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全国大会2024 優勝者インタビュー:リノグレ選手

ライター:原田 武(たけじょー)
撮影:瀬尾 亜沙子、坂井 郁弥

 2024年度の全国大会の優勝者は、エリア予選北海道から出場したリノグレとなった。

 新型コロナウイルス感染症によるパンデミックの影響で中止されたエリア予選は、5年間のブランクを経て今年度から再開された。北海道の戦友たちを背負って発ったリノグレは、全国の猛者を相手に見事な戦いぶりを見せ、優勝を勝ち取った。

 彼の活躍を語るうえで外せないのは、【水自然ジャイアント】というデッキの存在だ。リノグレは店舗予選・エリア予選をこのデッキで突破。全国大会においても、アドバンス・オリジナルの双方で【ジャイアント】を使用している。

 決勝では【ジャイアント】同型戦で堂々たる立ち回りを見せ、名実ともに全国一のジャイアント使いとなったリノグレ。 

 表彰式を終えたばかりの彼に、インタビューの時間をいただくことが出来た。

 なお、エリア予選を制した直後のインタビュー記事ではリノグレのデュエマ歴や2ブロックにおけるジャイアント論、北海道のデュエマ事情などについてお話しいただいているので、併せてチェックしてほしい。


――まずは改めて、優勝おめでとうございます!

リノグレ「ありがとうございます。やっと現実味が出てきました」

――なるほど、なかなか実感が湧かなかったり……

リノグレ「そもそもここに参加していることに関しても少しふわふわしていて。準決勝あたりから『これはひょっとしたらひょっとするんだろうか』みたいな」

――一日通して素晴らしい試合を見せていただきました。特に決勝戦は【水自然ジャイアント】ミラーマッチということで、非常に見ごたえある対戦でしたね。分岐点となったような、印象的なシーンはありましたか? リノグレ「そういう意味では、《銀河竜 ゴルファンタジスタ》の攻撃が通った時でしょうか。場に維持できるとデッキ構成上かなり有利に傾くので、一試合目で通せた時には『これはいい流れ来てるかも』とは思いましたね」

――デッキリストの方も用意させていただきました。こちらはご自身で組み上げられたものでしょうか?

リノグレ「最近のCSの入賞リストなどを参考に、調整に付き合ってくれた仲間と相談しながら組みました。純粋な受けの《蒼神龍トライクラブ・トライショット》は採っていない構築もあったんですが、増やしておきたくて2枚入れています」

リノグレ「それと、《爆翠月 アカネ》の枚数も悩みました。全国大会で戦うのは上手い人というか、【水自然ジャイアント】の強ムーブを理解している人達。中途半端なクリーチャーの出し方はしてこないかもしれないので、切るのもアリか?と」

――レベルの高い大会故に、ということですね。

リノグレ「そうですね。ただ逆に、『通ったら勝ち』と割り切ったプレイをしてくる時もあります。単純に単色のマッハファイターで、最速の動き以外でも余った1マナで出せたりもする。思ったよりも強かったので、最終的に0枚は嘘だろう、となりました」

リノグレ「実際に大会が始まってみると、そういうプレイをされる方が多かったので正解でしたね。僕はカジュアルプレイヤー寄りなので、守りのプレイをしてしまうことも多いんですが……」 リノグレ「あとは《学識妖精サイクリル》。強いですね。本当に強い。社築さんありがとう、という感じです」

――アドバンスでも【水自然ジャイアント】、しかも60枚の構築だったと伺っています。

リノグレ「全国大会に出られるのが決まった時、オリジナルかアドバンスどちらかは【水自然ジャイアント】を使おうと思っていて。ちょうどその時、「悪魔神、復活」での強化も控えていたので(《爆翠月 アカネ》)、かなりアツそうだと。」

リノグレ「普段からめちゃくちゃ練習しているプレイヤーではないので、片方は知見があるデッキの方がいいだろうと考えていました。」

――で、試してみたら両方いけそうだ、となった。 リノグレ「元はアドバンスで使う予定だったんですよ。練習していたのもありますし、《とこしえの超人》《キャディ・ビートル》が良く刺さる環境なので」

リノグレ「その後オリジナル環境を考えたとき、【ファイアー・バード】がちょっと弱くなって、【マーシャルループ】がいなくなって、なんか立ち位置良くない?みたいな。現に各地のCSでもすごい勝ってて。」 リノグレ「まず間違いのない選択をしたかったんです。なんでそんなの使ったねん!みたいになるよりは、使い慣れたデッキで行きたかった。」

リノグレ「あとはまあ、気持ちの面もありますね。全国決まったあとレアリティ上げとかもしたので、どこかで花を持たせてあげたかった(笑)」

――最上の形で花束をお渡しになったと思いますよ。話は変わりますが、今日一番印象に残った試合は何でしょうか。

リノグレ「実は1回戦目がいきなりフィーチャーだったんですよ。こういっちゃアレなんですが、あんまり目立ちたくなくて……(笑)」

リノグレ「60枚デッキなので変に目立つし、大人しくしていようと思ったらいきなり前回優勝の方(キナリ)と当たってしまって、胸を借りるつもりで行こうと思ったらフィーチャーに……」

――で、勝たれた。前回優勝者との直接対決がもう済んでいた、という。

リノグレ「いやー……。試合自体は必要なものがちゃんと引けた試合ではありました。今日一日、ずっとデッキが良く回ってくれたんですよ。これさえあれば、というカードがシールドとか山札から来てくれる、みたいな。」

――まさしくデッキが応えてくれた感じですね。 リノグレ「色んな方々に協力してもらってここに来ているので。エリア予選で戦った方々への面目も保てたんじゃないのかなと」

――最後に、この優勝という結果を一番分かち合いたい方々を教えてください。

リノグレ「まずは地元の仲間たち。それからまりんかさんとクリップボードさん。同年代なんですが、2015~2017年くらいに全国大会に出られていて。密かに羨ましかったというか、目標にしていたので。」

リノグレ「それからコガさん。(ここで撤収をしていたジャッジの古賀 大地氏が反応したので慌てて)北海道のコガさんですね」

リノグレ「かなり時間を割いてもらってひたすら壁役をやっていただきました。実は最後『コガさんありがと~!』って叫んで終わるつもりだったんですが、ややこしそうなので止めました(笑)」

――(筆者、古賀氏爆笑)

――最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!


 新たな王者の座に就いたのは、北の大地からやってきた熟練の戦士だった。

 長くデュエマを愛し友人たちと歩んできた彼は、謙虚な姿勢と勝利への意志を併せ持つ。それはまるで、年輪を重ねた大樹のよう。

 リノグレの歩みはまだまだ続く。更なる活躍を心待ちにしながら、この記事を締めたい。
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