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熊本超CS 運営インタビュー:ホビージャパン 中嶋 智哉氏

DMGPに参加したことのあるプレイヤーならば、毎回マイクを持ってアナウンスをしているこの方の顔を見たことはあるだろう。

だが、ちょっと考えてみていただきたい。

DMGPの1stから4thまでのヘッドジャッジを務めたのはウィザーズ・オブ・ザ・コーストの射場本氏であるし、この熊本超CSのヘッドジャッジはタカラトミーの吉田氏だ。

では、果たして毎会場にいるこの人は一体誰なのだろうか!?

というわけで謎に包まれた「ジャッジマネージャー」という役職につくホビージャパンの中嶋 智哉氏にインタビューをしてみた。



--「本日はお忙しい中、お時間をとっていただきありがとうございます。単刀直入に聞かせていただきたいのですが、えっと……あなたは何者なのですか?」

中嶋 「ホビージャパン、ゲーム開発課の中嶋 智哉です。デュエマでは、DMGP-1stからずっとジャッジマネージャーとして大型公式イベントにかかわらせていただいてます」

--「そうです、そのジャッジマネージャーという役職がなんというか多くの人にとって『謎』の役職なんじゃないかなと思うんです。大型公式イベントに出たことがある人は顔を見たり声を聴いたことがない人はいないと思うんですが……一体、何をやってる人なのかっていうとわかりにくいのかなと。例えばヘッドジャッジとジャッジマネージャーは違う仕事なのですか?」

中嶋 「そうですね、ヘッドジャッジとジャッジマネージャーは明確に違う仕事だと思ってもらって構わないと思います。実際、プレイヤーの皆さんが『ジャッジ』と聞いた時にどういう仕事をイメージしますか?」

--「うーん……基本的にはルール上の問題があった時に解決してくれる人ですよね。あとは、結果報告用紙を回収してくれたりとか、そういう大会の運営そのものもやって下さる人たちかなと思ってます」

中嶋 「そうですね。端的に言えば、プレイヤーの方々にとってジャッジというのは大会を運営してもらって安心して大会に参加できるようにしてくれる人だと思います。そういう意味での皆さんのイメージするジャッジの『ボス』にあたるのがヘッドジャッジと呼ばれる役職の方です。今回だと吉田さんですね」

--「皆さんから見えるジャッジの『ボス』がヘッドジャッジなら、ジャッジマネージャーは見えない部分の『ボス』、つまりは裏番みたいなものですか?」

中嶋 「はははは、裏番は言いすぎじゃないですかねぇ。ただ、ある意味ではあっていますね。ヘッドジャッジが参加者に安心を与えるための仕事だとすれば、ジャッジマネージャーは、ジャッジが安心して仕事できるようにするための仕事です」

--「ジャッジが安心して、ですか?つまり、ジャッジがユーザーに対応する仕事に専念できるようにする仕事って感じですか」

中嶋 「ほとんどあたりです。先ほど話したようにジャッジの仕事は多岐にわたります。少人数の大会の場合は、ヘッドジャッジ一人ですべての作業をできると思いますし、ある程度の人数の大会までならヘッドジャッジが統括するチームで対応できるとは思います」

--「でも、DMGPのような2000人規模の大会となると違うと」

中嶋 「はい。この規模になると、複数のジャッジチームで運営にあたるんですが、そうなると今度はチーム同士の連携などに気を使ったりしなくてはいけなくなる……つまり、本来チームが持っているポテンシャルの仕事が他のことにリソースが割かれてできなくなってしまうんです」

--「だから、そういった連携などの仕事をまとめて請け負う役職ってことですか」

中嶋 「はい。あと、例えば大会の進行時間などの管理などもひとりがまとめてやってしまうほうが全員の手間が省けるので担当したりしますね」

--「ラウンド開始時のアナウンスなどをするのもその一環なのですね。なんとなくわかってきました」

中嶋 「ほかに、公認ジャッジ試験の面接官なども担当しますね。第1回の青砥に始まり、神戸・東京・福岡・大阪とこれまで5回やってますが、すべてのジャッジ試験に参加しています」

--「ジャッジマネージャーという仕事についてはわかってきました。ちなみに、なぜ中嶋さんがその役職についているのでしょうか?」

中嶋 「僕が所属しているホビージャパンのゲーム開発課というのは様々なゲームを開発しているのですが、それに付随して開催される店舗イベントや競技イベントなどのノウハウも多くありまして。その辺を踏まえてタカラトミーさんからお仕事をいただいている感じですね」



--「ちなみに、これまで4回のDMGPにも参加されているとのことですが、なんとなくこれまでの思い出話なども聞かせていただけますか?」

中嶋 「そうですねぇ……第1回は、まだ公認ジャッジの制度が無かったので約30人のモチベーションや志の高いボランティアスタッフに協力していただいてなんとか成功と言えるイベントとなりましたね。第2回は、参加者がいきなり2倍の2000人になりまして……圧倒的な人数のイベントゆえのトラブルは色々ありましたが、新たに認定ジャッジ制度ができたことで、多くのジャッジとプレイヤーの協力で事故無く終わらせられたイベントだったなと」

--「皆さんの協力、というフレーズが多いですね」

中嶋 「ジャッジマネージャーは皆さんのお手伝いをする仕事ですが、そのお手伝いが効果的かどうかは、やはり皆さんの協力があってこそですからね。第3回は初の西日本での開催で……実は3位決定戦をビデオでやりたいということで急遽スケジュールをずらしたんですが、やはりここも皆さんの協力でスケジュールに余裕を作れていたので、対応できましたね。同じく、4thもスケジュールがスムーズでしたし、初の2部屋での開催という事で、導線などの問題がでて今度こそ事故が起こるかと思ったのですが……やはり、ジャッジの皆様やプレイヤーの協力でイベントが進行できなくなるような大きな事故は無く無事に終了できました。また、DMGPも4回となり、今後対応していく様々な課題も見えてきたので今後さらなる改善をしたいですね」

--「二部屋でのイベントって、実際に想像するよりも運営は圧倒的に大変ですもんね。そういう特殊なイベントの時こそ中嶋さんのノウハウも活用できますし、だからこそジャッジだけでなく、プレイヤーの皆さんの協力も大事だと」

中嶋 「えぇ。実際、DMGP-1stの時にはまだまだ大型イベントに不慣れなプレイヤーも多く……例えば、テーブル番号と登録番号を間違えて席に着くプレイヤーが多くて、そこをわかりやすくするために改善しなければなどと思った記憶があります。でも、今ではすっかりペアリングを見てから席に行くという流れやオンラインペアリングにも皆さん慣れていただいて……開会式30分前にはかなり雑然としていたりするんですが、開会式数分前になるといつの間にか皆さん席について静かになるんですよね……本当、皆さん、しっかりとアナウンスを聞いてくださってありがたいです」

--「今回の熊本超CSはいかがですか?」

中嶋 「今回は、せっかく第4回のジャッジ試験を九州エリアである福岡でやりましたし、『地元支援』のイベントという事もあって、九州エリアの方が優先的にジャッジとして参加頂いている傾向が見られますね。大型の大会のジャッジをやる経験というのは中々得られない経験だと思いますので、ぜひ、地元の大会でその経験をフィードバックしてよりデュエマを盛り上げていただきたいです」

--「色々貴重なお話をありがとうございました」
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