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超CSV新潟 決勝Round 2:鮭ダンドメチアーレ vs. k.p

ライター:伊藤 敦(まつがん)
撮影者:堀川 優一(アノアデザイン)

 64名から32名へ。

 2087名からスタートしたトーナメントも、今や64名のプレイヤーしか残っていない。そしてその64名が、これから32名にまで絞られようとしている。

 そんな決勝ラウンド2回戦目でフィーチャーマッチエリアに現れたのは、現地のCSである「長岡ガルドCS」に精力的に参加しており、7月16日現在でDMPランキング新潟県7位の強豪であるk.p。やはり超CSといえば、開催地のトロフィーは現地のプレイヤーが死守したいところだろう。

 対するは栃木から遠征してきた鮭ダンドメチアーレ。こちらはDMPランキングを見るとCSに出始めたのは今年の2月からのようで、それでここまで勝ち上がっているというのは、何かシークレットテクのあるデッキでも使っているのだろうか?  超CSといえど、決勝ラウンドまで来ればトップ8までは普段のCSとそう変わりはない。一度でも負ければそこで終わりの綱渡りが続く。

 はたして渡りきるのは地元の雄か、それとも遠征勢の新鋭か。

Game

 予選順位で先攻となったk.pが《百鬼の邪王門》をチャージしてターンを返したのに対し、鮭ダンドメチアーレは《水雲の聖沌 5u170n》をチャージ。「忍邪乱武」の中では追加の《ヘブンズ・ゲート》として注目を集めているカードだが、耐久系のデッキということだろうか。

 k.pは2ターン目も《百鬼の邪王門》をチャージ。対して鮭ダンドメチアーレは《聖沌大忍者 クーソクゼーシキ》チャージから《ゲラッチョの心絵》。このカードがデッキに必要だとして、《「正義星帝」 <ライオネル.Star>》を乗せるにしてはノイズになりそうなカードが多すぎることから、「光単ゴルギーニ」系統のデッキであることがほぼ明らかとなる。

 一方、なおもk.pは3ターン目も《コッコ・武・ルピア》をチャージするのみ。とはいえこちらも《百鬼の邪王門》との組み合わせから、最近流行の「闇火テレスコ」であることがこの時点で概ね明らかとなった。

 そして返す後攻3ターン目、鮭ダンドメチアーレのアクションは《聖カオスマントラ》チャージからの《五憐の精霊オソニス》《鬼寄せの術》からの《悪縁 ガクブッチ=リッチーモア》などを封じにいった格好だ。  これを受けてk.pは《コッコ・武・ルピア》チャージからの《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》を召喚。公開された鮭ダンドメチアーレの《シェケダン・ドメチアーレ》《ドラン・ゴルギーニ》《ルベル・ゴルギーニ》《閃閃-ダセンゼ》という4枚の手札から、アドバンテージ勝負を見据えて《シェケダン・ドメチアーレ》を落としにいく (カバレージがドメチアーレまみれになるのも防いでくれたのでありがたい選択だ)。

 対し、返す鮭ダンドメチアーレは《閃閃-ダセンゼ》チャージから《ドラン・ゴルギーニ》《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》をフリーズ。するとk.pは3枚目となる《百鬼の邪王門》をチャージから《ザーク・砲・ピッチ》《五憐の精霊オソニス》を破壊し、《ドラン・ゴルギーニ》のクリーチャー化を妨害しにいく。  一進一退の攻防。だが、鮭ダンドメチアーレの引きはあまりにも「若かった」

 すなわち、《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》で見えていなかった《煌ノ裁徒 ダイヤモン星》《検問の守り 輝羅》を立て続けに展開して《ドラン・ゴルギーニ》のクリーチャー化を達成すると、《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》への攻撃時に《ルベル・ゴルギーニ》を展開しながら自陣全体に破壊耐性を付与したのだ! k.p《煌ノ裁徒 ダイヤモン星》見てもいいですか?」

 他方、見慣れないカードばかりでわけもわからないうちにあれよあれよととんでもない盤面になってしまったk.pは、コストの軽減が封じられてしまった《鬼寄せの術》を埋めてターンエンドすることしかできない。

 かくして無傷でターンが返ってきた鮭ダンドメチアーレは、さらに引き込んだ《煌ノ裁徒 ダイヤモン星》を盤面に追加すると、満を持して《ドラン・ゴルギーニ》で攻撃して再び自軍全体に破壊耐性を付与しながらW・ブレイクし……トリガーは、ない。

 さらに《ルベル・ゴルギーニ》で残りのシールドすべてをT・ブレイク。やはり、トリガーはない。

 それでも。どうにか《秩序の意志》「S・バック」で《検問の守り 輝羅》を「封印」すれば……。

 ジャッジが制止する。  「誰も、手札以外からカードを出せない。」……「封印」は付けられない!

