アン「NEX！」

エーツー「あ、本物の、自然文明大好きのアンちゃん」

アン「そすね、アンちゃんはまごうことなき本物っすね」

エーツー「で、アンちゃんは何しにきたの？」

アン「いやいや、これはアンちゃんが出てこないわけにはいかないっすよ」

アン「ついに、エントリーデッキ2010が
発売されたっすから！」

エーツー「去年も発売されて大人気だった、エントリーデッキ！
初心者から上級者まで買ってすぐ遊べるエントリーデッキの2010年対応版がついに登場したね！」

アン「そすそす、説明ありがとっす」

エーツー「で、なんで、ここでアンちゃん登場なんだい？」

アン「そりゃ、もう、『武者見参』っす」

エーツー「え？なんで？」

アン「『武者見参』とかいてサムライ・アンビシャスっす。つまり、サムライ・アンちゃんっす、みたいなもんすよ」

エーツー「……」

アン「遠慮しないで笑っていいんすよ？」

エーツー「……で、本物のアンちゃんは、本物のアンちゃんとどう違うんだい？」

アン「そりゃ、背中にチャックが……ないっすね、本物なんで」

エーツー「……」

エーツー「いや、せっかく戻ってきましたし、今後の事も考えて、主任の代わりにがんばってみようかと」

アン「それ、どういう意味っすか？」

エーツー「それ以上でも、それ以下でもないですか」

アン「なんか、強引に話戻してきたっすね」

エーツー「僕、このデッキみたことあるんですけど……」

エーツー「昔の開発部で紹介されていたデッキに似てませんか？」

アン「おおう！アンちゃんが以前に考える前に、すでにジャイアントデッキがあったんすね」

アン「本質っすか。なんか、そういう話、アンちゃん好きっすよ」

エーツー「デッキ名になっている、武者とサムライの融合ですか」

エーツー「サムライは、サムライ同士で協力し合えるカードも多いですし、
サムライデッキのひとつの究極系としては良いですよね」

アン「ふむふむ。でも、《ボルメテウス・武者・ドラゴン》ってサムライじゃないんすね。
《ボルメテウス・武者・ドラゴン》はサムライの中で仲間はずれになったりしないんすかね？」

エーツー「《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》ですね！」

アン「おお、たしかに、サムライをサポートするクロスギアでありながら、
《ボルメテウス・武者・ドラゴン》もキッチリサポートしてるっすね」

エーツー「しかも、ドラゴンかサムライにクロスされていれば、
バトルゾーンのサムライとドラゴンを全て強化してくれて、なおかつ、スピードアタッカーにしてくれますからね」

アン「え、でも、クロスするのにはマナが必要っすから、あんまりお得じゃないすけど……
うわ、《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》って、《ボルメテウス・武者・ドラゴン》には
コスト無しでクロスできるんすね」

エーツー「そうです！」

エーツー「だから、《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》がバトルゾーンにある状態で
《ボルメテウス・武者・ドラゴン》を召喚すれば、そのまま、《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》にクロスして、
いきなりスピードアタッカーで攻撃！なんてこともできちゃうんですよ」

アン「あ、アンちゃん、すごいことに気がついたんすけど」

エーツー「そういや、アンちゃんは、いいことに気がつくキャラでしたね。なんですか？」

アン「《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》は4マナじゃないすか。で、《ボルメテウス・武者・ドラゴン》は6マナ。
《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》の能力でコストが1下がると5マナになるから……」

アン「5ターン目にはいきなり
スピードアタッカーで攻撃できるっすよ！」

アン「んーむ、いや、これがアンちゃんの精一杯っすね」

エーツー「いやいや、これこそ、自然文明のアンちゃんに答えて欲しかった！」

エーツー「答えはこれ！」

エーツー「自然の2マナのマナ加速です！」

エーツー「これらの呪文を2ターン目に使えば、3ターン目には4マナ。
そこで《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》を出してしまえば、
4ターン目には《ボルメテウス・武者・ドラゴン》が見参するのです！」

