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超CSⅥ群馬 デッキテク:こっちゃーの水闇自然DOOM withおんそく

ライター:原田 武(たけじょー)
撮影者:瀬尾 亜沙子

「あのこっちゃーが新デッキを持ち込んでいる」

 そんな一報がカバレージ班にもたらされたのは去る超CSⅥ福岡の時のことであった。【5cランデス】に【印鑑パラス】、色とりどりの【スコーラー】などを手掛けた「天才ビルダー」のニューモデルに沸いた我々であったが、惜しくもこの時は取材の機を逃す。

 そしてこの日。今度は群馬の地において、こっちゃーの新デッキの目撃情報が入る。しかもなんと、かの「DMアイドル」おんそくも同じデッキを使用しているというではないか!

 こっちゃーとおんそくはかつて調整チーム「2ブロックしたい会」で共闘。こっちゃー謹製の【印鑑パラス】を駆ったおんそくはGP8thの覇者となり、歴史に名を刻んだのである。

 では、此度の新デッキも【印鑑パラス】に並ぶ伝説となるのだろうか。今回はこっちゃーとおんそくの2人に話を伺うことができた。

こっちゃー
超CSⅥ 群馬 デッキリスト
オリジナル構築
 25 クリーチャー
1 《光牙忍ハヤブサマル》
4 《天災 デドダム》
1 《終止の時計 ザ・ミュート》
2 《奇天烈 シャッフ》
4 《アーテル・ゴルギーニ》
4 《流星のガイアッシュ・カイザー》
1 《樹食の超人》
4 《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》
4 《超神星DOOM・ドラゲリオン》
 15 ツインパクト
2 《同期の妖精 / ド浮きの動悸》
4 《ハニー=マーガニー / 「こっちは甘いぞー」》
3 《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》
4 《配球の超人 / 記録的剛球》
2 《龍頭星雲人 / 零誕祭》

こっちゃー「もともと僕がここ1~2か月使っていたリストで、地元(埼玉)の何人かとシェアしています」

おんそく「僕も何回かCS会場で見かけて【水闇自然DOOM】の存在は知っていて、タイミングあったら使いたいなーと思ってて。今回めっちゃ環境に合っていたので、使いた~い!って」(と、満開の笑顔を見せる)

こっちゃー「結構CS会場でも回していたので、まあおんそくさんならいいかってリストを投げました」

 今回もこっちゃーが基盤を作成し、おんそくはそこに相乗りする形となったようだ。では、おんそくも「環境に合う」と評したこのデッキの強みとはなんなのか。

 一見して気づいたのは、こっちゃーが超CSⅤで使用していた【水闇自然ジウォッチ】、そしてGP2023-2ndで姿を見せた【水闇自然ガイアッシュ】との類似性だ。  デッキのカラーリングと《流星のガイアッシュ・カイザー》+大型フィニッシャーのパッケージ、そして《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》《龍頭星雲人 / 零誕祭》といった脇を固めるカードまでが似通っているように見える。今回の【水闇自然DOOM】もまた、それらの系譜を継ぐデッキなのだろうか。

こっちゃー「実は全く別物で、このデッキの着想は《忍蛇の聖沌 c0br4》です。あとは【水闇魔導具】の《アーテル・ゴルギーニ》

おんそく《アーテル・ゴルギーニ》の墓地肥やし2回で墓地が8枚増えるんだよね」

こっちゃー「そうそう。《忍蛇の聖沌 c0br4》から《アーテル・ゴルギーニ》《五番龍 レイクポーチャー ParZero》出したら強いじゃん!というところから始まっています。最終的に《忍蛇の聖沌 c0br4》《機術士ディール / 「本日のラッキーナンバー!」》《流星のガイアッシュ・カイザー》と一緒に止められちゃうのがきつくて抜けたんですが。

 ただ、《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》で遅延するところとかは最終的にあの時(【水闇自然ジウォッチ】【水闇自然ガイアッシュ】)に似ましたね。ゴールが《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》なのも一緒。

 そこの間をリソース・マナブーストとハンデス、除去で間延びさせるか、《アーテル・ゴルギーニ》から一気に決めるのかが全然違いますね」

 従来では《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》《五番龍 レイクポーチャー ParZero》を採用していた枠に《アーテル・ゴルギーニ》《超神星DOOM・ドラゲリオン》を組み込み、より能動的なアクションを可能としたとのこと。 こっちゃー《ハニー=マーガニー / 「こっちは甘いぞー」》とか《天災 デドダム》とかで、動きの中で自然に墓地が貯まるんですよね。《アーテル・ゴルギーニ》《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》の相性も良くて、《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》出したけど攻められて負けた、みたいなのをカバーしてくれます」

