超CSⅦ広島 Round 4:ZweiLance vs. はまち戦車
ライター:山口 海斗(ジャイロ)
撮影:瀬尾 亜沙子
ZweiLance「決めた!【水自然グラスパー】使う!ちょける(※)ぞ!」
※ふざけるの意
対するはまち戦車は岡山の古豪。蓄積されたプレイスキルとデッキ選択・構築の上手さ、さらにそれらを出力する文才も合わさって、ファンの多いプレイヤーだ。彼が【水自然ジャイアント】を使うから岡山は【水自然ジャイアント】使用者が多いという逸話すらある。超CSも折り返しの4回戦、勝つのはどちらの水自然デッキか。
先攻:ZweiLance
2ターン目の《ジャスミンの地版》、3ターン目の《フェアリー・Re:ライフ》《ジャスミンの地版》で一気に6マナ域まで進めるZweiLance。対するはまち戦車は2ターン目に召喚した《同期の妖精 / ド浮きの動悸》の上面をそのままバトルゾーンに残すか、革命チェンジで《チアスペース アカネ》に成長させるかの選択を迫られていた。
【水自然グラスパー】はループの過程で、自身のクリーチャーを“選んで”マナゾーンに送ることで成立する。つまりはまち戦車がバトルゾーンの≪同期の妖精≫を維持し続ける限りはZweiLanceにループは許されないのだ。
とはいえ、≪同期の妖精≫をポンと置いておいても《飛翔龍 5000VT》などで除去されてしまうため何かしらの工夫が必要だ。そのためにも、今の手札やマナのままでは戦えないと判断したはまち戦車、≪同期の妖精≫を《チアスペース アカネ》に革命チェンジしてZweiLanceに攻撃する。
はまち戦車視点、《蒼狼の王妃 イザナミテラス》さえZweiLanceが持っていなければ負けはない、攻撃しても良いという判断だ。実際、ZweiLanceの手札に《蒼狼の王妃 イザナミテラス》は無く、はまち戦車の選択は適切だった。
唯一誤算があるとすれば、《チアスペース アカネ》によってブレイクしたシールドが《蒼狼の王妃 イザナミテラス》であったことだ。
ZweiLanceは先ほど手札に入った《蒼狼の王妃 イザナミテラス》を召喚すると、その能力で《グレート・グラスパー》に進化。 ZweiLanceのマナゾーンに《蒼狼の王妃 イザナミテラス》と《グレート・グラスパー》が揃っているため、ここからは《蒼狼の王妃 イザナミテラス》の「自分の山札の上から1枚目を見て、手札に加えるかマナゾーンに置く。」能力が好きなだけ使えるループに入る。
1枚ずつ確認しながら《水上第九院 シャコガイル》を探しに向かうがなかなか見えない。時折、《連鎖類超連鎖目 チェインレックス》や追加の《グレート・グラスパー》も挟みつつ、仮に《水上第九院 シャコガイル》が出せなくとも負けないだけの状況を作り上げる。
山札の残りも少なくなったため、ZweiLanceは《水上第九院 シャコガイル》による特殊勝利は諦めてはまち戦車に攻撃を仕掛ける。バトルゾーンには《終末の監視者 ジ・ウォッチ》や《飛翔龍 5000VT》といった大型クリーチャーがはまち戦車をロック。
たいしてはまち戦車のクリーチャーはナシ。絶望的な状況ではあるが、岡山の鬼才はただではやられない。
《グレート・グラスパー》のトリプルブレイクに対して2枚の≪ド浮きの動悸≫と《輝跡!シャイニングロード・マンティス / 輝跡の大地》の下面をトリガー!
展開の要である2体の《グレート・グラスパー》をZweiLanceの手札に戻し、≪輝跡の大地≫の効果で《超重竜 ゴルファンタジスタ》を着地させる。このままコスト6以下のジャイアントを展開したいところではあったが、ZweiLanceは《終末の監視者 ジ・ウォッチ》の能力を使ってそれを許さぬターンスキップ。
ZweiLanceが怒涛の3枚トリガーを凌いだかに見えたが、はまち戦車のねらいはその先であった。
終極宣言。
先ほどまで3枚しか無かったマナはいつの間にか7マナへ。更に《銀河竜 ゴルファンタジスタ》の着地でZweiLanceのループを許さない。
最後まで地上戦を強いられたZweiLance。はまち戦車は楽に勝たせてくれる相手ではない。《終末の監視者 ジ・ウォッチ》と《飛翔龍 5000VT》の召喚、ZweiLanceがいまできる最大限のケアをした上で残り2枚のシールドに攻撃を仕掛ける。
《終末の監視者 ジ・ウォッチ》でW・ブレイク!
はまち戦車は執念の≪輝跡の大地≫をトリガー。
マナゾーンから≪輝跡!シャイニングロード・マンティス≫を踏み倒してZweiLanceのクリーチャー群を半壊にまで持ち込むが、はまち戦車を守るシールドはもうない。ZweiLanceの《グレート・グラスパー》がダイレクトアタックに成功した。
Winner:ZweiLance
ZweiLance「これが1位の余裕です。」
先日の曇り顔はどこへやら、ZweiLanceはニッコニコの笑顔で席を後にした。
TM and © 2024, Wizards of the Coast, Shogakukan, WHC, ShoPro, TV TOKYO © TOMY