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超CSⅥ福岡 Round 3:とえぴー vs. 過去の栄光ルピア

ライター:原田 武(たけじょー)
撮影者:瀬尾 亜沙子

「グランプリを開催しにくい地域にも大型イベントを!」

 ホームページに掲げられた超CSの理念だ。

 デュエマにおける最大規模の大会:グランプリ(GP)の開催は首都圏や古都・京都、そして愛知や静岡といった一部地域に集中している。

 だが当然ながらプレイヤーは全国各地で活動している。時間が足りない、旅費がキツい……やむにやまれぬ理由から、グランプリへの情熱を発揮できないプレイヤーもいることだろう。そんな彼らにとっての晴れ舞台がこの超CSなのである。

 そのような背景もあってか、超CSには熱意ある地元のプレイヤーがこぞって参加する。過去の栄光ルピアもその一人だ。直近の超CSⅤ大阪ではベスト8に入賞する快挙を成しとげ、他にもグランプリ2022での予選突破、超CSⅣでのベスト32などの確かな実績を持つ。


 彼と対峙するとえぴーもまた、福岡で活動するプレイヤーだ。3年前にデュエマを始めたという彼は、地元開催の超CSを目標として大会に出始めたという。その成果がここまで2-0という順調な滑り出しに現れているのは言うまでもないだろう。

 ほかのどこでもない、この福岡で勝つ。
 思いを同じくする両者が、今ぶつかり合う。

Game

 先行の過去の栄光ルピアは《凶鬼98号 ガシャゴン / 堕呪 ブラッドゥ》をチャージ。それを見たとえぴーのマナチャージは……《鬼ヶ邪王 ジャオウガ・ゼロ》 !? 過去の栄光ルピア「テキスト良いですか?」

 これには歴戦の過去の栄光ルピアも驚いたようで、笑みをこぼしつつテキストチェックを求める。このカードを採用しうるデッキと言えば【闇火邪王門】などが思い浮かぶが……  奇しくもフィーチャーテーブルには《CRYMAX ジャオウガ》と≪卍月 ガ・リュザーク 卍≫の姿がある。鬼の王と無月の鳳の正面衝突が実現した。  ともあれプレイを進める過去の栄光ルピア。2ターン目に《堕呪 バレッドゥ》、3ターン目に《堕呪 ゴンパドゥ》と魔導具呪文を連打。こちらは見間違えようもない、【水闇魔導具】だ。

 一方のとえぴーは2ターン目をチャージのみで過ごし、3ターン目に《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》を場に送り出した。
 それを尻目に、過去の栄光ルピアは【青黒魔導具】最強のしもべを呼び出す。 《堕∞魔 ヴォゲンム》!!

 先行4ターン目、最速の《堕∞魔 ヴォゲンム》。ターン終了時に宣言するのは……《「無月」の頂 $スザーク$》×2!  場の《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》を破壊しつつとえぴーの手札を2枚削り、過去の栄光ルピアは6枚ドロー。圧倒的なリソース差が、わずか4コストでもたらされてしまった。

 なんとか巻き返したいとえぴー。《スプーン=ンプス》《カンゴク入道》を立て続けに展開してターン終了。クリーチャーを並べつつ、シールド回収で失った手札を補充する。

 が、過去の栄光ルピアは表情を変えない。引き続き《堕呪 ゴンパドゥ》で山札を掘り進め残り三枚としつつ、《堕呪 ボックドゥ》《カンゴク入道》を行動不能に。突然のスピードアタッカーによるワンチャンスすら咎めるプレイングに、とえぴーは頭を抱える。

とえぴー「いやー……」

 とはいえ、まだまだとえぴーは勝負を諦めない。後攻5ターン目の彼のアクションは《鬼寄せの術》からの《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》  これがラスト一枚の《凶鬼98号 ガシャゴン / 堕呪 ブラッドゥ》を引き抜くことに成功した。

 さらに、ターン終了時の《カンゴク入道》効果でとえぴーのシールドが遂に0枚になる。〈鬼エンド〉解禁だ。

 こうなるとやりづらいのは過去の栄光ルピアだ。先程の手札破壊で《凶鬼98号 ガシャゴン / 堕呪 ブラッドゥ》が落とされたことで、《神の試練》無限ループフィニッシュの道は絶たれてしまった。無限エクストラターンによる安定した勝利は、もはや望めない。

 とはいえ、攻撃を通さなければ勝てないのもまた事実。一回きりの《神の試練》で追加ターンを確保すると、遂に《「無月」の頂 $スザーク$》でとえぴーに攻撃! とえぴー《百鬼の邪王門》で」

 攻める者にとっては最後の関門、守る者にとっては最後の砦。宣言された1枚の《百鬼の邪王門》が呼び出したのは、《アーテル・ゴルギーニ》

 バトル効果は使わず、そのまま《アーテル・ゴルギーニ》《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》《コッコ・武・ルピア》を復活させるとえぴー。アンタップしている《「無月」の頂 $スザーク$》《「大蛇」の鬼 ジャドク丸》が討ち取る。

 そして熟慮の末に《コッコ・武・ルピア》《神の試練》《アーテル・ゴルギーニ》《飛翔龍 5000VT》の3枚を除く過去の栄光ルピアの墓地を全て山札の下に送った。《「無月」の頂 $スザーク$》の復帰を許さない、見事な受け流し。

だが。

 この時点で、とえぴーは己の敗北を悟っていた。
 
 残りの手札は1枚。場に残った《「無月」の頂 $スザーク$》に刈り取られることが確定している。
 そして、《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》で垣間見た《秩序の意志》2枚。
 《アーテル・ゴルギーニ》一体では……止めきれない。

 果たして、過去の栄光ルピアは引き込んだ《堕呪 ボックドゥ》《アーテル・ゴルギーニ》の動きを封じ、同郷対決に終止符を打ったのだった。

Winner:過去の栄光ルピア


 地元福岡のプレイヤー同士のぶつかり合いは、【水闇魔導具】を駆る過去の栄光ルピアに軍配が上がった。今大会でも栄光を掴めるか、期待がかかる。

 一方、惜しくも敗れたとえぴーであるが、一年かけて練り上げたという【闇火邪王門】の完成度と、的確な判断には目を見張るものがあった。

 福岡のデュエマのレベルの高さを見せつけた熱戦であった。

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