 確かに現在の環境では【水火マジック】や【水闇魔導具】といった、最速4ターン目にビッグアクションを起こすデッキが幅を利かせている。これらに対抗するための前のめりなルートが必要ということだろう。

 勿論従来の《流星のガイアッシュ・カイザー》を活かした軽減ルートも存在するため、両面からのアプローチも可能。生半可なケアでは突破できない。そこから飛んでくる《超神星DOOM・ドラゲリオン》《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》、八面六臂の《アーテル・ゴルギーニ》で相手を制圧するのがこのデッキの勝ち筋というわけだ。  そこに≪ボン・キゴマイム≫や《奇天烈 シャッフ》といったメタ(妨害)カードを環境に合わせて採用し、強固な「押し付け」ルートと柔軟な妨害の両立に成功しているのだ。ここでも《アーテル・ゴルギーニ》が生き、墓地を経由してメタカードにアクセスできる。

 そして、このデッキの更なる強みが構築の自由度だ。

こっちゃー「概ねデッキの中心部が《アーテル・ゴルギーニ》《流星のガイアッシュ・カイザー》《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》《超神星DOOM・ドラゲリオン》に墓地を肥やすカードで完結してるんですよね」

 《アーテル・ゴルギーニ》が山札の切削とメタカードへのアクセスまでこなすため、様々なカードを環境に合わせて採用することができるのだ。実際、おんそくの使用リストでは《龍頭星雲人 / 零誕祭》をカット。残るパーツの比率にも手を加え、《若き大長老 アプル》《運命の親衛隊シウバ / 「その運命、我らもそれに従おう」》のスロットを確保している。

おんそく
超CSⅥ 群馬 デッキリスト
オリジナル構築
 27 クリーチャー
4 《天災 デドダム》
4 《アーテル・ゴルギーニ》
4 《流星のガイアッシュ・カイザー》
4 《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》
4 《超神星DOOM・ドラゲリオン》
2 《若き大長老 アプル》
2 《奇天烈 シャッフ》
1 《光牙忍ハヤブサマル》
1 《飛翔龍 5000VT》
1 《樹食の超人》
 13 ツインパクト
4 《配球の超人 / 記録的剛球》
3 《ハニー=マーガニー / 「こっちは甘いぞー」》
2 《ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》
1 《同期の妖精 / ド浮きの動悸》
3 《運命の親衛隊シウバ / 「その運命、我らもそれに従おう」》

おんそく「僕の方は【水火マジック】を重く見てますね。逆にこっち(こっちゃーのリスト)の方が自分の動きを通せると思います」
 
こっちゃー「これ、僕が1月初めに使ってたのとほぼ一緒。【水火マジック】【フィオナアカシック3】が多い時には《若き大長老 アプル》が入ります。あとは《ドアノッカ=ノアドッカ / 「…開けるか?」》とか、クリーチャーであればいろいろ積めますね」

 結局《アーテル・ゴルギーニ》デッキなので、とこっちゃーは言う。《アーテル・ゴルギーニ》の墓地肥やしをブレなく使うためのフルクリーチャー構築であり、それさえ満たせば様々なカードが搭載可能なのだ。 おんそく「それこそ(こっちゃーのリストの)《終止の時計 ザ・ミュート》とか、あとちょっと悩んだのは《ブルー・インパルス / 「真実を見極めよ、ジョニー!」》

こっちゃー「あとはなんだっけ、《裏斬の取引 パルサー》とかも。《天災 デドダム》から(〈ニンジャ・ストライクが〉)アクティブにならないので止めましたけど……」

 こっちゃーとおんそくの談義は止まらない。文字通りありとあらゆる可能性を検討したのだろう。ビルダーとして、そしてプレイヤーとしての底知れなさを感じさせられた。  最後に、このデッキの将来性について2人の意見を聞くことができた。

こっちゃー「もともと有利だった【水闇自然ジャオウガ】が減ったのだけ不安ですが、全然やれると思います。僕は好きです」

おんそく「カードパワーの高いカードを軸に構成されているので様々なデッキに勝てる可能性があるのがいいですね。あとはメタカードが効きづらくて、特に《飛翔龍 5000VT》が主軸の動きに刺さらない。墓地メタや踏み倒しメタにも強い」

こっちゃー「呪文メタも効かないしね」

 この言葉を証明するかのように、この日こっちゃーは決勝ラウンドへと勝ち上がりベスト16の記録を残す。激戦の様子はカバレージにも収められているので、実際の動きはそちらで確認してほしい。

超CSⅥ群馬 Round 4:こっちゃー vs. ムラカミハル
超CSⅥ群馬 決勝Round 1:こっちゃー vs. アイザック

 GPの頂点を掴んだビルダーとプレイヤーが印鑑を……否、太鼓判を押した【水闇自然DOOM】。

全国大会とグランプリを控えた今、更なる活躍に注目だ。

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