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全国大会2019 Round 4:フリスク(新潟県) vs. のすけ(千葉県)

ライター:津乗 新
撮影者:後長 京介

 予選全7回戦のうち、アドバンスフォーマットでの最終戦となる予選4回戦。

 両名ともここまでの戦績は2勝1敗で、予選上がりを確実なものにするには6勝1敗以上の戦績が必要なため、予選勝ち越しでの折り返しをかけた重要な一戦だ。

 度重なる延期を越えてついに開催された全国大会ということもあり、対戦前からピリピリとした空気が漂っている。

 のすけは、リーダーハザマ、総監督TIGHTが率いる、古くから関東地方で活躍している調整チーム「ヘルペンタゴン」の構成員の一人である。

 2019年度のDMPランキングでは、「関東圏で出場可能なCSのみに参加する」という縛りを設けつつも、高いアベレージを叩き出してDMPランキング上位での全国大会参加枠を勝ち取った。

 同じく出場者で「ヘルペンタゴン」と関わりが深い、TIGHTRunoるるるあーくんかつんらと練習を重ね、高い練度をもって今大会に臨んでいる。

 対するフリスクは、2019年度にはDMPランキングポイント倍率6倍のCSや倍率4.8倍のCSを制しており、成績が安定しづらいとされる大型大会に非常に強いプレイヤーだ。

 決して大都会とは言えないであろう新潟県に身を置きつつも、ポイント倍率が高いCSへの遠征を重ねてポイントを勝ち取り、修羅の門とも言えるDMPランキング上位枠で全国大会に参加している。

 そんなDMPランキングポイント上位プレイヤー同士だが、戦績は2勝1敗。

 どんなにアベレージが高くとも、どんなに大型大会に強くとも、勝負の世界では何が起こるかわからない。

 予選を勝ち越しで折り返せるのは、果たしてどちらか。


Game

先攻:のすけ

 先攻となったのすけは、手札を見るなり「少し考えます」と断りを入れ、初手のマナチャージを熟考した後、《禁断のモモキングダム》をマナチャージしてターンを返す。使用デッキは【モモキングダム退化】だ。

 【モモキングダム退化】は3ターン目から4ターン目にかけてゲームを決めきることを目指すデッキなので、序盤のプランニングが非常に重要と言える。初手のマナチャージを間違えてしまうと、その後のターンにもズルズルと影響を与えてしまうため、序盤にしっかりと時間を使ってゲームプランを組み立てた結果のマナチャージだろう。

 対するフリスクは、落ち着いた様子で《禁断のモモキングダム》をマナチャージしてターンを終える。使用デッキは同じく【モモキングダム退化】で、ミラーマッチであることが明かされた。

 現アドバンス環境最強格である【モモキングダム退化】。

 その強さは、大会参加者45名のうち23名がアドバンスフォーマットに【モモキングダム退化】を持ち込んでいるという結果が物語っている。

 のすけとフリスクは、両名とも「強いデッキを強く使う」タイプのプレイヤーだ。
そんな二人が対戦するとなれば、【モモキングダム退化】のミラーマッチになることはある種の運命と言っても過言ではないだろう。

 続く先攻2ターン目、ドローの内容を確認したのすけは小さく「よし」と頷き《新世界王の破壊》をマナチャージから《エボリューション・エッグ》を唱える。

 相手に断りを入れて入念にデッキを確認し、シールドの内容を割り出した後に《禁断英雄 モモキングダムX》を手札に加え、次のターンのコンボ始動をチラつかせつつターンを渡す。

 返しのフリスクは、《キャンベロ <レッゾ.Star>》をマナチャージして《禁断英雄 モモキングダムX》を召喚。山札の一番上が《未来王龍 モモキングJO》だったため、残りのデッキ内容をのすけに見せることなくターンを返す。

 【モモキングダム退化】のミラーマッチにおいて、シールドに《新世界王の闘気》などのG・ストライクが埋まっているかどうかは非常に重要なファクターなため、フリスクにとっては幸運な結果と言えるだろう。
 続くのすけは、《怒りの影ブラック・フェザー》マナチャージから《禁断英雄 モモキングダムX》を召喚。
 《キャンベロ <レッゾ.Star>》《進化設計図》《バッドドッグ・マニアクス》《未来王龍 モモキングJO》が捲れ、《未来王龍 モモキングJO》を進化元にセットした後に、《雪溶の鎖/堕牛の一撃》の呪文側で手札を2枚補充しつつ退化を決める。

