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超CSⅥ群馬 プレイヤーインタビュー :デュエマと飯さえあればいい~群馬・北関東編~

ライター:河野 真成(神結)
撮影者:瀬尾 亜沙子

 超CSⅥ群馬は、群馬県の高崎市で開催された。
 群馬県の県庁所在地こそ前橋市にあるものの、人口で言えば高崎市の方がやや多い。群馬の中核と言って間違いないだろう。

 さて、群馬県の特徴や歴史など、個人的には語りたいことはたくさんあるのだが、そこはデュエル・マスターズプレイヤー。やはり我々が望むものといえば前回の記事でも書いた通りデュエマと飯である。

 というわけで、今回も地元の方々に、地元のデュエマの様子や食事について教えてもらった。
 
 相変わらず「大会前に寄越せよ!」と言われそうだが、そこはご愛嬌ということで、今後群馬県を訪れる機会に参考にして欲しい。
 

群馬県ってどんなとこ?

 しかしそもそも、群馬県が一体どんな県なのかを知らない方々も多いだろう。
 と、会場内で群馬県に詳しそうなプレイヤーを探していたところ、さっそく見付けた。  白梟は2018年の全国大会出場プレイヤーで、群馬歴は20年くらい。現在は群馬から離れているものの、逆に離れた方が客観的に故郷を見ることも出来る。
 
 というわけで早速、群馬県のいいところについて訊ねてみることに。

白梟「何もないっすよ」

 え、なんもないの?
 
白梟「何もないっす。何もないからカードゲームしているんですよ

 な、なんて後ろ向きな理由なんだ……。
 
 ただここで補足しておきたいのは、高崎市が"地方都市"であるということだ。

 基本的に地方都市というのは、その地域に住む人間の基幹となる都市だ。要するに、地元に人間にとって便利な都市という訳だ。故に駅前には様々なお店が並ぶものの、「何処を観光すればいい?」となると少し難しい。
 
 地方の観光地というのは、どうしても都市とは少し離れた場所にあることが多い。
 
 むしろ駅前に兼六園や市場を抱える金沢(超CSⅡ会場)や、ちょっと歩けば世界遺産のある姫路(ファンフェス2023会場)の方がレアケースなのだ。
 
 一泊二日でその土地を堪能しようと考えるのは、少し難しいのではないか、というのが(地方出身でもある)筆者の持論である。
 ただせっかくなので、今回はもう少し深掘りして訊いてみようと思う。

白梟「まぁ、高崎を離れれば。群馬の東の方に行けば古墳群があるし、北に行けばスキーとかも出来るし、西に行けば富岡製糸場とかもありますよ。遠いですけどね」

 群馬の南部は古墳時代には「毛野」と呼ばれており、大きな勢力を築いていたとされており、数多くの古墳が並び立っている。また北に山岳地帯を抱えているため、スキー場も豊富だ。富岡製糸場も、日本史をやっていれば間違いなく聞く名前であるだろう。
 
 ほら、ちょっと外に行くと色々あるじゃん。
 そう、そういうのだよ。そういうのでいいんだよ。
 
白梟「あとは温泉が好きなら草津に行ってみてください、って感じですね。自分は特に行ったことないんですけど」

 草津温泉は、日本でも指折りの温泉街の1つだ。なお「地元の観光地に行ったことない」は地元民あるあるトークの1つである。
 
 しかしこれらは当の白梟も指摘しているように、いずれも高崎からはやや遠方。ここに行くには、別途日程を組んだ方がいいかもしれない。

 となるとやはり、我々にはデュエマか、飯か……。
 

北関東のデュエマ事情

群馬県

 そういうわけで改めてにはなるが、群馬のデュエマについての話をしていきたい。
 するとちょうど、何やら群馬のデュエマ事情に詳しそうな人が黒服を着て歩いていたので、今回インタビューをさせていただくこととなった。  認定ジャッジの松橋さんは、主に高崎などでCSの運営・ジャッジをしている方だ。
 ちなみにプレイヤーとしての名前はナスオという。
 
松橋「自分は館林というところに住んでいますが、車で1時間半くらい掛けて高崎まで来てジャッジしていますね。自分が担当しているCSは北関東だけでなくて、福島や埼玉、東京まで来るときもありますよ」

 北は福島から、南は東京まで。なんと広い行動範囲だろうか。
 
松橋「群馬で言うと高崎のバトロコと、館林にあるGanryuでCSを開催しています。(先にも言ったように)車で行っても結構時間掛かるんですが、参加者ってだいたい同じプレイヤーなんですよね」

