超CSⅣ静岡 :TOP5カード紹介
ライター:塚本 樹詩
ここでは超CSⅣ 静岡を象徴する5枚をランキング形式で発表し、大会での活躍を説明していきます。メタゲーム・ブレイクダウンの記事と併せて読むことで、現状の把握や次の大会へのヒントとなれば幸いです。5位:《自然の四君子 ガイアハザード》
今大会では、多くの参加者が《自然の四君子 ガイアハザード》に退化するデッキをメタゲーム上で最も有力な仮想敵として意識していたと、随所で感じられました。当然使用者も多く、全国大会に出場するような強豪たちが示し合わせていたかのように使用していたのも印象的でした。
必須パーツの枚数も少なく、構築の幅が広いアーキタイプとなるので、調整の楽さも相まって発売から約1か月という短期間ながらもビルドアップが繰り返され、今大会でもTOP8に一人が進出するまでに至り、存在感を見せつける結果となりました。
4位:《竜魔神王バルカディア・NEX》
TOP128への進出が最も多かったアーキタイプである【光水闇退化】のフィニッシャー。自身が呪文を封じつつもワールド・ブレイカーを持った驚異の決定力で、決勝ラウンド中に対抗勢力となった水文明の呪文コンボデッキを圧倒していました。
TOP8にも一人が入賞し、オリジナル環境で戦う上では無視できない存在の一つであることを誇示しました。
3位:《バイケンの海幻》
呪文でもクリーチャーでもない新たなカードタイプであるタマシード。今年から新たに登場して、次々と種類を増やしていった結果、多くのプレイヤーが試行錯誤を重ね、そのメリットを利用するようになっていきました。ここでいうメリットは《自然の四君子 ガイアハザード》や《竜魔神王バルカディア・NEX》といった、相手の行動を制限するカードに引っ掛からない点でしょう。
先に採用率を増やし、タマシードの可能性を世に知らしめた《ヴィオラの黒像》に続き、今大会で最も活躍を見せたタマシードが、3位となった《バイケンの海幻》です。
こちらはS・トリガーが付いていないものの、置いておける受け札になっていて、相手の攻撃に対して《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》や《流星のガイアッシュ・カイザー》といった強力なクリーチャーをブロッカー化させて踏み倒すことができます。特に《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》は革命0状態になるとパワー15000のブロッカーとしてそびえ立ち、更には上質なカード入手効果にバウンスまで付いているので、1枚で2面処理ができ、受け札候補の中では筆頭となっていました。
そういったユーティリティの中で最もインパクトのあるのが《蒼狼の王妃 イザナミテラス》で、このクリーチャーから≪甲型龍帝式 キリコ³≫や《グレート・グラスパー》といった大技に繋げることができるコンボがひと際、存在感を放っていました。
このように、一度バトルゾーンに設置されてしまえば、相手の戦意を劇的に削ぐことができる効果を持っていながら、相手が様子を見ようものなら、手札入れ替え効果によりコンボの準備がどんどん進むという無駄のない働きに今後も研究が進みそうな予感を感じさせていました。
TOP8に入賞した2名の【グラスパー・チェイン】の内の一つは《バイケンの海幻》+《流星のガイアッシュ・カイザー》《蒼狼の王妃 イザナミテラス》のパッケージが採用されていました。
2位:《オリオティス・ジャッジ》
下馬評では最も意識されていた《自然の四君子 ガイアハザード》に対して、一番の対抗手段としてプレイヤーたちがたどり着いたのが2位の《オリオティス・ジャッジ》です。
手打ちも許容できる3マナでありながら、効果範囲が広く、早いターンに着地してしまった《自然の四君子 ガイアハザード》への解答として【光水闇退化】等、光文明を含むデッキでの採用が目立っていました。
TOP128への進出率が良かった【侵略アポロ】のフィニッシャーである《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》や【JO退化】の《アルカディアス・モモキング》といった対処の難しいクリーチャーたちを安全に処理することができ、メタゲームの特効薬として採用に見合った働きを見せていました。
1位:《未来王龍 モモキングJO》
先に行われた全国大会2019 日本一決定戦に引き続き連覇となった【JO退化】のキーカードが堂々の1位です。
現在、オリジナル環境を象徴するギミックになっている退化ですが、《自然の四君子 ガイアハザード》や《竜魔神王バルカディア・NEX》といった高コストのクリーチャーたちを押しのけて覇権を握っているのがたった5マナの《未来王龍 モモキングJO》なのです。
退化による踏み倒しから進化クリーチャーの踏み倒しという二段階の構造で一体どれくらいのマナとターンを短縮しているのがわからないくらいのコンボと、改めて文字にすると信じられないことを実現しているアーキタイプとなっています。
その結果、複数回の攻撃を可能にしていて、1枚で容易にダイレクトアタックまでたどり着ける決定力の高さに加えて進化先の選択肢も多岐にわたるので、的を絞ることが難しく、《進化設計図》や《エボリューション・エッグ》、《未来王龍 モモキングJO》自身のドロー効果によって場面ごと適した進化先へのアクセスも容易になっていて安定性も抜群。
退化自体も最速で3ターン目と初動の早さもトップクラスになっているので例え、最適解でない進化であっても繰り返すことによって、結果として取り返しがつかないほどの差が生まれていることも多々あり、同じレンジで戦うアーキタイプと一線を画しています。
今後の大会でプレイヤーたちが【JO退化】に対して、どう対応していくのかを注視することが、今後の環境の攻略の鍵となることでしょう。
以上が超CSⅣ 静岡を象徴するカードTOP5となります。次回の超CSⅣ 福岡でもTOP5カードの選定を行う予定なので、お楽しみに!
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