 ドローの内容に満足した様子で、「よし!」と気合を入れつつ《未来王龍 モモキングJO》《キャンベロ <レッゾ.Star>》に進化させて相手プレイヤーに攻撃。

 W・ブレイクで《進化設計図》がトリガーし、《アルカディアス・モモキング》がフリスクの手札に加わるも、主導権をのすけが握っている展開が続く。

 のすけは《未来王龍 モモキングJO》のシンカパワーで《キャンベロ <レッゾ.Star>》を剥がしてアンタップし、ここは攻撃に向かわずターンを返す。

 手札に《禁断英雄 モモキングダムX》+自壊カードのセットがあり、《キャンベロ <レッゾ.Star>》の召喚制限をかけていることも考慮した結果、返しのターンで急激に不利になる展開はないだろうという判断だ。

 このプレイの内容を読者の皆様に向けて掘り下げたいので、少しお付き合いいただきたい。

 もし仮に、ここでのすけがこのターンに殴り切ることを狙って《未来王龍 モモキングJO》《無双龍騎 ボルバル・モモキング》に進化させつつ攻撃してG・ストライクを踏んでしまった場合、《無双龍騎 ボルバル・モモキング》の効果によって自分のシールドが2枚減っているため、フリスクの手札に《禁断英雄 モモキングダムX》を自壊する呪文+T・ブレイク以上の進化先があると、逆にリーサルを取られてしまう。

 《無双龍騎 ボルバル・モモキング》によるブレイクが、実質相手に《禁断のモモキングダム》で攻撃されたのと同じ結果になってしまうのだ。

 しかし、ここで攻撃せずにターンを返した場合は、のすけ側が有利な状況が続く。

 返しのターン、例えばフリスクが《未来王龍 モモキングJO》の攻撃時に《無双龍騎 ボルバル・モモキング》で盤面を処理する選択肢を取った場合、《キャンベロ <レッゾ.Star>》の効果によってその後の展開を抑制しているため、フリスクは自分のシールドが2枚減ってしまう。

 それに合わせて、のすけが手札に抱えた《禁断英雄 モモキングダムX》+自壊のコンボを決めてしまえば、一気に勝ちが近づく展開になる。

 このタイミングの《未来王龍 モモキングJO》を攻撃に向かわせずにステイする選択肢は、膨大な練習量から成されるプレイだろう。

 話を盤面に戻そう。

 返しの後攻3ターン目、フリスクは《未来王龍 モモキングJO》をマナチャージから≪堕牛の一撃≫を唱えて退化コンボに成功するものの、長考した後に攻撃を行わずにターン終了。

 《キャンベロ <レッゾ.Star>》に進化しても、《無双龍騎 ボルバル・モモキング》に進化しても、どちらもマズい展開になってしまうのであれば、のすけの手札に後続が不足していることに賭けた方が分がいいという判断だろう。

 ここで焦ることなくターンを返す選択肢を取れるのは、まだ勝負を捨てていないという意思の証明 とも読み取れる。

 しかし、続くターンにのすけが放った《進化設計図》から、無情にも《無双龍騎 ボルバル・モモキング》《キャンベロ <レッゾ.Star>》が手札に加わり、あまりにも強烈な後続が用意される。

 のすけは迷うことなく《未来王龍 モモキングJO》を攻撃に向かわせ、《キャンベロ <レッゾ.Star>》に侵略しつつ、攻撃時の効果で《無双龍騎 ボルバル・モモキング》に進化してフリスクの《未来王龍 モモキングJO》を処理してT・ブレイク。

 もし仮にここでG・ストライクを踏んでしまったとしても、《キャンベロ <レッゾ.Star>》の召喚制限がかかっているためフリスクはカウンターに向かえない。

 《無双龍騎 ボルバル・モモキング》のT・ブレイクから有効トリガーが現れることはなく、そのままのすけがダイレクトアタックを決めた。

Winner:のすけ


 『先にコンボを決めた方が勝ち』という一般認識が強く、そこまで深い内容はないと思われがちだった【モモキングダム退化】のミラーマッチ。

 実際このゲームも、先にコンボを決めたのすけが押し切る展開となった。

 しかし、そのミラーマッチの練習すら膨大な量をこなし、「《未来王龍 モモキングJO》を攻撃せずにステイする」という選択肢を見出して、来たるタイミングでそのプレイを選択できたのは、のすけが今大会に向ける思いの強さを視認するには十分すぎる内容だったと言える。

 予選を勝ち越し弾みを付け、のすけはオリジナルフォーマットの対戦へ歩みを進める。

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