デュエル・マスターズ

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超CSⅣ宮城 決勝Round 2:ruten vs. RYU

ライター:塚本 樹詩
撮影者:堀川 優一

 超CS Ⅳ、3回目の開催は殿堂改定直前の大型イベントとなり、強力なキーカードが殿堂入りする前の使い納めとして、特定のデッキへの人気が集まるかのように見えた。しかし、大型イベントということと、3年ぶりの開催という要素を含めると、デッキ選択にも色々な理由が生まれる。

 人によってプレイスタイルは異なり、万人に向けたデッキ選択には正解が無い。
 多くの人が予想する強いデッキも、だからといってそれが使う理由になるかと言われたら、人によって意見が分かれるだろう。

 よくデッキ選択は「情」か「理」かという話題が上るが、どちらを選んだとしても後悔をしなければいいのではいのか?それと同時に、こんな大会に出るなら勝って存在証明や自己表現をしたいだろう。

 そんな中、今回フィーチャーに呼ばれた二人は、好きなデッキを使いここまで勝ち上がってきた「情」と「理」を兼ね備えたプレイヤーだ。

 そんな二人の選択したデッキにも注目の集まる一戦となった。

 そして、決勝ラウンド2回戦目は、予選ラウンド上位であったrutenの先攻1ターン目から、想像を超える空中戦となった。

先攻:ruten
 rutenが1ターン目にチャージしたのは《邪眼教皇ロマノフⅡ世》。驚くべきことに、rutenは『マスターズ・クロニクル・デッキ ロマノフ煉獄からの復活』が発売された2015年の8月から7年もの間、《邪眼教皇ロマノフⅡ世》を使い続けているのだ。そう、このマナチャージはまさに名刺代わり。

 対戦相手のRYUのターンになると、初めにチャージしたカードは《「光魔の鎧」》。RYUもまたギャラクシールドを好み、使い続けたスペシャリストであった。

 こうして名刺交換が済んだところで、続くターンにrutenは《天命龍装 ホーリーエンド / ナウ・オア・ネバー》をマナチャージしてターンエンド。

 お互いにしばらくは準備のターンかと思いきやクライマックスは突然やってきた。後攻2ターン目にRYUが《ゲラッチョの心絵》をマナチャージしてから出したのは《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》!!

 おそらくは《邪眼教皇ロマノフⅡ世》のチェインコンボを使っているであろうrutenにクリティカルに刺さるカードが最序盤に設置されると、ゲームの流れは一気にRYUに傾いたように見えた。

 この状況を打開すべく、rutenは《》のクリーチャー面を召喚し、コンボの下準備を進める。効果で《邪眼教皇ロマノフⅡ世》を捨てた後に、RYUの手札も同時に破壊する。

 RYUの手札からランダムに選ばれ墓地へ落ちたカードは《貝獣 パウアー》!!

 手札破壊を行ったはずが、一気にRYUの手札が増える。返しのターンこそ、マナチャージのみで済んだものの、確実に不利な状況に立たされているrutenは《氷牙レオポル・ディーネ公 / エマージェンシー・タイフーン》をチャージして、手札から《氷牙レオポル・ディーネ公 / エマージェンシー・タイフーン》の呪文面を使い、ドローの後に《氷牙レオポル・ディーネ公 / エマージェンシー・タイフーン》を捨てる。
 全ての噛み合いが良いRYUは4ターン目になると《護天!銀河MAX》を使い手札から《「絶対の楯騎士」》を表向きにシールドに埋め、その効果で更に《サイバー・ブレイン》も表向きにシールドゾーンへ追加する。

 大量のリソースが更なるリソースを産む、そんな兆候が見え始めてきた所で、rutenは状況を打破すべく渾身の《インフェルノ・サイン》を放つ。

 墓地から復活したrutenのキーカード《邪眼教皇ロマノフⅡ世》が山札の上から墓地に落としたのは以下の5枚。

《スラッシュ・チャージャー》
《蝕王の晩餐》
《サイバー・K・ウォズレック / ウォズレックの審問》
《》
《龍装医 ルギヌス / 地獄のゴッド・ハンド》

 その中から《蝕王の晩餐》を使い、《邪眼教皇ロマノフⅡ世》《龍装医 ルギヌス / 地獄のゴッド・ハンド》へと変え、効果で再び《邪眼教皇ロマノフⅡ世》がバトルゾーンに出るが、《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》の効果により、連鎖はここで途切れてしまう。

 再び、《邪眼教皇ロマノフⅡ世》の効果で山札の上から、

《サイバー・K・ウォズレック / ウォズレックの審問》
《凶鬼02号 ドゴンギヨス》
《氷牙レオポル・ディーネ公 / エマージェンシー・タイフーン》
《》
《天命龍装 ホーリーエンド / ナウ・オア・ネバー》

 の5枚を墓地に落とした後、クリーチャーはもう出せないので《サイバー・K・ウォズレック / ウォズレックの審問》の呪文面で手札破壊を行う。

 今度は対象を選べるので《貝獣 パウアー》による事故もないとはいえ、RYUの手札は7枚。

《「正義星帝」 <ライオネル.Star>》×2
《MAX・ザ・ジョニー》×2
《スロットンの心絵》
《ジョーカーズの心絵》
《ゲラッチョの心絵》

 と公開され、rutenはこの中から《ゲラッチョの心絵》を選択。

 最後に《》で表向きとなっている《「絶対の楯騎士」》をブレイクしてターンエンド。  未然に即死を防いでいたRYUに待望の5ターン目が訪れる。まずは、《スロットンの心絵》を出すと効果で《「正義星帝」 <ライオネル.Star>》その上にスター進化させる。更に《「正義星帝」 <ライオネル.Star>》の効果で《ジョーカーズの心絵》を出す。

 《「正義星帝」 <ライオネル.Star>》の効果の解決を残して、まずは《ジョーカーズの心絵》の効果を使い、RYUは《ジョーカーズの心絵》《「正義星帝」 <ライオネル.Star>》を山札に戻し、シールドを2枚増やす。こうしてシールドが8枚になった後に残った《「正義星帝」 <ライオネル.Star>》の効果を使い、更にリソースを増やし、最後にはデッキの切り札である《MAX・ザ・ジョニー》が出ると、この攻撃によりRYUのシールドは10枚以上となり、rutenはそれを阻止するトリガーを引けずRYUがエクストラウィン。

 ギャラクシールドをメインにしたデッキながら、タマシードのギミックを取り入れた最新のアップデートにもそつなく対応していたRYUの華麗なデッキ捌きが光る一戦となった。

Winner:RYU

 スペシャリスト同士の対決はRYUの勝利となったが、決勝ラウンドに進出した者同士の極まった対戦には華があった。

 好きなデッキを使い、勝つこともまたデュエル・マスターズ。というのを再確認できた試合であった。


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