全国大会2025 東海エリア予選 決勝戦 :きや vs. ナメプ〜助
ライター:塚本 樹詩
撮影:坂井 郁弥
ここは東海エリア。最も地域の色が出るこの地域だが、今年は拍車がかかっていた。
メタゲームに於いてもそう言えるのだが、もっとも異常な現象がこの決勝卓。
地元の強豪ナメプ~助の前に座っているのはきやなのである。
そう、千葉県の。
彼何故、東海エリアにいるかはさておき、この二人のマッチアップには因縁があった。
きやのキャリアハイであった23年度の超CS群馬にて、TOP8をかけた試合で当たっていたのである。
この試合を振り返った後でナメプ~助は、リベンジマッチだと意気込みを告げた。
先攻は予選終了時の順位が高かった方となるのでナメプ~助が「2位です」と申告すると、きやが「僕がね」と返す。
そういったやり取りのあとで、ナメプ~助はデッキをシャッフルしながら、きやの試合はいつも自分よりも早く終わっていたことを本人へ聞くと「考えることないんで」と答えた。バチバチの舌戦が繰り広げられているように思えるが、久々のフィーチャーかつ全国がかかった試合にきやが「今はずっとしびれています」と漏らし、ナメプ~助も「膝より下があったかい」と返すと、卓を囲う運営陣もドっと沸く。
そうしている間に、お互いの準備が整い、本日最後のデュエマ・スタートのコールが会場内に響いた。
GAME
先攻となったきやは《大集合!アカネ&アサギ&コハク》《超魂設計図》とチャージをしてから《ソウルサンライト コハク》召喚と、淀みなく、力強いスタートを切る。
「マナ埋めめっちゃ強い!」ときやの公開範囲を見て素直な感想を叫ぶナメプ~助は手札も強いんだろうな、という困り顔とともに後攻2ターン目という早いタイミングで山札を祈るのように覗き込みながらドローをする。ナメプ~助は3ターン目からが本番のデッキを使っているので《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》《竜社長 ゴルファウンデーション》といったタップインマナを処理していく。
こうしている間にもきやは《ソウルサンライト コハク》の上に《大集合!アカネ&アサギ&コハク》を進化させて手札を増やした後に、さらに追加の《ソウルサンライト コハク》を召喚と、攻め手を緩めない。
ナメプ~助もこの展開に追いつくために、まずは《グレートブルーの海幻》を設置して山札から《ウルの天宝》と《~邪眼帝 PARTⅡ~》を引き込む。
と、次のターンのビックアクションを示唆するナメプ~助にきやは《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》で先に仕掛ける!!
《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》が《大集合!アカネ&アサギ&コハク》の上に進化すると、マナが一気に増える。
しかもその内容も《一音の妖精》《華謡の精霊カンツォーネ》《超魂設計図》と都合よく全てアンタップインであったので、タップされたマナの中から《一音の妖精》と《超魂設計図》を回収。
続けて《超魂設計図》で2枚目の《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》を手に加えてから《ソウルサンライト コハク》の上に《一音の妖精》を進化させターンを終える。
《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》と進化の《一音の妖精》の対処に迫られたナメプ~助は《ウルの天宝》チャージから《創世竜 Drache der’Zen》を《グレートブルーの海幻》に進化させる。
残ったマナで2枚目の《グレートブルーの海幻》を設置して《創世竜 Drache der’Zen》の能力で山札の上から《大集合!アカネ&アサギ&コハク》がマナゾーンに置かれると、《グレートブルーの海幻》では《一音の妖精》《邪心タル悪魔神ノ禍魂》の2枚が手札に加わる。
そうした後に《グレートブルーの海幻》を《創世竜 Drache der’Zen》の下へと送り込むと一連の行動が終わり、いよいよ《創世竜 Drache der’Zen》が攻撃。2枚の《グレートブルーの海幻》の能力が誘発!!
1回目の誘発で先ほど手札に引き込んだ《邪心タル悪魔神ノ禍魂》を手札からバトルゾーンに出すと、きやの手札は2枚。
お互いに最高の動きをしていた筈だったが、きやは予選ラウンドで活躍していたカードに脳が焼かれていた。
ナメプ~助のが手札に入れていた《ウルの天宝》、そして《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》で2枚回収。そう、全ては符号。
見よ!と言わんがばかりに勢いよく公開されたきやの手札は《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》と……《蒼神龍アナザー・ワールド》。
無常にも《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》が手札から墓地へ送られ、きやのゲームプランは一気に瓦解。そして《グレートブルーの海幻》はまだ誘発が残っているので、ダメ押しとなる《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》を使って1ドローとともにコスト9を宣言。
きやの進化《一音の妖精》を貫通したビックアクションで返すナメプ~助。《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》、さらには進化元の《ソウルサンライト コハク》までも封じられてしまい、絶望の淵に立たされたかのようにみえたきやに一筋の光明が見える。
《創世竜 Drache der’Zen》のブレイクと自分のターンのドローで齎された2枚のカード。
その内の1枚である《六番龍 シックスフォール Par滝》をマナにチャージした後できやは「ミスったら負けるな」と零す。
まだ負けていない。だけでない、きやの言葉の中にはまだ勝てるが含まれている。意を消して2マナをひねり出し手札から《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》の上へと進化したのは《~西方より来る激流の竜騎公~》。
そして再び勝利を目指すための新たな土台《大集合!アカネ&アサギ&コハク》を脇へと添えてから《~西方より来る激流の竜騎公~》の上に《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》と進化と想いが連鎖する。
手は止まらない。《大集合!アカネ&アサギ&コハク》の上に《~西方より来る激流の竜騎公~》。
《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》の上に《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》。
《~西方より来る激流の竜騎公~》の上に《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》。
こうして数珠つなぎとなったきやの想いが最後の《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》に込められる。
《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》の効果を受けていない2体目の《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》上に《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》が進化すると、山札の上に固定されていた《蒼神龍アナザー・ワールド》を含む4枚のカードがマナゾーンへ送られる。
繋がった。
マナゾーンにもう一枚、アンタップインのマナが置かれるときやは「勝った」とつぶやいた後で《六番龍 シックスフォール Par滝》を回収する。
細い勝ち筋であった《六番龍 シックスフォール Par滝》が召喚されると、《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》が《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》と合体。
きやの全国への門が再び開かれた。
WINNER:きや
店舗からエリア、エリアから全国へという道程の前段階である、千葉から東海へという距離的にも長い道のりを経ての優勝となった。
23年度のシーズン、大型大会での選手インタビューの傍らで、プレイヤーからのヒアリングの中で、注目の選手を教えてもらう機会があった。これ自体は記事に反映されない内容だったが、千葉県のプレイヤーは皆きやの名前を挙げていた。
このエピソード以来、きやが再び大舞台に戻ってくる機会はどこかであるだろうと思っていたが、目の前でそれを目撃することができて嬉しい。
千葉県発、そして東海エリアの代表として、より多くの人間の想いを巻き込んだきやはトロフィーを掲げ最高の笑顔を見せていた。
そして、この物語には続きがある。
デュエルとは物語なのだから。
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