 どうやら、行動範囲が広いのはプレイヤーも同じようだった。
 
松橋「ちなみに栃木でも小山や足利、あとは宇都宮でジャッジをやっているのですが、こちらもやっぱり(参加者層は)だいたい同じプレイヤーですね。プレイヤー同士も仲いいですし、自分もカジュアルに話し掛けて貰えることが多いです。何なら、デュエマだけじゃなくてプライベートの仕事の相談とかされることもありますし……」
 
松橋「そう言えばカードゲームの話で言うと、群馬には『上毛かるた』というのがあります。群馬では小学生から習うもので、群馬の人ならみんな知っていますよ」

 筆者も高崎駅の本屋に入った時、真っ先に目に入ったのが『上毛かるた』であった。
 
松橋「『上毛かるた』自体はご当地かるたなんですけど、チーム戦なんですよね。県大会とかもやっていて、かなり盛り上がっています。……これ、カードゲームの話でいいですよね?」

栃木県

 松橋さんは北関東を跨いで活動するジャッジであるし、彼の話だとプレイヤーの方も県を跨いで活動している人が多いようだった。
 となると、栃木や茨城のデュエマ事情についても、是非とも聞いてみたい。
 
 するとやはりちょうど、何やら栃木や茨城のデュエマ事情に詳しそうな人が黒服を着て歩いていたので、今回インタビューをさせていただくこととなった。  田崎さんは、栃木県を中心に活動しているジャッジで、プレイヤーからは「とおるさん」の愛称で親しまれている。 田崎「自分は主に栃木県の小山や茨城県の水戸・ひたち野うしくでCSの主催をしています。ジャッジだと宇都宮や高崎、あとは大宮・籠原(いずれも埼玉県)でもジャッジしていますね」

 ちなみに小山のバトロコには、田崎さんのアイコン?とも言えるコアラのぬいぐるみが何体か設置されている。
 
田崎栃木県は長いことプレイヤーを続けている人が多いんですよね。ですので、特にいまは新規プレイヤーを増やすためのイベントに力を入れてやっています」

 そのために田崎さんが力を入れているのが、ファンイベントとのことだった。

田崎「これはファンイベントでの開催なんですけど、まず中学生以下は無料にしています。基本的にはフリー対戦をしてもらうんですが、楽しんで貰うためにクジ引きをやったり、プレゼント抽選をやったり……」

田崎「お陰でCSに来てくれるプレイヤーも増えましたね。いつも遊びに来てくれる子がいるんですけど、今日は勝つ度にLINE送ってくれるんですよ。『いま1-0です!』『2-0になりました!』みたいな。なんかナイトが好きらしいんだよね(※)」

 ※なお、該当プレイヤーは見事に予選を突破し、ローグデッキピックアップくにてリストも紹介された。
 
茨城県
 
 そして最後に、茨城県については主につくばで活動しているという久利さんに話をしてもらった。 久利「つくばのズンドコ商店という場所があるんですけど、そこで主に活動しています。水戸でジャッジをやることもありますけどね。自分は8期ジャッジなのですが、ジャッジリーダーをやらせてもらうこともありますし、もうルーキー気分ではいられないです」

 田崎さんは水戸も含めて幅広くCSを主催しているが、久利さんはより地元に密着している。

久利「主催はしていないですが、つくばのCSのジャッジはやっています。茨城は、新規プレイヤーがかなり多いんですよね。ズンドコ商店が駄菓子屋さんに併設されたお店というのもあるんですが、小さい子どももかなり多いんですよ」

久利「小さい子どもって習い事とか部活とかで、やっぱり一度デュエマを離れてしまうことも多いんです。ですが、しばらくすると戻ってきてくれることもあって。中学生くらいの子から、『昔、デュエ神様をやっていましたよね……?』って言われたときは、本当に嬉しかったですよ」

 それ故にかもしれないが、久利さんは継続して長く遊んで貰えるようなイベント・遊び方の模索をしているようだった。それが、イベントにも反映されている。

久利「いま自分が力を入れているのがデュエパーティーの普及です。地域の人やお店の人と協力してイベントを開催しています。」

久利「デュエパーティー用のデッキを作るというと、ちょっと難しくイメージする人も多いんですけど、自分の中の『好きなカードランキングTOP60』でいいんだよ、ってことは常々言っていますね」