 《検問の守り 輝羅》のダイレクトアタック。最後に《百鬼の邪王門》を唱えて一応4枚を公開してみるk.pだったが、これも《検問の守り 輝羅》で封じられており、そのまま攻撃を受け入れるしかないのだった。

Winner: 鮭ダンドメチアーレ

k.p「いやこれちょっと……厳しいなー。盾も厚そうですし……」

 対戦内容的にどうにもやりようがなかったことはもちろん、相性的にもどうやら悪そうということで、k.pも悔しいが完敗といった様子。

 《水雲の聖沌 5u170n》《聖沌大忍者 クーソクゼーシキ》《聖カオスマントラ》と「忍邪乱武」のカードもふんだんに採用しつつ、環境デッキとも渡り合っている様子の「光単ゴルギーニ」について、鮭ダンドメチアーレに話を聞いてみた。

--「このデッキはご自身で作られたんでしょうか?」

鮭ダンドメチアーレ「知り合いの方がベースを作ったものに改良を加えた形です。既に似たようなリストでCSに出たりはしていましたね」

--「改良を加えたのはどういった部分でしょうか?」

鮭ダンドメチアーレ「元々は《煙幕の聖沌 k3mur1 / 聖沌忍法 メカくしの術》だった部分を、『サガループ』や『闇火テレスコ』が流行っているので《検問の守り 輝羅》を入れたのと、《ドラン・ゴルギーニ》を増量しました」

--「どうしてこのデッキを使おうと思ったんでしょうか?」

鮭ダンドメチアーレ「『サガループ』に対して強いのと、そこまで不利なデッキがいないと考えたからですね。不利なのは『水魔導具』くらいだと思います」

鮭ダンドメチアーレ《聖カオスマントラ》がマジでめっちゃ強いんです」 --「《聖カオスマントラ》は今日活躍しましたか?」

鮭ダンドメチアーレ「今日はそこまで出番はなかったですが、1回素出しして相手のブロッカーを全タップしつつ、《全能ゼンノー》効果で攻撃を止めたりしました」

鮭ダンドメチアーレ「あと個人的に一番好きなのはこれですね。《ルベル・ゴルギーニ》。マジで強いです」

--「CSに出はじめたのは2月からのようですが、デュエマ自体はいつから始められたんでしょうか?」

鮭ダンドメチアーレ「保育園の年長の時に『禁断の変形デッキ オラクルの書』を買ってもらって、そこで始めました。CSについては今年から高校生でスマホも使えるようになって、じゃあ出てみようということで」

 何と高校生だったというのだから驚きだ。

 だが、この対戦にはさらにもう一つの驚きがあった。

 対戦相手のk.pのデッキには、《邪闘 シス》がピン差しされていたというのである。  つまり、奇しくも「忍邪乱武」のオーバーレア対決でもあったというのだ。

--「《邪闘 シス》の方は、活躍されましたか?」

k.p「さっき1回だけ、≪Volzeos-Balamord≫が完成した時に《百鬼の邪王門》からめくってパワー0にして一発で解体したのが一番気持ちよかったです。これがなかったら負けてました。ミラーも意識しての採用で、『W・アビス・メクレイド』で6枚もめくれると《謀遠 テレスコ=テレス》《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》《邪招待》のうち何かしらめくれますね」

鮭ダンドメチアーレ《邪招待》引かれてたらやばかったですね。《ドラン・ゴルギーニ》戻されちゃうんで」

k.p「1枚だけなんで引けなかったですね……でも、入れてよかったです」

 新カードを大舞台で自らの手で活躍させられるのも、大型イベントの醍醐味の一つだ。

 2週間後の大阪では、発売たった1週間後の「大感謝祭 ビクトリーBEST」が使用可能となる。

 そこではどんな新たなデッキやアイデアが活躍するのか。今から非常に楽しみだ。

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