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最強位決定戦 Round 6:西高/じゃんぜ界隈 vs. みみみ

ライター:金子 幹(鐘子)
撮影者:後長 京介

 2022年度の最強プレイヤーは誰か!?
 GPや超CSといった大勢のプレイヤーが集う大型公式大会とは異なり、会場は厳かで、かつ熱気に満ちた空気に満ち溢れていた。

 そんな本大会もかくして6回戦、予選最終ラウンドと相成り、ここに4勝1敗の選手が2人。
 決勝ラウンドに上がれるのは上位8名、必定ここで勝利し、戦績を5勝とする意味はことさら大きい。
 緊迫した面持ちの2人の選手と使用するデッキタイプを紹介しよう。


 みみみは、デュエチューブでもおなじみ、flat-が経営するflat-工房のロゴが入った青パーカーを着用しての参戦。
 直近ではDMGP2022に見せたあの狂気じみた拍手が印象に残る若手の強豪。
 彼が今回オリジナルフォーマットで選択したデッキは【水闇自然オービーメイカー】
 《十番龍 オービーメイカー Par100》の押し付けもさることながら、メタクリーチャーを並べた上での《∞龍 ゲンムエンペラー》による疑似ロックが本大会の台風の目となっている【サガループ】にも強く出れることが魅力的なデッキタイプだ。

 一方の西高/じゃんぜ界隈は、2022下期DMPランキング8位の関西の猛者。
 使用するデッキは【5cザーディクリカ】。奇しくもみみみが先のDMGP2022で使用したデッキタイプである。
 とはいえ、西高もこのデッキタイプを本大会用にチューンしており、特に目を惹くのは《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》を4枚採用している点。
 当然本大会の環境を読んだ上で、メタカードに割く枠を従来の構築よりも厚めにとっているといえるだろう。

 さて、聞けば2人はどうやらつい最近公認CSで対戦し、そこで因縁があった様子。

 しかしどうあれ、この場における互いの心情は同じだろう。今日この舞台で、この試合には負けられない。ただそれだけだ。

 彼らの予選最後の試合が今始まる。

Game

 先攻はじゃんけんの勝者、西高だったものの、最初にアクションを見せたのは2ターン目のみみみ  《極楽鳥》をプレイし。盤面にクリーチャーを並べる準備をはじめる。

 返す3ターン目の西高《フェアリー・ミラクル》をプレイし2マナ加速。着実にマナを伸ばす。  みみみはそれに対し、盤面の《極楽鳥》をタップ&3マナを支払うことで《キユリのASMラジオ》をプレイ。
 しかし場に出たのは《》のクリーチャー面のみ。やや下振れの展開となる。

 一方の西高は《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー / お清めシャラップ》の呪文側を唱えることで更にマナを加速させる。現在6マナ。
 
 そして、みみみのターン。

 やや考えた後に……動いた!
 《原始 サンナップ》から《Disメイデン》を場に出し一気に盤面を展開!
 ただし、更に盤面は伸ばすことはなく《十番龍 オービーメイカー Par100》をバトルゾーンに出すわけではなかったようだ。  とはいえ、この動きに違和感を覚えた西高の動きもまた苛烈だ。  《天命龍装 ホーリーエンド / ナウ・オア・ネバー》の呪文面を唱え、《龍風混成 ザーディクリカ》をプレイすると、そこから唱えられたのは《ロスト・Re:ソウル》
 みみみの残された手札を容赦なく刈り取った。  ……が、しかしみみみの手札から捨てられたのは《∞龍 ゲンムエンペラー》!?
 当然次のターン、ムゲンクライムを行いたった今手札から捨てられた《∞龍 ゲンムエンペラー》が墓地から降臨する。

 息もつかせぬ一進一退の攻防。

 リソースを掃き切ったみみみは、この次のターンに西高の動きが鈍ったこの機を逃さない。
 返しのターンに意を決し、そのまま《∞龍 ゲンムエンペラー》での攻撃を試みた!

みみみ「5枚で!」

 普段とは打って変わった、勝負師としてのみみみの落ち着いた、かつ熱のこもるこのブレイク枚数宣言。
 吉と出るか凶と出るか。

 みみみにとってこのゲーム中最大の緊張の一瞬。

………だが、西高のシールドの確認もまた一瞬だった。

 この状況で、一般的な【5Cザーディクリカ】に採用される有効トリガーは《灰燼と天門の儀式》のみと推測し、早めに殴りきることを選んだみみみ、最大の裏目。  西高のシールドから出てきたのはあろうことか、みみみが最も警戒していた《灰燼と天門の儀式》
 墓地の《天命龍装 ホーリーエンド / ナウ・オア・ネバー》を蘇生することで、バトルゾーンのクリーチャーは全てタップされ、みみみの一気呵成の攻撃は阻まれた。

 更に西高の猛攻は止まらない。
 2体目の《龍風混成 ザーディクリカ》をプレイすると、その効果により《灰燼と天門の儀式》《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー / お清めシャラップ》を蘇生。
 2体の《龍風混成 ザーディクリカ》のターンエンド時の能力が誘発し、みみみの盤面を一気に崩壊へと追い込んだ。

 意を決して飛び込んだことが裏目に出たことで、一転窮地に立たされたみみみは、ドローをし、バトルゾーンの《∞龍 ゲンムエンペラー》に最後の望みをかけそのままターンエンドを宣言。  とはいえ、ここまでくればと潤沢なリソースを持つ西高は無慈悲にも《大地門ライフ・ゲート》でみみみの最後の壁である《∞龍 ゲンムエンペラー》を処理する。

 西高のマナからはトドメとなる《聖魔連結王 ドルファディロム》が降臨した。  《聖魔連結王 ドルファディロム》による呪文を封じられての西高の一斉攻撃。
 圧倒的なディスペクターの軍勢の前に、さしものみみみも成す術はなかったようだ。

Winner: 西高/じゃんぜ界隈


 果たして戦績が5勝となった西高はそのまま本戦へ進むことが決まり、試合後安堵の表情を浮かべる。

 …そして、この試合では惜しくも敗者となり、悔しい表情を浮かべたみみみもまた、最終戦績が4-2とであったものの、オポネント処理により予選順位6位で決勝トーナメント進出を果たしたのだった。

 そう、彼らの戦いはまだ終わらない。

 目指すは頂点、王位の座のみ。

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