 デュエパーティーをやりたいという方は、是非ともつくばに足を運んでみて欲しい。

 踏まえてそれぞれの話を振り返ってみると、北関東では主催を務める人たちがよく地元の様子を見ているなという印象を受けた。その上で、地元の事情に合わせつつ、そこに自分の信念を載せたイベントを作り上げているようだった。

北関東のオススメグルメ

 そして今回も、それぞれインタビューした人たちにオススメの地元のグルメを聴いてみた。

群馬県

白梟「高崎は小麦が有名らしくて、パスタ屋さんが多いんですよ。そこは結構好きです」

 県内チェーンのパスタのお店は高崎にもある。気になるならば、是非。
 また、松橋さんは少し面白い話もしてくれた。

松橋「群馬って海がないからそれ故の憧れかもしれないですけど、寿司屋が結構多いんですよ。自分はよく行っています」

 確かに駅前を歩いてみたら、海鮮に関する店は思ったよりも多かった。それが海への憧れ故なのかは筆者にはわからないが、逆に一度試してみていいかもしれない。

 なお筆者の感想としては、群馬は特に日本酒が美味しかったと思う。

栃木県

田崎「俺はあんまり食わないんだけど、宇都宮の人間の義務感として、餃子は挙げないといけない気がする……。静岡には負けてないぞ、って。俺はあんまり食わないけど……」

 ちなみに調べたところによると、宇都宮餃子は比較的野菜の割合が高く、ニンニクも少ないことからたくさん食べても大丈夫、ということらしい。

茨城県

久利「茨城にあるチェーンのつけ麺屋さんがあるんですけど、自分はそこの常連なんですよね。数えてみたら一年に100回くらい行っていました」

 この後、「ちなみに朝ラーメンは特に茨城の習慣という訳ではないです」と付け加えてくれた。

オマケ・県の印象について

松橋「自分は群馬なので、栃木に対してはライバル意識みたいなのは感じますよね。僕からそう見えているだけかもしれないですけど。群馬のプレイヤーと栃木のプレイヤーで、競っている印象は受けます。あとよくある話かもしれませんが、街の話になったときに『宇都宮の方が……』とか、『いや、高崎の方が……』みたいなことは言い合ったりしていますよね」

田崎「栃木代表としては、流石に群馬には負けてない自負がありますけどね。ちなみに茨城も同じです。新幹線も通ってない県はちょっと……(※)」

※正確に言うと東北新幹線は一部茨城を掠めているため、「新幹線の駅がない県」が正しい

久利「自分が兵庫から来たから余計にそう感じるのかもしれないですけど、茨城の人って穏やかな印象を受けています。のんびり楽しく、という方が多いので、そういうのは自分も大事にしていきたいですね」

おわりに

 如何だっただろうか?
 今回は群馬を中心にしつつも、北関東のデュエマ事情等について話を聞くことが出来た。
 
 前回も書いたが、超CSは他の地域を知る「キッカケ」になりうる大会だ。
 ただその上で、1回でその地域を堪能し尽くすのはやはり難しい。
 
 今回の記事が再び北関東へと足を運ぶキッカケとなってくれれば幸いである。
 筆者も群馬の歴史的遺構には非常に興味があるので、また近く訪ねてみようと思っている。

協力してくれたプレイヤー・ジャッジの皆さま

白梟
 全国大会2018年出場。2018年度ランキング全国6位。
 長らく群馬のトッププレイヤーとして活躍してきたが、現在は東京の方にやってきたとのこと。
 相手の豪運や自身の不運に対する嘆きをしばしば行うが、話を聞くと最後は試合に勝っているケースが多い。その一連の流れは"勝ち嘆き"と呼ばれ、関東プレイヤーの間で一時期流行していたことがある。
 
松橋(ジャッジ)
 プレイヤー名は先述の通り「ナスオ」。主に北関東でCS運営・ジャッジを行っている。なおCS名は、自身の名前からとった「まつばCS」である。
 ジャッジとしてはGP7thより全参加中とのこと。
 その人柄もあって、(文字通り)誰からでも愛される人物である。

田崎(ジャッジ)
 プレイヤーからは「とおるさん」「こあらさん」などと呼ばれている。栃木や茨城を中心にCS主催・ジャッジを行っており、主催しているCSの名前は「こあら杯」。
 CSの賞品として、某コアラパッケージのお菓子を配ることで有名。

久利(ジャッジ)
 茨城県で活動しているジャッジ。曰く「とおるさんからの愛のある指導」を受けているとのこと。
 《アルカディアス・モモキング》を「カディモキ」と略し、一部のジャッジの間で流行したらしい。
 西宮野球大好きクラブの大ファン。

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