最強位決定戦 準々決勝 :目黒片倉ドラゴン vs. みれう
ライター:津乗 新(ばんちき)
撮影者:金丸 陽光
予選6回戦終了後の順位発表時、歓喜の声が会場に鳴り響いた。
対戦会場を覗いてみると、声の主はみれうだった。
予選順位8位で、ギリギリながら本戦に滑り込んだのだ。
みれう「聞いてよ~、ガチでやばい負けしてさ~」
準々決勝のカバレージ担当が私なのを知るや否や、みれうが早速ぼやく。
負け方を嘆くその言葉とは裏腹に、表情は喜びを隠しきれていないように見えた。
対する目黒片倉ドラゴンは、
目黒片倉ドラゴン「そろそろシールド戦とかで全国やって欲しいわ」
と対戦準備を進めつつ口にする。
みれう「やるならドラフトじゃないすか?」
キューブドラフトやシールド戦などの特殊ルールを好む目黒片倉ドラゴンとみれうらしいやり取りだ。
この両者は、特殊ルールでプレイする機会が多いからこそ、カード1枚1枚を効率良く大事に使う能力が長けている。
細かいところでアドバンテージを取りこぼさないのは、カードゲームで勝ちあがる上で重要なファクターだ。
そんな共通点を持つ二人だが、使用デッキは正反対と言える。
環境で最も強いと言われているデッキを好む目黒片倉ドラゴンは【水闇サガ】。
オリジナリティ溢れる構築で環境に抗うデッキを好むみれうは【水闇自然ペディアループ】だ。
みれう「ちなみにこの対面8割っす」
目黒片倉ドラゴン「2割勝てんじゃん。何割通してきたと思ってんの?」
みれうが口にする勝率の真偽は不明だが、敢えて言葉にすることで目黒片倉ドラゴンにプレッシャーを与えていく。
両者親しい雰囲気で談笑しつつも、その目はしっかりと勝ちを見据えている。
本戦は順位が高い方が先攻というルールのため、先攻は目黒片倉ドラゴンだ。
目黒片倉ドラゴン「先3先3先3先3...」
呪文のように連呼する目黒片倉ドラゴンに対して、
みれう「1回じゃんけんしてみません?」
と提案するみれう。
これを了承した目黒片倉ドラゴンとみれうの最初の戦いが幕を開けることとなった。
「じゃんけんぽん!!!」
勝ったのは目黒片倉ドラゴン。
文句なしの先攻を獲得し、本当の戦いが始まる。
Game1
先攻:目黒片倉ドラゴン先攻の目黒片倉ドラゴンは、《絶望神サガ》による3ターン目のループフィニッシュを実現させるべく、スタートの手札を1枚ずつ絞るように確認していく。
対戦中でも声を出してリアクションすることが多い目黒片倉ドラゴンだが、手札の内容を見てここでは無反応。おそらく可もなく不可もなくといった内容だったのだろう。
ひとまずフィニッシュまで必要ない《水上第九院 シャコガイル》をマナに埋め、ターンを返す。
対するみれうは、【水闇自然ペディアループ】のフィニッシュパーツである《クイーン・アマテラス》をチャージしてターンを返す。
続く2ターン目、目黒片倉ドラゴンは《一なる部隊 イワシン》チャージから≪エマージェンシー・タイフーン≫をプレイし、《》を捨ててループの準備を進めていく。
返しのみれうは《マナ・クライシス》をマナチャージ。
なんとも珍しい2枚を立て続けにマナに並べた後に、《地龍神の魔陣》で《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》を埋めてターンを渡しつつ、最後に一言添える。
みれう「勝ちましたか?」
この問いに対する目黒片倉ドラゴンの答えは...
目黒片倉ドラゴン「引きよええ。」
お望みのパーツは揃わなかったのか、芳しくない様子を声に出してみれうに伝える。
だがそのわずか2秒後。
目黒片倉ドラゴン「いくわ。」 瞬時に思い切った目黒片倉ドラゴンは、《冥界の不死帝 ブルース /「迷いはない。俺の成すことは決まった」》をチャージして《絶望神サガ》を召喚する。
まずは1枚ドロー。ここに2枚目の《絶望神サガ》は無く、《蒼狼の大王 イザナギテラス》を捨ててそのまま蘇生。
続いて《蒼狼の大王 イザナギテラス》の効果で山札から《冥界の不死帝 ブルース /「迷いはない。俺の成すことは決まった」》を手札に加え、すぐさま発動して先ほど破壊された《絶望神サガ》を蘇生した。
目黒片倉ドラゴン「山上サガです。」
祈りを捧げるみれう。
メタカードを2ターン目にプレイできなかった以上、先攻3ターン目の最速ループに対してできることはただただ祈るのみだ。
目黒片倉ドラゴン「こするとサガになる!!!」
《絶望神サガ》の効果でドローするカードを、伏せたままプレイマットの上で必死に擦る目黒片倉ドラゴン。
摩擦熱と共にアツい思いを《絶望神サガ》に寄せる。
果たして、擦りに擦った山札の上は...
