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金沢超CSⅡ 決勝第3回戦:ハマチ vs. thomas

この超CSⅡ金沢も、ついに決勝第3回戦を迎えた。

つまりは、ベスト32の猛者たちがひしめき合うステージへと突入したということである。

無論どの卓の試合も他の卓に負けない熱い試合になること必至。
あたらすべての卓をフィーチャーしたいところではあるが、今回はこの2人のマッチアップをフィーチャーしたいと思う。


神奈川の鬼才、ハマチ。

「天門ループ」や「チェインレックス」、「白緑メタリカ」などコンボやループ系のデッキにおいて数々のCSで入賞してきた知能派プレイヤー。
その実力は昨年度DMPランキング神奈川4位という実績が物語っている。

今回彼が選択したデッキは「火ジョーカーズ」

《ジョット・ガン・ジョラゴンJoe》からの《アイアン・マンハッタン》のような必殺コンボをはじめとする非常に攻撃的なデッキタイプだ。

《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》の殿堂入りによって、《》《サイコロプス》のような無色以外のジョーカーズをふんだんに積むことができるようになり、《ポクチンちん》で「黒単デ・スザーク」や「墓地ソース」といったデッキタイプにもある程度耐性を持つようになったために相対的に以前より強化されたといっても差し支えないだろう。

彼の得意とするコンボ・ループ系のデッキとは対極に位置するデッキで、ここまで勝ち残って来たのはひとえに彼の実力によるものか。


そんなハマチを迎え撃つのは、今年度DMPランキング福井県堂々の1位の実力派、Thomas。

彼の選択したデッキは「火光水バスター」
《音精 ラフルル》《単騎連射 マグナム》《プラチナ・ワルスラS》《勝利のアパッチ・ウララー》等数々の殿堂カードを輩出しながらも、核となる《蒼き団長 ドギラゴン剣》のカードパワーや、メタカードに多くのスペースを割ける構築の自由度から未だに根強い実力を持っているデッキタイプ。

今回の超CSⅡ金沢においても各所で「バスター」ミラーマッチが発生していたと報告があるあたり、このデッキタイプの地力の高さがひしひし伝わってくるようである。



まずは、試合の開始前にベスト32まで来た彼らのデッキチェックが行われる。
しかし、ここでThomasのデッキリストのミスが発覚。デッキチェック不備のペナルティとして手札を1枚減らした状態からゲームを始める措置が取られる。
一方、ハマチのスリーブにも問題があったためペナルティが発生。彼には厳重注意が課されたようだ。

だが、このようなことは何も誰にとっても他人事ではないと断っておく。
スリーブやリストの不備とタカを括ることなかれ。
どちらの不備も、故意でなくともデュエル・マスターズというゲームの公平性を一気に損なう恐れがあるからこそ、このようなペナルティが課せれられるのだ。
これを読んでいる皆さんにも、どうかそのような点には十分に留意した上で、競技性の高い試合へと臨んでもらいたい。



さて、両者にとって波乱の幕開けとはなったものの、なにはともあれ、ベスト16を賭けた負けられない決闘が、ここに始まる。



決勝ラウンドの先攻は予選通過順位の高い方が先攻となる。

よって予選通過49位のハマチは、48位のThomasに先攻の権利を譲るほかない。
このたった1つの順位の差によって分かれた先手後手は、勝負を決めうる要因となるかは、果たして……

先に動いたのは後手のハマチ。
《メラメラ・ジョーカーズ》で自身の手札を調整。
そして、続くターンで調整した手札から《ヤッタレマン》を場に送り出し、最高のスタートを切ったと言えよう。

対照的に1ターン目、2ターン目と動けなかったThomas。
手札と盤面を何度も確認しながらしながら、どのようなプランを取るかじっくり熟考する。
―――そうして場に場に出されたのは《単騎連射 マグナム》
しかし、これでは「ジョーカーズ」の猛攻を止めることはできないことは理解しているのか、その表情はやや固い。
ハマチ、《ジョジョジョ・ジョーカーズ》で更なる《ヤッタレマン》を回収。
あえてこの2体目の《ヤッタレマン》は、《“乱振”舞神 G・W・D》などで除去された時の為に場に出すのは控える選択。
このターンは慎重に《パーリ騎士》によってマナを増やすにとどめる。

この返しのターン、何かアクションを起こしたいThomas。

だが、できない。

4ターン目をチャージのみで終え、すがるように自身のシールドを見つめる。


この機を逃すわけにはいかないハマチ、控えておいた《ヤッタレマン》を場に、そして場の《パーリ騎士》を戻して君臨したのが……、
《ジョット・ガン・ジョラゴンJoe》だ。


攻撃時に1ドロー、満を持して捨てたカードは―――《アイアン・マンハッタン》

「ジョラゴン・ビッグ1」でThomasのシールドは全て打ち抜かれる。


Thomas、頭を抱え、「シールド・トリガー」という一縷の望みに賭ける。


だがしかし、震える手で最後のシールドをめくっても……「それ」は、こなかった。

Winner:ハマチ


たった1つの順位の差で決まった後手と先手をひっくり返したハマチ。

優勝の栄光まで、彼の挑戦は終わらない。
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