デュエル・マスターズ

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全国大会2025 関西エリア予選 決勝戦 Bブロック :dotto vs. イオリはかせ/水口

ライター:河野 真成(神結)
撮影:瀬尾 亜沙子

 デュエル・マスターズの歴史に於いて、dottoが挙げた功績を全て挙げようとするならば、それはもう天の星を数えることに等しい。

 ただその中でも「多くのプレイヤーたちをランキングへと駆り立てた」という事実は、デュエル・マスターズの競技シーンの歴史でも一等星の輝きを放っているだろう。
 単に勝つだけでは、人の心を動かすことはできない。
 伝説を刻んだからこそ、星は輝いている。
 
 時は2017年。
 この年は、DMPランキングが開設された最初の年であった。
 全国大会に出る手段がエリア予選とGPに限られていた当時、「一発勝負で勝たなくとも、高い実力があり安定して結果を残せる選手ならば全国大会に出られる」という道が初めて提示されたのだ。
 
 とはいえ、当時ランキングから全国大会への出場権はわずかに3つ。

 それでも、dottoは強かった。  相棒である【光自然メタリカ】ともに勝ちまくったdottoは見事この枠を勝ち取ると、そしてそのまま全国大会2017を制した。

 全国大会を制したデッキも強かった。当時の最強だった【火水ドギラゴン剣】に《Dの牢閣 メメント守神宮》という独自のチューンを施し、ミラーマッチを勝てるよう構築していたのだ。

 ビルディングとプレイング、いずれも驚異的な強さによる勝利。文句の付け所のない、圧倒的な実力を見せての優勝。
 伝説という他ない。

 dottoのこの優勝は、プレイヤーたちにランキングの意義を実感させた。そして、ランキング枠の増設もあり、全国大会を目指してランキングを戦うプレイヤーが増えていった。

 そう、dottoは僕らにとっての憧れだったのだ。

   †

 全国大会2025 関西エリア大会、決勝戦。
 あの全国大会2017から、もう8年経とうとしている。  いまdottoの対面に座っているイオリはかせ/水口が、競技シーンに積極的に参加するようになったのは2024年からであり、エリア大会の参加はそもそも初めてだったという。2017年のdottoの活躍は、恐らく伝聞上でしか知らないだろう。
 
 それでいいと思う。
 
 デュエル・マスターズは目の前の試合に勝利すればよい。必要なのは過去の実績ではない。いまの強さだ。

 だからこそ。
 
 この舞台にイオリはかせ/水口と並んでdottoがいることに、意味がある。

 dottoは僕らの憧れだ。いつまでも強くあり続けて欲しい。

 そんな傲慢とも言えるような僕らの期待や願いを、「魔王」は背負ってくれている。
 そしてこの日の決勝にdottoの姿があるということは……つまりは、そういうことなのだ。

先攻:dotto

 決勝戦が始まった。
 【光水自然ゴルギーオージャー】のミラーマッチだ。
 
 先攻は、予選1位のdottoから。まずは《大集合!アカネ&アサギ&コハク》を埋めて終了。対してイオリはかせ/水口《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》をマナに置く。
 
 2ターン目、dottoの動き出しは《大集合!アカネ&アサギ&コハク》。2枚を見て、既に3枚目となる《大集合!アカネ&アサギ&コハク》をマナに置く。
 対してイオリはかせ/水口《大集合!アカネ&アサギ&コハク》からスタート。こちらも3色マナである《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》を埋めて終了。

 ひとまず互いにマナブーストに成功し、色マナの確保もできた。序盤のつまずきによる決着はなさそうだ。
 
 3ターン目、dottoは4枚目となる《大集合!アカネ&アサギ&コハク》をプレイ。《クルトの天宝》をマナに置くと、そして残る3マナで《~西方より来る激流の竜騎公~》を召喚する。
 手札をしっかり補充し、ターンを終了。  イオリはかせ/水口は少々時間を使い、ここでのプランを考える。
 選択肢がちょっと広い盤面だ。
 一応、次に6マナを使えるdotto《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》を駆使してチェインに入る可能性は充分にある。
 
 やがて4マナを支払うと、《華謡の精霊カンツォーネ》の召喚を選択する。
 《大集合!アカネ&アサギ&コハク》の上に重ね超魂レイドも使い、3枚の束が組みあがる。dotto《~西方より来る激流の竜騎公~》を楯に飛ばし、ターンを終了。
 
 これでひとまず、即死はないはずだ。
 
 dottoも、ここで時間を使う。
 残り時間は25分ほど。決勝は40分。時間切れの心配はないだろう。

 逆に何もせずにターンを返すと、いまの【ゴルギーオージャー】であれば、3枚の下地からフィニッシュまで持っていくことは充分可能だ。

 やがてdotto《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》をマナに埋めると、《大集合!アカネ&アサギ&コハク》を進化元に《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》の召喚から入る。
 2枚ドローし、マナを2枚アンタップ。更に続けて《一音の妖精》をこの上に進化させ、このターンを終える。
 
