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全国大会2023 優勝者インタビュー:キナリ選手

ライター:金子 幹(鐘子)
後長 京介


 今回の2023年度の全国大会優勝を果たしたのは、三重県の若き鬼才、キナリだ。

 決勝では、にわかとの1時間近くに及ぶ逆転に次ぐ逆転のシーソーゲームを制した本大会決勝戦。この試合は間違いなくデュエマの競技シーン史上、歴史に残る名勝負となっただろう。

 今回は、その興奮冷めやらぬ中インタビューの時間をいただけた。

--まず、デュエル・マスターズ全国大会2023優勝おめでとうございます!

キナリ「ありがとうございます!今でも信じられないくらい嬉しいです」

--最後の決勝戦も見事でした。また、インタビューをお引き受けくださりありがとうございます。

キナリ「いえいえ、よろしくお願いします」


--ありがとうございます。それではインタビューを始めるにあたって先に、デュエマをじめたきっかけを伺ってもよろしいでしょうか。

キナリ「これは……8歳ぐらいにデュエマをやっていた友人から《若き日の族長 ヘンザ》をもらって、かっこいいなあって。そこから始めたんですよ」

--「デッキLv.レベルマックスパック」のスーパーレアですね!革命ファイナルから始めたんですか?

キナリ「はい、そこからは友人たちと結構長くやっていましたね。で、そこから少し休止する期間があって…次に始めたのはちょうど十王篇くらいのころです。《∞龍 ゲンムエンペラー》に一目ぼれしちゃいました!」


--《∞龍 ゲンムエンペラー》!ということは…

キナリ「はい!もちろん、もう次回のDMGP2024-1stに出ることは決めてて、本当に楽しみです!両日参加するので次回も優勝目指します!」

--もう次回の大会まで視野に入れているとは恐れ入ります。確かにプロモの《∞龍 ゲンムエンペラー》、かっこいいですよね。ですが、ここからは23年度の王者として追われる立場、気を引き締めないといけませんね。

キナリ「はい、そのつもりで頑張ります!」

--自分も応援しています。さて、今回キナリさんは下期DMPランキング上位枠で出場とのことでしたが、どれくらいの頻度でCSには出場されていたんですか?

キナリ「最初は週1で、月3回くらいCSに出ていたんですよね。そこから週2大会に出始めて、結構大会でも勝てるようになってきて、『なら、全国目指しちゃうか』って思って、走り切ることができました」

--キナリさんは現在中学生、それこそ明日から高校生になるということで…その若さで走り切る胆力、ただただ脱帽せざるを得ないです。

キナリ「ありがとうございます。友人や両親など、周囲の環境には助けられた面は多いですね。特に三重のデュエマ仲間である牛舌さんと亡鬼さんには、かなりお世話になりました。それだけに今日は勝てて本当によかったです」

--一人では勝ち取れなかった栄光、ということですね。それではその勝利への道を飾るに至った、本日キナリ選手が使ったデッキについて伺ってもよろしいでしょうか?

キナリ「はい、アドバンスは【闇火バイク】、オリジナルは【水魔導具】ですね」

--ありがとうございます。それではまずはアドバンスの【闇火バイク】から。これは……《偽りの希望 鬼丸「終斗」》が4枚採用されているのは珍しいですね

キナリ「はい、まさに自分がこだわったポイントはそこです。実際アドバンスは【闇火バイク】が最大母数だと踏んでいました。特にミラーを見て最大枚数まで入れたのですが…結局、【ヘブンズ・ゲート】が最大母数だったのは少し読みを外した面もありましたが、《偽りの希望 鬼丸「終斗」》自体のカードパワーは高いので入れていて損することはなかったですね」

--なるほど。アドバンスフォーマットの予選で劇的な勝利を収めたシーンが是非あれば伺いたく思います。

キナリ「【ヘブンズ・ゲート】相手に、ラストターンで《熱き侵略 レッドゾーンZ》でシールド焼却からダイレクトアタックを決めた試合があったんですが、劣勢を巻き返した試合だっただけに、勝ちを拾えて安堵した試合が一番ヒリヒリしました」

--ありがとうございます。それではお次に、4試合目から最後の決勝まで使用したオリジナルの【水魔導具】は、なぜ選択されたのでしょうか?

キナリ「まず第一の理由は、自分自身が復帰したころからずっと【水魔導具】を触り続けてたことです。息が長いデッキでもあるので、自分自身、理解度は結構あったかなと。自分の想定していた環境上でも不利対面は少ないですし、そういった意味でも選択したのは間違っていなかったです」

--なるほど。ちなみに《堕呪 ゾメンザン》は入れていないんですね。

キナリ「これは諸々理由があるんですが…《堕呪 ボックドゥ》を最大枚数入れた方が相対的に環境上位である【闇自然アビス】に有利が付くと思ったんです」

--ありがとうございます。実際、《堕呪 ボックドゥ》が決勝の【闇火自然アビス】に対して有効に働いていたシーンは多かったです。改めて環境を読み切った構築、お見事でした。ということは、お気に入りのカードはやはり《堕呪 ボックドゥ》ですか?

キナリ「いえ、《好詠音愛 クロカミ》《「無月」の頂 $スザーク$》です!」

--おお、力強い返答。実際《好詠音愛 クロカミ》の方は4枚積まれていますし、実際【水魔導具】において非常に強力なカードです。

キナリ「それだけに決勝2本目、《好詠音愛 クロカミ》を2体出して、返しのターンににわか選手の《「必然」の頂 リュウセイ / 「オレの勝利だオフコース!」》の呪文側に同時破壊を許してしまったのはプレイングミスでした。手札に溜めることもできたのですが、トップで《der'Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》を引いたときのリターンなども鑑み、早計に出してしまったのは、【闇火自然アビス】に対してややぬるい手だったと反省しています」

--しかし、最後の3本目、「S・トリガー」の《堕呪 ボックドゥ》に加え「スーパーS・トリガー」の《堕呪 ギャプドゥ》での大逆転劇もまた、見事なものでした。

キナリ「キナリ選手が《フットレス=トレース / 「力が欲しいか?」》の呪文側で《ア:エヌ:マクア》がトップから落ちて、こちらのなけなしの《卍 新世壊 卍》を処理された時、『あ、今日は相手の日だ』って諦めようかなって思ったんです。ただ、最後の最後まで勝ち筋があるならやり切ろうって意識をすぐに切り替えてプレイを続けました。最後のシールドから、《堕呪 ギャプドゥ》がめくれた時は、本当に興奮して一瞬頭が追い付かず、フリーズしてしまいました」

--そして…逆転優勝。本当におめでとうございます。最後になりますが、今日この日、そしてデュエマに対してキナリさんから一言いただいてもよろしいでしょうか。

キナリ「たった1枚のトリガーでの逆転で優勝を勝ち得たのは、本当に嬉しかったです」


キナリ「デュエマ、最高です!!」

--ありがとうございました!




 この日、この年における若き王者が誕生した。

 彼は友人と共にデュエマを愛し、そして今宵、デュエマそのものにも愛された見事な逆転劇を生み、頂へと上り詰めたのだ。

 キナリの舞台は次に進む。
 彼の次なる活躍が今から楽しみでしょうがない。

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