アン「おお、アンちゃんすっかり失念してたっす」

アン「あぁ、なるほど、さっきアンちゃんが言ったジャイアント中心の動きも、それと同じっすね」

エーツー「そうですね！さすがいいところに気がつきましたね！」

エーツー「3ターン目に《西南の超人》を出せば、4ターン目に2マナ軽くなった《維新の超人》を出せるのです！」

アン「なるほど。つまり、『武者見参』は3ターン目に4マナ用意して、
そこからさらにマナを軽くするカードをだし、一気に切札までつなげるデッキなんすね」

エーツー「そうそう、そういうことですね」

アン「あ、でも、アンちゃん気がついたことあるんすけど」

エーツー「なんですか？」

アン「いや、《ボルメテウス・武者・ドラゴン》は《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》からつながれば、
一気にスピードアタッカーで攻撃できて派手っすけど、《維新の超人》にはそこまでの派手さがないっすね」

アン「あ！」

エーツー「そうです。《維新の超人》は、バトルゾーンにでた時に、
マナゾーンのクロスギアをひとつ、バトルゾーンにだして、自分にクロスすることができるんですよ！」

アン「おお、つまり、マナゾーンに《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》をチャージしておけばいいんすね」

エーツー「さて、デッキの動きの説明も大体終わりましたし、
エントリーデュエル向けの改造法を、僕が紹介してもいいですかね？」

エーツー「エントリーデュエルとは、エントリーデッキから、カードを10枚入れ替えて遊ぶ遊び方！」

アン「んー、アンちゃん、このデッキ改造するならちょっと思ってる事があるんすけど」

アン「いや、このデッキのキーカードは《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》なのはわかったんすけど……」

アン「《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》に
頼り過ぎじゃないっすか？」

アン「そすね、自分、いいところに気がつくアンちゃんっすから。
《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》が手札にあれば、最高の動きが色々できるっすけど、
《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》が引けないと、マナも軽くできないっすし、スピードアタッカーもつかないっすよ」

エーツー「そこはご安心ください！」

エーツー「僕も、そこの弱点は気がついてます！そこで僕のお薦めはこのカード！」

エーツー「《ルピア・ラピア》です！」

アン「おお、たしかに1マナ軽くなるっすね。これだと、《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》と
同じ4マナっすから、デッキの基本的な動きを崩さずに強化できるっすね」

エーツー「序盤にチャージしたコストの大きいドラゴンを、後半に回収することもできますしね」

アン「おっと、でも、アンちゃんは騙されないっすよ。これじゃあ、スピードアタッカーはつかないっすよ」

エーツー「いやいや、アンちゃん、エントリーデュエルで足せるカードは10枚まで。
そこで、僕がさらに追加するのは、このカードです！」

エーツー「《ボルシャック・大和・ドラゴン》です！」

アン「へ？もともとスピードアタッカー持ってるクリーチャー入れるんすか？」

エーツー「そう！以前主任が作ったデッキでも入っていましたが、
《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》に頼らない為には、
最初からスピードアタッカーを持ったクリーチャーを入れるのが一番です」

エーツー「しかも、《ボルシャック・大和・ドラゴン》は開催中のデュエルツアーのWINNERカードです！」

アン「《ルピア・ラピア》の力でドラゴンを軽くして、4ターン目のWブレイク以上の可能性をあげるってことっすね」

エーツー「そうです。というわけで、僕が考えた改造はこんな感じです」

アン「コロコロ5月号付録の《バルケリオス・武者・ドラゴン》もおもしろいっすね」

エーツー「そうですね。まさに、このデッキの為に存在するようなカードですね」

エーツー「主任、どうでしたか？僕の改造案は」

アン「しかし、せっかくのジャイアントをほとんど抜いちゃうんすね、エーツーくんは」

エーツー「まぁ、僕と言えば、ドラゴン大好きですからね」

アン「そのデッキが真の『サムライ・アンちゃんっす』になるんすね」

エーツー「……」