超CSⅨ福岡 Round 7:あっとん vs. すずの音
ライター:伊藤 敦(まつがん)
撮影:坂井 郁弥
YouTubeチャンネル「デュエチューブ」において毎月開催されているデュエチューブリーグ。そこにおいてリーガーたちが発売前の新弾のカードを華麗に使いこなす姿を、日頃諸賢は目にしていることだろう。
だが、彼らは本当に強いのだろうか?リーグの対戦ルールは、多くは新弾のカードを必ず使用するよう制限がかかった独自のフォーマットで行われている。それはつまり、オリジナルやアドバンスといった公式レギュレーションにおける活躍は、必ずしも普段目にしているわけではないということだ。
ならば、「大型大会ではデュエチューブリーガーばかりがフィーチャーマッチに呼ばれがちである」というよくある言説が仮に真であるとして……それは、リーガーだからという理由で下駄を履かされているだけなのだろうか?
否。断じて否である。
それを証明するマッチアップが、この超CSⅨ福岡の予選ラウンド最終戦にて発生した。6戦全勝同士の対戦となる1番テーブルで、何とリーガー同士の対決が実現したのだ。
片や2025年度後期から「Team SAGA」所属、2026年度前期のDMPランキングでは北九州エリアにおいて今のところ首位を独走している地元福岡のあっとん。
そして対するは、同じく2025年度後期から「シモカワ・ゴールデン・ラビッツ」所属、DMGP2023-1st Day1(アドバンス)優勝の経験を持つすずの音。
全勝がかかった大一番とはいえ気心の知れたリーガー同士、かつ互いにデッキも知っているということもあり、2人は談笑しながら対戦準備を進める。
すずの音「今日それ(『4Cテレポート』)当たってないんですよ」
あっとん「ずる~!」
すずの音「当たりたい寄りですよ(笑)」
あっとん「まあそりゃそうか。『ダーツデリート』に狩るも狩られるもないわな」
2人のスリーブは先日のリーグで支給された、特製のチームスリーブ。「Team SAGA」「シモカワ・ゴールデン・ラビッツ」それぞれの代表としても、負けられない戦いが始まろうとしている。
あっとん「2(ターン)で負けそ~……嫌な予感……」
すずの音「そういえば今日リーガーあんま来てない?」
あっとん「来てないっぽいね」
すずの音「そっちはまあ、どホームだしね。どホーム1位抜けはやばい」
あっとん「1位抜けするけどなー……20分ゲームしたいっす」
すずの音「いや俺1分で!」
あっとん「20分使いましょ!」
すずの音「いや、カップ麺を作らせない!カバレージ書くのを難しくさせる!!」
はたして、アドバンス名物1ターン目《ラッキー・ダーツ》は決まるのか。大型大会を舞台にしたリアル「デュエチューブリーグ」とも言える一戦が、いま始まった。Game
先攻はジャンケンであっとん。《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》をチャージしてターンを返すや否や、手をすり合わせつつ両手を顔の前で組んで祈りのポーズ。あっとん「まず本当お願いダーツ楯!ダーツ楯!!」
そして返すすずの音の1ターン目のアクションは……《煌銀河最終形態 ギラングレイル》チャージから1マナタップ、《ロジック・サークル》!
すずの音「……ちょっと時間もらいます」
こうなるとあっとんにできることは《ラッキー・ダーツ》が楯に落ちているか、もしくは《禁断 ~封印されしX~》の「封印」に落ちていることを祈るくらいだが……その、山札の中には。
《ラッキー・ダーツ》!あっとん「うわー!……いやー、まあまあまあ……」
すずの音「落ちない方が確率高いですから」
あっとん「やばい、1分で終わっちゃう!」
一方あっとんは《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》をマナチャージするのみ。何せまだ先攻2ターン目なのだ。そしてもちろんそれに対しすずの音は返すターン、《ドレミ団の光魂Go!》をチャージすると、トップに積んでいた《ラッキー・ダーツ》を唱える。
あっとん「ここ!」だが一撃即死もありうる窮地にもかかわらず、あっとんは悩む素振りすら一切見せず即座に選ぶシールドを決定する。豪胆という言葉がこれ以上なく似つかわしいプレイスタイルは、最年少リーガーゆえのものか。
ともあれ、そのシールドを見たすずの音は……再抽選となる《トワイライトMk.1 Type ホーガン / 「イチバンになってみせる!」》を公開する!