目黒片倉ドラゴン「ダメか~」
音声認識失敗。
《黙示賢者ソルハバキ》を捨ててターンを返す目黒片倉ドラゴンを見て、みれうはほっとした様子だ。
修羅場をくぐり抜けたみれうのターン。
《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》をチャージして、≪お清めシャラップ≫で目黒片倉ドラゴンの墓地を全て山札に送り返す。
これでひとまず《絶望神サガ》のループからは1ターン逃れられた形だ。
返しの目黒片倉ドラゴン。《絶望神サガ》の蘇生効果は墓地にクリーチャーが3枚必要なため、このターン中のループ遂行はやや要求値が高い状況だ。
まずはターン開始時に《絶望神サガ》の効果で《超神星DOOM・ドラゲリオン》を捨て、マナチャージから《ブラッディ・タイフーン》を2連発することで手札を減らすことなく墓地リソースを復活させてターンを返す。
続くみれうのターン。《天災 デドダム》を召喚してリソースを整えた後に、またしても≪お清めシャラップ≫を唱えて目黒片倉ドラゴンの墓地を捌きにかかる。
すべて、と手なりで言ってしまいそうなところだが、《絶望神サガ》の蘇生効果は墓地のクリーチャーの枚数を参照するため、呪文はいくら墓地にあっても構わない。
ここでは、手札を減らさずに効率良く山札を掘り進められる《ブラッディ・タイフーン》を1枚だけ墓地に残し、それ以外を山札に戻す選択を取る形とした。
残った1マナで《とこしえの超人》を添え、《絶望神サガ》に対するガードをさらに上げてターンを終了する。
墓地を奪われ、《とこしえの超人》まで召喚されてしまった目黒片倉ドラゴン。
ひと目絶体絶命の状況だが、このターンの目黒片倉ドラゴンは至って冷静だった。
目黒片倉ドラゴン「ハンド1?」
度重なる≪お清めシャラップ≫と《とこしえの超人》でリソースを吐き出したみれうの手札は、残り僅か1枚となっていた。
まだ逆転できると言わんばかりに、≪零誕祭≫で自身の《蒼狼の大王 イザナギテラス》を巻き込みながら、目の上のたんこぶである《とこしえの超人》を処理していく。
返しのターンで仮に墓地をリセットされても、2コストの手札交換呪文+《絶望神サガ》の組み合わせで勝てるという算段だ。
何重にもかけたメタを潜り抜けられ、後がないみれう。この状況を打開するには、目黒片倉ドラゴンの墓地をリセットするカードに加え、《絶望神サガ》の蘇生を封じるカードという、複数のメタカードが必要だ。
残り1枚の手札では状況を覆せないのか、祈りながら山札の上に手を伸ばす。
みれう「ココイチカード引きました。」
ココイチ、いわゆるここ一番というところで強いカードというわけだが、ここで引いたのは《地龍神の魔陣》だった。
それをそのままプレイし、山札を3枚チェックする。
この3枚も、俗に言うココイチというものがかかっている。
みれう「引いたわ。」 ここでみれうが引き当てたのは、絶好の《生命と大地と轟破の決断》。
《地龍神の魔陣》から一度マナに送ってそのまま発動し、マナから《龍素記号wD サイクルペディア》と《とこしえの超人》を踏み倒す。
立て続けに《龍素記号wD サイクルペディア》の効果で墓地の≪お清めシャラップ≫を唱え、目黒片倉ドラゴンの墓地をすべて山札に戻してターンを終了した。
みれうはこのターン、山上の《地龍神の魔陣》1枚から、理想であった墓地リセットとメタクリーチャーの召喚をやってのけたのだ。
目黒片倉ドラゴン「きっち」
一時はメタを突破しかけた目黒片倉ドラゴンだが、一転して窮地に立たされてしまうこととなった。
苦しい状況だが、次のターンを見据えて、ここでも《ブラッディ・タイフーン》を2連発して手札を大事に抱えながらターンを終える。
ようやく《とこしえの超人》が安着した状態でターンが回ってきたみれう。
満を持して、デッキのキーカードである《ブレイン・スラッシュ》を唱える。盤面に《龍素記号wD サイクルペディア》がいるため、2回唱えることが可能だ。
