
ライター:秋山 大空
撮影:後長 京介
DMGP2024-2nd-Day1が開催されていた前日。本戦や予選が進む中、少なくないプレイヤーが【マーシャルループ】の練習をしており、更に一部のプレイヤーは《邪魂転生》を探しに会場から名古屋を結ぶ常滑線・空港線付近のカードショップを回っていた。
昨日この【マーシャルループ】知ったと言うにわかもまた、Day1開催中に練習して翌日に持ち込んだプレイヤーの1人だ。
にわか「《マーシャル・クイーン》を引けない以外で負けないですね」
そう、1度触れればわかる。このデッキは「ヤバい」。
予選のフィーチャーテーブルでも見せたように、《邪魂転生》のドロー、殆どのデッキでケアが出来ない《逆転の影ガレック》。
そしてトリガーした《逆転の影ガレック》から、《ポッピ・冠・ラッキー》等を貫通して始まるループ。
更に低い認知度に反してベスト128に12人と、3位につけるシェア率。
一部の不利なデッキこそあるが、登場してすぐにDMGP優勝を掻っ攫ってもおかしくないようなポテンシャルを持つデッキだ。
多少の練習不足はなんのその。それだけの勝ち馬なら、乗らない手はない。
同じく【マーシャルループ】を使い無事予選を抜けたあーくんは、Day1での練習中に言った。
「戦いの中で学ぶしかない!」
にわか。【マーシャルループ】絶賛練習中。
先攻;にわか 《エメラルド・クーラー》召喚を経てにわかの3ターン目、手札は《カシス・オレンジ / ♥応援してくれるみんなが元気をくれ~る》2枚、《学校男 / ゾンビ・カーニバル》、《逆転の影ガレック》、《深海の伝道師 アトランティス》と強め。
《マーシャル・クイーン》さえあれば《逆転の影ガレック》から2枚目の《マーシャル・クイーン》を探し、そのまま勝利もあり得る手札だ。
そう、《マーシャル・クイーン》さえあれば。
≪カシス・オレンジ≫で山札を見るが、《キール・ロワイヤル》と《影世界のシクミ》。
《キール・ロワイヤル》でシールドを見るが、《マーシャル・クイーン》無し。 一方オガワは2ターン目から《フェアリー・ライフ》、《ヨビニオン・マルル》からの《天災 デドダム》で準備を整えていた。
《飛翔龍 5000VT》で《マーシャル・クイーン》着地を1ターン引き延ばすが、ターン開始のドローを経てもにわかの手札に《マーシャル・クイーン》はない。
ひとまず≪♥応援してくれるみんなが元気をくれ~る≫を唱え、次のターンには5マナ。
そして、次ターン5マナになる【マーシャルクイーン】にターンを渡すな、と言うのはデュエル・マスターズの常識。 オガワは迷うことなく《ロスト・Re:ソウル》。
にわかの手札は0となり、場にはハイパー化して《飛翔龍 5000VT》の圏外となっていた《キール・ロワイヤル》のみ。
トップの《キール・ロワイヤル》を出してターンを終えるにわかに、更なる一手《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》。
《マーシャル・クイーン》を封じられたにわかは、次ターンの《CRYMAX ジャオウガ》からの攻撃を静かに受け入れた。
Winner:オガワ
「4時間くらい練習しました。回せるくらいにはなったかな?と思います」
1週間前の【マーシャルループ】から更に洗練されたリストと、洗練されたループまでのチェインコンボを組み立てる選手達。
やはり強豪プレイヤーは強豪プレイヤーだった。そして、その強豪プレイヤー達の集合知は偉大である。
しかし、この長丁場の中で《マーシャル・クイーン》4枚への依存度が高いデッキが優勝まで辿り着くのは至難の業。
GP中か、その先の別の大会中か。いつか引けない時が来る。にわかは、その時が今だったと言うだけだ。
試合に負けた後、にわかは悔しがると言うよりしゅんとするプレイヤーだ。
「マーシャル、引きたかったですね」
寂しげにフィーチャーテーブルを去るにわかは、やはりしゅんとしていた。
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