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全国大会2019 Round 1:あーくん(東京都) vs. 武蔵(福島県)

ライター:河野 真成
撮影者:後長 京介

 2020年3月から、2年と3ヵ月が経過した。環境には、大きな変化があった。
 ……それは《マリゴルドⅢ》がとっくに使えなくなってるとか、当時存在しなかったカードタイプも登場しているとか、そういったカードの環境だけでない。人を取り巻く環境もそうだ。

 2019年度ランキングを走り切った関東のトッププレイヤーたちを取り巻く環境にも、大きな変化があった。
 3年前、この地では2ブロックしたい会Spiritsヘルペンタゴンといった各チームたちは互いをライバルと認め、切磋琢磨し、時に励ましあいながらランキングを走り切った。

 しかし時間の経過というものは恐ろしい。3年の間にしたい会もSpiritsも、単独で調整環境を構築することはほぼ不可能になっていた。

 故に彼らは――かつてのライバルたちと――共に戦うことを決めたのだ。
 こうして上記の3チームに加えて、個人で戦っていたRunoるるるを加えると、関東のトッププレイヤーたちを集結した関東連合は誕生した。

 そしてそこにやってきた最後のパーツが、長らく1位の座を争い年間ランキングを3位でフィニッシュしたあーくんだった。


Game


先攻:あーくん

 先攻のあーくんは《禁断のモモキングダム》をチャージ。使用デッキは火闇自然のいわゆる【モモキングダム退化】だ。
 対して武蔵は《カンゴク入道》をチャージし、《ブンブン・チュリス》を召喚する。こちらは【火単ブランド】であることがわかる。
 両デッキとも、環境を代表する高速のアグロデッキだ。
 
 火単というデッキ、《カンゴク入道》を埋めたという事情――。自身の手札を見ながら、あーくんはこのゲームのプランを練っていく。こうした僅かな情報からの考察は、彼の得意とするところだった。
 
 少し考えた後、チャージしたのは、《怒りの影ブラック・フェザー》。そして《禁断英雄 モモキングダムX》を召喚する。
 

 
 効果によって山札を捲っていくが……中々《未来王龍 モモキングJO》の姿が見えない。山札を捲ること残り4枚、ようやくその姿を現す。一瞬ひやりとしたが、大事件だけは一旦避けられたようだ。
 
 しかし山札が大量に見えたことで、様々な情報が両プレイヤーに提示された。

 ここで武蔵が注目したのは、いわゆるG・ストライクと退化札の枚数だ。通常、【モモキングダム退化】にはデッキの色調整のために「新世界王」シリーズが4枚ほど採用されている。山札から見えた新世界王は、3枚だった。手札に来ていたら迷わず埋めるカードであろうことを考えると、1枚はシールドにあると見ていいだろう。
 
 そしてもう一つ、《バッドドッグ・マニアクス》や≪堕牛の一撃≫がそれぞれ4枚ずつ捲れてもいた。


武蔵《怒りの影ブラック・フェザー》の埋め方から考えても、退化札は持っていないと思いました」

 試合後、そう振り返った武蔵。見えている退化札の枚数と、埋めるまで時間を考えると、あの闇埋めは《禁断英雄 モモキングダムX》のための色だ。
 
 返しのターン、得られた情報から武蔵は考えた。あーくんの手札にすべてが揃っていた場合、次ターンでもう負けうる状況だ。もう使わないと判断した《カンゴク入道》を埋め、《一番隊 チュチュリス》を場に送り込む。
 

 
 この《一番隊 チュチュリス》は後手からデッキを支える火単の大きな1枚だ。このカードさえ場にいれば、3ターン目までに《我我我ガイアール・ブランド》を送り込むための手札の要求が大きく下がる。

 そして退化に手札は与えたくないと、ここはターンエンドを選択した。
 
 あーくんはこのターン、武蔵の想定通り退化は出来なかった。続くターン、《我我我ガイアール・ブランド》があれば負けに直結するし、《カンゴク入道》を2枚切ったことを考えると、手札は万全だろう。だが走れないデッキの退化が出来ることは……次ターンに備えることだけ。
 
 あーくんは意を決して、《進化設計図》を撃つ。そして、ターンエンド。
 
 火単に待望の3ターン目がやってきた。
 持っていたのは《斬斬人形コダマンマ GS》《カンゴク入道》《我我我ガイアール・ブランド》、そして《“罰怒“ブランド》。本来ならば《我我我ガイアール・ブランド》は着地しない手札なのだが……《一番隊 チュチュリス》がすべてを解決していた。
 
 2コストで《斬斬人形コダマンマ GS》を出すと、《一番隊 チュチュリス》によって軽減されて1コストで《我我我ガイアール・ブランド》が場に登場する。
 

 
武蔵「G・ストライクを踏みに行くより、退化に手札を与える方がリスクだと思ったんです。G・ストライクは、2点までに踏まなければ(G・ストライクが《我我我ガイアール・ブランド》に当たらなければ)勝てます」

 2点までにG・ストライクを踏まなければ、問題がない。先のターン殴らなかったのは、そういうことだ。

 本人がもっとも自信があると語っていたアグロデッキの取り回し。これが《“轟轟轟”ブランド》でGPを勝ち上がった男の勘所なのだろうか。
 そして《我我我ガイアール・ブランド》を出してしまえば、あとは攻撃を宣言するだけ。
 果たして、あーくんのG・ストライクは、シールドの3枚目から登場した。これでは、火単の攻撃は止まらない。武蔵はダイレクトアタックまで一直線に突き進んだ。
 
WINNER:武蔵

 悔しそうなあーくんと、ほっとした様子の武蔵。
 
 しかしこれはまだ、大会のオープニングゲーム。長い長い物語の、その始まりに過ぎない。
 
 ゲームはまだまだ、続いていく。

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