まずは1回目、《ブレイン・スラッシュ》の1つ目の効果で3枚ドローから《天災 デドダム》を捨て、《ブレイン・スラッシュ》の2つ目の効果でそのまま蘇生し、墓地と手札を整える。
続いて2回目、《ブレイン・スラッシュ》で《龍素記号wD サイクルペディア》を蘇生し、≪お清めシャラップ≫を唱えて目黒片倉ドラゴンの墓地を全て山札に戻す。
《ブレイン・スラッシュ》と《龍素記号wD サイクルペディア》をフル活用して、リソースを爆発的に伸ばしつつ《とこしえの超人》が場にある状態で自信を持ってターンを返した。
続く目黒片倉ドラゴンのターン。ドローの内容を見て投了し、謎の一言を残して次のゲームへ向かう。
目黒片倉ドラゴン「ガニサス」
Game2
みれう「またそっち先手なのきちー!」目黒片倉ドラゴン「最後先手なんだからいいだろw」
先ほどのゲーム展開からしても、みれうの操る【水闇自然ペディアループ】は【水闇サガ】に先攻を取られてしまうとやや窮屈な立ち回りを強いられることが予想される。
そのため、1本目を後攻で制したみれうはかなりほっとした様子だ。
対する目黒片倉ドラゴンも、2本目は当然貰うという勢いで、続く3本目を見据えた言葉を返す。
対戦中でもよく喋る両者だが、舌戦でもお互い一歩も譲らない。
目黒片倉ドラゴン「先攻貰います。」 先攻:目黒片倉ドラゴン
1本目を取られて後がない目黒片倉ドラゴン。この2本目は何としても勝ち取りたいところだが、手札をみるなり早速言葉を漏らす。
目黒片倉ドラゴン「終焉へ...」
そう言い残すと、素早く《超神星DOOM・ドラゲリオン》をチャージしてターンを返した。
みれう「とか言って持ってるんでしょ?」
目黒片倉ドラゴンの嘆きを軽くあしらったみれうは、《フォース・アゲイン》をチャージしてターンを終える。
目黒片倉ドラゴン「終焉へ......」
続く2ターン目、目黒片倉ドラゴンは≪冥界の不死帝 ブルース≫を召喚して墓地を1枚肥やすのみでターンを終了した。
《絶望神サガ》の蘇生効果は墓地にクリーチャーが3枚必要なため、目黒片倉ドラゴンの理想とする3ターンループフィニッシュは困難な状況だ。
みれう「え、ガチじゃん」
目黒片倉ドラゴンの手札事故により一気に動きやすくなったみれう。
《マナ・クライシス》チャージから《地龍神の魔陣》を唱え、1本目の救世主となった《生命と大地と轟破の決断》をマナに埋めてターンを渡す。
返す目黒片倉ドラゴンは、《龍頭星雲人 / 零誕祭》をチャージ。その後ようやくたどり着いた《ブラッディ・タイフーン》を唱え、≪冥界の不死帝 ブルース≫の終了時効果と合わせて墓地リソースを蓄えた。
これに対しみれうは、《ブレイン・スラッシュ》チャージから≪お清めシャラップ≫を唱え、目黒片倉ドラゴンの墓地を全て山札に送り返す。
加えて、≪お清めシャラップ≫のマナブーストで《とこしえの超人》が落ちたおかげで、《とこしえの超人》を盤面に添えた状態でターンを終える。
墓地メタと踏み倒しメタの両方を同時に行う理想的な展開だ。
初手の事故に続き、みれうの順調な立ち上がりも相まってかなり厳しい状況となった目黒片倉ドラゴン。
細い勝ち筋を手繰り寄せるべく、《蒼狼の大王 イザナギテラス》チャージから≪零誕祭≫を唱えて《とこしえの超人》を処理してターン終了。
返しに《とこしえの超人》を出し直されなければ、2コストの手札入れ替え呪文+《絶望神サガ》でのループフィニッシュを狙える状況を作り出した。
続くみれうのターン。《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》をチャージした後に、《地龍神の魔陣》で埋めた《生命と大地と轟破の決断》をマナから唱え、1枚ブーストと1体マナから出す効果を選択。
追撃の《とこしえの超人》を送り出し、じりじりと目黒片倉ドラゴンを追い詰めていく。
