デュエル・マスターズ

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DMGP2025-1st Day1(アドバンス):ジャッジインタビュー:齊之平 一季氏

ライター:原田 武(たけじょー)
撮影:後長 京介

 デュエル・マスターズ最大規模のイベント、グランプリ。今日この日も千葉・幕張に約4600人のプレイヤーが集結し、激しく覇を競っているわけだが……その参加者は当然と言うべきか、関東近辺以外からも広く集まっている。

 仲間と車を飛ばして駆け付けたもの。仕事帰りに新幹線に飛び乗ったもの。悪天候に気を揉みながら飛行機で辿り着いたもの--道筋こそそれぞれ異なるが、このグランプリには、デュエマには、それほどに人を引き付ける魅力がある。

「やっぱりグランプリは特別です。大好きなデュエマを一日中、色んな人と遊ぶことができる。真剣勝負の楽しさもありますが、他にないイベントだと感じますね」

 鹿児島県を主な活動の場とする認定ジャッジ・齊之平 一季氏もまた、その魅力に取りつかれた一人だ。

 同県内DMPランキングでは度々上位に名を連ねる実力者でありつつ、CS主催・ジャッジとしても活発に活動。ジャッジ資格の獲得は第11期(2024年)と比較的最近ながら、既にCS開催回数は40を超える。

 そんな彼を突き動かすモチベーションはどこにあるのか。今回のインタビューでは、その素顔に迫っていく。

ジャッジインタビュー:齊之平 一季氏

--今日はどうぞよろしくお願いいたします。早速ですが、自己紹介をお願いできますでしょうか。

齊之平「11期認定ジャッジの齊之平 一季です。普段はユウジというハンドルネームで活動しています。活動地域は鹿児島で、2020年ごろからハリネズミCSというCSを主催しています」

--ユウジさん……お名前由来ではないようですが、ハンドルネームはどこから名付けられたのですか?

齊之平「よく聞かれます(笑)。子供の頃、親の手伝いをして溜めたお小遣いで中古のゲームソフトを勝ったんです。そうしたら前のデータの名前が「ユウジ」だったんですね。まだハンドルネームをつけられることも知らなかったのでその名前を使い続けていた……ということがありまして、その流れで」

--微笑ましいエピソードをありがとうございます。デュエマとの出会いも同じころに?

齊之平「もう少し前、幼稚園年長くらいの頃ですね。公園にボロボロのカードが落ちていたんですよ。今でも覚えています。《剛壁怪人ボーンウォーラー》ってカードだったんですけど」 齊之平「他にもいくらか落ちていたので、それを使ってルールも分からないまま友達と遊んでいましたね。その後しばらくたったころ、いつものように外で遊んでいたら大学生くらいのお兄さんに「君、デュエマやってるの?」って声をかけられて。そこでルールを教えてもらいました」

--なんともドラマチックな出会いです。その後ずっとデュエマを遊ばれてきた?

齊之平「いったん中学生のころに離れてしまったのですが、高校生のころに別のクラスでデュエマが流行ったんです。そこで「俺もデッキ持ってる!」って友達になって復帰しまして、今に至るまでどっぷりという感じです」

--プレイヤーとしても現在鹿児島県DMPランキング1位、昨年以前も上位入賞多数と、熱心に活動されていますよね。

齊之平「イベントを開くのも好きですが、自分が真剣勝負をするのも大好きですね。新章DMくらいから大会に出るようになって、現在でも主催やジャッジの合間をしながら楽しんでいます」

--なるほど。ちなみに、好きなカードをお伺いしても?

齊之平「魔導具系のカードがコレクションファイルを作るくらいには好きなんですが、なかでも《月下卍壊 ガ・リュミーズ 卍》は別格ですね。【闇魔導具】や【水魔導具】には大会でもお世話になりましたし、そこから人脈も広がったので大好きです」


--では続いて、CS主催やジャッジとしての活動についてお聞かせください。ジャッジ取得以前からCSを主催されていたとの事ですが、なぜイベントを開こうとお考えになったのでしょうか?

