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超CSV新潟 Round 7:あーくん vs. ikang

ライター:秋山 大空
撮影者:堀川 優一(アノアデザイン)

 あーくんは、筆者の知る中で、最も細かくプレイングについて考えるプレイヤーである。

 山札の下のカードに置いたカードの順番を明確に記憶するのは勿論、そのカードが何手先に手元に来るか、そのカードをどう使うか。
 考えて、考えて、考えて、考えて、答えを出力して、実行する。

 故に、DMGP2023 1stでは時間切れ両者敗北と言う苦い経験を味わった。
 故に、それを反省して練習した。

 集中力が持たないのであれば、自身の集中力の限界を上げるのみ。
 練習し、レポートを残し、練習し、CSに出て、練習する。

 ストイックにくり返し、超CSのため、先に控える大型大会のために準備をしてきたのだ。

 今回が初フィーチャーと言うikangに、明るく話しかけるあーくんだが、明るい表情とは裏腹に目が本気だ。

 目の前に座った相手全員に勝つ。

 競技プレイヤーとしては普通の姿勢を、誰よりもギラギラした目で貫くのが彼の魅力である。

先攻:あーくん  ikangの1ターン目は《ヘルコプ太の心絵》

ikang「回収無しで」

あーくん「手札の組み方を見て、アグロかサガかなって思いました」

 試合後に語っていたあーくんの予想通り、ikangのデッキは【火自然アポロヌス】。

 更に《ヘルコプ太の心絵》の回収無しもあり、あーくんはゆっくりとゲームを進めていくプランを組み立てる。

 2ターン目。あーくんは《》の呪文側で、ikangは《ストリエ雷鬼の巻》で手札調整。

 ikangの手札は3枚。

 あーくんは、迷うことなく《サイバー・K・ウォズレック / ウォズレックの審問》の呪文側を唱え《カチコミ入道 <バトライ.鬼>》を墓地へ送る。
 残る手札は《轟く侵略 レッドゾーン》《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》  《轟く侵略 レッドゾーン》をチャージしターンを終えるikangの盤面に、《勝熱と弾丸と自由の決断》を撃ち込んで2枚のタマシードを山札の下へ。

 5ターン目。《絶望神サガ》を召喚、《蒼狼の大王 イザナギテラス》を蘇生し、更に《蝕王の晩餐》《龍素記号wD サイクルペディア》
 効果で≪ウォズレックの審問≫を唱え《ストリエ雷鬼の巻》を捨てさせる。

 安全圏に入ったあーくんだが、決して気を緩めることはない。
 《蒼狼の大王 イザナギテラス》で山札の下へ送るカードを目に焼き付け、順番を記憶する。

 更に6ターン目。《絶望と反魂と滅殺の決断》《龍素記号wD サイクルペディア》でストックし、《蒼狼の大王 イザナギテラス》《絶望神サガ》を場に用意する。

 ドローのみでターンを終えるikangを見て、あーくんは≪サイバー・K・ウォズレック≫を召喚し長考。

 山札の下へ送ったカードについて考えているのだろう。
 じっくりと考え、≪ローレンツ・タイフーン≫2枚を唱えターンを終え、続くターン開始時の《絶望神サガ》によりループに入る。

《機術士ディール / 「本日のラッキーナンバー!」》の呪文側でデュエルマスターズに存在する全ての数を宣言します」

 そう宣言した後、蘇生したクリーチャー全てに《勝熱と弾丸と自由の決断》の効果を使用しダイレクトアタックを決めた。

Winner:あーくん

あーくん「今回はループ証明途中にミスがあってテンパっちゃいましたけど、今までの予選は全部時間内に収まっているので練習の成果が出たかな、と思います」

 DMGP2023-1stの時よりも、明らかにプレイの速度が上がっているあーくん。3ヶ月の努力が実を結んでいる証拠だ。

 《蒼狼の大王 イザナギテラス》で山札の下へ送ったカードを覚える等は、競技プレイヤーであれば当たり前のように行うだろう。
 しかし、それを常に全身全霊で行うのがあーくんだ。

 10枚でも15枚でも、制限時間を目一杯に使った試合でも、下に送ったカードの順番について聞かれれば下から順に答えられる。

「山札の下に送ったカードって、全部覚えていますか?」

 もはや答えなどわかりきった、半ば確認のような筆者の質問に、あーくんは当然こう答えた。

「覚えていますよ」

 当たり前のことを全力でやる。意外と難しいことなのだが、あーくんは「え?やるなら全力。当たり前じゃないですか?」と言って続けていくだろう。

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