 場を整理すると、dottoの盤面は3枚束の《一音の妖精》のみで、対してイオリはかせ/水口の場も3枚束の《華謡の精霊カンツォーネ》が立っている状況だ。互いにマナは6と4。決着はもう少し後のターンになりそうだ。
 
 イオリはかせ/水口《華謡の精霊カンツォーネ》を進化元に《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》を召喚に成功する。待望とも言える行動だ。 4マナブーストから《華謡の精霊カンツォーネ》《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》の3枚を回収する。

 ただし、dotto《一音の妖精》が睨みを利かせているため、これ以上の展開は叶わない。《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》のマッハファイターで《一音の妖精》を処理し、ターン終了する。  dottoが熟考に入った。ここが勝負所と見ているのだろう。

 手札の枚数や今後拡張できるリソース量を考えると、先に《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》をプレイされた時点でジリ貧になりがちだ。
 
 やがて、プランは整った。
 ノーチャージからまずは《超魂設計図》をプレイする。フュージョナーのこそなかったものの、ここで《一音の妖精》を手札に加えることに成功。
 そしてそのまま2コストで《ソウルサンライト コハク》、そして《一音の妖精》と繋いだ。 いわゆる、「コハク一音」。これならば1ターン限定ながら、リソース差を無視ができる。
 
 こうして、dottoはターンを終了した。
 
 今度はイオリはかせ/水口が熟考する番だった。
 当然ながら、コハク一音の返しにコハク一音はできない。
 先の《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》が見えなかったのも痛い。
 
 だが《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》の上に《一音の妖精》を出すようでは、返しのdottoは6マナから《華謡の精霊カンツォーネ》《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》と繋げられるのでダメだ。
 
 よって、イオリはかせ/水口は決断する。
 マナ7にすると、《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》の召喚を選択。5枚マナブースト。
 
 一番、勝てる選択肢だった。
 この5枚ブーストで、2枚採用している《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》が見えれば、そのまま即撃ちに繋がるからだ。
 仮に《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》と回らなくても、9さえ宣言してしまえば充分なのだ。  だが5枚の落下に、《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》の姿はなかった。
 イオリはかせ/水口はターンを終了せざるを得なかった。
 
 dottoにターンがやってきた。
 
「まぁいうてだよなぁ……」

 思わず独り言をこぼす魔王dotto
 
 まずはマナを7にすると、3マナを捻って《華謡の精霊カンツォーネ》をプレイする。超魂レイドで追加の《ソウルサンライト コハク》を敷くと、一旦《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》を解体する。
 
 そして手札に残った最後の1枚をプレイする。当然、《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》だ。

 5枚マナブースト。しっかりと3色を残したうえで、《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》が2枚見える。 「勝ったか……?」  魔王、それは負けフラグや。
 
「慢心するな……」

 すぐさま、フラグを折る。

 《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》2枚と、《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》を回収し、そのまま《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》をプレイする。
 まずはドローと6枚アンタップから。

 小型のNEO進化が引けなかったが、《クルトの天宝》を1回挟んで、2枚目の《観覧!ホールインランド・ヘラクレス》をプレイ。7マナアンタップ。
 
 そして慎重にマナと盤面の枚数を確認すると、2マナを捻って宣言したのは《華謡の精霊カンツォーネ》だった。
 超魂レイドを含めて、9枚。これで勝負ありだ。
 ラストに《轟䡛合体 ゴルギーオージャー》が登場してくる。  dottoは僕らにとっての憧れだ。
 DMPランキング開始時から、いや、そのずっとずっと前から強かった。そして同時に、強くあることを期待され続けていた。

 それはどれほどの重圧だったのだろう。
 
 それでもdottoは結果という名の伝説を刻み続けてきた。「魔王」という異名に負けないほどに。
 
 2026年2月7日。
 あの全国大会から8年以上の時を経た。
 
 dottoはいまも、伝説の中にいる。

WINNER:dotto
 

 試合が終わりその結果がSNS上にアップされると、dottoへの祝福・賞賛の言葉で溢れていた。
 
 現在のデュエル・マスターズは幸運なことに、数々の強豪プレイヤーに恵まれている。dottoだけではない。taki、フェアリー、デンネ、はるる、カイザ、どんよく、kaisora、紅蓮、そして◆ドラ焼き……。
みんなの中にそれぞれの最強がいることだろう。
 やっぱり、それでいいと思う。  それでも、dottoにはずっと強くあって欲しい。僕らの憧れだから。
 そして強いdottoは、いまここに確かにいた。

 おめでとう、dotto
 
 今年も全国大会でdottoが見られて、嬉しく思う。

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