あっとん「本当にお願い!」
言いつつもシャッフルする動作に淀みはなく、爆速でゲームが進行する。
あっとん「ここ!」
渡した、山札の一番上は。
《真気楼と誠偽感の決断》!すずの音「『ドロー+実行』で」
墓地にS・トリガーはないが、手札から捨てられたのは《暴発秘宝ベンゾ / 星龍の暴発》。連鎖はまだ、終わらない。
あっとん「いやー、あるの~……」
「ダーツデリート」はゲームプランの立て方はもちろん、マナ置きや連鎖ルートにサイキック・クリーチャーの選択など、意外にもプレイングが重要なデッキだ。大型大会での一発勝負ともなれば運とは平等ではなく、相応しい使い手にデッキが応えるものである。そして、繊細なプレイスタイルというイメージのすずの音が「ダーツデリート」を使うからこそ、デッキが躍動しているように見えた。「S・トリガー」化した4枚のシールドからすずの音が選んだ1枚は……さらに《真気楼と誠偽感の決断》!
……だが。
あっとん「もうないでしょ!」
すずの音「……『ドロー+実行』で」
あっとん「ないないない!」
すずの音「……うわー、やば」
2ドローののち、捨てたのは《ドレミ団の光魂Go!》。とはいえ漏れた発言を聞く限り、ここから唱えられる光か水の5以下呪文は持っていない様子。それでも、この1ドローが《トワイライトMk.1 Type ホーガン / 「イチバンになってみせる!」》や《真気楼と誠偽感の決断》なら、連鎖はまだ続く。
はたして、1ドローしたすずの音が公開したのは……《ロジック・サークル》!
あっとん「よーしよしよし!20分ゲームできる!!」
すずの音「……ふぅー……」
やむなく《超次元サプライズ・ホール》を山札の上に積むと、長かった後攻2ターン目がようやく終わる。
そしてそれは、あっとんの反撃が始まることを意味していた。
ターンエンド時、《流星のガイアッシュ・カイザー》!《ラッキー・ダーツ》と《暴発秘宝ベンゾ / 星龍の暴発》ですずの音のシールドは3枚にまで減っている。とはいえ《暴発秘宝ベンゾ / 星龍の暴発》の効果でそれらはすべて「S・トリガー」。詰めきれるのか。
すずの音「ちなみに結構やばいこと起きてて……」
あっとん「あとで楽しみにしよー。何があったんやろ」
言いながら先攻3ターン目のドローを終えたあっとんはこのターンの動きをじっくりと検討する。
あっとん「いやー……大丈夫やろ……大丈夫……」
自分に言い聞かせるようにそう呟くと、すべてS・トリガーであるはずのすずの音のシールドへ向け、《流星のガイアッシュ・カイザー》を突っ込ませる。もちろん無策のはずもなく、合わせて「革命チェンジ」と「D・D・D」を宣言……《時の法皇 ミラダンテXII》+《剣轟の団長 ドギラゴン王道》!
《時の法皇 ミラダンテXII》に「革命チェンジ」した後、《剣轟の団長 ドギラゴン王道》をその上に進化させる。そして《剣轟の団長 ドギラゴン王道》の登場時効果は……。
手札から《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ / 「未来から来る、だからミラクル」》!あっとん「3点!」
残り3枚のシールドを確認したすずの音は、笑いながらそれらをお茶目に公開する。《煌銀河最終形態 ギラングレイル》2枚に《ロジック・サークル》。5枚中2枚の当たりを、2回の抽選で引き当てられなかったことになる。
そのまま《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ / 「未来から来る、だからミラクル」》のダイレクトアタックが、わずか3ターンの濃厚なゲームを決着させたのだった。
すずの音「ありがとうございました。ホーガンでめくれた《真気楼と誠偽感の決断》でドローしたら上2枚《オールデリート》で……ラブが絡まなかったらワンチャンあったなー……」
Winner: あっとん
すずの音「予選は上がったし……まあまあまあ良いでしょう」
あっとん「ちゃんと楽しいデュエマができるのマジで良いわ」
すずの音「フィーチャー初負け食らったー……」
あっとん「地元じゃ負けちゃいけんかー」
すずの音「決勝でお会いしましょう!」
デュエチューブリーガーは確かにフィーチャーマッチに呼ばれがちかもしれない。だがそれは、リーガーが本当に強いことはもちろん大前提として、その上で魅せる戦いができるからだ。
結果3ターンで終わったとはいえ密度の濃い対戦と、2人が見せた意外な一面。フィニッシュターンのあっとんの丁寧な詰めの確認からは繊細さが見てとれたし、そもそも「ダーツデリート」というすずの音のデッキ選択は大分豪胆だ。プレイスタイルの印象とは別に、豪胆に見えて繊細なのがあっとんで、繊細に見えて豪胆なのがすずの音だとするならば……あるいは2人は、実は意外と波長が合う者同士なのかもしれない。
すずの音「いやー、あのチェイン止まるか~!」
あっとん、地元福岡開催の超CSで見事に予選全勝!
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あっとん 超CSⅨ福岡 アドバンス構築 |
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すずの音 超CSⅨ福岡 アドバンス構築 |
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