DMGP2025-2nd Day1(アドバンス) ジャッジインタビュー:仲原 尚吾氏
ライター:山口 海斗(ジャイロ)
撮影:後長 京介、瀬尾 亜沙子
デュエル・マスターズのイベントにかかせない存在であるジャッジ。共通して支給されるユニフォームの色から、ジャッジの間では「黒服」という呼び方をすることもある。ところで、大型イベントには「黒服」の他に「白服」がいることを皆は知っているだろうか。(厳密には「赤服」もいるのだが今回は割愛)
「黒服」が主にフロアジャッジ業務を行うのに対し、「白服」はヘッドジャッジ業務を行う。「白服」は公式な決定を下すため、最終の裁定権限者としてイベントを担保してくれるのだ。
ジャッジの目標になることも多い「白服」。今回初めて「白服」に任命された仲原尚吾(HN:柑橘)について迫りたい。
インタビュー:認定ジャッジ 仲原尚吾
『ご祝儀』--すごく個人的なことで恐縮ですが、最近ご結婚されたんですよね。おめでとうございます!
仲原「ありがとうございます。」
--あれ、以前お会いした時は指輪をされていたような……。
仲原「前回のGPから10kg以上のダイエットに成功しまして。人間って痩せると指も細くなるんですよ。昨日の朝にはあったのに気付いたら無くなってましたね」仲原「京阪沿線(関西の私鉄)でもし指輪見かけたら連絡ください。からたちCSにいるので!」
--それは早く見つかって欲しい!もし見つけられた方はからたちCSまで!
『DMを全員に最後まで楽しんで欲しい』
--……ところで、からたちCSというのは仲原さんが運営されているCSのお名前でしょうか?
仲原「そうです。現在は平日の月2回、関西で開催しているCSになります」
--平日開催となると、関西のランカーにとってかなりありがたいイベントになっていそうですね。運営上のこだわりや気を付けている所はありますか?
仲原「こだわりで言えば、ランカーにもランカー以外にも、来てくれた人全員が最後まで楽しんで帰ってもらえるイベントを心掛けています」仲原「スイスドローのみのCSだと、序盤に負けたプレイヤーは入賞する可能性が極端に低くなっちゃいますよね。するとみんなドロップしちゃうんですね」
オポネント計算の都合上、序盤の負けはダイレクトに順位に響いてしまう。ポイントもプロモも貰えないとなると、ドロップ(途中棄権)を選択するプレイヤーは一定数いる。
仲原「からたちCSでは、ドロップが無いようなるべく最後まで楽しんでもらえるように心掛けています」
仲原「例えば、最終戦まで残ってくれた方にパックを配ったり、抽選で《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》の優勝プロモをあげたり……」
--抽選で《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》の優勝プロモを?!
仲原「その日は優勝プロモが《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》に切り替わって一発目のからたちCSだったので、記念で《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》になりました」日本語としては理解できるが?マークが頭から離れない。それだけに仲原のイベントにかけるアツい想いが伝わってくる。
仲原「おかげで53人で開催したCSは最終6回戦まで44人の方に残っていただけて、嬉しい限りですね」
--スイスドローのみのCSでそれはすごい!その原動力はいったいどこからやってくるのでしょう?
仲原「『DMを全員に最後まで楽しんで欲しい』という思いからですね。やっぱり負けてすぐ帰っちゃうのは悲しいじゃないですか。そういった状況はなるべく無くして、上位プロモが無い状況でも最後までゲームを楽しんでほしいと思っています」
『初めての「白服」を経験して』
今回初めての「白服」ということで、思いのたけも聞いてみた。
仲原「僕は元々、「白服」を目指して普段からジャッジ活動をしていたわけじゃなくて。むしろ向いていないとすら思っているぐらいです」--向いてないと言いますと?
仲原「「白服」に求められるスキルって、どれだけルールに沿った対応ができるかだと考えていて。普段の自分のジャッジだと、プレイヤーの感情に沿った対応が挟まっちゃうタイミングがあると自覚していて」
仲原「ルール上譲ってはいけない部分は勿論あるけど、慣れていない人に向けてルールの厳しい部分ばかりを突きつけるのは違うと考えちゃっているんですよね」
仲原「でも今回ありがたいことにお声がけいただいたので、それなら『是非やらせてください』となり現在にいたりますね」
--今回実際に「白服」を担当されてみて、感想はいかがでしたか?
仲原「「白服」という立場上、どうしても厳しい判断をしなければならない状況もあります。厳し過ぎるなと感じられているのは、新しい視点に立てたからだと前向きに捉えています」仲原「今後は『ヘッドジャッジならこの視点をもつだろうな』と考えながら動けるのでとても良い経験になっています。からたちCSでも、大型大会でも、円滑なイベント進行の助けになれると思います」
『ミスを恐れずに』
仲原が現在までジャッジ活動を続けてきた中で、どうしても話したいエピソードがあるという。
仲原「もう昔話なんですけど、ジャッジ活動を続けようか悩んでいた時期もあって」
話を聞くと、超CSで稼働した際にdottoに下した裁定が間違っており、その裁定が影響してdottoは勝利を逃してしまったという。
仲原「その時は本当に凹んで、自信を無くしていました。でも、その後dottoさんとご飯行った時に『気にしなくていいよ』と励ましてもらえたのは今でも覚えています」仲原「間違えない人は絶対にいないので、ジャッジの皆さんはミスを恐れずに対応して下さい。これから入る12期の皆さんも、今頑張っている11期の方も、ジャッジコールには真摯に対応することを心掛けて欲しいです!間違えた僕は今、「白服」来てGP回しています!」
--素敵なエピソードまでありがとうございました!
これから「白服」を目指すジャッジや新しく稼働するジャッジに向けても心強いメッセージになったのではないだろうか。
プレイヤーの皆も、関西に寄った際は仲原の主催するからたちCSに遊びに行ってみてはいかがだろうか。そしてもし京阪電車に乗るときは、指輪も探してあげてほしい。
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