齊之平「先程も自分がもともと競技シーンやCS、真剣勝負の場がとても好きだったんです。この楽しさ、面白さをみんなにも知って欲しいという思いが強かったですね」

齊之平「自分がCSを開く以前は鹿児島の競技シーンがまだあまり活発ではなくて、宮崎県や福岡県まで行かなければならないような状態だったんです。それこそ片道2時間高速道路で遠征をするような状態でした。でもこの面白さは広まって欲しい、じゃあ俺が開くか、と」

--初期衝動はそこにあったんですね。自分でやろう!という行動力、流石です。

齊之平「同じくらい、デュエマを好きな人に楽しんでいってほしいという思いもありますね。サイドイベントを設けてみるなど、前提として競技的な場ではあるんですが、エンジョイもしていただけるように試行錯誤しています」 齊之平「あとは……自分は真剣勝負を見るのも好きなんです。イベント主催になれば、そういう試合を間近で堂々と観戦できるじゃないですか(笑)。言わば特等席でピリピリした試合を観ることができる」

--なるほど、役得というやつですね。しかしプレイヤー活動やお仕事との両立というのは、実際大変なこともあったりするのではないでしょうか?

齊之平「そうですね、慣れるまでは結構大変でした。休日も動き続けることになるので、一時期は体調を崩してしまったこともありました。そうこうしているうちにコロナ禍にぶつかったりもして……何かしら出来ることはないかと、オンラインで大会を開いてみたり色々試行錯誤しましたね」

--そんな困難の中、主催されているハリネズミCSは開催40回を超える人気イベントになったとのこと。運営に携わる中で、ジャッジ資格の取得を考えるきっかけがあったのでしょうか。

齊之平「実は取得を決意したのは結構前のこと。安心して参加していただくためにも資格があった方がいいなと思い、実は9期・10期と受験はしていました。でも勉強不足で落ちてしまって(笑)11期でようやく合格しました」

--試験、難しいですからね。でもその甲斐あって、CSもますます盛り上がっているのでは。

齊之平「現在では九州の中でもかなりデュエマが盛んな地域になってきたと感じています。毎週のように大会がありますし……鹿児島の仲間たちに感謝です。いつかはハリネズミCS・チーム戦も開いてみたいですね」

--ちなみに、ハリネズミCSの名前の由来は?

齊之平「僕、小動物が好きなんですよ。ハムスターとかモモンガとか……で、CS立ち上げ時のマイブームがハリネズミだったんです」 --あら可愛い。今のマイブームは?

齊之平「チンチラです。めっちゃ可愛いです」 (以下、熱い小動物トークとなったため割愛)


--今回、大型大会のジャッジははじめてとのことですが、ご感想はいかがでしょう。

齊之平「やはり真剣勝負の場を見守りたいという気持ちがあって、本戦を担当するチームを希望しました。ありがたいことにそのまま配属していただき、今日はずっと本線のフロアジャッジを担当しています」 齊之平「自分はまだジャッジとしては未熟ですが、参加者の皆様から見れば同じジャッジの一人です。不安感を与えることがないように、新人という立場に甘えないことを意識して頑張っています。とはいえ先輩方には頼ることも多かったのですが……」

--やはり参加者数千人ともなると、普段と勝手の違うことも多いですよね。

齊之平「アドバンスフォーマット特有のルール質問やグランプリならではのお客様対応などもあり、ベテランの先輩方にはとても助けられました。普段の活動で練習はできていたつもりだったのですが、色々と勉強になりましたね」

--確かに、普段とはまた違った成長を得られる機会なのかもしれません。

--最後に、ジャッジを目指している方やイベントを開いてみたい方にメッセージがあればお聞かせください。 齊之平「ジャッジを目指している方には、ぜひ一度ジャッジが稼働しているイベントに行ってみてほしいですね。実際の動きや立ち振る舞いを見ると、「こんな感じなのか!」とイメージが掴みやすいと思います。ルールに関しては……ひたすら反復練習かと」

齊之平「イベントをはじめたての頃はどうしても人数が集まらず、開催に至らなかったこともありました。でも継続的に開いていれば口コミも広がっていきますし、だんだん人が来るようになっていきます」

齊之平「あとは出来ることはすべてやること。他のイベントと被らないような日程調節であったり、SNS上での告知であったり、一回一回の満足度を高めてまた来てもらえるようにしたり……投げやりにならず、諦めずにやっていくことが大切です!」

--長時間のインタビュー、ありがとうございました。


「デュエマの面白さをもっと知って欲しい!」

 その真っ直ぐな思いを突き詰めて、ジャッジ・プレイヤー・主催の三役で大活躍中の齊之平氏。

 彼の行動力に刺激されて、鹿児島の、そして九州・全国のデュエマがさらに盛り上がっていくことに期待したい。
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