目黒片倉ドラゴン「きちー、まじでよええ...」
手札が芳しくない状態で、≪お清めシャラップ≫と《とこしえの超人》2連打による妨害をモロに受けてしまった目黒片倉ドラゴン。
なんとか回答札を引き込むべく、《絶望神サガ》召喚から手札を入れ替え、《黙示賢者ソルハバキ》を捨ててターンを返した。
《とこしえの超人》が生還したままターンを開始したみれうは、余裕を持った様子で《天災 デドダム》を召喚。
手札と墓地を整えた後に、更なる≪お清めシャラップ≫を唱えて目黒片倉ドラゴンの墓地を全て山札へ戻す。
返しの目黒片倉ドラゴンは、ターン開始時に《絶望神サガ》の効果で手札を入れ替え、《》チャージから≪零誕祭≫を発動。
かなりギリギリの状況だが、自身の《絶望神サガ》を巻き込みながらもなんとか《とこしえの超人》だけは処理し続ける形だ。
しかし、みれうは返しに《天災 デドダム》を召喚して盤面に水と闇の文明を持つクリーチャーを用意した後に、《ブレイン・スラッシュ》を唱えて手札を増やしつつ、先ほど破壊された《とこしえの超人》を蘇生する絶品の切り返しを見せる。
デッキを思うがままに動かすみれうに対し、延々と細い手札でのやり取りを強いられている目黒片倉ドラゴン。
なんとか食らいつくべく、《ブラッディ・タイフーン》と≪ローレンツ・タイフーン≫を連打し、9コスト軽減された≪龍頭星雲人≫を余った1マナで召喚する。
2枚のハンデスによって、みれうの手札から《とこしえの超人》と《絶望と反魂と滅殺の決断》が捨てられた。
《ブレイン・スラッシュ》で整えた手札を綺麗に奪われてしまったみれうだが、落ち着いて墓地から《絶望と反魂と滅殺の決断》を唱え、残り1枚となった目黒片倉ドラゴンの手札を捨てさせる。
さらに、これ以上の≪龍頭星雲人≫連打は厳しいと判断し、≪お清めシャラップ≫を唱えて目黒片倉ドラゴンの墓地から《ブラッディ・タイフーン》を除いたすべてのカードを山札に押し返した。
ここまで継続してメタを展開されている目黒片倉ドラゴンだが、みれうがゲームを決めきるフィニッシャーにたどり着けていないため、まだ勝ち筋は充分に残っている状態だ。
まずは《蒼狼の大王 イザナギテラス》を召喚し、サーチした≪終焉の開闢≫をそのまま唱えて墓地を肥やしにかかる。
さらに、墓地に落ちた3枚の中に《一なる部隊 イワシン》があったため、それを≪終焉の開闢≫で回収。《一なる部隊 イワシン》の効果を連鎖させ、最終的に《不敵怪人アンダケイン》を墓地に落とす。
そのままの流れで盤面の≪龍頭星雲人≫を対象にして、《不敵怪人アンダケイン》をフシギバース宣言。
《とこしえの超人》によって《不敵怪人アンダケイン》の召喚は防がれたが、一連の動きで墓地を増やしつつマナも2枚加速させるビッグアクションを成功させた。
じわじわと追い上げられつつあるみれう。はやめにゲームを決めきりたいところだが、度重なる《天災 デドダム》と《ブレイン・スラッシュ》の連打によって自分の山札枚数が残り少ない状況だ。
ここはひとまず《ブレイン・スラッシュ》から《龍素記号wD サイクルペディア》を蘇生し、≪お清めシャラップ≫で自身の墓地から《とこしえの超人》2枚と《九番目の旧王》、《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》の4枚を除いた他のカードすべてを山札に戻すことでデッキを分厚くしてターンを終える。
返しのターン、盤面に《とこしえの超人》こそ置かれているものの、ようやく墓地が潤沢な状態でターンを迎えることができた目黒片倉ドラゴン。
デッキトップを見るや否や、息を吹き返すかのように声を上げる。
目黒片倉ドラゴン「あっつ」 引いたカードは《》。
すぐさま≪終焉の開闢≫として唱え、既に墓地にあった≪終焉の開闢≫を回収。
