ライター：塚本 樹詩
撮影者：出端 敏夫

　DMGP2024-1stのチーム戦を制したかい🐬と紅蓮に、全国大会出場の経験もある千葉県の強豪みみみが加わった、今大会でも注目度の高いチーム「また、やってもうた。」だったが、1回戦目のフィーチャーでいきなり負けてから、サブマリンで決勝トーナメントまで進み、TOP8が目前に迫る位置まで来た。

　しかも、今回紅蓮はスペシャルデッキを作り、それをみみみも使っているということなので、このフィーチャーではまずみみみと対戦相手となったかいろはすの試合から見ていくことにした。

　予選の順位順により、先攻は勝利と勝利と勝利の決断側のプレイヤーとなり、試合が始まった。

　先攻となったかいろはすだが【火水マジック】ながら初動は3ターン目の《氷柱と炎弧の決断》による手札入れ替えとなった。 　《瞬閃と疾駆と双撃の決断》と《ファイナル・ストップ》をそれぞれ捨てて合計4枚のカードを引いてターンを終える。

　ここでみみみのマナゾーンの状況を見てみると《テック団の波壊Go！》《ドレミ団の光魂Go！》となっている。そして返しのターンにマナチャージした《AND・スパーク》を見るに、アドバンス発祥の【トリガー・コントロール】のように見える。

　それに対してかいろはすの墓地の一番上に置かれているのはデッキに1枚だけ採用されている呪文封じ《ファイナル・ストップ》。そう、かいろはすはもう既に解答に辿り着いていたのだ。

　後は《芸魔王将 カクメイジン》でゲームを決めるだけになったかいろはすは《AQvibrato》を召喚して、革命チェンジ元を確保するが、それに待ったをかけるべくみみみは《理想と平和の決断》でそれをシールドに追い込みつつも、自身のシールドも増やす。

　そうこうしている間にかいろはすは5ターン目を迎え《芸魔隠狐 カラクリバーシ》を召喚すると、能力により手札から《瞬閃と疾駆と双撃の決断》が使われ《単騎連射 マグナム》が追加される。 　そこから《芸魔隠狐 カラクリバーシ》が攻撃し《芸魔王将 カクメイジン》に革命チェンジして《ファイナル・ストップ》が使われると、事実上の詰みとなる状況が発生する。

　後は、このターン中にダイレクトアタックまで繋げられるかという試合展開になったが《瞬閃と疾駆と双撃の決断》のバックアップを受けてアンタップした《芸魔王将 カクメイジン》が《芸魔王将 カクメイジン》に革命チェンジして再び《瞬閃と疾駆と双撃の決断》を使うと、道中で横にも打点が増えていたので、余裕の過剰打点でかいろはすがまずは1勝をもぎ取った。 　みみみは小さく「順当」とだけ呟き、すぐさま脇で戦いを続けている紅蓮の方へ体を向けた。

　逆サイドではかい🐬が勝利していたようで、チームとしての勝敗は紅蓮と†カナタ†の試合に委ねられることとなった。

　この試合もかいろはすとみみみの試合同様【火水マジック】VS【トリガー・コントロール】もとい【5C想流（想定している流行デッキには大体勝つ）】の対決となったが、試合展開は全く異なっていて、紅蓮によって†カナタ†のデッキ内の《ファイナル・ストップ》がシールドに送り込まれた状況になっていた。

　それでも既にバトルゾーンに登場していた《芸魔王将 カクメイジン》がシールドをブレイクしながら呪文を山札の下に送ったり《♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今》を使ったりして山札切れをケアしながら攻撃を続けていた。

　そして紅蓮のデッキの構造上、自身のシールドが減らないので《芸魔王将 カクメイジン》の能力が毎ターン使える状態になっていて、後は如何に紅蓮が《偽衒学者の交渉》《聖闘の精霊龍 セイント・カイザー / ライブラ・シールド》《ホワイト・スワン》で†カナタ†の山札を減らせるか？という所まで試合がもつれ込んでいた。

　そして、そうこうしている内にジャッジから試合時間終了のコールがかかると、追加の3ターン以内に決着がつかなければシールドの枚数が多い方のプレイヤーが勝つと説明がされ、紅蓮によりシールドを大量に追加され†カナタ†が圧倒的有利な状況になった。

　加えて†カナタ†が《飛翔龍 5000VT》を召喚したことにより紅蓮の勝ち手段の一つである《ホワイト・スワン》が封じられてしまったので、後は《偽衒学者の交渉》《聖闘の精霊龍 セイント・カイザー / ライブラ・シールド》で残り少なくなった山札を削り切れるかどうかというところまで紅蓮が勝機を引き寄せた。

　が、しかし、最終ターンに†カナタ†の山札が無くなることは無く、ギリギリの攻防を制した†カナタ†の勝利となった。

WINNER:勝利と勝利と勝利の決断

　この試合で勝利したかい🐬と†カナタ†とかいろはすはそれぞれ【火水マジック】を使っていたので、殿堂も納得の最強アーキタイプがまたしても最後の花火を打ち上げた形となった。 　加えて、紅蓮と†カナタ†の試合の一コマの中に、今まではずっとデッキ側のシールドをブレイクしていたが、《【今すぐ】うわっ…相手の攻撃止めすぎ…？【クリック】》により、紅蓮のデッキが回復してからデッキ手前側のシールドが循環していることを鑑みて、デッキの外側のシールドの内容がお互いのシールド追加に関わるカードではない確率の方が高いのではないか？と予想を立てて、ブレイクするシールドの箇所を変更したというシーンがあり、筆者のテンションが爆上がりしたこともお伝えしておきたい。