続けて2回目の≪終焉の開闢≫でも≪終焉の開闢≫を回収し、残った1マナで≪龍頭星雲人≫を召喚してみれうの手札を削っていく。
デュエマは最後まで何が起こるかわからない。慣れ親しんだ特殊ルールで学んだように、勝ち筋が残っているうちは絶対に諦めない。
そんな目黒片倉ドラゴンの姿勢からか、みれうの表情にも徐々に焦りが見られ始めた。
返すみれうのターン。まずは《ブレイン・スラッシュ》を唱えて、手札を入れ替えつつ墓地から《とこしえの超人》を蘇生する。
直後に《龍素記号wD サイクルペディア》で再度《ブレイン・スラッシュ》を唱えなおし、3枚ドローで手札を増やしながら≪お清めシャラップ≫を捨てて蘇生効果は使わずに処理終了。
続けて《生命と大地と轟破の決断》を唱えてマナからクリーチャーを出す効果を2回選択し、マナから《龍素記号wD サイクルペディア》を2体展開。
1体目の《龍素記号wD サイクルペディア》で≪お清めシャラップ≫を唱え、自身の墓地の《マナ・クライシス》を除いたすべてのカードを山札へ。
次に2体目の《龍素記号wD サイクルペディア》で、先ほど墓地に残した《マナ・クライシス》を唱え、目黒片倉ドラゴンのマナから《蒼狼の大王 イザナギテラス》を墓地に落としてターンを終える。
この時点でみれうの盤面は、《とこしえの超人》2体、《天災 デドダム》3体、《龍素記号wD サイクルペディア》3体という驚異的な展開となっていた。
目黒片倉ドラゴン「ツンダージャパンっぽいな」
ターン開始時に謎の言葉を添えながら、目黒片倉ドラゴンは≪終焉の開闢≫を唱えて墓地から《超神星DOOM・ドラゲリオン》を回収。
一縷の望みをかけて、10枚のクリーチャーを進化元にして《超神星DOOM・ドラゲリオン》を2マナで盤面に送り出した。
まずは《超神星DOOM・ドラゲリオン》でプレイヤーに攻撃。
メテオバーンで《龍素記号wD サイクルペディア》を1体処理し、《一なる部隊 イワシン》の蘇生を宣言して、《とこしえの超人》の置換効果でマナに送る。
このアタックに対して、みれうは手札を増やしてカウンターを狙うべく冷静にトリプルブレイクを受け入れる。
続いて目黒片倉ドラゴンは≪龍頭星雲人≫で攻撃するも、これは《龍素記号wD サイクルペディア》にブロックされてターンを返す形となった。
最後のリソースを吐き出した目黒片倉ドラゴンの攻撃を無事に捌いたみれう。ここからは詰将棋の時間だと言わんばかりに、丁寧に時間を使いながら読み切っていく。
一先ず《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》を唱えて《超神星DOOM・ドラゲリオン》を破壊。さらに《龍素記号wD サイクルペディア》で唱えなおし、≪龍頭星雲人≫をも討ち取る。
続いて≪お清めシャラップ≫を唱えて目黒片倉ドラゴンの墓地を全て山札に戻し、《龍素記号wD サイクルペディア》を召喚して再度≪お清めシャラップ≫を唱えて自身の墓地を全て山札に戻す。
最後に1マナで《とこしえの超人》を添え、全てのメタを行使した状態でターンを終了した。
目黒片倉ドラゴン「1試合目だな、すべては。GG。」
そう言い残すと、目黒片倉ドラゴンは投了を宣言した。 Winner:みれう
この2試合において、みれうは実に10回以上≪お清めシャラップ≫を唱え、幾度となく目黒片倉ドラゴンの墓地リソースを奪い取った。
しかし、そのどれもが《絶望神サガ》によるループをギリギリで食い止めるのがやっとというものばかりであったことを踏まえると、【水闇サガ】というデッキの底知れぬ恐ろしさが可視化された2試合だったとも言えるだろう。
予選を8位でなんとか滑り込み、今後全試合後攻でのスタートが確約されているものの、1回戦を2-0で下し勢いづいたみれう。
最強位の座まで、あとふたつ。
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